狐、始めました。

怠惰

文字の大きさ
31 / 43
権力時代

神王戦

しおりを挟む
 私は現在、眷属大会が行われた闘技場に向かっていた。

 大会はこれから神王戦の為だけに創られた世界(計5000)に行って試合が行われるらしい。

 観客は眷属大会と同じで見たい世界を手元のモニターで見るようだ。
 試合はシードやいろいろ組み合わされたトーナメント制で私がする試合は10試合だ。

 勝てばの話だが、私の1回戦目の相手はよくわからない最上位神だ。

 虫神らしい。

 私はその試合をする世界に向かい、虫神と対峙した。

「ふ、なかなかやるようだが、所詮は上位神よ。我の力を食らうと良い。」

 試合が始まってすぐに相手が大量の虫を召喚する。

 その瞬間、私は全身鳥肌がたった。
 
 瞬時にこのままでは自身の精神が持たないと感じた私は世界ごと虫神を焼き払い、涙目でアテナの元へ飛んでいった。

 アテナに抱きつき癒やしを貰う。

「お~よしよし。気持ち悪かったね~。ていうかエラちゃんって権能使わなくても世界破壊出来るんだね~」

 アテナはモニターに映る。溶けていく世界を見て遠い目をした。

 その後、3年で第8試合まで終わり、私は残り2試合だ。相手はゼウス。序列8位の神だ。

「ふぉふぉふぉ、破壊神エラよ。儂には感じられんが恐らく相当強いじゃろう。儂は手加減なんぞせんぞ?」

「ん…天空神ゼウス。本気……勿論。最近……本気……出す事……無い。貴方は……強そう」

「ふぉふぉふぉ! 伊達に長年生きているわけではない。さぁ! 殺り会おうぞ!」

 ゼウスの周りに宇宙をも消滅させる神雷が咲き乱れる。私はまず世界を強化した。

【破壊不可】

 権能の破壊の法則を少し応用すれば出来る芸当。破壊をしていいのは破壊神にのみ許された特権だ。ここでアイデンティティを奪われるわけにはいかない。

 ゼウスの雷は権能、私にダメージを与えることが出来る。

 私は大地の力を使って大量の土砂をゼウスにぶつける。

 ゼウスはなんと大地の力を具現化させた先程の魔法を力技で破った。

 流石に私も驚愕を覚える。あの老体の何処にそんなパワーがあるのか……。

 ゼウスの雷が柱の様に天から落ちてくる。

 これに当たれば私は1秒間だけ大怪我を負う。

 ゼウスに対して1秒間の空きができれば、間違いなく消滅させられるだろう。

 私は手刀をつくり妖力を流して雷を真っ二つに切り裂いた。

「なんと!手刀で儂の権能を切り裂いたじゃと!?」

 私は更に妖力を手に込め、ゼウスに向って拳を突き出す。

 ゼウスと私の距離は数十メートル。普通なら拳は届かないし、出来ても魔法を撃つぐらいだ。

 私が突きつけた拳はその延長線上の空間がひび割れて大地をえぐりとった。

 ゼウスは咄嗟の判断で飛び退いて、ノーダメージ。
 因みにこれは破壊のちからではなく、妖力を込めたパンチに空間が持たずひび割れただけだ。そう、エラはもはや拳1つで惑星を粉に出来る。割るのではなく粉に出来る。

「これは……儂では本気を引き出すのは不可能じゃな……」

「そう……」

 途中で諦めたゼウスに残念に思い、冷静になった私は彼を抵抗もさせずに凍らした。

 予備動作無しで視界に入れただけだ。

 私はこの数万年間、扇子術と魔法を改良や熟練度を上げて極め尽くしていた。この修行に終わりは無い。因みに魔法も扇子術もまだまだ無限の可能性を秘めている。改良の余地まだまだありだ。

 こうして天空神ゼウスとの戦いは膜を閉じた。

 観客席に行くとアテナ達が座っている。

「アテナどうだった?」

「いや~負けちゃったよ。序列は12位、少し上がったね。ウラノスに負けちゃったよ。まぁ~そのウラノスはエレボスに負けて、エレボスはガイアに負けたけどね。決勝戦は原初の大地母神ガイアだよ。序列2位。この世でカオス様の次に生まれた神だよ。因みにもう1柱の原初の神であるタルタロスは運営側だから今回も大会には出場しないよ」

「ん、分かった。頑張る。」

 私はついに決勝戦に向かった。

「さぁ~いよいよ決勝戦! まずは原初の大地母神ガイア! ガイアは皆の知っている通り、私の次に生まれた最強の存在でもある! 対するは、この世で初めて誕生した破壊神! エラ~! 我々最上位神達から見ると最近生まれた可愛い少女。しかしその身に隠された真の実力は未だに謎! ちなみに隠し方がうますぎて我にも分からん! この大会でそのキュートさと、強さのギャップでファン急上昇中の新星だ~! では決勝戦、レディ~ファイト!」

「ふふっ、まさかゼウスを倒すなんて……。私も油断してるとやられちゃうわ。」

 ガイアの神力が高まり世界が彼女の味方をする。
 流石は原初の神、他の神々と格が違う。原初の神々は生きている歳月も経験も他の神々と膨大な差がある。

 序列7位までは全て原初の神だ。世界の力がガイアに集まりガイアはその力を私にぶつけて来た。

 避けきれないほどの広範囲で高威力のその力を私は結界を張ることで凌ぐことに成功する。

 私の家に貼ってある結界よりも丈夫な結界だ。難なく防げた。

 私はガイアを凍らせる。が、ガイアは余裕で溶かして出てきた。

「ふふっ、強いわね。ならこれはどう?」

 ガイアは目を疑うことに惑星を数万個創り、隕石の様に私に向けて放たれる。一つ一つが最上位神であっても、掠っただけで消滅する威力だ。私は本気で素手で殴る。その瞬間、全ての惑星が粉砕された。

 ガイアは創造、エラは破壊。どうやら二人は対極の存在らしい。

「ちょ!? せめて妖力は使おうよ! なんで生身の素手で惑星数万個粉砕してくれちゃってんの!?」

 ガイアのキャラがぶれてきた。それとも元々そういうキャラなのだろうか?

 私は宙に浮かぶガイアに急接近して叩き落とす。

 そこに闇属性の球を作りガイアに向けて放つ。

 ガイアを中心に大爆発が起こるが、ガイアはボロボロに成りながらもまだまだ戦えそうだ。

 因みに私達神には煉獄魔法や海洋魔法などの上位魔法は存在しない。

 理由はレベルに応じて使える魔法、あれは一種の制限であり、制限が無くなった神は魔法を自由に生み出し扱えるからだ。

 私は決着をつけるべく権能の破壊を最大限に活用し、世界を含む空間そのものをごっそりと消滅させる事によってガイアを倒した。

「優勝、破壊神エラ~! なんと初出場で優勝! エラには我と試合する権利が与えられた! 他の称号やら格上げは優勝した途端勝手につくからステータスを確認してくれ。上位神クラスになるとほとんどの者がステータスを確認せん様になるからな。」

 そう言われてステータスの存在を忘れていた私は言われたとおりに数万年振りにステータスを確認した。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

異世界でのんびり暮らしたいけど、なかなか難しいです。

kakuyuki
ファンタジー
交通事故で死んでしまった、三日月 桜(みかづき さくら)は、何故か異世界に行くことになる。 桜は、目立たず生きることを決意したが・・・ 初めての投稿なのでよろしくお願いします。

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

ざまぁされるための努力とかしたくない

こうやさい
ファンタジー
 ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。  けどなんか環境違いすぎるんだけど?  例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。  作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。  ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。  恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。  中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。  ……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます

かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・ だから、この世界での普通の令嬢になります! ↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル 異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった 孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。 5レベルになったら世界が変わりました

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

処理中です...