55 / 63
53
しおりを挟む
「これが黒いサイコロか。」
魔王カトリーヌは、マジマジと黒いサイコロを見つめる。その様子を見守る女CEのカトリーヌと黒いサイコロの持ち主の、うくぴょんだった。
「どうなの? どうなの? 何とかなりそう?」
「・・・分んない。アハッ。」
「分からないって、元々サイコロは、あなたの心臓だったんでしょう!?」
「そんなことを言われても、私のサイコロは清く美しいものだったんだもの。」
「それが魔王の言うことか!?」
「だって。」
「だってもヘチマもない!? 何とかしてちょうだい!」
「無理よ。だって、このサイコロからは邪神うさぴょんの邪念を感じるわ。」
「やはり邪神うさぴょんがサイコロに取り憑いているのね。」
「そうそう。私は名ばかり女魔王なんだから!? 難しいことは言わないで!?」
「はあ・・・あなた、カトリーヌな感じがするわ。」
「やったー! だって私はカトリーヌ!」
「喜ぶな!」
「なんなんだ!? カトリーヌって!?」
魔王カトリーヌなら、黒いサイコロを何とかできると思いやってきた、気象予報協会の会長カトリーヌとうくぴょん。しかし2人の期待は裏切られた。
「せっかく魔界まで来たが収穫なしか。」
「それは違う。」
「え?」
「魔王カトリーヌでは、邪神うさぴょんの黒いサイコロを何とかすることが出来ないと分かったじゃない。」
「えええ!? 私ですか!?」
「そ、そうですね。」
「ガーン!?」
「自分の考え方や見方を変えれば、マイナスもプラスに変えられる。決して諦めちゃダメよ。」
「は、はい。」
うくぴょんはカトリーヌの言葉を意外にも思いつつも感心した。たまに同一人物ではないのではないだろうか、と思う時もある。女魔王カトリーヌはショックで沈んでいた。
「よし! 今度は神カトリーヌに会いに行こう!」
「神カトリーヌ!?」
「そうよ、神カトリーヌよ。」
「カトリーヌはどんだけいるんですか?」
「知らない。カトリーヌの数だけいるんでしょうね。ラーメン屋カトリーヌとか、ケーキ屋カトリーヌとかいるかもね?」
「どんなカトリーヌですか!?」
「カトリーヌの数だけ、カトリーヌはいるのよ。気にしないで。」
「気になるわい!?」
きっと世界には1万人ぐらいのカトリーヌの名前を持つ者がいて、いろいろなカトリーヌが存在する。気象予報協会の会長のカトリーヌも、そのうちの1人でしかない。
「じゃあ、女魔王カトリーヌ。またね。」
「お邪魔しました。」
「こら!? もう帰るのか!? おまえたち何しに来たんだよ!?」
「だって、あなた何もできないんでしょう? 用済み。」
「さようなら。お世話になりました。」
「もういい、帰れ。二度と魔界に来るな!」
「ああ、せっかくだからお土産を置いていくわ。」
「お土産? 何かくれるのか?」
「やっぱり二人のカトリーヌは友達なんですね。優しいですね。」
「そうよ。私は優しいのよ。いでよ! 熱帯低気圧! 魔界に100個の超大型台風を発生させたまえ!」
「え!?」
「ギャアアア!?」
突然、魔界に異常な数の台風が発生した。魔界の至る所で猛威をふるう。恐るべし、気象予報協会の会長カトリーヌのお土産。
「さあ、帰るわよ。ワッハッハー!」
何事も無かったかのように、カトリーヌは魔界を後にした。
つづく。
魔王カトリーヌは、マジマジと黒いサイコロを見つめる。その様子を見守る女CEのカトリーヌと黒いサイコロの持ち主の、うくぴょんだった。
「どうなの? どうなの? 何とかなりそう?」
「・・・分んない。アハッ。」
「分からないって、元々サイコロは、あなたの心臓だったんでしょう!?」
「そんなことを言われても、私のサイコロは清く美しいものだったんだもの。」
「それが魔王の言うことか!?」
「だって。」
「だってもヘチマもない!? 何とかしてちょうだい!」
「無理よ。だって、このサイコロからは邪神うさぴょんの邪念を感じるわ。」
「やはり邪神うさぴょんがサイコロに取り憑いているのね。」
「そうそう。私は名ばかり女魔王なんだから!? 難しいことは言わないで!?」
「はあ・・・あなた、カトリーヌな感じがするわ。」
「やったー! だって私はカトリーヌ!」
「喜ぶな!」
「なんなんだ!? カトリーヌって!?」
魔王カトリーヌなら、黒いサイコロを何とかできると思いやってきた、気象予報協会の会長カトリーヌとうくぴょん。しかし2人の期待は裏切られた。
「せっかく魔界まで来たが収穫なしか。」
「それは違う。」
「え?」
「魔王カトリーヌでは、邪神うさぴょんの黒いサイコロを何とかすることが出来ないと分かったじゃない。」
「えええ!? 私ですか!?」
「そ、そうですね。」
「ガーン!?」
「自分の考え方や見方を変えれば、マイナスもプラスに変えられる。決して諦めちゃダメよ。」
「は、はい。」
うくぴょんはカトリーヌの言葉を意外にも思いつつも感心した。たまに同一人物ではないのではないだろうか、と思う時もある。女魔王カトリーヌはショックで沈んでいた。
「よし! 今度は神カトリーヌに会いに行こう!」
「神カトリーヌ!?」
「そうよ、神カトリーヌよ。」
「カトリーヌはどんだけいるんですか?」
「知らない。カトリーヌの数だけいるんでしょうね。ラーメン屋カトリーヌとか、ケーキ屋カトリーヌとかいるかもね?」
「どんなカトリーヌですか!?」
「カトリーヌの数だけ、カトリーヌはいるのよ。気にしないで。」
「気になるわい!?」
きっと世界には1万人ぐらいのカトリーヌの名前を持つ者がいて、いろいろなカトリーヌが存在する。気象予報協会の会長のカトリーヌも、そのうちの1人でしかない。
「じゃあ、女魔王カトリーヌ。またね。」
「お邪魔しました。」
「こら!? もう帰るのか!? おまえたち何しに来たんだよ!?」
「だって、あなた何もできないんでしょう? 用済み。」
「さようなら。お世話になりました。」
「もういい、帰れ。二度と魔界に来るな!」
「ああ、せっかくだからお土産を置いていくわ。」
「お土産? 何かくれるのか?」
「やっぱり二人のカトリーヌは友達なんですね。優しいですね。」
「そうよ。私は優しいのよ。いでよ! 熱帯低気圧! 魔界に100個の超大型台風を発生させたまえ!」
「え!?」
「ギャアアア!?」
突然、魔界に異常な数の台風が発生した。魔界の至る所で猛威をふるう。恐るべし、気象予報協会の会長カトリーヌのお土産。
「さあ、帰るわよ。ワッハッハー!」
何事も無かったかのように、カトリーヌは魔界を後にした。
つづく。
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる