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10話 「血漿族の進撃と王子」

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ガサガサ!

血漿族が恵に向かって突撃してくる。あまりにも早いスピードだった

血漿族は大中小様々な形で現れて襲いかかろうとした。恵たちはすぐに攻撃の準備をする

「あいつら…!すぐに戦いましょう!」

恵、ロザリー、杏、リミットは戦いのポーズをとる。一方門の上の見張り台にいる兵士は慌てた

「か、彼女たちを救わないと!」

「待て!何かおかしいぞ。彼女たち、何も驚いてない」

血漿族が近寄る!ロザリーはまず光をだそうとしていた。それは浄化の光だった

「まずは私です!はぁ!」

ぴかー!出てきてる血漿族は全員、その光に怯え、止まった

「次はアタシ!そりゃああ燃え尽きろおお!!」

ぼぉぉぉ!火炎放射で血漿族に炎を浴びせる。数体ぐらい一気に燃え尽きた

「ぐぐぐぐ…!」

だがまだいる。しかしロザリーの光で進撃が止まり、チャンスだと思った

「行くわよリミット!」

「うん!お姉ちゃん!」

恵、リミットは突進して残りの血漿族を倒しに行く

どごん!

これは恵の殴った音。あまりにも強い力で一瞬で浄化してKOした

がつん!

これはリミットのナックルの音。力を分け与え、強くなったリミットはもう何も怖くない

「ほら、ロザリー。ぼーっとしてないで援護続けるわよ!」

「はい!」

ロザリーと杏は引き続き血漿族への攻撃をした

ロザリーは光を出して血漿族を止めて、杏は炎で恵とリミットにかからないように注意しながら血漿族に火をあびさせる

どが!ぼか!

そして恵とリミットはどんどん血漿族をぶん殴り浄化をしていく。さっきまでたくさんの血漿族がいたがもうほとんど消えている

「残りの一体ね…!」

血漿族ラストの一体になった。血漿族は恵に向けて突撃した!

「ぐおおおお!」

「うりゃ!!」

ぼーん!

「ぐああああ…」

最後の血漿族は恵の猛烈な拳で一発ノックダウンした。もう血漿族はいない。いるのは彼女たち4人だけだ

「ふん。多勢に無勢。そんな言葉はいらないわね」

恵たちは勝ち。そして戦闘体形を終わらせた

その姿を見て見張り台にいる兵士はぽかんとした。当然である。4人であの数の血漿族を倒したのだから

そして戦闘が終わると門の扉が開いた。すると門から兵士たちが来てくれた

「き、君たち…!」

兵士たちは重装備な兵士がいれば弓兵みたいな軽装な格好でいる兵士がいた

「ようやく開けてくれたわね?」

重装備な兵士は隊長なのだろう。すぐ横にいる女弓兵もいた

「いったい…血漿族を全滅させて…何者なんだ…!?」

そう言われると恵は兵士たちに拳の甲を見せた。神の紋章が描かれた紋章を

「こ…これは神の紋章!?まさか予言どおり神に選ばれた女性が来るとは言ってたが…!」

隊長と兵士たちがざわめく。当然だろう。そんな動揺する兵士たちを見て恵は言う

「私、草原恵。血漿族っていうちゃらんぽらんをぶっ飛ばすためにこの世界にいるの」

「ノータリンの次はちゃらんぽらんですか。私はロザリー。シスターです」

「アタシは間宮恵。巫女なんだけど炎が使えるわ」

「ボクはリミット!得意技は強撃なんだ!」

自己紹介を終えると隊長の横にいる女弓兵が言った

「隊長。これは王子に言っておいたほうがいいとアタイ思うね」

「…そうだな」

重装備をした隊長は4人に向けて言う

「君たち。まずはこの国の王子に会おう。王子ならきっと君たちのことをわかってくれるはずだ。ついてきてくれ」

「わかったわ。みんな、行きましょう」

そう言うと兵士たちは恵たちを守りながら進んでいった

歩きながら4人は周りの景色をウロウロしていた。あまりにも大きい家だったり小さい家だったり様々だった

どこか美味しい香りがする料理店もあった。自分らにピッタリかもしれない服屋もあった

4人は兵士に守りながら進む。これが都会という国かあ。4人は思っていた

進むと城に入る。城もどこかかっこいい、言わば中世時代の城のような大きい建物だった

城に入り進むと王の間にたどり着く。隊長は言う

「そろそろ王子様がいる。失礼のないようにな」

がちゃ…王の間に入る。4人は王子を見た。王子というのならとても若さそうな王子だった。王の座椅子に座っている

赤い服を着て、イケメンで、さっき報告のあった4人をじっと見ていた。その顔を笑顔の顔をしていた

「…お前たちか。4人で奇襲してきた血漿族を全滅させたというのを」

王子は4人の姿を見てそう言った

「自己紹介しよう。俺はアルマイトという。一応今、王様の変わりをしてる息子だ。君たちの名前を知りたいな」

そう言うと恵一同は言う

「草原恵よ」

「ロザリーといいます」

「間宮杏っていうの」

「ボク、リミット」

簡単すぎる自己紹介が終わった。王子はその名前を聞くと嬉しそうな顔をする

「なるほど。お前たち。大変立派だ。むしろ、強そうな姿だ。そして恵、お前は神の紋章があるのだな?」

「そうよ。私、こんなのあるの」

王子の前で恵は神の紋章を見せた。王子の周りにいる兵士が思わず「おお…」という声が出た。王子はじっと見ていた

「…なるほど。久しぶりに見るなその紋章。だが女性が紋章があるとは驚きだ。このアルマイト、結構驚いている」

あまり驚いている様子はないが驚きが隠せないのだろう。恵はそう思っていた

「お前たちをぜひとも、我が軍団に入れたいが…俺が同伴でテストしてもらいたい」

「なんでもやるわ!血漿族をぶっ飛ばすことでしょ?」

わかりが早くて結構。アルマイトは心で思って4人に告げる

「近くに血漿族の温床がある。そこで浄化してくれ。まだ日は傾いてないから一緒に行ける。やれるな?」

「もちろんよ!」

恵は大きい声でお願いを聞いた。あまりにもわかりやすい態度でアルマイトはどこか嬉しい気持ちになった

「よし。じゃあ行こう」

こうして4人と王子は血漿族の温床へと向かうことになる


『恵…』

『王子の命令を聞くとはいい心構えだ』

『そしてその国にも新しい仲間がいる』

『お前なら平気だろう。きっと強い仲間だ…』

続く

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