この恋、腐れ縁でした。

氷室ユリ

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第五章 扉の先で待ち受けるものは

  守るべきもの(2)

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 指定された部屋へと向かうと、そこにいたのはやはりあの男だった。
「(やあ。待っていたよ、ユイ・アサギリ)」

 その姿を一目見て呆然となる。イーグルは車椅子に乗っていたのだ。しかも利き手が自由にならない様子。
「(その体、一体……?)」
「(そう驚くなよ。お前も知っての通り、俺は一度死んだんだ。そう、あの時にな。そしてどういう訳か、アジア系の闇医者がどこからか現れ、俺を死の淵から引き摺り上げていた)」
 一旦言葉を切り、立ちっ放しでいる私にジェスチャーだけで座るよう勧めてくる。

 すぐに断り、話の続きを促した。のんびりするつもりはない。
 何ら気分を害した様子もなく、イーグルは語り始めた。

「(だが、その闇医者はドクター新堂とは大違いのヤブだった!俺から有り金を巻き上げた挙句、いい加減なオペでこんな姿にしやがった)」
「(でも、その医者に命を救われたのは事実なんでしょ?)」
 私の言葉が気に障ったのだろう。イーグルは叫ぶ。「(俺は頼んでない!)」

 まるで数年前の自分を見るようで複雑な心境だ。いい加減なオペの部分は別として。

「(俺はヤツを許さない。できる事ならこの手であの世に送りたかったが……)」
「(それで外部の人間を雇ったの)」納得だ。さぞや不本意だっただろう。
 あろう事か、私はイーグルに同情し始めていた。
「(そいつがマセラティに乗ってたのね。名前は本当に知らないの?)」
 イーグルが頷く。「(唯一の手掛かりだ。ヤツのトレードマークらしいぜ!)」
「(サイアク!神の車が泣くわね)」

 イーグルは軽く笑ってから続ける。「(アジア系で細身、身長は百七十五前後。俺はプロを雇ってアジア各国を探し回らせた)」
「(だけど、素性も知らない男に命を託したの?)」
「(死にかけてる人間に選択の余地などあるものか。お前にだって分かるだろう?)」
 その通りだが、素直に頷くのも気が引けて黙る。

 腕組みをして車椅子のイーグル見下ろす。この大男に、もう二度と見下ろされる事はない!こんな事で優越感に浸っている自分が小さく思えるけれどやめられない。

 沈黙を破りイーグルが言った。「(ユイ・アサギリ。お前に依頼したい)」
「(依頼ですって?)」思わぬ言葉に聞き返す。
「(あの医者を探し出して……)」途中で切れたため、「(殺せ?)」と先を続けてみる。
「(ああ。ただし、俺の前でだ。ここへ連れて来てほしい)」

「(誰だか知らないけど、私もその医者は何だかイケ好かない!やってもいいわ。ただし条件が二つ)」
「(何だ)」
「(一つは、もう二度と私達に関わらない事)」
「(容易い事だ。もう一つは?)」促され答える。「(教えてほしい事があるの)」
「(言ってみろ)」

 疲れを感じて、ここでようやく椅子に体を預けた。
 鈍い痛みが腰に走る。これが半身不随の後遺症なのか、骨髄採取の際の傷の痛みなのか分からない。

「(あなたと、キハラの関係よ)」
 私の言葉にイーグルが一瞬眉を上げた。次第に表情が緩やかになる。
「(ああ。……ヤツから何も聞いていなかったのか?)」
「(ミスター・イーグルはこの世で最も怖れるべき男だと)」
「(ははっ!そりゃいい!)」イーグルの笑い声だけが室内に響き渡る。

「(いや、済まん。つい懐かしくてな)」
 無言で回答を待つ。しばし私を眺めた後、ようやくイーグルは口を開いた。
「(ヤツとは幼少時代を共にした仲だ。まあ、俺が一方的にイジメ倒していたがな!)」

 予想外の答えに言葉を失う。

「(フランスの傭兵だったってのは聞いてるだろ)」
 これには辛うじて頷く。
 確かにキハラ・アツシは朝霧家に来る前にフランスにいたと聞いた。
「(俺もそうなんだ。分かりやすく言えば……そうだな、俺は先輩だな)」
「んなっ、何ですって!」あまりの驚きに日本語が口から出る。
 理解が追い付かず固まる。

 ウソだ!キハラは心底イーグルを怖れていたのに?どういう事だ。

「(あいつはどんな事でも俺に敵わなかった。可愛い弟子を守ろうとしたんだろうさ)」
「(何よそれ!)そんな事って……」私がどれほどこの男に怯えていたか!あれは何だったの?
「(まあ、昔の話だ。これで気は済んだか?)」
「(え?ええ、まあ……)」衝撃のあまり気の利いた返しができず。

 そんな私にイーグルは言った。「(では、この依頼は受けてもらえるのだな?)」
 気を取り直して向き合う。「(容易い事だわ。で、報酬は?まさか今の暴露話でチャラなんて、セコい事は言わないわよね!)」
「(百万でどうだ)」
 この男が円で換算する訳がないと踏んで、提示額は約一億円と取る。

 そんな大金が今のこの男にあるのか?
「(でもさっき、有り金全部巻き上げられたって言わなかった?)」
「(あれから何年経つと思う?ゼロのままのはずがなかろう!)」
 どんな姿になっても、生きて行くには働くしかない。
 この男には、支えてくれる人間はいるのだろうか。ふと思ったが、そんな事は私には関係ない。

「(交渉成立ね。あなたの連絡先を教えて)」すぐに言い放った。
「(この電話はここでしか使わん。いくらでも教えてやる)」
「(心配しないでよ、その番号から追跡して逮捕させようなんて考えてないから!)」

 携帯の番号を聞き出すと、すぐに部屋を出た。


「ラッキーだわ、これで臨時収入ゲット!」これでベンツの支払いは自分でできる!
 来た時とは正反対に、軽い足取りでホテルを後にする。

 一応報告をと、貴島邸に連絡を入れる事にした。

「もしもし、ユイだけど」
『朝霧!今どこだ?……あ、おいっ』すぐに出た貴島さんだが、勢い良く話し出したかと思えば、後ろで何か揉めている様子。

 そして次に聞こえてきたのは、新堂さんの声だった。
『ユイ、用事って何だ?まなみにそう言ったんだろ。しばらく帰れないってどういう事だ!』
「新堂さんっ、ダメじゃない、寝てなきゃ……」
『貴島のヤツ、何も知らんの一点張りだ。どういう用事か知らないが、何もこんな時に行く事ないだろ?すぐに帰って来い!』

 かなり興奮している様子。これでは体に障る……。それでも従う訳には行かない。

「ごめん、どうしても無理なの。でも安心して?問題はほぼ解決した。数日中には戻れる、だからそこで待ってて!お願いよ、新堂さん」
『今の俺には追い駆ける事もできない。……その言葉を、信じるしかっ!体は本当に大丈夫なんだな?』
「うん!快調そのものよ」

 しばしの沈黙の後、彼は言った。『分かった。だが一つだけ頼みがある』
「何?」
『絶対に携帯の電源を切るな。もちろんGPSもだ。いいな?』
「了解です!」そのくらいならばやれる。無理難題を言われずにホッとする。

 こうして何とか承諾は得られ、電話を終えた。

「さてと。問題はどう探すかね……。日本にいるのは確かのようだけど。まあ、この国では珍しいメーカーだから、すぐに見つかるか」
 自分達の車以外でこれまでに遭遇したマセラティは、数えられる程度だ。
「何がトレードマークよ?神の車が泣いてるわ!」

 車から降りて、外で一服を始める。
 湾の向こうに見える都心の夜景が、ケバケバしく煌めいていた。


 イーグルに会って三日目。ついにターゲットを発見した。こういう時、探し物は大抵近くにあるものだ。例の医者は都内に滞在中だったのだから!

 それを見つけ出せたのは、ネット上に上げられた一枚の写真からだ。クルマ好きのマニアが盗撮したらしいそれは、探し求めていたマセラティ。さらに運良く、背景に住所を特定できるものが映り込んでいた。
 という訳で、早速その付近を周回してみたところ、とある病院前に停まるそれを発見したという訳だ。

「こんにちは」
 遠巻きに見たところ中国人と分かったが、あえて日本語で話しかける。
「誰だ?」日本語で返された。
 男は気取ったスーツに高級そうな革靴を履いた、いかにも成金という出で立ちだ。
「あなたに会いたがってる人がいるんだけど、ちょっと付き合ってくれない?」

 男がマセラティに乗り込もうとしていたところを、ドアに足を挟んで阻止する。

「おやレディ、足癖が悪いようだ!治療が必要かな?」
「ヤブの治療は結構よ!悪いけど、あなたに拒否権はないの」
 有無を言わさずコルトを突き付ける。人目に触れないようジャケットで隠しながら。
 のんびりやっている暇はないのだ。

 すると男も銃を抜いてきたではないか!
「ふう~ん……。それ、どこで手に入れたの?いいの持ってるじゃない」男の拳銃を眺めて言う。それはただのチンピラが持つようなシロモノではなかった。
 金があるだけではこれは手に入らない。

「そういう君も凄いの持ってるな!……興味あるね。美しい人、この後の予定は?」
 この状況でナンパか!さすがはあのイーグルを陥れただけの事はある。
「そうね、もっと静かな場所で、あなたとお話したいわ」

 男がマセラティの助手席ドアを開いたが丁重に断り、「私も車で来てるの。置いて行けないから」とベンツを指して言う。
 男は口笛を鳴らし、「なかなかイイ車乗ってるな!」と陽気に言った。
 それを無視して、車を出すよう促す。「行先は任せる。付いて行くわ」


 そうして向かった先は、開拓予定の埋め立て地だった。

「確かに静かな場所ね!」車から降りて言い放つ。周囲には誰もいない。
 先に降りて待っていた男が答える。「お互い拳銃持って、仲良く喫茶店もないだろうと思ってね。ここからの夜景は素晴らしいんだ!」
「悪いけど夜までいる気はないから」
「それはどうかな」男が怪し気に微笑んだ。とても醜い笑みだ。

 早くこんな仕事は終わらせよう。のんびりしていると本当に夜景を見る羽目になる。

「あなたに用があるのは私じゃないの。これから呼ぶから大人しく待っててね」
「患者か?」
「そうね、元患者、かしら」携帯を取り出してイーグルを呼び出す。「……ハロー?」
 英語で話し出した私を見て、男が若干怯んだように見えた。
「ちょっと、逃げないでよ?」通話の合間に男に言う。「(もしもし?ああ、こっちの話よ。悪いけど、あなたがこっちに来てくれない?)」
『(連れて来いと言っただろう)』

「誰と話してる!まさかアイツか?俺は用事なんてない!帰らせてもらう」
 まだイーグルとの会話は途中だ。男が逃げようとしている。

「(ふざけないで!こんなのと車に?同じ空間にいるなんて耐えられない!)って、ちょっと!待ちなさい、本当に撃つわよ?」電話越しに男に叫ぶ。
『(……あ?何だって?)』
「(いいから早く来て!タクシーでも何でも使って。外の方が気兼ねなく殺れるでしょ?じゃあね!)」

 一方的に電話を切り、男が乗り込んだマセラティのタイヤを狙って立て続けに二発撃ち放つ。

「クソッ!ふざけるなよ?オンナ!」逃走手段を奪われ、男が私に向き直った。
「ねえ。何なら腕試ししない?出しなさいよ、あなたの相棒!」
 イーグルが到着するまでの暇つぶしにはなるだろう。

 男が拳銃を私に向けた。
「俺の相棒はマセラティだ。お前はそれを撃った!許せん」
「許せないですって?だったらどうするの?やってみてよ!」
 男が指に力を入れたのが分かり、瞬時に身を翻した。弾が後方に飛んで行く。
 そのまま男に近づく。
「何だよ!来るなよっ!」途端に焦り出す男。

「さっきまでの勢いはどうしたの?銃はそんな屁っぴり腰で撃っちゃダメよ」宝の持ち腐れとはこの事だ。
 私の忠告など聞く耳持たぬ男は、冷静さを失って見境なく撃ち始める。
「見苦しい……やめなさい!」
 私の左手からコルトが火を吹く。弾は男の銃目がけて飛び、あっさり弾き飛ばした。

 腰を屈めて銃を拾おうとする男に近づき、今度は膝蹴りを一発お見舞いする。
 激しく咳き込む男。

「これのどこが一筋縄で行かない男ですって?意味不明!」
「うっ……、ぐっ!た、助けて……」
 命乞いを始めた男にイラつきながら縛り上げる。落ちていた男の拳銃を拾い上げ、ポケットに突っ込んだ。
「こんなのと彼が間違われたなんて、心外だわ!」

 一段落して落ち着くと、やや頭痛を感じた。相変わらず腰には重い痛み。気だるく、かなり疲れている事に気づいた。
 思わずしゃがみ込んでしまう。

 視線を感じて顔を上げると、縛り上げた男が私を見ていた。
「具合悪そうだな、ただで診てやるから解いてくれよ。そんでもって見逃してくれ!」
「冗談は顔だけにして。誰がアンタなんかに?いいから静かにしてて」

 しばらくしてまた話し始める男。「なあ、見逃してくれよ!俺に会いたいってのはイーグルだろ?なあ……!死にたくないんだよ」
「イーグルに恩でも着せようとしたんだろうけど。身のほどを弁えずに食いつくからこんな事になるの。自業自得よ!」

 なおも何か言いたげな男に言う。「黙らないなら口を塞ぐしかないわね」
 コルトを眉間に押し付けると、ようやく男は黙った。
「ああ……っ、頭痛いっ!」

 男に背を向けて呟いたその時、携帯が鳴った。

「イーグルのヤツ、場所が分からないとか言ったら殺すから!(ちょっと、まだなの?)」
『……もしもし?』
 聞こえてきたのは日本語だった。「あっ、新堂さん……!」
『ごめん、取り込み中だったか?』
「いいえ。今は平気よ。私こそ変な事言っちゃってごめんなさい。で、どうかした?」
『気になって寝ていられなくてね。その……GPSとか、ストーカーみたいで悪いな』

 さては、まなみに何か言われたか。ストーカーみたい!そんな事してると嫌われるよ?とか。

「いいのよ。私もあなたが心配だから。声が聞けて嬉しいわ」
 新堂さんの声を聞いただけで、イラ立ちが和らいで行く。この声は私にとって精神安定剤だ。
『なあ、もう今日で三日だ。まだなのか?今何してるんだ?』
「今日で終わる。で、今お客待ち。……ううっ」頭痛が酷くなりつつある。思わず声を漏らしてしまった。

『ユイ?』
「何でもないの、ちょっと頭が痛くて。寝不足かしら!」安心させるべく言ってみるも、『……おまえ、熱があるな?すぐに戻って来い!』と呆気なく見破られてしまった。
「熱かぁ、あるかも……。でも今は無理!もう切るわね」
『あ、おいっ!』

 一方的に電話を切ってしまった。角を曲がる車のヘッドライトが見えたからだ。
 辺りは徐々に薄暗くなりつつあり、かなり冷えてきた。これは油断していると本気で風邪を引きそうだ。早々に済まさねば。

「(ミスター・イーグルともあろう男が、タクシーでご登場とはね。見ものだわ!)」
「(黙れ。わざわざ来てやったんだ)」どんな姿になろうと、上から目線は変わらずだ。
「(何て言い草?わざわざ掴まえてやったのに!それに来るの遅すぎ、暗くなっちゃうじゃない?)」

 皮肉を言い合う私達をよそに、タクシー運転手がせっせと車椅子を運び出し、介助の手伝いをしている。
「サンクス、ハウマッチ?」イーグルが愛想良く言う。
「七千八百三十円です!」運転手は英語が話せないらしく、身振り手振りで必死だ。
 一万円札を出したイーグルに釣銭を返そうとするも、もたつく運転手。

「キープ・ザ・チェンジ」待ち兼ねた様子でイーグルが言い放った。
「え?ええと……っ」突如背を向けた客に、運転手がオロオロしている。
 見兼ねて口を挟んだ。「釣りはいらないから、取っとけって!」
 チラリと運転手を見やり、「ゴー・フライ・ア・カイト!」イーグルが強い口調で言う。
「消え失せろ、と彼は言ってるわ」

 その場の異様な雰囲気に、運転手は一目散に去って行った。

「(あの人も災難ね!さあ、ご要望のモノはあちらよ。確認したら私は帰るわ)」
「(まあ待て)」
 イーグルが男に近づいて行く。男の表情が見る見る恐怖に変わった。

「(ユイ・アサギリ。お前のコンバットパイソンを貸してくれ)」
「(は?!イヤよっ!あなたのご愛用のデザート・イーグルはどうしたのよ)」
「(そんな物、押収されたに決まってるだろ)」
 そうだった。しかしこの男にキハラの形見は使わせたくない。例え先輩(!)と分かった今も。

「(あ、そうだ……いい物があるわ)」先ほど男から奪った拳銃がポケットに入っている事を思い出す。
「(これあげる!)」それをイーグルに向けて放り投げる。
 薄暗がりの中、辛うじてキャッチしたイーグルはまじまじとそれを見回す。
「(……なかなかの代物だ。これは?)」
「(アイツが持ってた)」顎で男を示す。

 イーグルが男を見下ろして目を丸くする。「(バカな!コイツに使いこなせる訳がない!)」
「(そうよ。だから回収したの!)」
「(大方どこかで、くすねて来たんだろうぜ!)」
「(でしょうね)」

 シリンダーを外して弾を確認しているイーグルを無言で見守る。

「(いいか。俺は助けられたとは思っていない。……こんな中途半端な助けなら死んだ方がマシだ!余計な事をしたな)」
「(たっ、助けてくれぇっ!!)」
 左手で銃を構えると、イーグルは憎しみを込めて撃ち放った。
 弾は男の額に命中していた。

「(利き腕じゃないのに、お見事でした!)」
「(終わった)」
 しばし沈黙が続く。
「(これからどうするの?)」
「(どこかに消えるさ。……ユイ・アサギリ。礼を言う)」
「(やめてよ、気持ち悪い!そんなのいいから、ちゃんと振込んどいてよね?)」

 私は背を向けてから、手を上げてベンツに乗り込んだ。
 窓を全開してイーグルを見る。「(悪いけど、送らないわよ?)」
「(お構いなく)」
「(じゃ、もう会わないと思うけど)」
「(ああ。こちらもそう願うよ)」

 車椅子のイーグルを残し、私は港を後にした。


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