剣物語

渋谷かな

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東風

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「エウロス様ー!」
 ドカーンっと空から風の剣騎士ハヤテが吹き飛んで不時着した。
「何事だ? 騒がしい。」
「いててててっ。エウロス様! 私に新しい風の剣騎士の鎧を下さい!」
「何を言っている?」
「ええー!? 違うんですか!? だましたな!? 西風のゼピュロスめ!?」
「違う、違う。私は、もう新しい風の剣騎士の鎧を、ハヤテ、おまえに与えている。」
「なんですと!? それはどういうことですか!?」
「邪悪なる者が甦ったということを聞いたので、これからの戦いは困難を極めていくだろう。そこで我々、風の神も少しでも手助けがしたいと思って、おまえの新しい風の剣騎士の鎧を、エルフに届けておいたぞ。」
「ええー!? 聞いてません!? エルフ師匠め!? お茶会ばかりして、私に伝えるのを忘れたな!?」
 本当はハヤテが、せっかち過ぎて、エルフ師匠の話を聞かなかっただけである。
「ハヤテ、直ぐにエルフの元に帰るんだ。何やら嫌な予感がする。」
「エウロス様! 私を東風で吹き飛ばしてください!」
「いいだろう。早く帰って新しい風の剣騎士の鎧を着てパワーアップしてこい! イースト・ウインド!」
「ありがとうございました! うわあああー!?」
 ハヤテは東風に吹き飛ばされて、遥か彼方の大空に飛ばされていった。

「ギャアアア!?」
 ドカーンっとハヤテが空から大地に不時着する。
「いててててっ!? これは!?」
 エルフ師匠の元に帰って来たハヤテは予想外の光景を目にする。
「く、苦しい!?」
「誰か助けて!?」
「どうだ? 苦しいだろう。俺の熱風は、おまえたちを干上がらせて、生命が消えたら、ただの砂に変えてやろう。ケッケッケ。」
 エルフ師匠と友達のジンは、何者かに熱い風攻撃を受けて苦しんでいた。
「やめろ! 師匠たちをはなせ! おまえはいったい何者だ!?」
「俺の名前は、風の悪魔パズズ。熱風を司る悪魔だ!」
「悪魔だと!?」
「そうだ。邪悪なる者様が甦り、俺のような悪魔の行動が活発になるのだ。ケッケッケ。」
 邪悪なる者となった伝説の剣騎士デカノーホウトが甦ったことによって、これまで静かに暮らしていた悪魔が悪行に目を覚ましたのだった。
「それがどうした?」
「なに?」
「邪悪なる者だろうが、悪魔だろうが、姫の剣騎士として、世界の平和のために、害する者は倒すだけだ!」
「風の剣騎士の剣気が上がっていく!?」
「うおおおおー!」
 ハヤテの風の剣騎士としての剣気が高まっていく。 
「おもしろい。熱風の悪魔剣騎士パズズが、おまえの弱風など受け止めてくれるわ!」
「くらえ! 悪魔め! ウインド・ストーム!」
 ハヤテは風の剣騎士の必殺技の風の嵐を放つ。
 つづく。
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