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夢の中の夢
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「どうせ僕なんか。」
救世主様は、悪夢の剣騎士クロムによって、悪い夢の世界、現実の自分の生活する世界に送り込まれた。そして、散々な目に合い、普段通りの自分に自信の無いダメダメな無気力人間に成り果てていた。
「火油ー!?」
母親の次は、火油注が現れた。学校で僕をいじめていた、いじめっ子のリーダーだ。しかし、現実の学校生活と剣物語との微妙な影響性に付け込み、夢の剣物語の世界で、火の剣騎士だった火油注を殺し、現実世界の火油注も殺せた。僕は、いじめから解放された。
「おい、夢見。最近、俺がいないからって、調子に乗ってるらしいじゃないかよ?」
「ごめんなさい!? すいません!? 許してください!?」
結局、相手を殺さなければ、いじめからは解放されない。引っ越して逃げたとしても、心の中に「いじめられた。」という、トラウマ、心的ストレスが残ってしまい、後の人生を腐って生きることになる。
「仕方がねえな。許して・・・やらねえよ! ボケ! タコ! 殺してやる!」
「ギャアアア!?」
こうしてボコボコにされるのが、僕の日課だった。ボコボコにされればクエストクリア。そんなアホな!? これが剣の世界で救世主様と崇められている僕の本当の姿だった。
「叶。」
その時、声が聞こえた。
「叶。」
どこかで聞いたような声だ。
「叶。」
「心お兄様!?」
声の主は、僕の兄の夢見心だった。
「叶。落ち着いてみろ。」
「え?」
「冷静になるんだ。ここはどこだ?」
「ここは毎日通うのが嫌な学校。」
「違う。おまえは悪夢の剣騎士クロムに悪夢の世界に飛ばされてしまったのだ。」
「そういえば、そんな気もする。」
「ここは、おまえの夢の世界だ。」
「僕の夢の世界?」
「そうだ。ここは叶の夢の世界。おまえの心の深い所にある恐怖が、おまえに悪夢を見せているんだ。」
「僕の心の中の恐怖?」
「その恐怖に打ち勝たなければ、おまえはこの悪夢から抜け出すことはできない。勇気を出せ。思い出すんだ。これまでの戦いを。おまえはどんな時でも諦めずに戦い続けた。自分に自信を持っていいんだ。叶、おまえは笑って生きても許されるんだ。」
「ぼ、僕は悪い事はしていない。僕はいじめられて生きる必要はないんだ。そうだ。これは現実じゃない。ここが、クロムの悪夢の世界というなら、僕は僕の夢で、無限の可能性を秘めた夢の力で、この悪夢を破ってみせる! 輝け! 俺の夢! 俺には姫や剣騎士の皆が、仲間がいるんだ! 邪悪なる者からソード・ワールドを守ってみせる! うおおおおおー!!!」
僕の剣気は極限まで高まり光を放つ。クロムの悪夢を僕の夢が打ち消し始めた。そして僕の姿は光に包まれて、悪夢の世界から消えた。
「なんだ!? 夢見が消えた!?」
「よくも俺の弟をいじめてくれたな。」
悪夢の世界には、いじめっ子の火油注ともう一人の男がいた。
「誰だ!? おまえは!?」
「叶の兄だ。心の剣騎士シン。よくも弟をいじめてくれた。おまえの相手は俺がしてやろう。精神をギタギタにして破壊してやろう。」
現れたのは、叶の兄、夢見心だった。現実世界で、臨床心理士をやっている。実は仕事のストレスや、将来、父の夢見グループを引き継ぐプレッシャーから逃げるために、剣物語のゲームを、親に隠れてこっそりとやっていたのだった。そのことを自分のことで精一杯の弟の叶は知らない。
「残念だが、俺は暇じゃない。俺に会いたければイビル・キャッスルを進んでくるんだな。叶も、その兄貴も俺にいじめられる運命なのだ。それでは、さらばだ。ケッケッケ。」
そういうと火油注は火となって消えていった。
「がんばれよ、叶。」
兄の心は、ピンチの弟のことを助けて応援する優しい兄であった。
つづく。
救世主様は、悪夢の剣騎士クロムによって、悪い夢の世界、現実の自分の生活する世界に送り込まれた。そして、散々な目に合い、普段通りの自分に自信の無いダメダメな無気力人間に成り果てていた。
「火油ー!?」
母親の次は、火油注が現れた。学校で僕をいじめていた、いじめっ子のリーダーだ。しかし、現実の学校生活と剣物語との微妙な影響性に付け込み、夢の剣物語の世界で、火の剣騎士だった火油注を殺し、現実世界の火油注も殺せた。僕は、いじめから解放された。
「おい、夢見。最近、俺がいないからって、調子に乗ってるらしいじゃないかよ?」
「ごめんなさい!? すいません!? 許してください!?」
結局、相手を殺さなければ、いじめからは解放されない。引っ越して逃げたとしても、心の中に「いじめられた。」という、トラウマ、心的ストレスが残ってしまい、後の人生を腐って生きることになる。
「仕方がねえな。許して・・・やらねえよ! ボケ! タコ! 殺してやる!」
「ギャアアア!?」
こうしてボコボコにされるのが、僕の日課だった。ボコボコにされればクエストクリア。そんなアホな!? これが剣の世界で救世主様と崇められている僕の本当の姿だった。
「叶。」
その時、声が聞こえた。
「叶。」
どこかで聞いたような声だ。
「叶。」
「心お兄様!?」
声の主は、僕の兄の夢見心だった。
「叶。落ち着いてみろ。」
「え?」
「冷静になるんだ。ここはどこだ?」
「ここは毎日通うのが嫌な学校。」
「違う。おまえは悪夢の剣騎士クロムに悪夢の世界に飛ばされてしまったのだ。」
「そういえば、そんな気もする。」
「ここは、おまえの夢の世界だ。」
「僕の夢の世界?」
「そうだ。ここは叶の夢の世界。おまえの心の深い所にある恐怖が、おまえに悪夢を見せているんだ。」
「僕の心の中の恐怖?」
「その恐怖に打ち勝たなければ、おまえはこの悪夢から抜け出すことはできない。勇気を出せ。思い出すんだ。これまでの戦いを。おまえはどんな時でも諦めずに戦い続けた。自分に自信を持っていいんだ。叶、おまえは笑って生きても許されるんだ。」
「ぼ、僕は悪い事はしていない。僕はいじめられて生きる必要はないんだ。そうだ。これは現実じゃない。ここが、クロムの悪夢の世界というなら、僕は僕の夢で、無限の可能性を秘めた夢の力で、この悪夢を破ってみせる! 輝け! 俺の夢! 俺には姫や剣騎士の皆が、仲間がいるんだ! 邪悪なる者からソード・ワールドを守ってみせる! うおおおおおー!!!」
僕の剣気は極限まで高まり光を放つ。クロムの悪夢を僕の夢が打ち消し始めた。そして僕の姿は光に包まれて、悪夢の世界から消えた。
「なんだ!? 夢見が消えた!?」
「よくも俺の弟をいじめてくれたな。」
悪夢の世界には、いじめっ子の火油注ともう一人の男がいた。
「誰だ!? おまえは!?」
「叶の兄だ。心の剣騎士シン。よくも弟をいじめてくれた。おまえの相手は俺がしてやろう。精神をギタギタにして破壊してやろう。」
現れたのは、叶の兄、夢見心だった。現実世界で、臨床心理士をやっている。実は仕事のストレスや、将来、父の夢見グループを引き継ぐプレッシャーから逃げるために、剣物語のゲームを、親に隠れてこっそりとやっていたのだった。そのことを自分のことで精一杯の弟の叶は知らない。
「残念だが、俺は暇じゃない。俺に会いたければイビル・キャッスルを進んでくるんだな。叶も、その兄貴も俺にいじめられる運命なのだ。それでは、さらばだ。ケッケッケ。」
そういうと火油注は火となって消えていった。
「がんばれよ、叶。」
兄の心は、ピンチの弟のことを助けて応援する優しい兄であった。
つづく。
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