遅刻勇者は異世界を行く 俺の特典が貯金箱なんだけどどうしろと?

黒月天星

文字の大きさ
172 / 202
第六章 積もった金の使い時はいつか

閑話 風使い、後輩、三人娘(末っ子) その二

しおりを挟む

「それで着いたは良いものの……なんすかねあの人達」
「……さあね」

 私達はヒースの情報を得るべく、怪しげな集団に接触しようと近づき視認できるギリギリの位置から様子を伺う。

 そこは少し開けた場所だった。元は何かの建物が在ったようだが、幾つかの支柱を残してそこらに瓦礫が散らばっている。

 そして、数人の何者かがそこに立っていた。細かな人相までは不明だが、一人はやけに毛深い肌に耳の形もヒト種ではないのでおそらく獣人だ。

 その横にはそこまで大きくない荷車が一台。大きすぎるとクラウドシープのように路地に入れないという事態になるからだろう。

 荷台には大きな袋が載っていて、膨らみを見るにぎっしりと何か詰まっているようだ。

「人が居るには居るっすけど、二十人も居なさそうっすよ?」
「近くの瓦礫の影に二人、向こうの通りに三人。……他にもあちこちに隠れているようね」
「ほ、本当ですか? ……私には、見つけられないです」

 抑え気味の私の言葉を聞いて、オオバとソーメはきょろきょろと辺りを見渡すが見つけられずに目を白黒させる。

 実際相当上手く隠れている。私が場所を把握できたのは、先に吹き抜ける風からほんの僅かなヒトの動きを感知したからだ。前情報の無い状態で探せと言われても、正直数人見つけられるかどうか。

 しかしこの時点で偶然一般人が集会をしているという可能性はなくなった。これは明らかに訓練を積んだ者の隠れ方だ。

「この辺り、少し前に事故で建物が崩れて危ないから、作業の時以外あんまりヒトが立ち寄らないんです。こんな所で……何を、しているのでしょうか?」
「……分からない。横に袋があるから取引か何かかしら? ヒトが立ち寄らないなら秘密の取引にはうってつけだろうしね」

 しかしどうにもきな臭い。これが何かの取引だとすると、これからその取引相手が来ることになる。だが微かに隠れている者達の挙動から感じ取れるのは、警戒というよりも下手をすると敵意に近い。

 普通に立っている者達は落ち着いているようだけど、あまり穏便には終わらないかもしれないわね。……私には関係のない話だけど。

「そう言えば……誰が話しかけに行くっすか?」
「……私が行くわ。二人はここで待っていて。何かあったら近くで待たせているクラウドシープの所まで走って。……緊急事態には自分で都市長の屋敷に戻るよう躾けてあるらしいから、急いで乗り込めばそれで少しは安全よ」

 後ろ暗いことには慣れている。最悪揉め事になっても一人の方が撤退しやすい。簡単な説明をして、私は静かに歩き出そうとする。だというのに、突如服の袖をオオバに掴まれた。

「ダメダメ。ここはあたしにお任せっすよエプリさん! 言っちゃなんっすけど、エプリさんって若干話し合いに不向きっぽいっすからね」

 代わりに歩きだそうとするオオバだが、今度は私が行かせまいとがっしり腕を掴む。

「……ここで待っていてと言っているでしょう。第一私のどこが話し合いに不向きだと?」
「ほらっ! そうやってすぐスゴむ。そんなぶっきらぼうな態度じゃ聞ける話も聞けなくなるってもんっすよ! ここはこれまで口先と逃げ足で乗り切ってきた見習い商人のあたしにお任せっす!」
「……何を言っているの? 確かにアナタのような、相手を苛立たせることで話の主導権を握ろうとするヒトは、交渉事にはある意味向いているかもしれない。……しかし話を聞くだけなら逆効果。そもそも商人になったのは今日からでしょう?」

 もしオオバを行かせた場合、話し合いが決裂したら撤退させる手間が増える。私だけの方が簡単だ。……こうなったら力尽くでと一瞬考えたが、それこそオオバの言葉を認めることになりかねないと軽く頭を振って否定する。

「あ、あの。私が、行きましょうか?」
「それこそ論外ね」
「同意っす」

 ソーメがおずおずと手を挙げるのを見て、私とオオバはバッサリと切り捨てる。こんな時は息が合うのが何とも言えない。

「アナタ?」
「それは……そうですけど」

 私でも見ていれば分かる。ソーメはヒトと話す時、よくつっかえたり妙な所で言葉を区切ったりする。相手が姉妹であるシーメ等なら比較的少ないようだが、それ以外ではとにかく多い。

 人見知りか何なのかは知らないが、このソーメに行かせるくらいならオオバを行かせる方がまだほんの僅かだけマシだ。

「そうっすよソーメさん。無理しないでここで待っていてくださいっす! という訳で、エプリさんはソーメさんを宜しくっす!」
「と自然な流れで行けると思わないことね」

 さらりとそのまま行こうとするオオバを、素早く私は制止する。そのまま軽く向かい合って睨み合う。

「……私が行くわ」
「あたしに任せるっす」
「私が」
「あたしっす」
「おい! お前達!」
「「何?」っすか?」
 
 突如横からかけられた声に、二人して同時に振り返る。すると、

「お前達。何者だ?」

 いつの間にか、闇夜に紛れやすい黒い服を全身に着込んだ男達に取り囲まれていた。中には短い棒をこちらに向けて構えている者もいる。

 しまった。言い合いに気を取られて、近づいてくる相手に気がつかなかった。私としたことがこんな簡単な失敗をするなんて。

 内心自分を罵りながら、私はすぐに動けるように感覚を研ぎ澄ませつつ視線を他の二人に向ける。

 ソーメは……自身をかき抱くような態勢で身を縮こませている。しかし、その目は怯えの色に支配されてはいないようだ。

 ではオオバの方はというと、両腕をゆっくりと上げて抵抗の意思はないことを見せながら、一歩だけ前に進み出た。男達のどう見ても好意的とは言い難い視線が集まり、オオバはそこで足を止める。

 もうこうなっては位置取り的にオオバが話し合いをする流れだ。出来るだけ穏やかに話し合いで切り抜けて欲しい所だけど。

「ど、どうも皆さん。通りすがりの者っす!」

 ……話し合いでは無理かもしれない。私は半ば諦めの境地で静かに魔力を溜め始めた。




 男達の視線がより一層鋭くオオバに突き刺さる。それも無理はないけれど。……この状況で通りすがりはないでしょうに。

 男達の中から話に応じるように一人進み出る。周りの態度からまとめ役かもしれない。

「通りすがりだと……嘘を言え嘘を! こんな時間にこんな場所をうろついている怪しい奴がそうそう居る訳ないだろう」
「実際に居るんだからしょうがないっすよ。それに怪しさで言えば皆さんだって半端ないっすよ! 台詞をそっくりそのまま返せるレベルっす!」

 オオバときたら囲まれているというのに、まるで世間話をするように普通に話しかけている。それもかなり相手を煽りながら。余程の豪胆なのか考え無しか。

 私は男達を刺激しないよう、ゆっくりオオバの顔色を伺える位置まで移動する。

 その顔を見ると……これはダメね。微妙に顔が強張っている。豪胆じゃなくて考え無しの方らしい。それなのに自分が話すと言ったのかと少し呆れる。

「だから、こっちは人を探しているだけなんすよ! ここら辺に居るかもしれないって話を聞いて探しに来ただけっす!」
「ヒト? どんなヒトだ?」
「それはっすね……あっ! 名前って出しても良いんすかね?」

 オオバが男達にヒースのことを話そうとした時、何かに気づいたようにこちらに問いかける。

「……出来れば避けた方が良いわね。あまり広めて良いことじゃなさそうだし」
「了解っす! ……ところで、その人ヒースさんってどんな見た目の人っすかね? よく考えたらあたし顔知らないんすよ。まいっちゃったっすね!」

 まずそこからっ!? ……確かにオオバは直接ヒースに会ったことはないし、私達も顔は説明していなかった。

 オオバが同行する前の私達は全員会っていたし、アーメ達も繋がりが有るようだったから言いそびれたのだ。

 そのままオオバは何とか話を聞いてもらおうと奮闘するが、名前を出せない上に容姿も説明できないのでは信じてもらえる訳もなく。

「怪しい奴らだ。大人しくこちらに来てもらおうか」
「ゴメンっす。エプリさん、ソーメさん。交渉失敗っす。いやあ手強い相手でしたっす」
「……あれだけ自分がやるって言っておいて」

 軽くジト目で見ると、オオバは申し訳なさそうに肩をすくめる。……それにしても、拗れた話を今からでも修正できればいいけど。

「さあ。来てもらうぞ。他の二人もだ」
「だから怪しいもんじゃないんすよ~!」
「あ、あの……その」

 男達の手が私達に伸びる。オオバはなおも弁明しようと慌てながらも視線をキョロキョロさせ、ソーメもじりじりと壁際に追い詰められる。……賭けだけど、やるしかないか。

「……待って! この扱いは、私達を都市長ドレファス・ライネルのと知ってのことかしら?」
「何だと?」

 私はここで一か八かの発言をする。思った通り、この言葉を聞いて男達の動きが少し止まった。このノービスにおいて都市長の影響力はとても強い。その客人とあれば下手なことは出来ないはずだ。

 ただこれには、もし相手が都市長に敵意を持つ類だった場合逆効果となる可能性がある。それにさっきオオバが詰まったように、そもそも説明が出来るかどうか。

「おかしなことを言うな。それこそ先ほどの通りすがりの方がまだ信憑性がある。本当にそうだと証明できるのか?」
「……ここを少し行った路地の入口にクラウドシープを待たせているわ。都市長に借りている個体なのは、問い合わせればすぐに証明できるはずよ」
「なるほど。……おい!」

 まとめ役の男が囲んでいる内の一人に合図すると、その男は何も言わずスッと走っていった。

 まず話し合いの席に着くことには成功。でも問題はここから。まとめ役の男をフード越しに気を引き締めながら軽く見つめる。相手もここからが本番とばかりに軽く呼吸を整える。

「ふん。まだ確認が取れたわけではないが、仮にお前達が都市長様の客人だったと仮定しよう。それで? 何故都市長様の客人がこんな場所をうろついているのか聞かせてもらおうか?」
「そこに関してはさっきそこのオオバが説明した通りよ。……情報を得てヒトを探している最中ここを通りすがり、やけにヒトが集まっているから気になっただけ。話さえ聞けたらさっさとここを立ち去りたいのだけど、そちらは話を聞く気がある?」
「……良いだろう。まずはそちらが話してみろ。ただし手短にだ。それと明らかに嘘だと判断したら拘束させてもらう。異論はないな?」

 男は少し考えてそう口にした。問答無用で拘束にかかるのならこちらも無理やりにでも脱出するつもりだったけど、それならそれでうまく切り抜けるのみ。

 横でどこかしょんぼりしているオオバを気にしないようにし、私はなるべくヒースについて特定されないようこれまでの経緯を話し始めた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました

かにくくり
ファンタジー
 魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。  しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。  しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。  勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。  そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。  相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。 ※小説家になろうにも掲載しています。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜

のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、 偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。 水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは―― 古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。 村を立て直し、仲間と絆を築きながら、 やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。 辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、 静かに進む策略と復讐の物語。

処理中です...