あなたの月 8月

渋谷かな

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チキン、親子の対面

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「ほっこりしますな。」
「コケッ。」
 現代世界に戻ってきた葉月とチキンは縁側でお茶を飲んでいる。
「たまにはいいわね。ほっこりするのも。」
 真理亜も作品に日常感があると茶をすする。
「チキン! おお! 私の鶏肉!」
 そこに母親のひばりがやって来て、チキンにじんわりしている。
「お母さんも私のチキンを狙っているのね!?」
 真理亜とひばりは似た者親子である。 
「コケッ!?」
 これのどこが心が温まって、じんわりするんだよ!? 葉月! おまえも私の干支守として、ガツンと言ってやってくれ! チキンは干支守の葉月に期待している。
「いや~、お茶を飲んでいると争いごとがどうでも良くなりますな~。」
 あくまでもほっこりしている葉月。
「チキン!」
 そこに真理亜の妹の楓もやって来た。
「コケッ!?」
 ええ~い!? おまえも私を食べようというのか!? これでも私はただのニワトリではない! 干支様なのだぞ! と警戒感全開で鳥肌になるチキン。
「ピヨピヨ。」
 そこに何か小さい生き物が現れた。
「ひよこだ!?」
 一同が驚いた。楓はヒヨコを飼っていたのだ。
「チキン、あなたの子供よ!」
 衝撃の事実が告げられる。このヒヨコはチキンの子供だと楓は言うのだ。 
「コケッ!?」
 私の子供だというのか!? いつの間に!?
「簡単なことよ。朝、あなたが生んだ卵をスーパーで売っている生卵と交換したのよ。そうとも知らないで、お姉ちゃんとあなたの飼い主は美味しそうに卵を目玉焼きにして食べていたわよ。」
 自然とチキンとコミュニケーションがとれる、良く出来た妹の楓。
「ピヨピヨ?」
 あなたが僕のお母さん? ヒヨコはチキンに呼びかけている。
「コケッ?」
 あなたが私の子供なのね? チキンは初めて見る自分の子供に感動している。
「ピヨッー!」
「コケッー!」
 ニワトリとヒヨコが泣きながら抱き合っている。じんわりとした親子の感動の対面である。
「チキン! 良かったね! うえ~ん!」
 葉月はもらい泣きしている。
「これでニワトリとヒヨコの親子丼が食べれるぜ! アハッ!」
 グルメな真理亜。
「包丁を研いで来なくっちゃ。二羽とも、きれいに首を斬り落とさなくっちゃ!」
 ひばりもチキン親子を食料としか見ていなかった。
「ダメー!!! 私のピヨ2は誰にも食べさせません! 何が何でも私が守り抜く!」
 そんな暴食悪魔の前に楓が立ち塞がる。
「ピヨ2? ロボットみたいな名前ね? クスクス。」
「楓にネーミングセンスはない! アハッ!」
 小学一年生をいじめる悪い姉たち。
「コケッ!」
 ピヨ2・・・・・・何て言い名前なの! とチキンは言っている。
「ピヨッ!」
 お母さん! 大好き! とピヨ2は感動して、母親の胸に泣きながら飛び込む。
「うおー! 私は猛烈に感動している! シクシク!」
 ひばりは歳なのか親子の感動の対面にもらい泣きしていた。
「ピヨピヨ!」
 こうして、他の干支や干支守が登場する前にチキンの子供のピヨ2が登場したのであった。
 つづく。
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