最強の歯科助手、みなみちゃん4

渋谷かな

文字の大きさ
10 / 48

10話

しおりを挟む
「どうもです~♪」

美代先生が着物を着て、ひな人形のお雛様の姿でやってくる。パシャパシャっと、取材のカメラがシャッターを押す。

「美代先生、今年のお雛様に選ばれた感想をお願いします。」

取材陣の問いかけに、美代先生は答える。

「私みたいな、おばちゃんが選ばれて、申し訳ない。」

美代先生は、18才から6年間、大学生で24才。1年間の研修医で25才。そこから勤務医でお金を貯めて、開業したとなると・・・30才は超えているだろう。

「美代先生、今年で何才になったんですか?」
「んん、いわゆる一つの、どうもでしょう~♪」

女性に年齢を聞くのは失礼だと思うが、記者の質問を上手にはぐらかす美代先生。その会場に一際、おかしな光景がある。

「プヒャ~♪ 甘酒おいしい(⋈◍>◡<◍)。✧♡」
「キュルキュル(⋈◍>◡<◍)。✧♡」

会場の片隅で、ひなあられ、菱餅をひたすら食べ、甘酒を飲んで酔っ払っている、女の子とパンダがいた。

「どうもです~♪」

この物語は、もらえる賞は、何でももらうガメツイ美代先生と、食べ物で簡単に釣れる最強の助手のみなみちゃんと、笹団子が大好きなパンダのパンパンの、心温まる物語である。


美代歯科医院に朝がやって来た。

「青い空~♪ 澄み切った空気~♪ なんて素晴らしい1日の始まりなんだ~♪」
「先生、無理の楽しそうにしないでください。」
「キュル。」

美代先生は、今日も絶好調を装っていた。

「来るなら来い! 細菌娘!」
「今日の新しい綾ちゃんの細菌はなんでしょうね? また、先生の学会にのレポートのネタが増えますね。」
「キュルキュル。」

美代の歯科医院は、綾が通院してくれる間は、学会に提出する「新種の細菌を発見!」レポートの題材に困らない。後に、みなみちゃんが作成する、美代先生のレポートは、新種の細菌に支配されそうな世界の人々を、虫歯から救うことになる。

「綾ちゃんのお母さんが、ネット通販で、チョコキノコを販売して、世界中に新種の細菌をバラまいたら、地球は新種の細菌で、歯からチョコキノコが生えた人間ばかりになるだろうな。」
「ダメですよ、先生。そんなことを言ってると本当になってしまいますよ。」
「そうなの?」
「キュルキュル。」

綾の虫歯は、「おかずおやつ」という新しい料理作りが好きな、綾ママによるところが大きい。世界の細菌の出所は、綾ファミリーなのである。

「美代先生、私たちリニューアルしたんですから、こんなにパロディにこだわらなくてもいいんじゃないですか?」
「それはもう、手遅れ。」
「ガクン・・・。」
「キュル・・・。」

いくらでも書けるけど、不正しないから、読者選考にもかからないな。2まで、考えて書く必要はないか・・・。

「美代ちゃん、遊ぼう~♪」

綾ちゃんの声が聞こえてきた。美代歯科医院には緊張が走る。

「出た!? 細菌娘!?」
「綾ちゃんの襲来だ!?」
「キュルキュル!?」

美代先生は、クマではないが死んだふりをする。

「みなみちゃん、後よろしく。」
「先生!? ここは先生の病院でしょ!?」
「まだクマに食べられたくないんだ!?」
「私は食べられていいんですか?」
「うん~♪」
「先生・・・。」
「キュル・・・。」

みなみちゃんは、諦めて、お客さんを迎える。

「はい。綾ちゃん、おは・・・あなたたち!?」
「みなみちゃん、友達を連れてきたよ~♪」

綾ちゃんは、1人ではなかった。以前に美代歯科医院に遊びに来た、友梨、麻美がいた。

「こんにちわ。」
「また、来たぞ。」
「私の歯も見て。」

友達は2人しか見えないが、声は3人分した。

「ミクちゃんもいるのね!?」
「そうだよ。」
「みなみちゃん、ミクちゃんが見えないなんて、心が汚れている証拠だよ。」
「グサ!? って、綾ちゃんには言われたくない。」

そこに美代先生が、様子を見にやって来る。

「みなみちゃん、生きてる? ・・・うわあ!? 綾ちゃんの他に見覚えのあるのが、2人もいる!?」
「先生、綾ちゃんの友達は、3人ですよ。ミクちゃんが見えないなんて、心が汚れている証拠ですよ。」
「あのプロレス娘か!?」

心の汚れている美代先生には、ミクちゃんの姿は見えなかった。そして、いつものように美代先生は、誰もいないのに、コブラツイストにかかる。

「イタタタタ!?」
「ミクもいるよ。」
「ごめん!? ごめん!? ギブ!? ギブ!?」
「勝者、ミクちゃん!」
「うおお~♪」

勝ち名乗りを受けるミクちゃん。美代先生には、やはり綾ちゃんが関係がある日は、厄日である。

「先生、大丈夫ですか?」
「し、死ぬかと思った。」

美代先生よミクちゃんの相性は悪い。麻美ちゃんが、パンパンを見つける。

「この前のパンダ~♪ 続きをしようじゃないか? おいしそうなパンダ~♪」
「キュルキュル!?」
「ダメ! パンパンを食べてはいけません!」

麻美ちゃんは、なんでも食べる大食いモンスターなので、前回登場の時も、パンパンの頭を丸飲みしているのを救出した。

「はあ・・・はあ・・・この物語は歯医者の話だったはず!?」
「はあ・・・はあ・・・先生、歯を治療する前に体力が持ちません!?」
「キュル・・・キュル・・・キュル!?」

そう、これでもメインは歯医者の話だ。そこに友梨が助け船を出す。

「この3人の相手を、真面目にしていると疲れますよ。」
「そうだね。虫歯の無い、友梨ちゃんだったっけ?」
「はい。」
「よく、この3人と友達でいられるね?」
「適当に流していますから~♪」
「ははは・・・賢いね。」

美代先生は、さっさと流して終わろうと思った。

「みなみちゃん、まず麻美ちゃんの歯が1週間でどうなったか、確認して。」
「はい。」
「その後で、綾ちゃんの歯を見てね。」
「先生、ミクちゃんは?」
「私がやる。」
「美代先生が燃えている!?」

珍しく美代先生がやる気なのだ。

「歯科医院に来て、歯科医師に暴力を働いたことを後悔させてやる!」
「そういうことか・・・。」

みなみちゃんは、美代先生に呆れる。

「麻美ちゃん、診察室にどうぞ。」
「しょうがないな。」

みなみちゃんと麻美ちゃんは、診察室に消えていく。

「こい、プロレス娘。」
「もう来てるよ。」

美代先生は、姿が見えないミクちゃんをどうやって治療するだろう?


「麻美ちゃん。お口を開けてください。」
「はい。」

みなみちゃんは、麻美ちゃんの口の中を見る。

「え!? 歯がボロボロ!?」

麻美ちゃんの歯は、ガタガタになっていた。

「何をどうやったら、こんなことになったの!?」
「前の時に歯をコーティングしてもらったので、試しに地面や岩石を食べてみたんだ。そしたら、こうなったのさ~♪」
「笑顔で言うな!」

さすがのみなみちゃんも歯科に関わるものとして、麻美ちゃんの行動は、許せない。自分の歯を何だと思っているのだろう?

「私に治せない歯は無い!」

みなみちゃんは、決めゼリフを自分に言い聞かせるように言う。

「もう! これじゃあ、差し歯に、インプラントに、歯を削ったりしないといけないのよ! プンプン!」
「大丈夫だよ。」
「なにが大丈夫なのよ!?」
「歯が全部抜けて、歯が生えてくるから~♪」
「おまえはサメか!?」

麻美ちゃんのガタガタの歯が一度に抜け、真新し歯が一斉に生えてきた。万国ビックリショーもびっくりの麻美の歯である。

「麻美ちゃんは、これで終わり。次の綾ちゃんを呼んできて。」
「わかった。みなみちゃん、ありがとう。」

みなみは思う。普通にしてくれていれば、みんないい子なのになっと。


「見えない・・・。」

美代先生は、ミクちゃんの歯を見て、虫歯を削りまくってやると思ったが、歯が見えないのでは、どうしようもない。

「先生、ミクの勝ちだね。」
「(ΦωΦ)フフフ…」

美代先生は、不敵に笑う。

「なめるなよ! 小娘!」
「何!?」
「歯科医学の力を見せてやる! ラムネを上げる。」
「ありがとう。」

ミクちゃんはラムネを口に放り込む。見る見る内にミクちゃんの歯が真っ赤になっていく。

「なんだ!?」
「さっきの薬が歯石染色剤だ。」
「騙したな!?」

ミクちゃんの全身の姿は見えない。しかし、口の中だけ真っ赤という、透明人間状態であった。美代先生には、口の中が見えれば十分である。

「コブラツイストは痛かったぞ、プロレス娘。」
「え!? そんなことしましたっけ!?」
「私は、歯の歯石落としは得意じゃないんで、手が滑ったら、ごめんね~♪ へへへ~♪」
「ギャア!? やめろ!? 人殺し!?」

美代先生は、みくちゃんの歯石落としを始めた。会話の運びには、問題があるが、美代先生は真面目に治療をしていく。


「綾ちゃん、口を開けてください。」
「はい。」

ついに細菌娘の綾ちゃんとの戦いが始まるかに見えた。

「ああ!? 綾ちゃんの歯に虫歯が無い!?」

今まで、歯からチョコバナナ、イチゴ、虫歯ランド遊園地を建設してきた、綾ちゃんの歯に虫歯がないのだ、前回、歯にフッ素コーティングをしたおかげである。

「歯科助手をしていて、こんなに良かったと思ったのは、初めて。」

みなみちゃんは、目から涙をこぼして、感動している。

「みなみちゃん、そんなに綾の歯のことを思ってくれてたんだね。」

綾も、今までの自分のおやつばかり食べて、歯磨きをしないで寝る不摂生を反省した。自分のためにみなみちゃんが涙を流してくれているのだから。

「みなみちゃん!」
「綾ちゃん!」

2人が抱きしめ合おうとした時だった。ピキピキっと歯を覆っていたコーティングに亀裂が入る。

「コケコッコー!」

綾の歯からニワトリが生まれた。

「え!?」
「うそ!?」

みなみちゃんと綾ちゃんは、驚く。

「コケコッコー!」
「どうして、ニワトリが!?」
「そういえば、昨日の晩御飯のメニューが、チョコチキンだったような!?」
「チョコチキン!?」

綾の口の中で、小さなニワトリが鳴いている。理由が、チョコチキンを食べたからだった。

「綾ママは、魔法使いか!? 新種の細菌を作り出す魔女か!?」

綾ちゃんのお母さんの趣味は「おかずおやつ」を作ること。野菜嫌いの娘のために、材料をおやつにして、料理を作っているのだ。

「ほほほほほ~♪」

みなみちゃんと綾ママは、全話、大学病院で会ったので、面識がある。そして、みなみちゃんは思う。

「綾ママを止めないと、綾ちゃんの虫歯は治らない!」
「みなみちゃん、カッコイイ~♪」

しかし、綾は、余計なことを思いだした。

「あ!? 昨日、お母さんがチョコチキンの出来が良かったので、インターネットで全世界に販売するって言ってたよ。」
「なんですって!?」

綾ママが世界中に、新種の細菌を拡散しようとしている。現在、新種の細菌を治療できるのは、美代歯科医院だけである。

「ああ!? 先生が言ったことを綾ママが、本当にやってたよ!?」
「みなみちゃん、大丈夫?」

みなみちゃんは頭の中がパニックである。綾も心配する。

「まず、綾ちゃんの歯を治療しましょう。」
「無理しないでいいよ?」
「大丈夫。私は最強の歯科助手なんだから。患者さんの歯を治療するのが、私のお仕事なんだから! 歯科助手だけど、シークレットライセンスも持ってるんだから!」
「みなみちゃん、カッコイイ~♪」
「ありがとう。それに綾ちゃんが呑み込んじゃう前に、ニワトリさんも助けてあげないとね。」

みなみちゃんは、綾ちゃんの歯の治療をする決心をする。

「みなみ! いきます!」

みなみちゃんの綾ちゃんの口の中の、ニワトリ救出作戦が始まった。

(そういえば、パンパンを助けた時も、こんな感じだったな。もしもペットで飼ったら、名前は、チキチキか、ニワニワになるのか・・・あんまり可愛くないから、引き取るのは止めておこう。)
(じゃあん~♪ ピンセット~♪ パンパンの時も強制的に摘み出した方が早かったのよね。えい! あ!? コラ!? 逃げるな!?)

「コケコッコー!」
「捕まえた!」

みなみちゃんは、ニワトリを摘み、綾の口の中から取り出した。ニワトリは助けてもらったので、みなみちゃんにペコペコ頭を下げている。微笑ましい光景だった。

「もう捕まっちゃあダメだぞ。」
「コケ!」

ニワトリさんは、診察室から去って行った。

「ふう。これでニワトリさんはOKっと。」

みなみちゃんは、引き続き、綾ちゃんの治療に取り掛かるために、他にニワトリなどの胃生物や新種の細菌がいないか、を確認しようとする。

「綾ちゃん、一度起き上がって、うがいしてね。そしたら、レントゲンを撮ってみましょう。」
「はい。」

みなみちゃんは、綾の歯のレントゲンを撮る。幸い他に新種の細菌は発見されなかった。

「よし、今日も歯をコーティングして、虫歯を防ぎましょう。」
「はい。」

綾ちゃんも、みなみちゃんが自分の歯のことを、大切に思ってくれているのが伝わっているので、みなみちゃんの言われることに素直に従っている。

「みなみ! いきます!」

治療を始める、みなみちゃんも仕事にやりがいを感じている。普通の虫歯じゃないけど、それでも困っている患者さんの歯を治せることがうれしい。

「綾ちゃん、終わったよ。」
「ありがとう。みなみちゃん。」
「綾ちゃんも、よくがんばったよ。」
「えへへ~♪」

患者さんから、感謝の言葉を言ってもらえることも、この仕事が好きな理由の1つである。金の亡者の美代先生とは、かなり違うのだ。


「おお!? 光ってる!?」

存在感の無く、姿が見えないミクちゃんの歯が、歯だけが光り輝いて見える。それを全員が驚いてみている。

「歯に蛍光塗料を塗ったんだ。これでどこにいてもミクちゃんがいると分かる。」

透明人間のプロレス娘は、口を開ければ、歯が光る女の子になったのだ。恥ずかしい時は口を閉じればいいのだ。

「美代先生。」
「ん?」
「これでミクも、みんなに存在を認めてもらえるんだね。」
「わ、私はただ、プロレス技を掛けられたくないから、やっただけだよ。」
「ありがとう。」
「どうもです。」
「みんな~♪」

照れ屋の美代先生は、営業用の口癖で、その場をしのぐ。ミクちゃんは、仲間たちの方へ、笑顔で駆けていく。

「ギャア!? 歯が襲って来る!?」
「怖い!?」
「みんな、どうして逃げるの!? ミクだよ!?」
「見えない方が怖くなかった!?」

光る歯が襲って来る。ポルターガイストも真っ青なホラーさ。

「あれ、そういえば、綾ちゃんの歯から生まれたニワトリさんがいないね?」
「キュル、キュル。」
「なに? パンパン。」
「キュル、キュル、キュル。」
「なになに、診察室から出てきたニワトリさんは、麻美ちゃんが食べた・・・。」

みなみちゃんは、ゾオっとした。見つめた、麻美ちゃんの口の周りには、チョコレートがべったりと憑いていた。

「ギャア!?」
「大丈夫? みなみちゃん。」

みなみちゃんは、恐怖のあまり悲鳴を上げ倒れ込む。それを支える美代先生。

「む、これは!?」

綾ちゃんが、壁に飾ってある。写真と表彰状に目が留まる。日本の総理大臣、中国の国家主席との写真と感謝状。国会議事堂の非常勤歯科医、渋谷大学病院の名誉教授の任命書である。

「もらったんだ。病院の宣伝になればと思って、飾ってあるんだよ。」

いかにも、セレブになりたい美代先生の考えそうなことだ。

「私も、ここに写真を貼る!」
「え?」
「私の写真を貼った方が、いい宣伝になるよ!」

綾は、自分の写真を総理大臣の横に並べたいだけである。(ΦωΦ)フフフ…。

「ワ~イ~♪ みんなで写真を撮ろう!」
「おお!」

綾ちゃんの提案で、全員で記念写真を撮ることになった。

「誰がシャッターを押す?」

しかし、次の問題が発生する。当然ながら、シャッターを押すと写真には写らないのだ。みんなで考え込んでいる。

「みなみちゃんは、ダウンして寝ているしな。」
「パンパンでは、肉球が邪魔して、ボタンが押せない。」
「ニワトリは麻美ちゃんが食べちゃったし・・・。」
「美代ちゃん、シャッターを押そうか~♪」
「いいよ~♪ ・・・て! ここは私の病院だぞ!?」

このメンバーでは、なかなか物事は決まらない。

「美代、遊びに来たぞ。」

そこに、渋谷ハチ太郎が、やって来た。

「誰?」
「美代の旦那です。」
「こら!? 違うだろう!?」
「美代ちゃんみたいな、ズボラな人間でも結婚できたの!?」
「そっちか・・・。」

こいつらは、私のことを何だと思っているんだ!? と思う美代先生だった。

「はい。」
「なに?」
「シャッターを押せ。」
「ええ!? 俺も写りたい!?」
「ハチ太郎、シャッターを押すか、ここに出入り禁止になるか、どっちがいい?」
「シャッターを押します~♪」

美代先生が好きな、ハチ太郎に選択肢はなかった。

「いきます! 3,2、1、パシャ。」

こうして、全員集合の記念写真が撮れた。

「また来週、写真の出来具合をチェックしに来るね~♪」
「歯の治療のためだろう・・・。」
「美代ちゃん、バイバイ~♪」
「もう来ないで・・・。」

こうして綾ちゃんたちは帰って行き、本日は無事に解散することができた。

「美代も大変だな・・・。」
「疲れた・・・。」
「さっさと俺と結婚すると、大学病院の御曹司の奥様として、悠悠自適に優雅に暮らせるぞ?」
「それも、イヤだ・・・。」
「ガーン!? 俺は、さっきの女子高生たちよりもダメなのか!?」
「桜吹雪、掃除しといてね。」

美代先生も、みなみちゃんの横に倒れるように寝転がった。歯科医師と歯科助手の2人は仲良しさ~♪

「みなみちゃん、後でラーメン食べに行こうか?」
「はい~♪ いきます! (⋈◍>◡<◍)。✧♡」

みなみちゃんは、目がパッチリ開き起き上がる。

「生き返った!?」

ほうきで掃除している八太郎は、ゾンビを見ているようだった。

「今日はチャーシューを2枚にしてもいいですか? (⋈◍>◡<◍)。✧♡」
「いいよ。」
「ゆで卵なんかも足してもいいですか? (⋈◍>◡<◍)。✧♡」
「いいよ。」
「お店のもやし、全部お持ち帰りしていいですか? (⋈◍>◡<◍)。✧♡」
「いいよ。ハチ太郎おごりだから。」

みなみちゃんは立ち上がり、桜吹雪を掃除しているハチ太郎に近づく。

「手伝います~♪」
「・・・ありがとう。」
「これも、もやしのためです! (⋈◍>◡<◍)。✧♡」

現金なイマドキ女子のみなみちゃんだった。

つづく。

おまけ。(⋈◍>◡<◍)。✧♡

みんなが気になる写真の構図はこうだ。

中央でカメラ目線で、美代先生と綾ちゃんが笑顔で握手している。まさに総理大臣・国家主席クラスの綾である。

後ろから、友梨と、口の周りがチョコレートだらけの麻美と、歯しか写らないミクが桜吹雪を舞い散らしながら、しっかり女子高生らしく写っている。

写真の端っこに、待合室の長椅子に寝転んで、目をグルグルさせている最強の助手みなみちゃんと、それを団扇で仰ぐパンダのパンパンが写っている。

もちろん八太郎はカメラを持っている指が、写真の隅に奇跡的に写っているだけである。

おわり(⋈◍>◡<◍)。✧♡
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

婚約破棄の代償

nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」 ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。 エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。

処理中です...