1 / 72
夏が嫌い!
しおりを挟む
「いや~学校帰りのマックでアイスコーヒーはほっこりしますな。」
「冷たいシェイクも背中がじんわりしますな。」
「アハッ!」
学校帰りに寄り道をして、幸せを噛み締めて、ほっこりしている仲良し女子高生たちがいた。
「私たちは、お友達! アハッ!」
「お友達がいるっていいわね。一緒に寄り道して帰れるんだもの。」
「そうそう! リモート飲み会なんて、寂しい人間のやるこよ!」
「やっぱり会ってお話しなくっちゃね。」
お友達がいるだけで優越感に浸れる若者。
「キャッハッハー! キャッハッハー! キャッハッハー!」
二人女子高生がいて、一人が大笑いしている。
「笑わないでよ!?」
もう一人の女子高生は笑われて困っている。
「だって名前が、八月葉月だなんて、笑っちゃうわ! キャッハッハー!」
笑われている女の子の名前は、名字が八月、名前が葉月であった。
「葉月で悪いか! 私は好きで、こんな名前をやっているんじゃない!」
きっと親が勝手にキラキラネームをつけて苦しんでいる子供がたくさんいるだろう。
「ごめんごめん。めんご、めんご。アハッ!」
「親が悪いのよ!? 変な名前を付けるから!?」
自分は悪くない。悪いのは親だ。そう責任転嫁する人間も多いはず。でも、それも運命なのかもしれない。
「そういう真理亜ちゃんはどうなのよ?」
「私? 私は名字は大神、名は真理亜。和洋折衷な名前ね。」
「面白くない。」
「アハッ!」
笑って誤魔化す真理亜。
「葉月ちゃんって、8月生まれでしょ?」
「なぜ!? 私の誕生月を知っている!?」
「だって葉月だもの。」
「あ、そっか。アハッ!」
葉月は八月生まれなので、旧暦の八月を意味する葉月という名前になったらしい。
「そういう真理亜ちゃんはハーフなの?」
「いいえ。父は慎太郎、母はひばり。純粋な日本人よ。ご先祖様は知らないけれど。アハッ!」
そうか。ご先祖様は外国人らしく、私はハーフの三世。だから外国人の様に美しい顔立ちをしているとしておこう。
「でも私は八月生まれだけど、夏は嫌いだし、暑さにも弱いし、スイカも食べれないし、夏休みは宿題ばかりだし、海なんてヤンキーの行く所だし、花火大会も人混みだらけだし、楽しいことなんかない! 八月なんて、大っ嫌い!」
性格が大人しくても、心の中はストレスと情熱の炎が燃え上がっている。散々語り明かした二人は渋谷の街を歩いていく。
「ああ~、お父さんもお母さんも嫌いだいし、先生も嫌い。私のことを誰も知らない世界に行きたいな。ここではない、どこか違う世界に。」
葉月はスクランブル交差点を渡り、ハチ公像に愚痴っていた。
「いってらっしゃい。ワン。」
その時、ハチ公の銅像から声が聞こえた。
「ど、ど、銅像がしゃべった!?」
そんなことはあるはずないと驚く葉月。
「キャアアアアアアー!?」
こうして葉月は望み通り異世界に飛ばされるのでした。
「マジか!?」
つづく。
「冷たいシェイクも背中がじんわりしますな。」
「アハッ!」
学校帰りに寄り道をして、幸せを噛み締めて、ほっこりしている仲良し女子高生たちがいた。
「私たちは、お友達! アハッ!」
「お友達がいるっていいわね。一緒に寄り道して帰れるんだもの。」
「そうそう! リモート飲み会なんて、寂しい人間のやるこよ!」
「やっぱり会ってお話しなくっちゃね。」
お友達がいるだけで優越感に浸れる若者。
「キャッハッハー! キャッハッハー! キャッハッハー!」
二人女子高生がいて、一人が大笑いしている。
「笑わないでよ!?」
もう一人の女子高生は笑われて困っている。
「だって名前が、八月葉月だなんて、笑っちゃうわ! キャッハッハー!」
笑われている女の子の名前は、名字が八月、名前が葉月であった。
「葉月で悪いか! 私は好きで、こんな名前をやっているんじゃない!」
きっと親が勝手にキラキラネームをつけて苦しんでいる子供がたくさんいるだろう。
「ごめんごめん。めんご、めんご。アハッ!」
「親が悪いのよ!? 変な名前を付けるから!?」
自分は悪くない。悪いのは親だ。そう責任転嫁する人間も多いはず。でも、それも運命なのかもしれない。
「そういう真理亜ちゃんはどうなのよ?」
「私? 私は名字は大神、名は真理亜。和洋折衷な名前ね。」
「面白くない。」
「アハッ!」
笑って誤魔化す真理亜。
「葉月ちゃんって、8月生まれでしょ?」
「なぜ!? 私の誕生月を知っている!?」
「だって葉月だもの。」
「あ、そっか。アハッ!」
葉月は八月生まれなので、旧暦の八月を意味する葉月という名前になったらしい。
「そういう真理亜ちゃんはハーフなの?」
「いいえ。父は慎太郎、母はひばり。純粋な日本人よ。ご先祖様は知らないけれど。アハッ!」
そうか。ご先祖様は外国人らしく、私はハーフの三世。だから外国人の様に美しい顔立ちをしているとしておこう。
「でも私は八月生まれだけど、夏は嫌いだし、暑さにも弱いし、スイカも食べれないし、夏休みは宿題ばかりだし、海なんてヤンキーの行く所だし、花火大会も人混みだらけだし、楽しいことなんかない! 八月なんて、大っ嫌い!」
性格が大人しくても、心の中はストレスと情熱の炎が燃え上がっている。散々語り明かした二人は渋谷の街を歩いていく。
「ああ~、お父さんもお母さんも嫌いだいし、先生も嫌い。私のことを誰も知らない世界に行きたいな。ここではない、どこか違う世界に。」
葉月はスクランブル交差点を渡り、ハチ公像に愚痴っていた。
「いってらっしゃい。ワン。」
その時、ハチ公の銅像から声が聞こえた。
「ど、ど、銅像がしゃべった!?」
そんなことはあるはずないと驚く葉月。
「キャアアアアアアー!?」
こうして葉月は望み通り異世界に飛ばされるのでした。
「マジか!?」
つづく。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる