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3-3 蛍竜の謎
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「蛍ちゃん!?」
サトの前に命の恩人の蛍が現れた。
「蛍ちゃん! こいつは悪魔でスズの命令で蛍ちゃんを暗殺しようとしているんだ!」
サトはスズの命令で悪魔ウァサゴが蛍の命を狙っていると伝える。
「はあっ!?」
怪訝な顔をする蛍。
「しばらく会わないうちに頭がおかしくなったのか? クソガキ。」
「なっ!? 僕は蛍ちゃんを心配してやってきてやったんだぞ! そんな酷い言い方があるか!」
「ゲッ!? 逆切れした・・・・・・まだまだ子供だな。フッ。」
「何を!? バカにするな!? プンプン!」
情緒不安定のサトを鼻で笑う蛍。
「おまえはさっきから何を言っているんだ? こちらの方はスズ姫様の末裔の皇女様からの使者だ。暑中見舞いにハガキとお歳暮を持ってきてくれただけだぞ。」
「えっ?」
全てはサトの早とちりだった。
「ウァサゴ! おまえ、そんなことは何も言わなかったじゃないか!?」
「聞かれなかったので。クスクスクス。」
「ウッキー!」
恥ずかしく顔が真っ赤に発情するサト。
「悪魔でも悪魔なので人間に親切にするいわれはない。あくまでも私は魔王様の直属の配下なのでな。」
ウァサゴの言うことはもっともであった。
「それでは蛍様。魔王様の指令は果たしましたので失礼いたします。」
「うむ。ご苦労。どこかのクソガキより、よっぽど礼儀正しかったぞ。」
「ありがとうございます。」
こうしてウァサゴは闇に消えていった。
「どうせ僕は子供ですよ。ケッ!」
いじけるサト。
「久しぶりだな。クソ弟子。」
「誰がクソ弟子だ!? 誰が!? 人をうんピーみたいに言うな!? それでもファン投票人気ナンバーワンが口にする言葉か!?」
「私の飾らない自然体がウケているのだよ。ワッハッハー!」
蛍、自由な夏の虫であった。
「どうれ。どれくらい強くなったのか私が相手をしてやろう。」
「いいのかな? 蛍ちゃん。僕はかなり強くなったよ。」
「見てやろう。クソ弟子の実力を。」
こうして蛍とサトは腕試しをすることになった。
「いくよ! 蛍ちゃん! いでよ! 光刀! 必殺! 光刀斬!」
サトは光る刀を出し攻撃する。
「蛍忍法! 蛍分身の術!」
蛍は蛍に分裂して攻撃を避ける。
「いでよ! 蛍光刀! 死ね! クソ弟子! 蛍光斬!」
「はいっ!?」
サトはいきなりの蛍の全力の攻撃に死の恐怖に出会う。
「ギャアアアアアアー! こらー! 蛍ちゃん! かわいい弟子を殺す気か!?」
サトは必死に蛍の光の斬撃を回避する。
「全力でやらないと腕試しにならないだろうが。手加減してもらって嬉しいのか? ワッハッハー!」
余裕の蛍。
「分かったよ。僕も本気を出そう。いでよ! 光竜刀! これでも食らえ! 光竜斬!」
サトは光の竜で斬りかかる。
「さすがにこれはかわして切れないな。」
直径の大きな光竜の一撃を蛍はかわすことは諦めた。
「フン!」
蛍は蛍光刀を一振りで光竜を打ち飛ばした。
「なんですと!?」
その初めての光景にサトは目が飛び出るくらい驚いた。
「私、夏は最強なので。最強の夏。私の夏。」
「蛍ちゃん。冬眠中にキャッチフレーズばっかり考えていたでしょう?」
「分かる? だって冬眠中ってやることなくて暇なんだもの。アハッ!」
「蛍ちゃんは、そういう奴だよ。」
蛍は冬に冬眠してエネルギーをチャージして夏に目覚める最強の妖怪であった。
「サト。おまえの竜はまだまだ覚醒していない。」
「えっ?」
「もっと成長するぞ。」
「そうなの?」
サトは子供なので、まだまだサト自身も光竜も成長するらしい。
「私が教えてやろう。本当の竜の力というものを。」
「でも蛍ちゃんは竜の力を使えないよね?」
「なんで?」
「はいっ?」
「私が竜の力を使えないと誰が決めた? 蛍だって竜の力は使えるぞ。」
「なんですと!?」
サトは蛍に驚かされてばかりだった。
「いでよ! 蛍竜!」
「ホタホタ!」
蛍は蛍光した竜を具現化させ出現させる。
「ホタホタって、ちょっとダサいね。」
「うるさい! ホタちゃんだ。かわいがってくれ。」
「蛍ちゃんって、相変わらず芋だね。」
「うるさい! うるさい! うるさい! 黙れ! クソガキ!」
少し田舎臭いというか昭和レトロな蛍。
「刀になれ! 蛍竜!」
「ホタホタ!」
蛍竜が刀になる。
「これが私の真打、蛍竜刀だ。」
「カッコイイ! やっぱり蛍ちゃんはこうでなくっちゃ!」
「二刀流もできるぞ! 蛍二刀流! 秘儀! ライトセーバー! 燕返し!」
「よ! 蛍屋!」
「おひねりは札束でお願い致します! 硬貨は当たると痛いのでおやめ下さい!」
歌舞伎座や明治座で舞台ができそうな時代劇のポテンシャルを感じさせる。
「それ! ライトアップだ! プロジェクションマッピング! 蛍ドローン・ショー!」
「わああああー! きれい! さすが光の大道芸人!」
「誰が光の道化師だ? 誰が? 私のことは光のマジシャンと呼んでもらおうか! ワッハッハー!」
褒められて上機嫌になり羽目を外す蛍。
「くらえ! 蛍花火! 大玉! ナイアガラ!」
「たまやー! かじやー!」
ドカーン! っと光の花火が打ち上げられる。
「あれ? おじいさん。今日は花火大会の日でしたかね?」
「来週じゃなかったかね? ばあさん。」
一般の人々は花火大会だと勘違いした。
「キャッハッハ! キャッハッハ! キャッハッハ!」
「ダメだ。蛍ちゃんが完全に壊れてる・・・・・・。」
受験勉強が終わった受験生の様に狂っている蛍に呆れるサト。
「はあっ!?」
親代わりの蛍と遊ぶことで童心に戻ったサトは何かに気づいた。
「僕はスズを守ることに執着し過ぎていたのだろうか!? お母さんではないけど蛍ちゃんと一緒にいると甘えることができるから気持ちにゆとりがあり笑うことができる!? ふざけている蛍ちゃんを見ているとワクワクドキドキしたり、心に温かいものが芽生えてくる!? 優しさ、ときめきが溢れてくる!? 夢と希望の光だ!」
サトは久しぶりに自分自身を取り戻した感覚だった。
「サト。おまえも大人になったってことだよ。」
「大人って何?」
「う~ん。守る者ができたってことかな。自分よりも優先する者ができた、みたいな。」
蛍なりの大人の定義である。
「分かんない。」
子供のサトには難しかった。
「まだまだお子様だな。」
「お子様ランチならあるよ。百貨店のファミリーレストランの残飯で妖怪化したのとお友達になったんだ。アハッ!」
「たまにはいいな。頂こう。お子様ランチ。」
「百鬼夜行! いでよ! お子様ランチ!」
「オコオコ!」
妖怪お子様ランチが現れた。
「旗がいいな! 旗が! ワッハッハー!」
「僕は赤いタコさんウインナーが好き! ワッハッハー!」
いつまでも蛍と笑っていたいと願ったサトである。
「あ、そうだ。スズ姫様から新人戦で負けたから夏の大会には出るなと代わりに、こんなものを貰ったんだが・・・・・・いつからロボットが出る作品になったんだ?」
「ゲッ!? ジャパロボ!?」
皇女様からの手紙の内容とお歳暮の正体である。
「私は数百年生きているがロボットなんか扱ったことがないんだよね。どうしたものだか?」
「簡単だよ。僕が教えてあげる。いでよ! ジャパロボ! 光竜!」
サトは自分のジャパロボを呼び出す。
「え~! おまえも持っているの? 私だけじゃないんだ。ケッ!」
「あなたは子供ですか!?」
イチイチいじける蛍。
「機械のロボットなんだけど、こいつに妖力を流し込むと。」
「おお! 光った! 光ったぞ! カッコいい!」
ジャパロボ・光竜が輝きを放つ。
「私もやってみよう。ロボットに私の妖力を流し込んでっと!」
ジャパロボ・蛍の誕生である。
「すごい!? 力が漲ってくるぞ! これなら世界を照らせるな! アハッ!」
「さすが蛍ちゃん。なんでも器用に器用にこなすね。」
「当たり前だのクラッカー! 私は何でもできるのだ! ワッハッハー!」
蛍は褒めると直ぐに調子に乗る。
「一発打ってみるか。必殺! 蛍光斬!」
蛍は必殺技を放った。
パカン!
「地球が真っ二つ!?」
威力が強すぎて地球が裂け切った。
「ギャアアアアアアー! この世の終わりだ!? 蛍ちゃんがやっちゃった!?」
「知るか! 私は悪くない! おまえの教え方が悪いんだ!」
「僕のせいですか!?」
「知らない! 知らんぞ! 私は無罪だ! 犯人は、おまえだ!」
「やったのは蛍ちゃんだぞ!」
サトと蛍の罪の擦り合い。
パカン!
「あれ? くっついた?」
「地球には重力があるからな。ワッハッハー!」
二つに割れた地球が元に戻った。
「・・・・・・。」
気まずい二人。
「いや~。サトが小さい頃は可愛かったな。今も可愛いけど。」
「蛍ちゃんもいつまでもきれいだよ。シミしわ一つないもんね。」
「おお! 我が愛弟子よ!」
「蛍ちゃん! 大好き!」
相手を褒めて関係の修復のコミュニケーションを図る師匠と弟子であった。
「ワッハッハー!」
そして仲直りに成功。最初っからケンカしなければ良かったのに。
「小さいのによく頑張って妖怪を集めたものだ。さすが私の弟子だ!」
「蛍ちゃんが百鬼夜行を教えてくれたおかげだよ!」
「そう! 私のおかげだ! 妖怪! お友達になろうを生み出したんだからな! ワッハッハー!」
「やめてよ! 恥ずかしいから! 若気の至りだよ! ワッハッハー!」
昔話の花が咲く。
回想。サト3才。妖怪集めに目覚める。
「お友達になろう。」
「ギャアアアアアアー! お化け! 怖いよ!」
妖怪がサトを見て逃げ出す始末。
「どうして逃げるんだよ? 僕はお友達になりたいだけなのに。」
お友達になれなくて悔しがるサト。
「そりゃあ逃げ出すだろう。」
「どうして?」
「だって怖いんだよ。」
「そうかな? うらめしや~。」
「ギャアアアアアアー!」
「やめい!」
サトのお友達になった提灯お化けや唐傘である。
「のっぺらぼうの方が怖いと思うんだけどな?」
「俺は顔がないだけだ! 猟奇的なおまえと一緒にするな!」
「エヘッ!」
のっぺらぼうなんかもいる。
「既に伝説になっているぞ。光る刀を持った子供の危ない半妖がいるって。」
「そして伝説にじゃないんだ。」
「気にするところはそこか?」
サトは有名人になっていた。
「困ったな。蛍ちゃんは飲んだくれてダメオヤジになってるし。」
「ヒクッ! 酒持ってこい! 酒!」
「そんなに酔っぱらっているとつまみ出すよ。」
「えっ!? つまみ出してくれるの! ありがとう! おかみさん! 大好きだ! ヒクッ!」
「ダメだこりゃ。」
ろくろ首の飲み屋で蛍は酔っ払い不能になっていた。
「あんなのが命の恩人の師匠だと思うと吐き気がする。育児放棄の母親を持った気分だ。」
サトは不良に足を一歩踏み入れようとしていた。
ピキーン!
「そうだ! 強い妖怪とお友達になろう!」
サトは弱い妖怪は逃げてしまうので強い妖怪と戦おうと子供ながらに思いついた。
「僕って天才! ワッハッハー!」
「でも大丈夫かな? 相手は強いぞ?」
「大丈夫! 僕は蛍ちゃんの弟子だからね!」
サトは完全に調子に乗っていた。
「日本橋の神社に天狗が住んでいると聞いたぞ。」
「えっ!? 東京に天狗っているの!?」
「出稼ぎ天狗だろう。」
天狗も多様性の時代である。
「決めた! 面白そうだから天狗さんに会いに行こう!」
「やめた方がいいんじゃないかな!」
「お友達100人作るんだ! レッツゴー! 」
サトは日本橋に向かう。
「森だ!?」
サトは日本橋の福徳の森にやってきた。
「小っちゃ。」
ビルの真ん中の森なのでかわいらしい森だった。
「天狗さん! 出てきてー! 僕とお友達になろうよ!」
サトは日本橋の中心でお友達を叫ぶ。
「おまえ勧誘詐欺だな!」
そこに天狗が現れる。
「子供の天狗!?」
現れたのは子供の天狗だった。
「俺は子天狗! 田舎者と思って馬鹿にするなよ! ここの森は俺のものだ! 地上げ屋なんかには渡さないぞ!」
「なんて警戒心の強い天狗だ!?」
「可哀そうに、よっぽど東京で怖い目にあったんだろうな。」
同情する妖怪たち。
「僕はサト。お友達になろうよ。お友達が多いと困ったときに助け合えるよ?」
「おまえの魂胆はお見通しだ! 甘い言葉で近づいて金品財宝を盗むつもりだろう! そうはさせないぞ! くらえ! 必殺! かまいたち!」
小天狗は羽団扇で突風を発生させ攻撃してくる。
「ギャアアアアアアー!」
サトは避けるが妖怪たちはダメージを食らってしまう。
「強い! 天狗さん! ますますお友達になりたい! ワクワク! ドキドキ!」
サトのお友達コレクション根性の夢と希望が輝く。
「いでよ! 光刀!」
「光る刀だと!? まさか!? おまえが妖怪狩りの危ない半妖の子供か!?」
「その通り! 僕って有名人なんだね。アハッ!」
まんざらでもないサト。
「有名人のお友達欲しくない? お友達に自慢できるよ! サービスで一緒に写真も撮るよ?」
「いらん! 早くここからいなくなれ! 必殺! 竜巻!」
「ゲッ!? 今度は竜巻だ!?」
「ギャア! 逃げろ!」
小天狗はかまいたちよりも強力な竜巻を発生させた。
「僕は提灯お化けさんの火も切れた。きっと竜巻も切れるはずだ! 必殺! 光刀斬!」
サトは竜巻を斬ろうと試みた。
「おまえみたいな子供が竜巻を斬れるはずがないだろうが! どこか遠くに吹き飛んでしまえ!」
勝利を確信している小天狗。
「あれ? 斬れない?」
サトのかすかな光では竜巻は切れなかったのでピンチになる。
「ギャアアアアアアー! 死ぬ! 助けて! 蛍ちゃん!」
泣きながら命乞いするサトは腰を抜かす。
スパッ!
「えっ!? た、竜巻が切られた!?」
その時。竜巻が真っ二つに切れ消滅した。
「やった! やったー! 竜巻が斬れたぞ! やっぱり僕は竜巻を斬っていたんだ! わ~い!」
大喜びのサト。
「小天狗さん! 僕とお友達になろうよ! アハッ!」
「お友達でも何でもなりますんで、どうか命だけはお助け下さい!」
「やったー! 今日からお友達だね!」
サトは小天狗とお友達契約が成立した。
「実は田舎暮らしが嫌で都会に出てきたんだ。でも都会って怖い人ばかりで誰も優しくないんだ。すごく一人で心細くて、寂しくて、怖かったんだ。」
「大丈夫。僕と助け合いながら生きていこう。だって僕たちはお友達だもの。」
「うん。お友達っていいね。ニコッ!」
「まさか家出天狗だったとは。」
「ご両親が心配していると悪いから連絡しなくっちゃ。」
「でもサトの鈍ら刀で竜巻が切れるのはどう考えてもおかしいよな?」
無事にお友達を増やしたサトであった。
「長いトイレだったね。」
「子持ちは大変なんだよ。」
もちろん竜巻を斬ったのは蛍であった。
「さあ! 店を変えて飲み直そうかな! 猫娘! 兎娘! 馬娘! 狐娘! みんな待っててね!」
「おまえなんかぼったくられてしまえ! 塩をまいてやる! ケッ!」
銀座のクラブの妖怪ホステスたちである。例えるとおはよう猫を妖怪化すると猫娘である。決して歌舞伎町の違法コンセプトカフェではない。兎娘は西洋でいうところのバニーガールになる。馬娘は競馬、狐娘は狐ダンスを踊ってくれる。
つづく。
サトの前に命の恩人の蛍が現れた。
「蛍ちゃん! こいつは悪魔でスズの命令で蛍ちゃんを暗殺しようとしているんだ!」
サトはスズの命令で悪魔ウァサゴが蛍の命を狙っていると伝える。
「はあっ!?」
怪訝な顔をする蛍。
「しばらく会わないうちに頭がおかしくなったのか? クソガキ。」
「なっ!? 僕は蛍ちゃんを心配してやってきてやったんだぞ! そんな酷い言い方があるか!」
「ゲッ!? 逆切れした・・・・・・まだまだ子供だな。フッ。」
「何を!? バカにするな!? プンプン!」
情緒不安定のサトを鼻で笑う蛍。
「おまえはさっきから何を言っているんだ? こちらの方はスズ姫様の末裔の皇女様からの使者だ。暑中見舞いにハガキとお歳暮を持ってきてくれただけだぞ。」
「えっ?」
全てはサトの早とちりだった。
「ウァサゴ! おまえ、そんなことは何も言わなかったじゃないか!?」
「聞かれなかったので。クスクスクス。」
「ウッキー!」
恥ずかしく顔が真っ赤に発情するサト。
「悪魔でも悪魔なので人間に親切にするいわれはない。あくまでも私は魔王様の直属の配下なのでな。」
ウァサゴの言うことはもっともであった。
「それでは蛍様。魔王様の指令は果たしましたので失礼いたします。」
「うむ。ご苦労。どこかのクソガキより、よっぽど礼儀正しかったぞ。」
「ありがとうございます。」
こうしてウァサゴは闇に消えていった。
「どうせ僕は子供ですよ。ケッ!」
いじけるサト。
「久しぶりだな。クソ弟子。」
「誰がクソ弟子だ!? 誰が!? 人をうんピーみたいに言うな!? それでもファン投票人気ナンバーワンが口にする言葉か!?」
「私の飾らない自然体がウケているのだよ。ワッハッハー!」
蛍、自由な夏の虫であった。
「どうれ。どれくらい強くなったのか私が相手をしてやろう。」
「いいのかな? 蛍ちゃん。僕はかなり強くなったよ。」
「見てやろう。クソ弟子の実力を。」
こうして蛍とサトは腕試しをすることになった。
「いくよ! 蛍ちゃん! いでよ! 光刀! 必殺! 光刀斬!」
サトは光る刀を出し攻撃する。
「蛍忍法! 蛍分身の術!」
蛍は蛍に分裂して攻撃を避ける。
「いでよ! 蛍光刀! 死ね! クソ弟子! 蛍光斬!」
「はいっ!?」
サトはいきなりの蛍の全力の攻撃に死の恐怖に出会う。
「ギャアアアアアアー! こらー! 蛍ちゃん! かわいい弟子を殺す気か!?」
サトは必死に蛍の光の斬撃を回避する。
「全力でやらないと腕試しにならないだろうが。手加減してもらって嬉しいのか? ワッハッハー!」
余裕の蛍。
「分かったよ。僕も本気を出そう。いでよ! 光竜刀! これでも食らえ! 光竜斬!」
サトは光の竜で斬りかかる。
「さすがにこれはかわして切れないな。」
直径の大きな光竜の一撃を蛍はかわすことは諦めた。
「フン!」
蛍は蛍光刀を一振りで光竜を打ち飛ばした。
「なんですと!?」
その初めての光景にサトは目が飛び出るくらい驚いた。
「私、夏は最強なので。最強の夏。私の夏。」
「蛍ちゃん。冬眠中にキャッチフレーズばっかり考えていたでしょう?」
「分かる? だって冬眠中ってやることなくて暇なんだもの。アハッ!」
「蛍ちゃんは、そういう奴だよ。」
蛍は冬に冬眠してエネルギーをチャージして夏に目覚める最強の妖怪であった。
「サト。おまえの竜はまだまだ覚醒していない。」
「えっ?」
「もっと成長するぞ。」
「そうなの?」
サトは子供なので、まだまだサト自身も光竜も成長するらしい。
「私が教えてやろう。本当の竜の力というものを。」
「でも蛍ちゃんは竜の力を使えないよね?」
「なんで?」
「はいっ?」
「私が竜の力を使えないと誰が決めた? 蛍だって竜の力は使えるぞ。」
「なんですと!?」
サトは蛍に驚かされてばかりだった。
「いでよ! 蛍竜!」
「ホタホタ!」
蛍は蛍光した竜を具現化させ出現させる。
「ホタホタって、ちょっとダサいね。」
「うるさい! ホタちゃんだ。かわいがってくれ。」
「蛍ちゃんって、相変わらず芋だね。」
「うるさい! うるさい! うるさい! 黙れ! クソガキ!」
少し田舎臭いというか昭和レトロな蛍。
「刀になれ! 蛍竜!」
「ホタホタ!」
蛍竜が刀になる。
「これが私の真打、蛍竜刀だ。」
「カッコイイ! やっぱり蛍ちゃんはこうでなくっちゃ!」
「二刀流もできるぞ! 蛍二刀流! 秘儀! ライトセーバー! 燕返し!」
「よ! 蛍屋!」
「おひねりは札束でお願い致します! 硬貨は当たると痛いのでおやめ下さい!」
歌舞伎座や明治座で舞台ができそうな時代劇のポテンシャルを感じさせる。
「それ! ライトアップだ! プロジェクションマッピング! 蛍ドローン・ショー!」
「わああああー! きれい! さすが光の大道芸人!」
「誰が光の道化師だ? 誰が? 私のことは光のマジシャンと呼んでもらおうか! ワッハッハー!」
褒められて上機嫌になり羽目を外す蛍。
「くらえ! 蛍花火! 大玉! ナイアガラ!」
「たまやー! かじやー!」
ドカーン! っと光の花火が打ち上げられる。
「あれ? おじいさん。今日は花火大会の日でしたかね?」
「来週じゃなかったかね? ばあさん。」
一般の人々は花火大会だと勘違いした。
「キャッハッハ! キャッハッハ! キャッハッハ!」
「ダメだ。蛍ちゃんが完全に壊れてる・・・・・・。」
受験勉強が終わった受験生の様に狂っている蛍に呆れるサト。
「はあっ!?」
親代わりの蛍と遊ぶことで童心に戻ったサトは何かに気づいた。
「僕はスズを守ることに執着し過ぎていたのだろうか!? お母さんではないけど蛍ちゃんと一緒にいると甘えることができるから気持ちにゆとりがあり笑うことができる!? ふざけている蛍ちゃんを見ているとワクワクドキドキしたり、心に温かいものが芽生えてくる!? 優しさ、ときめきが溢れてくる!? 夢と希望の光だ!」
サトは久しぶりに自分自身を取り戻した感覚だった。
「サト。おまえも大人になったってことだよ。」
「大人って何?」
「う~ん。守る者ができたってことかな。自分よりも優先する者ができた、みたいな。」
蛍なりの大人の定義である。
「分かんない。」
子供のサトには難しかった。
「まだまだお子様だな。」
「お子様ランチならあるよ。百貨店のファミリーレストランの残飯で妖怪化したのとお友達になったんだ。アハッ!」
「たまにはいいな。頂こう。お子様ランチ。」
「百鬼夜行! いでよ! お子様ランチ!」
「オコオコ!」
妖怪お子様ランチが現れた。
「旗がいいな! 旗が! ワッハッハー!」
「僕は赤いタコさんウインナーが好き! ワッハッハー!」
いつまでも蛍と笑っていたいと願ったサトである。
「あ、そうだ。スズ姫様から新人戦で負けたから夏の大会には出るなと代わりに、こんなものを貰ったんだが・・・・・・いつからロボットが出る作品になったんだ?」
「ゲッ!? ジャパロボ!?」
皇女様からの手紙の内容とお歳暮の正体である。
「私は数百年生きているがロボットなんか扱ったことがないんだよね。どうしたものだか?」
「簡単だよ。僕が教えてあげる。いでよ! ジャパロボ! 光竜!」
サトは自分のジャパロボを呼び出す。
「え~! おまえも持っているの? 私だけじゃないんだ。ケッ!」
「あなたは子供ですか!?」
イチイチいじける蛍。
「機械のロボットなんだけど、こいつに妖力を流し込むと。」
「おお! 光った! 光ったぞ! カッコいい!」
ジャパロボ・光竜が輝きを放つ。
「私もやってみよう。ロボットに私の妖力を流し込んでっと!」
ジャパロボ・蛍の誕生である。
「すごい!? 力が漲ってくるぞ! これなら世界を照らせるな! アハッ!」
「さすが蛍ちゃん。なんでも器用に器用にこなすね。」
「当たり前だのクラッカー! 私は何でもできるのだ! ワッハッハー!」
蛍は褒めると直ぐに調子に乗る。
「一発打ってみるか。必殺! 蛍光斬!」
蛍は必殺技を放った。
パカン!
「地球が真っ二つ!?」
威力が強すぎて地球が裂け切った。
「ギャアアアアアアー! この世の終わりだ!? 蛍ちゃんがやっちゃった!?」
「知るか! 私は悪くない! おまえの教え方が悪いんだ!」
「僕のせいですか!?」
「知らない! 知らんぞ! 私は無罪だ! 犯人は、おまえだ!」
「やったのは蛍ちゃんだぞ!」
サトと蛍の罪の擦り合い。
パカン!
「あれ? くっついた?」
「地球には重力があるからな。ワッハッハー!」
二つに割れた地球が元に戻った。
「・・・・・・。」
気まずい二人。
「いや~。サトが小さい頃は可愛かったな。今も可愛いけど。」
「蛍ちゃんもいつまでもきれいだよ。シミしわ一つないもんね。」
「おお! 我が愛弟子よ!」
「蛍ちゃん! 大好き!」
相手を褒めて関係の修復のコミュニケーションを図る師匠と弟子であった。
「ワッハッハー!」
そして仲直りに成功。最初っからケンカしなければ良かったのに。
「小さいのによく頑張って妖怪を集めたものだ。さすが私の弟子だ!」
「蛍ちゃんが百鬼夜行を教えてくれたおかげだよ!」
「そう! 私のおかげだ! 妖怪! お友達になろうを生み出したんだからな! ワッハッハー!」
「やめてよ! 恥ずかしいから! 若気の至りだよ! ワッハッハー!」
昔話の花が咲く。
回想。サト3才。妖怪集めに目覚める。
「お友達になろう。」
「ギャアアアアアアー! お化け! 怖いよ!」
妖怪がサトを見て逃げ出す始末。
「どうして逃げるんだよ? 僕はお友達になりたいだけなのに。」
お友達になれなくて悔しがるサト。
「そりゃあ逃げ出すだろう。」
「どうして?」
「だって怖いんだよ。」
「そうかな? うらめしや~。」
「ギャアアアアアアー!」
「やめい!」
サトのお友達になった提灯お化けや唐傘である。
「のっぺらぼうの方が怖いと思うんだけどな?」
「俺は顔がないだけだ! 猟奇的なおまえと一緒にするな!」
「エヘッ!」
のっぺらぼうなんかもいる。
「既に伝説になっているぞ。光る刀を持った子供の危ない半妖がいるって。」
「そして伝説にじゃないんだ。」
「気にするところはそこか?」
サトは有名人になっていた。
「困ったな。蛍ちゃんは飲んだくれてダメオヤジになってるし。」
「ヒクッ! 酒持ってこい! 酒!」
「そんなに酔っぱらっているとつまみ出すよ。」
「えっ!? つまみ出してくれるの! ありがとう! おかみさん! 大好きだ! ヒクッ!」
「ダメだこりゃ。」
ろくろ首の飲み屋で蛍は酔っ払い不能になっていた。
「あんなのが命の恩人の師匠だと思うと吐き気がする。育児放棄の母親を持った気分だ。」
サトは不良に足を一歩踏み入れようとしていた。
ピキーン!
「そうだ! 強い妖怪とお友達になろう!」
サトは弱い妖怪は逃げてしまうので強い妖怪と戦おうと子供ながらに思いついた。
「僕って天才! ワッハッハー!」
「でも大丈夫かな? 相手は強いぞ?」
「大丈夫! 僕は蛍ちゃんの弟子だからね!」
サトは完全に調子に乗っていた。
「日本橋の神社に天狗が住んでいると聞いたぞ。」
「えっ!? 東京に天狗っているの!?」
「出稼ぎ天狗だろう。」
天狗も多様性の時代である。
「決めた! 面白そうだから天狗さんに会いに行こう!」
「やめた方がいいんじゃないかな!」
「お友達100人作るんだ! レッツゴー! 」
サトは日本橋に向かう。
「森だ!?」
サトは日本橋の福徳の森にやってきた。
「小っちゃ。」
ビルの真ん中の森なのでかわいらしい森だった。
「天狗さん! 出てきてー! 僕とお友達になろうよ!」
サトは日本橋の中心でお友達を叫ぶ。
「おまえ勧誘詐欺だな!」
そこに天狗が現れる。
「子供の天狗!?」
現れたのは子供の天狗だった。
「俺は子天狗! 田舎者と思って馬鹿にするなよ! ここの森は俺のものだ! 地上げ屋なんかには渡さないぞ!」
「なんて警戒心の強い天狗だ!?」
「可哀そうに、よっぽど東京で怖い目にあったんだろうな。」
同情する妖怪たち。
「僕はサト。お友達になろうよ。お友達が多いと困ったときに助け合えるよ?」
「おまえの魂胆はお見通しだ! 甘い言葉で近づいて金品財宝を盗むつもりだろう! そうはさせないぞ! くらえ! 必殺! かまいたち!」
小天狗は羽団扇で突風を発生させ攻撃してくる。
「ギャアアアアアアー!」
サトは避けるが妖怪たちはダメージを食らってしまう。
「強い! 天狗さん! ますますお友達になりたい! ワクワク! ドキドキ!」
サトのお友達コレクション根性の夢と希望が輝く。
「いでよ! 光刀!」
「光る刀だと!? まさか!? おまえが妖怪狩りの危ない半妖の子供か!?」
「その通り! 僕って有名人なんだね。アハッ!」
まんざらでもないサト。
「有名人のお友達欲しくない? お友達に自慢できるよ! サービスで一緒に写真も撮るよ?」
「いらん! 早くここからいなくなれ! 必殺! 竜巻!」
「ゲッ!? 今度は竜巻だ!?」
「ギャア! 逃げろ!」
小天狗はかまいたちよりも強力な竜巻を発生させた。
「僕は提灯お化けさんの火も切れた。きっと竜巻も切れるはずだ! 必殺! 光刀斬!」
サトは竜巻を斬ろうと試みた。
「おまえみたいな子供が竜巻を斬れるはずがないだろうが! どこか遠くに吹き飛んでしまえ!」
勝利を確信している小天狗。
「あれ? 斬れない?」
サトのかすかな光では竜巻は切れなかったのでピンチになる。
「ギャアアアアアアー! 死ぬ! 助けて! 蛍ちゃん!」
泣きながら命乞いするサトは腰を抜かす。
スパッ!
「えっ!? た、竜巻が切られた!?」
その時。竜巻が真っ二つに切れ消滅した。
「やった! やったー! 竜巻が斬れたぞ! やっぱり僕は竜巻を斬っていたんだ! わ~い!」
大喜びのサト。
「小天狗さん! 僕とお友達になろうよ! アハッ!」
「お友達でも何でもなりますんで、どうか命だけはお助け下さい!」
「やったー! 今日からお友達だね!」
サトは小天狗とお友達契約が成立した。
「実は田舎暮らしが嫌で都会に出てきたんだ。でも都会って怖い人ばかりで誰も優しくないんだ。すごく一人で心細くて、寂しくて、怖かったんだ。」
「大丈夫。僕と助け合いながら生きていこう。だって僕たちはお友達だもの。」
「うん。お友達っていいね。ニコッ!」
「まさか家出天狗だったとは。」
「ご両親が心配していると悪いから連絡しなくっちゃ。」
「でもサトの鈍ら刀で竜巻が切れるのはどう考えてもおかしいよな?」
無事にお友達を増やしたサトであった。
「長いトイレだったね。」
「子持ちは大変なんだよ。」
もちろん竜巻を斬ったのは蛍であった。
「さあ! 店を変えて飲み直そうかな! 猫娘! 兎娘! 馬娘! 狐娘! みんな待っててね!」
「おまえなんかぼったくられてしまえ! 塩をまいてやる! ケッ!」
銀座のクラブの妖怪ホステスたちである。例えるとおはよう猫を妖怪化すると猫娘である。決して歌舞伎町の違法コンセプトカフェではない。兎娘は西洋でいうところのバニーガールになる。馬娘は競馬、狐娘は狐ダンスを踊ってくれる。
つづく。
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