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神の姫君
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「さあ! みんなの力を一つにして、勇者を倒すのよ!」
「おお!」
すっかり姫は魔界に溶け込んでいた。
「号令かけは僕の仕事なのに・・・・・・。」
そして魔王よりも姫は魔物に慕われていた。
「ブサイクは罪だ! カワイイは正義!」
「おお!」
未だに魔物をハロウィーンの着ぐるみだと思っている姫。
「サンタさん、今日は何をして遊ぶんですか?」
「お花畑でお昼寝でもしようか。」
「わ~い! サンタさんとお昼寝!」
魔王と姫はお花畑に行くことにした。
「きれい! すごいお花畑!」
魔界は魔王の改善計画により緑豊かで、どこまでもお花畑が広がっていた。
「僕のお気に入りのお花畑なんだ。」
魔王はエッヘンと仁王立ちしている。
「さあ、姫。一緒に寝ようか。」
「はい。サンタさん。」
魔王と姫はお昼寝を始める。二人は隣り合わせで安らかに眠っている。
「ペロ。」
何かが姫の顔を舐める。
「ん・・・・・・んん・・・・・・。」
姫が目を覚ました。
「ギャアアアアアアー!?」
目を開けて姫は驚いて飛び起きた。
「大きなお花!?」
姫は人食い花たちに囲まれていた。四方八方を塞がれている。
「やめろ。僕の客人だ。」
「ニュル。」
魔王が人食い花に言うと、人食い花たちは一歩後退する。
「サンタさん!? この大きなお花は何ですか!?」
「姫がお花が好きだと思ったので、大きな花を作ってみました。あなたのために。」
「私のために!? キャア! ステキ!」
姫はイケメンの魔王の言葉にメロメロであった。
「サンタさんは私のことを好。」
姫は魔王に自分のことをどう思っているのか尋ねようとした。
「大変です! 一大事です!」
しかし、伝令の小悪魔が血相を変えてやって来る。
「どうした? 何事だ?」
「勇者が動き出しました!?」
「なんだと!? 世界の邪悪の化身、勇者が動き出したというのか!?」
魔王は勇者が動き出したと聞き焦った。
「直ぐに城に戻るぞ! 緊急会議を開くぞ!」
「はは!」
魔王は魔王城に戻る。
「ゆ、許さんぞ! 勇者め! ブサイクの分際で私の恋路の邪魔をしたことを後悔させてやる!」
魔王以上に姫の方が勇者に敵意が剥き出しだった。
「それでは勇者対策会。」
魔王が勇者打倒の会議を始めようとした。
「ブサイク抹殺作戦会議を始めます!」
「おお!」
会議を取り仕切る姫。
「僕の出番なのに・・・・・・。」
出番を取られてシクシクする魔王。
「報告を始めて頂戴。」
「はい。姫様。」
姫の司会進行で会議は進んで行く。
「ジャパン国の国王が姫様の奪還を勇者ヒポクリシーに命じ、今宵、勇者の出陣式が行われます。」
姫の父は娘のことを心配しているらしい。
「クソッ!? お父様め!? ブサイクでも勇者の末裔と結婚させれば家に博が着くからって政略結婚させようとしたくせに!? どうせ世間の建前上、私を救おうとして王室の支持率を上げようとしているのね!? そんなことはお見通しよ!」
しかし姫の方が一枚上手であった。
「私は親の道具じゃない! 私には自分の行き方を選ぶ権利がある!」
魔界に来て姫は自立した。
「私はサンタさんのお嫁さんになる!」
「おお! 姫様! 万歳! 万歳! 万々歳!」
「みんなの力を私に貸して頂戴!」
「おお!」
盛り上がる着ぐるみ魔物たちの姫に対する忠誠心が大幅に上がる。
「勇者の出陣式なんて、私がぶっつぶしてやる!」
姫は魔王サンタの使いとして、いや、サンタクロースの使いとして勇者の出陣式に向かう。
「僕は世界の平和のために、子供たちの笑顔のために戦うんだ。」
魔王は一人会議場に残された。
「それでは勇者ヒポクリシーよ! 姫を取り戻し、悪い魔王を倒すのだ!」
勇者の出陣式。国王が勇者に命令を伝える。
「はは! この勇者ヒポクリシーが必ずや姫を取り返し、魔王を倒してご覧にいれます!」
勇者は何も無ければ堂々としていた。
「姫を取り戻して結婚しないと、国王を倒しても、俺が新国王になれねえ! 国王になったら下民から税を搾り取って、お金を使いまくって、女遊びしまくるんだ!」
勇者の狙いは政略結婚からの自分が国王になって贅沢をするという私利私欲でした。
「簡単に旅立てると思ったら大間違いよ!」
その時、出陣式の会場に女性の声が響き渡る。
「何者だ!?」
「私はサンタクロースの使いよ!」
現れたのは姫であった。
「魔王サタンの使い魔だって!?」
魔王の使い魔の登場に会場の意気揚々とした雰囲気が一瞬で凍りついた。
「あなたたちみたいな大人がいるから、子供たちが純粋に笑えないんだ! みんな! やっておしまいなさい!」
「ガーオ!」
「魔物だ!? モンスターだ!?」
姫の合図で魔物たちが一斉に襲い掛かる。
「うわあ!? ギャア!?」
魔物たちは次々と人間たちを倒していく。
「勇者様!? どうか魔物を倒してください!? あれ!? 勇者様がいない!?」
会場から一番に逃げ出していた勇者。
「見たか! サンタさんは世界の平和と子供たちの笑顔のために戦い続けるのだ! ワッハッハー!」
姫は正義のヒーローになったみたいで気持ちよかった。
つづく。
「おお!」
すっかり姫は魔界に溶け込んでいた。
「号令かけは僕の仕事なのに・・・・・・。」
そして魔王よりも姫は魔物に慕われていた。
「ブサイクは罪だ! カワイイは正義!」
「おお!」
未だに魔物をハロウィーンの着ぐるみだと思っている姫。
「サンタさん、今日は何をして遊ぶんですか?」
「お花畑でお昼寝でもしようか。」
「わ~い! サンタさんとお昼寝!」
魔王と姫はお花畑に行くことにした。
「きれい! すごいお花畑!」
魔界は魔王の改善計画により緑豊かで、どこまでもお花畑が広がっていた。
「僕のお気に入りのお花畑なんだ。」
魔王はエッヘンと仁王立ちしている。
「さあ、姫。一緒に寝ようか。」
「はい。サンタさん。」
魔王と姫はお昼寝を始める。二人は隣り合わせで安らかに眠っている。
「ペロ。」
何かが姫の顔を舐める。
「ん・・・・・・んん・・・・・・。」
姫が目を覚ました。
「ギャアアアアアアー!?」
目を開けて姫は驚いて飛び起きた。
「大きなお花!?」
姫は人食い花たちに囲まれていた。四方八方を塞がれている。
「やめろ。僕の客人だ。」
「ニュル。」
魔王が人食い花に言うと、人食い花たちは一歩後退する。
「サンタさん!? この大きなお花は何ですか!?」
「姫がお花が好きだと思ったので、大きな花を作ってみました。あなたのために。」
「私のために!? キャア! ステキ!」
姫はイケメンの魔王の言葉にメロメロであった。
「サンタさんは私のことを好。」
姫は魔王に自分のことをどう思っているのか尋ねようとした。
「大変です! 一大事です!」
しかし、伝令の小悪魔が血相を変えてやって来る。
「どうした? 何事だ?」
「勇者が動き出しました!?」
「なんだと!? 世界の邪悪の化身、勇者が動き出したというのか!?」
魔王は勇者が動き出したと聞き焦った。
「直ぐに城に戻るぞ! 緊急会議を開くぞ!」
「はは!」
魔王は魔王城に戻る。
「ゆ、許さんぞ! 勇者め! ブサイクの分際で私の恋路の邪魔をしたことを後悔させてやる!」
魔王以上に姫の方が勇者に敵意が剥き出しだった。
「それでは勇者対策会。」
魔王が勇者打倒の会議を始めようとした。
「ブサイク抹殺作戦会議を始めます!」
「おお!」
会議を取り仕切る姫。
「僕の出番なのに・・・・・・。」
出番を取られてシクシクする魔王。
「報告を始めて頂戴。」
「はい。姫様。」
姫の司会進行で会議は進んで行く。
「ジャパン国の国王が姫様の奪還を勇者ヒポクリシーに命じ、今宵、勇者の出陣式が行われます。」
姫の父は娘のことを心配しているらしい。
「クソッ!? お父様め!? ブサイクでも勇者の末裔と結婚させれば家に博が着くからって政略結婚させようとしたくせに!? どうせ世間の建前上、私を救おうとして王室の支持率を上げようとしているのね!? そんなことはお見通しよ!」
しかし姫の方が一枚上手であった。
「私は親の道具じゃない! 私には自分の行き方を選ぶ権利がある!」
魔界に来て姫は自立した。
「私はサンタさんのお嫁さんになる!」
「おお! 姫様! 万歳! 万歳! 万々歳!」
「みんなの力を私に貸して頂戴!」
「おお!」
盛り上がる着ぐるみ魔物たちの姫に対する忠誠心が大幅に上がる。
「勇者の出陣式なんて、私がぶっつぶしてやる!」
姫は魔王サンタの使いとして、いや、サンタクロースの使いとして勇者の出陣式に向かう。
「僕は世界の平和のために、子供たちの笑顔のために戦うんだ。」
魔王は一人会議場に残された。
「それでは勇者ヒポクリシーよ! 姫を取り戻し、悪い魔王を倒すのだ!」
勇者の出陣式。国王が勇者に命令を伝える。
「はは! この勇者ヒポクリシーが必ずや姫を取り返し、魔王を倒してご覧にいれます!」
勇者は何も無ければ堂々としていた。
「姫を取り戻して結婚しないと、国王を倒しても、俺が新国王になれねえ! 国王になったら下民から税を搾り取って、お金を使いまくって、女遊びしまくるんだ!」
勇者の狙いは政略結婚からの自分が国王になって贅沢をするという私利私欲でした。
「簡単に旅立てると思ったら大間違いよ!」
その時、出陣式の会場に女性の声が響き渡る。
「何者だ!?」
「私はサンタクロースの使いよ!」
現れたのは姫であった。
「魔王サタンの使い魔だって!?」
魔王の使い魔の登場に会場の意気揚々とした雰囲気が一瞬で凍りついた。
「あなたたちみたいな大人がいるから、子供たちが純粋に笑えないんだ! みんな! やっておしまいなさい!」
「ガーオ!」
「魔物だ!? モンスターだ!?」
姫の合図で魔物たちが一斉に襲い掛かる。
「うわあ!? ギャア!?」
魔物たちは次々と人間たちを倒していく。
「勇者様!? どうか魔物を倒してください!? あれ!? 勇者様がいない!?」
会場から一番に逃げ出していた勇者。
「見たか! サンタさんは世界の平和と子供たちの笑顔のために戦い続けるのだ! ワッハッハー!」
姫は正義のヒーローになったみたいで気持ちよかった。
つづく。
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