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しおりを挟む植物園に入ってからの僕は凄かったと思う。
自分でも分かる程に興奮していた。
中でも一番興奮したのは月下美人かもしれない。
夜に咲く花で知られているが、咲く条件下に部屋を作り昼に開花するようにしてあった。
白くて20センチは超える美しい花だ。
他にもプルメリアやゲンペイクサギ、ベコニア、サクララン。
一日中見ていられる。
「なんだか楽しそうだね。
喜んでもらえた、で、いいかな?」
「す、すみません!
僕、僕……。」
榊葉さんと一緒に来ていること忘れてた。
変な顔してなかったかな…。
独り言、言ってなかったかな…。
「気に入ってくれて俺も嬉しいよ。
今は夏だから、四季で来るのもいいね。
また、来よう。
ところで翠は1番好きな花はある?
俺はバラが好きなんだけど。
バラは年中咲いているが、ここは5月になるとバラフェアをするだ。」
「ぼ、僕もバラが1番好き、です!」
榊葉さんもバラが好きなんだ。
僕と同じ。
フフフ、嬉しい。
「そしたら翠の誕生日の5月18日には毎年バラを観にこよう。
でも四季で来るのも良いね。」
また来れるんだ。それも榊葉さんと。
……あれ?僕、誕生日なんか言ったかな
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