106 / 131
第五章 扉の先で待ち受けるものは
49.トクベツな日
しおりを挟む新堂さんの年明けの検診からひと月が経った、二月最初の日。朝早くに、珍しく私の携帯電話が鳴った。
「なぜ今頃?十年前だったら喜んで引き受けてたのに!もう遅いわ」私は一人寝室で電話越しに声を荒げる。幸いな事に、彼はすでに起きていてここにはいない。
「大体、あの男を殺して誰が得するの?もはや何の影響力もないのに!殺す価値もないじゃない」
朝っぱらから穏やかでない会話だ。なぜならこれが殺しの依頼だからだ。
「朝霧ユイは今、ドクター新堂の専属ボディガードなの。他の依頼は受け付けてない。わざわざ連絡いただいたところ悪いけど、他を当たって」こう言い放ち電話を切った。
この時、廊下からほんの少しの足音が響いた事に気づけるほどの集中力は、興奮し過ぎた今の自分にはなかった。
そもそも、もうこの手の依頼は来ないはず。なぜこんな電話が入ったのか。
首を傾げながら廊下に出ると、卵を焼いている良い香りが漂っている。
キッチンを覗くと、新堂さんがスクランブルエッグを作っていた。
「おはよう。もうすぐできるよ」
「ありがとう」
そして出来上がったばかりの朝食を有り難くいただくも、さっきの電話がまだ尾を引いているせいで上の空だったらしい。
「ユイ?どうかしたか」こう聞かれて気づいた訳だが。「……。え?」
「また変な夢でも見たか?」彼が穏やかな笑みを浮かべながら聞いてくる。
「うん、まあ、そんなとこ」
曖昧な返事にも、彼は何ら不信感を抱いた様子もなかった。
こんな平穏なひと時に、何も物騒な話題を持ち出す事もない。この依頼の事は彼には話さなかった。
それから五日後、いつもより早く支度を終わらせて立ち上がる。
「行って来ます」
ダイニングで新聞を読んでいた彼に、通勤用のバッグを手に声をかけた。
「あれ、今日は遅番じゃなかったか?」
「そうなんだけど……ちょっと用があって。お昼は外で食べるから!」
今日は仕事前にあるミッションを計画している。あっという間に大事な日が迫ってしまい、内心慌てている。
「顔色、あまり冴えないみたいだが、体調は大丈夫なのか?」玄関までついて来た彼。
「何ともないわ。心配しないで、ただのデスクワークで無理なんかしないから!辛くなったらすぐに帰って来れるし」
「ああそうしろ。連絡くれれば迎えに行くから」今日は一日家にいるから、と続ける。
礼を言って軽く微笑んだ後、玄関ドアを閉じた。
携帯電話を取り出し、GPSの機能をオフにする。居場所を知られて余計な詮索をされたくない。
会社の最寄り駅を素通りして、その先に向かう。
本日のミッションはなかなか厄介だ。もし上手く行かなければ別の手を考えなければならないが……今からでは時間がなさすぎる。
「油断していたわ。もっと早くに着手するべきだった!」
この数時間後、思いのほかすんなりと事は進み、予定していたミッションは無事に成し遂げる事ができた。
そんな昼過ぎの事。あるニュースが世間を騒がせた。某国トップの義兄が暗殺されたとの内容だ。午前中にマレーシアの空港で事件が起きたらしい。
詳しい情報はまだ入って来ないとの事。
「嫌な事件ね。親族殺しなんて、まるで戦国時代みたいじゃない!」
商店街の電光掲示板に流れるニュース速報を見て呟く。
会社の最寄り駅に着いてすぐ、忘れずにGPSをオンに戻す。自分の所在を明らかにする事を提案したのは自分だ。自ら破る訳には行かない。
そしてその夜はいつもの時間に帰宅した。あまり彼を心配させたくはないので、残業は極力しないようにしている。
「お帰り」
「ただいま!」
元気に答えたつもりだが、彼が私を入念に観察してくる。
実際疲れも感じていない。堂々と彼の前に立っていると、「調子、良さそうだな」と言いながらも、さらに顔を近づける。
「ヤダ、新堂さんったら。顔、近すぎ!照れるじゃない?」
「何を今さら」そう言って腰を屈める。
身長差があるので、じっくりと私を見る場合こうするしかない。
「間違えた、近すぎて良く見えない!」こう言い直して彼の体を引き離す。「うんうん!今日もいいオトコ!」
その顔をマジマジと見てから、満足してリビングへ向かう。
「ねえ。見た?このニュース」
リビングではテレビが点いたままになっていた。ちょうど例のニュースが流れている。
「ああ。昼からずっと大騒ぎだ!全く。どうでもいいよ」
そう言った彼を無言で見つめる。
「何だよ、何か変な事言ったか?俺達にはどうでもいいだろ?」
「新堂さん。疑わないのね、私の事」
「逆に、なぜおまえを疑わないといけないんだ?」
「だって……」私が今日取った行動は明らかにいつもと違った。「私、珍しく早くに出かけたでしょ?」
「それが?」
「犯行時刻は現地時間の午前九時過ぎ。あの時間なら余裕で間に合う。私があのままマレーシアに飛んでた可能性だってある」
「不可能ではないな」
まだ彼は疑ってこない。帰った私を玄関先で凝視して顔を近づけたのは、間違いなく匂いを確認する行為だった。つまり私から火薬の香りがするかを。
けれど新堂さんは言った。「だが。残念ながらあり得ないんだよ」
「どういう意味?」
「知らないのか?今回の暗殺劇がどれだけお粗末か。こんな事に朝霧ユイが関わっている訳がない!」
報道によれば、真犯人はまだ特定されていないが、実行犯はアジア系の女二名。毒殺らしい。逃走する様子がはっきりと監視カメラに収められている。
確かに私ならば、毒殺も選ばないし姿も晒さない!彼の読みは正しい。
「……と、俺は判断したが。違うのか。こんな雑な仕事をユイがしたなら、少々がっかりだなぁ」彼にしてはユーモアに飛んだ返しだ。
いつもならば、何があってもこの手の話題は厳禁なのに?
「んなっ!何言ってるの、私がやる訳ないじゃない!」すぐさま全否定する。
「だろ?」
今回ばかりは一本取られた。少々彼を試してみようと思ったのに?
「実はな。少し前の朝、おまえが誰かと電話で話してるの聞いてしまったんだ」
「えっ、あれ、聞いてたの!」
驚きはしたが、あの日私は依頼を断ったのだ。後ろめたさを感じる必要はない。
「それなら先に言ってよね?新堂さんのイジワル!」
「だけど、本当の事だろ?」
「ええ!まさかこんな手で暗殺とはね。この女の子達はどう見ても素人。単にハメられたのよ。可哀相に」朝霧ユイに断られて、素人の女二人で手を打ったなんて?
「なあユイ。だけど午前中、GPS切ってたよな。何でだ?」
気づかれていたか……。「ちょっとね。説明は明日する。今日は何も聞かないで」
「何で今じゃダメなんだ?」
「何でもいいでしょ!とにかく、誰も殺してないから安心して!」
今日話してしまったらつまらない。内緒で動いた意味だってなくなるではないか?
そして翌朝。今日は二月七日。
「新堂さん!お誕生日おめでとう。これ、プレゼントよ」
先にダイニングにいた彼にこう告げて、リボンのかかった小箱を差し出した。
「誕生日?……ああそうか、今日だったな」
実は昨日のミッションというのは、まさにこれを買う事だったのだ。まだ大丈夫と油断していて前日になってしまい、さらにその日が遅番という失態続き!結局十分に吟味する時間もなかった。
この事を打ち明け、昨日の一件はあっさり解決した。
「私は貰ってるのに、あんまりあげた事なかったでしょ?でも、全然大したものじゃないけど。何がいいかも分からないし……」
「嬉しいよ。ありがとう。開けていいか?」
「もちろん!」
彼がリボンを解いて箱を開ける。中には皮製のキーケースが収まっている。
「おお、いいじゃないか!ちょうど新調しようと思ってたところだ」
「でしょ?この間チラッと見えた時、ボロボロだったから」
「早速付け替えよう」
「うん!そうしてみて!」
彼が古いケースに留めたキーを外して行く。その数が意外と多い。
「随分たくさんあるけど、どこの鍵?」
「どこのだと思う?」
「この家と、前のあなたと私のマンションでしょ、これは車のでしょ、この小さいのは?」書斎の引き出し!と考えたが、さすがに持ち歩かないだろう。
「これは北側の部屋の棚のだ。ほら、薬品が入ってる」
「えっ、あそこって、鍵掛けてたの?」
「一応、劇薬も入ってるからな」
それはどうにも、自分が疑われている気がしてならないのだが?「私、勝手に使ったりしないよ?」とつい言ってしまう。
「そういうユイだって、銃弾仕舞ってる引き出しに鍵掛けてるだろ?」
「良くご存知で……」
「俺は持ち出したりしないぞ?」
「分かってるってば!外部からの盗難防止でしょ」
分かればよろしい、と彼が威厳たっぷりに頷いた。
その他細々とあるが、自分でも良く分からないと彼が呟いた。
「そういう整理整頓的なの苦手よね~。分からない鍵なんて、持ってる意味ある?」必要ないと思うのだが。
彼は、分からないからこそ付けておくんだと、ブツブツ言いながら作業を続けた。
しばらく見ていたが、段々飽きてきて大きく背伸びをする。
「あ~それより!時間、どんどん過ぎるよ。どっか行こうよ」
今日はわざわざ休みを入れたのだ。
「ユイが行きたいなら付き合うけど、行きたいとこあるのか?」
「う~ん。特にはないけど」
「それなら、このままのんびりしていよう」
「そぉ?まあ、あなたがそう言うなら……」
立ち上がりかけたところを、再び椅子に腰を落とす。
「気に入ったよ、これ。ありがとな、ユイ」鍵を全て移し終えた彼が、キーケースを持ち上げて言った。
「ホントはさ~、もっとちゃんと探したかったんだけど」
「十分だよ。使い易そうだし。しかしこれ買いに行ってたとはね。別に疑われてまで隠す事ないだろうに!」
「だ~って。分かっちゃったら面白くないでしょ?実際少しは驚いてくれてたみたいだし!」狙いはそこだ。
「そうだな、考えてなかったから」
「新堂さんが私にくれるのは、いつも超高価だから……気後れしちゃうわ」
その昔たんまりあった資金も、今じゃパート収入のみだ。
「俺だって高価な物、貰ったぞ」そう言って目を向けたのは、庭の愛車ベンツだ。
「ああ……。前にも言ったけど、あれは二人のよ」
「俺はプレゼントだと思ってるよ。だってユイの金で買ったんだろ?」
「そうだけど……。新堂さんがくれたエンゲージリングだって、かなりするよね?」
知りたいけれど知りたくない。金額が分かったら着けられなくなりそうだ。
「あれは特別な物だからな、当然惜しみたくはなかったさ」
やっぱり!
「だがそれだって、ベンツ二台分ほどじゃない」
「そりゃそうだけど!」さすがに指輪一本に五千万はないだろう!と笑いながらも、ふと考える。ん?二台分?
「あっさり認めたな。あれ、ディーラーから無償で取り換えたんじゃないんだろ?」
やられた!「何でそれを……!」椅子から落ちそうなくらい驚いた。
あの件は店側にも厳重に口止めしたはず。貴島さんを疑うが、今さらわざわざ言うとも思えない。
「俺は何だって知ってるんだ」
「……あのディーラーマンね、口止め料返してもらわなきゃ!」
「待て待て、ディーラーは悪くない。俺が脅したんだから」
爽やかな笑みを交えながら言うセリフか?改めて思う、恐ろしい男だと!
「あのねっ、新堂さん、その事だけど……」しどろもどろに弁解を始める。
あの件がバレたなら、私が殺しをした事もバレたという事になる。
「過ぎた事を今さら追求はしない。おまえに何事もなかった事に免じて、不問にする」
意外な判決だ。「本当に?!ありがとう!」
「何しろ、今日は俺の誕生日だしな。細かい事で騒ぎたくない」
あまりにほっとして、つい調子に乗る。「それじゃ、ついでに言うけどさ!」
「おい、まだ何かあるのか!」
「な~んてね。冗談よ~だ!焦った?」
「脅かすなよ……」
こんな他愛もない話をして、時間は過ぎて行った。
その夜。先にベッドに入った私の元に新堂さんがやって来て、しばし語り合う。
「もうすぐ終わっちゃうね、新堂さんのお誕生日」
「ああ、そうだな」
「何だか、何もせずに終わった感じ……。ねえ、今日、楽しかった?」
「ああ。ユイとたっぷり話ができたし、イイもの貰ったし。ずっと一緒にいられて楽しかったよ」
「ホントに?」
「嘘なんてつかないよ」
頷いたもののどうにも納得が行かない。そんな不満でモヤモヤしていると、彼がこんな事を言った。
「今まで自分の誕生日なんて、特別でも何でもないただの一日に過ぎなかった」
「私だって、自分の誕生日なんていつも忘れてたよ?むしろ新堂さんが花束をくれて、思い出してたようなもの。特別あなたが変な訳じゃないと思うわ」
「おまえの誕生日は、なぜだが祝ってやりたいと思ったんだ」
それは不思議だ。「なぜ?」
「さあ……良く分からない。人の誕生日なんて覚えもしないヤツが、不思議だよな」
「私の誕生日は一度聞いたら忘れられないからでしょ!二、二、二のゾロ目だから」
彼は優しい笑みを浮かべて言った。「きっと、ユイの事がとても大切だからだな」
「私は新堂さんが大切。だから、あなたの誕生日は特別よ」
「ありがとう。俺もこれからは、この日を大事にするよ」
こんなセリフが彼の口から飛び出すとは!「ふふ……無理しないで」
「おや?そうしろ、の間違いじゃないのか?」
「だって!毎回あなたの誕生日プレゼント考えるの大変だもん。期待されると困る!」
「あのなぁ。俺がプレゼント目当てに誕生日を待ち侘びると思うのか?」
もちろんそんな意味じゃないと分かっている。
きっとこの人は、子供の頃からそういう経験が少なかったのだろう。少年だった頃に、たくさん祝ってあげたかった。
「おいユイ?聞いてるのか?」
「ゴメン、やっぱ訂正する。これからは毎年、恥ずかしくなるくらい私が祝ってあげる!子供の頃の分までね」
そして時刻は零時を回り、日付が変わった。まるで魔法が解けたように特別な一日が終わり、またいつもの一日が始まる。
けれど、幸せなあの日が消えてなくなった訳じゃない。
しっかりとこの記憶に留めておけばいい。
「お休みなさい、新堂さん」
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
天使と狼
トウリン
恋愛
女癖の悪さに定評のある小児科医岩崎一美《いわさき かずよし》が勤める病棟に、ある日新人看護師、小宮山萌《こみやま もえ》がやってきた。肉食系医師と小動物系新米看護師。年齢も、生き方も、経験も、何もかもが違う。
そんな、交わるどころか永久に近寄ることすらないと思われた二人の距離は、次第に変化していき……。
傲慢な男は牙を抜かれ、孤独な娘は温かな住処を見つける。
そんな、物語。
三部作になっています。
雪の日に
藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。
親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。
大学卒業を控えた冬。
私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ――
※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。
一億円の花嫁
藤谷 郁
恋愛
奈々子は家族の中の落ちこぼれ。
父親がすすめる縁談を断り切れず、望まぬ結婚をすることになった。
もうすぐ自由が無くなる。せめて最後に、思いきり贅沢な時間を過ごそう。
「きっと、素晴らしい旅になる」
ずっと憧れていた高級ホテルに到着し、わくわくする奈々子だが……
幸か不幸か!?
思いもよらぬ、運命の出会いが待っていた。
※エブリスタさまにも掲載
結婚する事に決めたから
KONAN
恋愛
私は既婚者です。
新たな職場で出会った彼女と結婚する為に、私がその時どう考え、どう行動したのかを書き記していきます。
まずは、離婚してから行動を起こします。
主な登場人物
東條なお
似ている芸能人
○原隼人さん
32歳既婚。
中学、高校はテニス部
電気工事の資格と実務経験あり。
車、バイク、船の免許を持っている。
現在、新聞販売店所長代理。
趣味はイカ釣り。
竹田みさき
似ている芸能人
○野芽衣さん
32歳未婚、シングルマザー
医療事務
息子1人
親分(大島)
似ている芸能人
○田新太さん
70代
施設の送迎運転手
板金屋(大倉)
似ている芸能人
○藤大樹さん
23歳
介護助手
理学療法士になる為、勉強中
よっしー課長
似ている芸能人
○倉涼子さん
施設医療事務課長
登山が趣味
o谷事務長
○重豊さん
施設医療事務事務長
腰痛持ち
池さん
似ている芸能人
○田あき子さん
居宅部門管理者
看護師
下山さん(ともさん)
似ている芸能人
○地真央さん
医療事務
息子と娘はテニス選手
t助
似ている芸能人
○ツオくん(アニメ)
施設医療事務事務長
o谷事務長異動後の事務長
ゆういちろう
似ている芸能人
○鹿央士さん
弟の同級生
中学テニス部
高校陸上部
大学帰宅部
髪の赤い看護師
似ている芸能人
○田來未さん
准看護師
ヤンキー
怖い
愛想笑いの課長は甘い俺様
吉生伊織
恋愛
社畜と罵られる
坂井 菜緒
×
愛想笑いが得意の俺様課長
堤 将暉
**********
「社畜の坂井さんはこんな仕事もできないのかなぁ~?」
「へぇ、社畜でも反抗心あるんだ」
あることがきっかけで社畜と罵られる日々。
私以外には愛想笑いをするのに、私には厳しい。
そんな課長を避けたいのに甘やかしてくるのはどうして?
自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~
浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。
本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。
※2024.8.5 番外編を2話追加しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる