汚れ無き純粋な瞳の平凡な日常。2 魔法少女育成編

渋谷かな

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祝勝会

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 ここは渋谷寿司。
「乾杯!」
 渋谷高校剣道部員たちは、谷子の渋谷区高校剣道女子個人戦の優勝を称えて、祝勝会を行っていた。もちろん乾杯はお酒ではなく、コーラで。
「怪獣ちゃん! 優勝おめでとう!」
「ありがとう!」
 谷子の全国大会出場を部員一丸で喜んでいる。
「松オーナーから話は聞いてますよ! 谷子お嬢様! 全国制覇もしてくださいね! お祝いの超特上にぎり寿司です! 優勝おめでとうございます!」
 渋谷寿司は谷子の住んでいる大家さんのおばあちゃんの松トウの所有しているビルに店を構えている。大家さんのおばあちゃんが孫のように可愛がっている谷子は貧乏だけど、お嬢様扱いされるのだ。
「谷子お嬢様、このビルを相続した時は、もう少し家賃を下げてくださいね。」
「うん。いつもありがとう。」
 谷子は純粋な女の子だった。
「ねえねえ、今頃、楽子と山男は何をしてるかな?」
「病院で二人っきりよね。」
「キスくらいしてるんじゃない。」
「ドキドキする!?」
「まだ私たちには早いのでは!?」
 年頃のガールズトークである。
「星が見える。星が目の前をクルクル回っている。」
「楽子、元に戻ってくれ。」
 入院した猿野楽子は精神状態が崩壊して、心を病んでいた。代官山男は見守るしかできなかった。一応、恋愛モノなので。
「大将! 大トロをあるだけ持ってきて!」
「今日はネタが無くなるまで騒ぐわよ!」
「私、脱ぎます!」
「ドキドキする!?」
「私たち女子高生なんだけど。」
「キャハハハハ!」
 谷子たちは楽しく超特上寿司を食べ尽くしていく。そして宴も終わりが近づき反省会が始まる。
「それにしても最後の方は展開が早かったわね。」
「あまりの大人気過ぎて、いろいろ考えている時間が無いのよ。」
「1話1000字と違って、1500字だと終わるのも早いしね。」
「真面目に一人一人エピソードをつけて描くと10万字なんて、速攻で終わっちゃうわよ。ドキ。」
「そうなると、話がまったく進まないのよね。」
 谷子たちは真面目に反省会をする。最悪、真面目に全ての対戦相手にキャラクターを作って戦うとなると、10万字でも剣道大会は終わっていないだろう。
「ということは、どういうこと?」
「全国の剣道道場を稽古と称して谷子ちゃんが尋ねて、そこで全国大会で戦う相手キャラクターと出会う。その中でキャラクター作りをして、万全の状態で全国大会を描かないといけないわ。」
「あんただけ長ゼリフは卑怯よ!」
「ドキ子もしゃべりたい! ドキ。」
「私はアルバイトもあるから全国出稽古は無理だよ。」
 谷子は、ほんのおねえさんの収録もあるので無理である。
「大丈夫よ。ここは天下の渋谷よ! 対戦相手が渋谷に観光でやってくればいいのよ!」
「ライバルが渋谷にやってきたー! だな。」
「ついでに全国大会の会場は、日本武道館にしましょう。」
「みんながドキ子を見に来るのね! ドキ子の美しさは罪ね。」
「そんな都合よくいくのかな?」
 谷子が不安に思うのが普通である。
「ノープロブレム!」
「なぜなら!」
「私たちは魔法少女だから!」
 魔法があれば何でもできる。
「ドキ子が可愛いから、神様がドキ子のしたいようにしていいって。」
「いや、神様も言ってないから。」
 谷子は冷静である。ふと思うと彼女たちはスマートフォンを持っていないと思われる。ネットの友達ではなく、リアルな友達である。一緒に会話をし、一緒に遊び、同じ目標に向かって挑む。ネットの友達は裏切るが、リアルな仲間は裏切らない。現代人が忘れてしまった友情、絆、勇気なのかもしれない。
「谷子お嬢様は良いお友達を持ちましたね。俺は感動しました! うるうる。」
「うわあ!? 大将も泣かないで!?」
 元々、控えめな谷子は驚いてばかりの、うわあ!? ガールであった。

つづく。
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