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私小説

住居について

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 ここで、説明を捕捉しなくてはいけないのであるが、私は、父と別居している。公営団地の2DKのアパートが父のテリトリーで、そこから歩いて十五分のワンルームが私のテリトリーである。

 二人がそれぞれ、離れていれば良いのであるが、父のアパートの隣の住人が、統合失調症で、一人で喚いている。それが、父にとって、ストレスになって、父はそいつを排除するために、できる限りの全てをした。

 しかし、そいつは延々とやめない。父は、市役所、警察、福祉、アパートの管理人、全部に訴えたがダメである。

 だから、私は、私のアパートで暮らすことを提案した。代わりに、私が公営団地の一室に住むのであるが、そうしたら、今度は父は、ワンルームでは閉じ込められているような気がするので、こっちに来るようになった。

 で、泥酔しているから、話は通じない。私が自分のアパートに帰ると、今度はまた電話がかかってきて、「隣のアホがうるさい」と言ってくる。
 
 だから、夜になったら、私のアパートで寝て、朝になったら公営団地に来れば良いという話になった。その間に、つまり、私のアパートで起居しているうちに、父は、多分、私のアパートの急なな階段で転倒して頭を打ったのだ。

 私は、今、午前5時、公営団地の方で、寝ながらこの小説を更新している。父にしてみれば、私がちゃんと働いていれば、それに頼ることができるのであろうが私はそんな気配はない。それも含めて一切が不安なのであろう。

 私も、何だか、こういうのに付き合うのが正直しんどい。隣のアホもうるさいはうるさいが、それほど、我慢できない状況でもない。そもそも、私の母の方がうるさかったし、父の方も、酔って一人で喚いていて、そっちの声の方がうるさいのだ。たまに、変な電話もしてくる。

 この状況、どうしたらいいのだろうか。それも含めて、区役所あたりに相談にゆきたくもあるが、それと並行して、ハローワークで、職業訓練を受けられるのでそれも、受講したいのである。色々、ややこしい。
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