最強の幽霊、癒し女のおみっちゃん

渋谷かな

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「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」
この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。
「それを拒否する。」
拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。
「エヘッ。」
エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。

「お汁ちゃん。」
「はい。なんですか? 餓ッ鬼ーさん。」
純朴勤労少女のお汁粉ちゃんは台所で美味しい味噌汁を作っている。
「なんだか私たちの扱われ方っておかしくない?」
「といいますと?」
「もっと、こう私が前面に出て、餓ッ鬼ー、銀座や六本木でブイブイ言わすとか! 餓ッ鬼ー、イケメンの男と禁断の恋に落ちるとか!」
自分の願望に熱のこもる餓ッ鬼ー。
「そうですね。でも、私たちは二番手で白いご飯とお味噌汁、それに漬物なんかを美味しく食べれれば十分です。」
「お汁ちゃんは欲が無いのね。」
「いいえ。ああなりたくないだけです。」
「え?」
お汁粉ちゃんは外を指さす。
「霊力注入! 死ね! エヘ幽霊!」
「金属バットは聞いてないわよ!? それに私は死んでるんだから許してください!?」
「問答無用! キャハハハハ!」
外では必殺スキルに目覚めた乃木子がおみっちゃんを成仏させようとしていた。
「ギャア!? 乃木子様!? 助けて!?」
「それを拒否する!」
霊力注入した金属バットを振り回しながらエヘ幽霊を追いかける拒否女であった。
「あ、ああはなりたくないわね。」
「はい。平和が一番です。」
意外と自分の意見をしっかりと持っているお汁粉ちゃん。
「お汁ちゃんが作ってくれたご飯を食べてる時が一番幸せね。」
「褒めていただき光栄です。」
「ハハハハハ!」
餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんは仲良くご飯をたべる。

「待て! おみっちゃん!」
「殴られると分かっていて、待つバカがどこにいる!?」
遂にお馴染みの青山霊園にまで追いかけっこしてきた二人。
「追い詰めたわよ! エヘ幽霊!」
「私が何をしたというのよ!? ああ~神様! 助けて!」
「それを拒否する!」
「乃木子!? あなた神にでもなったつもり!?」
「その通り! 霊力注入を身に着けた私は、まさに神! エッヘヘヘ!」
「そのうち、天罰が下るわよ! ギャア!?」
おみっちゃんの断末魔の叫び声が墓地に響き渡る。

「これはなんですか?」
「人間の使うスマホっていうものよ。映像を記録させて、動画として見ることができるのよ。」
「文明の進化はスゴイですね。」
餓ッ鬼ーは人間界の流行に敏感だった。
「これを見て! 人気のライブ中継ですって!」
「オヤジ狩りですか?」
金属バットを振り回す悪魔と逃げるカワイイ女の子の青山霊園の映像が映し出されている。
「・・・乃木子・・・おみっちゃん・・・。」
餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんは言葉を失った。
「さあ、食器を片付けますね。」
「神社の賽銭が減るぞ・・・。」
餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんは何も見ていないことにした。

つづく。
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