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私小説 3
「教えてください。静馬です。小説ってどう書いたらいいんですか?」
しおりを挟むそれから、ミルク少女は私の家にちょくちょく来るようになっていた。私と言ったら、さっき、「マンダム」という歌を録音してアップロードしようとしたら、書き留めていた歌詞が間違っていて歌えなかったので、アップロードするのをやめるという始末である。というか、アップゎできたところで、誰も求めていない。
ミルク少女の貸してくれた五万円で、生活に余裕ができたので、ソープランドにでも行きたい。特に、栄町のアラビア館の早朝サービスなんてのは良いと思うが、それとも、金髪のデリヘルでも行こうかな、なんて色々思っているうちに、ドアが開いていて思い詰めたミルク少女が立っていた。
「静馬さん。小説書いているんでしょ」
「うん」
「どんなの?恋愛小説」
「あの、スリップストーム小説みたいなやつ。ポストモダンみたいなの」
「ああ、高橋源一郎みたいなの」
「いや、あの人はたんなるサヨクでしょ。良く知らないけど」
「恋愛小説を書いたほうがいいと思います!」
「えっ、俺、そーゆーの苦手なんだよ」
「あたしがいるじゃないですかっ。あたしだったら何でもしますよ」
「そうかい」
「うん」
「じゃあ、もう五万円貸して」
「わかった」
というと、彼女は
「うんしょ。うんしょ。うんしょ」
と言いながら、ミルクを引いて去ってゆく。私は、この彼女の熱意に負けて、借りた十万円はユニセフに募金することにした。一生懸命、働いて彼女に返したい。しかし、その決意は五秒で裏返り、私は近所の風俗街、栄町へと飛んだ。
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