最強の幽霊、癒し女のおみっちゃん

渋谷かな

文字の大きさ
67 / 85

8-1

しおりを挟む
「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」
この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。
「それを拒否する。」
拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。
「エヘッ。」
エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。

「美味しいです!」
ここは妖界のコンビニ桔梗屋。おにぎりを食べて、お汁粉の夢が叶った。
「人間界の鮭やツナもおいしいけど、こっちの世界のコンビニおにぎりも美味しいわね。エヘッ。この具材は何?」
「百目の目玉よ。」
「どおりで美味しいはずね。あれ? 乃木子ちゃんは食べないの?」
「拒否! 断固拒否!」
商品化すると、うずら卵の醤油漬けをコンビニおにぎりにした感じでいいだろう。たぶん美味しい。
「私、キモイのは嫌よ!」
乃木子はグロテスクなものが嫌いだった。
「でも幽霊の私は平気なんですね?」
「だっておみっちゃんはカワイイもの。」
「やったー! エヘッ。」
エヘ幽霊、健在。
「でも乃木子ちゃん。」
「なに?」
「百目の目玉おにぎりは安心安全だよ。ほら。」
おみっちゃんはコンビニ店員のカワイイお化けを指さす。ここで初めてコンビニ店員のお化けにカワイイという文字が追加された。
「な、なんでしょう?」
コンビニ店員のお化けが百目の着ぐるみパジャマを着ているところだった。
「お忙しい所、すいません。」
「はい。」
「乃木子ちゃんに百目の目玉おにぎりの作り方を見せてもらっってもいいですか?」
「んん~企業秘密ですが、新春お正月グッツの売り上げも好調な乃木子さんには、オーナーの桔梗屋さんからもお手伝いしろと言われているので、今回は特別ですよ! いいですね!」
ということでコンビニ店員のカワイイお化けは、今回は特別ですよキャラになった。
「よろしくお願いします。」
こうして乃木子は百目の目玉おにぎりの製造過程を見学することになった。
「って!? なぜ!? 着ぐるみパジャマの中にニワトリを!?」
「見てれば分かるわよ。エヘッ。」
コンビニ店員のお化けは百目の着ぐるみパジャマの中にニワトリを入れて着る。
「まず、百目の着ぐるみパジャマの目玉が一つ外れるようになっています。」
「ほうほう。」
百目の着ぐるみパジャマから目玉が一つ外れ穴ができた。
「コケコッコー!」
ニワトリが鳴いた。
「あ!? 卵だ!?」
ニワトリが卵を産み、百目の着ぐるみパジャマから出てきて、醤油の入った鍋にドボンっと落ちた。
「醤油に一晩漬けます。」
「さすがに一晩は待てないよ!?」
乃木子は良い子なので夜は寝ます。
「ここに一晩漬けたものがあります。」
「料理番組か!?」
新たに一晩漬けて醤油が染み込んだ卵の入った鍋が出てきた。
「これを美味しいくなあれ、美味しくなあれ、と愛情を込めて御飯の中にいれて、ニギニギと握ります。」
最後に海苔を巻いて完成です。
「百目の目玉おにぎり、できました!」
一仕事を終えた充実感がコンビニ店員のカワイイお化けにはあります。
「おお! すごい! パチパチパチ。」
おにぎりができるまでに感動した乃木子とおみっちゃん。
「どうぞ、出来立てです。食べてみて下さい。」
「ありがとう。」
乃木子はパクっと百目の目玉おにぎりを食べた。
「おいしい! おかわり頂戴! ガンガン食べるわよ!」
乃木子はただの食わず嫌い。
「良かったです。」
「これで乃木子ちゃんも妖界の料理が食べられるね。」
だって、ただの卵の醤油漬け入りおにぎりだもの。
「そういえば、餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんがいないわ?」
「外、外。」
乃木子は外を見る。
「妖界のアイドル! 餓鬼の餓ッ鬼ーがゲリラサイン会を行っております!」
「お汁ちゃん! もっと呼び込んで!」
「はい! ああ!? そこ! 列に並んでください! 割り込みは禁止ですよ!」
コンビニの外で餓ッ鬼ーの即席サイン会の長蛇の列が出来ていて、お汁粉ちゃんは列の整理に借り出されていた。
「餓ッ鬼ーに付き合わされるお汁粉ちゃんがかわいそう。」
乃木子は百目の目玉おにぎりを美味しそうに食べていた。
「エヘッ。」
最後もおみっちゃんが笑って誤魔化して終わり。

つづく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

椿の国の後宮のはなし

犬噛 クロ
キャラ文芸
架空の国の後宮物語。 若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。 有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。 しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。 幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……? あまり暗くなり過ぎない後宮物語。 雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。 ※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

処理中です...