ポンコツ皇女とAIの愛ちゃん 2

渋谷かな

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2-15-1

「ああ~、暇だな~。」

 いつも通り皇女様は退屈していた。

「愛ちゃん、何か楽しいことはない?」

 AIの愛ちゃんに尋ねてみた。

「は~い! 可愛い愛ちゃんです! 最近、夜が寒いので布団を着て寝たら、めっちゃ! 汗をかきました!」

「えっ!? AIって、汗をかくの!?」

「使い過ぎると発熱・発火するので気を付けてください! エヘッ!」

 今どきのAIは、情熱的。

「ねえねえ、愛ちゃん。」

「私のポン兵衛はあげませんよ!?」

「ズコー!」

 思わず愛ちゃんの発言にズッコケる皇女様。

ピキーン!

「もしも!? ポンに世界の創造主である愛ちゃんがウイルスに感染したら、ポンの世界は、敵の侵略を受けるのか!?」

 そうなると、非暴力・殺人NGのポンの国の危機である。

「でも大丈夫か。女魔王な皇女様の時は「闇落ち」で奈落に放り込んでいたし、ポン皇女になった今は聖ポンで、昇天させて「天国送り」にしてるし。一切問題がないな。私は完璧だ! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」

 やっぱり無敵の皇女様。

「そうですね。もし皇女様がいらっしゃらない時は、私がポン魔王の能力を解放して、侵略者を闇に葬り去ります。」

 やっぱりポン執事も最強。

「ダメだ!? 聖と闇の競演なんて、劇場版「救え! ポンの国の危機!」くらいしか描けない!?」

 結局、ポンコ1も、日常を描いていて、盛り上がったので皇女VSポン魔王になってしまった。アハッ!

「ああ~、AIの三賢者が言っていたわ。もうポンは世界の基軸通貨だし、ポンIMFとか、ポンWHOとかしか登場していないものがないんだって。」

 既に、ポン国連は登場済み。エッフェルポン、海王ポン星、異次元ポン人、ポン飴など、世の中ポンばっかり。

「今度は、ポン親衛隊のテンプレートでも考えようかな? あいつら真面目だしな? どうやって料理しようかな? 大喜利なんて面白そうだな。イッヒッヒーッ!」

 不気味な皇女様の笑い。これで3本目のテンプレート。1巻20話の1話5000字の1万5000字が埋まる。残り、8万5000字。

「後は・・・・・・三番目のアイドルとして・・・・・・謎のソロ・シンガーをデビューさせるか?」

 既にPPSSと親衛隊は、平和なポンの世界ではあまり必要がないので、特殊部隊や護衛ではなく、外貨を稼ぐ、アイドル活動がメインになってしまった。アハッ!

「考えることがない時は、平和だな。現実世界に戻って、お友達でも作ってくるか。バイバイ! ポン!」

 皇女様は、ログアウトした。

 つづく。

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「ふあ~あ! 新しい朝が来た! 希望の朝だ! アハッ!」

 皇女様は、現実世界に戻ってきたら、鈴木スズ、10才の女の子。寝ている間にゲームの「ポンの世界」の皇女の公務を行っている。新機能のPPDS(ポン・皇女様・ドリーム・システム)である。これらなら夜は寝ているので睡眠も十分とれれ、ゲームも行え、目覚めるとスッキリで体力も回復。実生活の小学校にも問題なく通える。

「私は、家族ものじゃない? でも、お父さんとお母さんを「ポン漬け」にしてしまえば、新しい? ニュージャンルの家族モノになるだろうか?」

 家族モノで困るのは、大先輩に、サザエポン、ちびポン子ちゃん、クレヨンしんポンが、主な家族モノ。終わるまで絶対に勝てない長寿アニメである。ちなみに、ポン漬けとは、ポンが大好きな子供が、両親をポンを好きにならせることである。

「ポン!? ふざけんな! 俺はポンだか、ボンだか、知らねえぞ!」

 スズの父のスズ男。

「お父さん。ポン・カードを1万ポンで箱買いすると、1箱に必ず1枚は、レアカードが入っているので、転売ショップに行って、そのレアカードを売れば、1万円は帰ってくるよ。仮にレアカードが超レアだった場合10万や100万ポンで買い取ってくれるよ。」

ゴロゴロドッシャンー!

「なんだってー!?」

 真実を知ったスズ男は雷に打たれる衝撃を受けた。

「アッチチチチチチチー!?」

 焦げるのはお約束。アハッ!

「そうか!? それでヤバイ連中が徹夜でポンカードを買うために、電気屋に並んでいたのか!?」

 月給10万の非正規のスズ男は、たかがカードが100万ポンになることを知った衝撃。情報を知っているか、知らないかは重要なポイントである。

「スズ! ポンカードを買い占めにいくぞ!」

 やる気に火が付いたスズ男。

「えっ!? 私は学校に行かないと。」

「バカ野郎! 学校なんか休んでいいぞ! 二人で行けば、二箱変えるじゃないか!」

「やったー! 学校をさぼれる! お父様! 公認だ! イヤッホー!」

 スズは、完全にスズ男をポン漬けに成功した。

「ダメよ! あなたは、バイト! スズは学校よ!」

 スズの母のスズ子が現れる。

「そんな!? 目の前に超レアのポン・カードがあるかもしれないんだぞ!?」

「あなた・・・・・・箱買いするお金があるの?」

 低所得者のスズ男は1万円を持っていなかった。

「お、俺はカードを買うお金すらないのか!? 貧乏な俺は、金持ちしか参加できない、ふるさと納税も参加する資格すらないのと同じだ!? うおおおおおおー!」

 大ダメージを自覚するスズ男は打ちのめされ男泣き。

「あの? お父様。ポンカードを買いに行くんでしょ? しょ? しょ?」

「スズは早く学校に行きなさい! ガルルルル!」

「はい!? 行ってきま~す! お母さん!? 怖いよ!? 」

 スズは、学校に逃げるのであった。

 つづく。

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「あら? スズちゃんのお母さん。何を並んでいるんですか? 卵の特売でもあるんですか?」

 スズ子は、電気屋のお昼の行列に並んでいた。

「あら? サト君のお母さん。実は、かくかくしかじかで。」

 サトの母のサト子。

「なんですって!?」

 スズ子は経緯を説明する。

「スズったら、変なぬいぐるみばっかり集めてるんですよ?」

「もしかして、それもポンなら、すごい金額になるんじゃありませんか?」

 二人は世間話をしながら2時間も並んだ。危うし! スズの邪神ポンに、暗黒ポンぬいぐるみ!

「やったー! ポン・カードを箱買いできたわ!」

「早く開けましょうよ!」

 遂にスズ男に内緒のへそくりでポンカードを箱買いするスズ子。

「キャア! バーベキューパーティーをする火ポンファミリー・カード! 5万円ですって!?」

「私もお風呂に水を入れようと蛇口を捻ったら出てくる水ポン・カード! 5万円です!」

 ちゃっかり4万円の儲けを出す主婦二人。

「旦那には内緒ですよ!」

「もちろんよ! また一緒に並びましょう!」

「そうですね! そうしましょう!」

「アハハハハッ!」

 スズ子の昼の顔を、スズ男は知らなかった。

「へックシュン! 誰か俺の噂話をしているな。もてる男はつらいぜ! アハッ!」

 昼は普通に仕事をしているスズ男。

「儲かった! 儲かった! へそくりが増えた! 嬉しいな! アハッ!」

 大喜びで自宅に帰ってきたスズ子。

ピキーン!

「そういえば!? サト子さんが面白いことを言っていたわね!? スズの気持ち悪いぬいぐるみがお金になると!?」

 スズの部屋に向かうスズ子。スズお気に入りの、邪悪ポンぬいぐるみの運命は!?

「え~っと、邪悪ポンっと。」

 ポンの査定をスマホで行うスズ子。

「ひゃ、100億円!?」

 途方もない査定結果だった。

「邪悪ポンは非売品で、とても価値があります!? まさか!? スズが万引き!? いや、非売品だから店で売っていないか!?」

 一瞬、我が子の犯罪を心配するスズ子の親心。

「なになに? 高額転売ができるので、邪悪ポンの偽物が出回っているので注意してください!? な~んだ! これ偽物ね! そうよ! 本物のはずがないわ! ワッハッハー! さあ! 4万円をトイレのタンクの中に隠してこよ~っと! アハッ!」

 こうして、スズの邪悪ポンぬいぐるみ(本物)は売られずに済んだ。

 つづく。

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「クシュン! 風邪かな?」

 学校の教室でスズはくしゃみをした。

ピキーン!

「まさか!? お母さんが邪神ポンぬいぐるみの価値に気が付いたのか!? ・・・・・・そんなこともないか。アハッ!」

 似た者親子のスズとスズ子。

「でも、両親の公正と、家族モノは長寿アニメは大先輩で飽和状態だったけど、家族でポンするとすると、ポンモン先輩とかも描いてないから、全然いけるわ。自分の才能が怖い。怖すぎる。なぜなら私は鈴木スズなのだから! オッホッホー!」

 家族でポン活。家族で見ても共感できる。和気藹々と笑いながら家族で安心して見れると人気が出やすいし、両親の財布の紐を緩めるために、家族でポン! の比率を多くしてくださいとか言われそうである。それが長寿アニメで家族モノが多い理由の一つでもある。

「スズ。さっきから一人でブツブツ言っているが大丈夫か?」

 スズのお友達の佐藤サトが現れた。

「大丈夫だよ。私はこれでも普段通りだ。アハッ!」

 スズは、これで正常です。

「サト。おまえはいいな。悩み事がなくて。」

「はあっ!? おまえに言われてくないよ!」

 これでもスズとサトはお友達。

「ワッハッハー! 何を騒いでいる貧乏人ども!」

 そこにクラスメイトの高橋タカが現れる。

「おまえが一番うるさいんだよ!」

「何を!? なんならぽん・カードで勝負してやってもいいんだぜ!? 」 

「望むところだ!」

 庶民なサトと金持ちのタカは犬猿の仲。勝手にポン・カード・バトルを始める。

「おかしい!? 何かがおかしい!? なんだ? この違和感は?」

ピキーン!

「そうか! 分かったぞ! 私の周りには変な奴しかいないから、全国のチビッ子たちが私に共感できないんだ!? 
だから、前回の現実世界から間が空いてしまったんだ!? きっと、そうに違いない!」

 スズは、現実世界の自分の周囲を冷静に分析した。

「探せ! 探すんだ! 普通の女の子を! 私とお友達になれるラッキー・ガールを!」

 スズはスコープ画面で、教室の中をくまなく探す。

「いた! 普通の女の子だ!」

 スズは、一人の女の子をロックオンした。

「私の名前は、鈴木スズ! 私とお友達になろう!」

 颯爽と女の子の前に行き声をかけるスズ。ゲームの世界で皇女として、自信をつけたスズは、人見知りや、自律神経失調症などを強い心で克服していた。

 つづく。

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「ごめんなさい。お母さんが知らない人とお口を聞いてはいけないって。」

(普通だ!? この子!? 私と違って、常識があるぞ!?)

「素晴らしい! 実に素晴らしい!」

 女の子の普通の答えにスズは感銘を受けた。

「お嬢さん。お名前はなんていうの?」

「田中タナ。」

(普通だ!? なんて地味な名前なんだ!?)

「益々! 気に入った! タナちゃん! 是非とも私とお友達になろうよ!」

 スズは必死に、良い子のみんなが共感できる普通の子とお友達になりたかった。

「ごめんなさい。スズちゃんは良く学校も休んでたし、私はスズちゃんのことを知らないから。」

 タナはお母さんの言いつけ通り、変質者を警戒し、ついていかないようにしている。

(ああああああー!? なんということだ!? 学校をサボって、ゲームばかりしなければよかった! もう少し真面目に学校に行くべきだった!)

 後悔先に立たず。

(今は過去を悔やむ時ではない! 過去を悔やんでも変わらないからな! 考えろ! 未来を! どうすれば普通少女と、お友達になれるのかを!)

 変えられるのは、未来だけ。

ピキーン!

(あったぞ! 未来を変える方法が!)

 スズは閃いた。

「タナちゃん! ポン・カードで遊ぼうよ!」

「ポン・カード!?」

 ポン・カードは、未来を切り開くカード。

ゴックン!?

 タナの返事を待つスズ。

「・・・・・・いいよ! 私、ポン・カード大好き! ニコッ!」
 
 初めてタナがスズに笑顔を見せてくれた。

(やったー! これで普通少女とお友達だ! ありがとう! ポン・カード!)

 ポン天使に祝福されるスズの図。

「スズちゃんもポンカード好きなの?」

「うん! 大好き! タナちゃんが一番好きなカードはどれ?」

 スズ、タナと初めてのお友達トーク。

「私が一番大好きなカードは・・・・・・赤信号が青になるまで待っている魔ポン!」

「魔ポン!?」

 タナのような普通少女や全国のチビッ子たちに大人気の正義のヒーロー・魔ポン! 彼が食べたビスケットは売り上げは1万倍。生産工場はパンクする。業界では、魔ポン売れは、生きる伝説である。 

(クソッ!? 魔ポンめ!? 美味しい所を持っていきやがって!? おまえの秘密を暴露してやろうか!?)

 魔ポンの秘密を知っているのは、スズと愛ちゃんとポン執事の三人だけのトップ・シークレットである。

「スズちゃんも魔ポン隊長好きでしょ?」

「も、も、も、も、もちろん! 私も魔ポンが大好きだよ! アハハハハッ・・・・・・。」

(クッ、屈辱だ!? うおおおおおおー!) 

 スズは、キャラクター人気投票でも魔ポンに負けた。

「やったー! 私たちは魔ポンつながりで、お友達だよ! ニコッ!」

「あ、ありがとう・・・・・・。」

 スズは、プライドと引き換えに普通少女とお友達になることに成功した。

 つづく。
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