初めて恋を知った少女

けろっぴ〜

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複雑な気持ち

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「まりあちゃん他校に彼氏いるらしいよ~」

「え、まじ?」

・・・・はぁ。また恋バナ?恋バナして何が楽しいわけ?


私の名前は七瀬ゆい。

城崎女子学園に通う高校3年生

幼稚園から大学まで女子しかいないこの学校で毎日を過ごしている。

恋愛?もちろんした事ないし、興味もない。


「あっ、七瀬さんだ」

「七瀬さん可愛い~」

「最近よく窓の外見てるよね。」

「彼氏待ちかな~?」

「えっ、彼氏いるの?」


いるわけない。

もう一度言う興味が無いのだから。

この学校では、学校中に先生以外は男がいない。

彼氏を作るなら他校の男子と付き合うしかないのだ

だから、窓の外を見て彼氏が来るのを待つのはこの学校では当たり前のこと。

しかし、私には彼氏どころか友達もいない

窓の外を見ているのには理由がある。

友達のいない私にも去年やっと友達が出来た。

朝日奈まい

彼女は、私の唯一の友達

成績は学年トップでおさげをしている可愛い子

去年は同じクラスだったが今年は離れてしまった

そうすれば私はクラスで一人ぼっち

まいは、新しいクラスで新しい友達が出来た。

私には、もう構ってくれない。

いつも廊下を歩いている時、ふと窓の外を見ると楽しそうに友達と笑っているまいがいる。

……複雑な気持ち


放課後、下校しようと門へ向かって歩いていると後ろから私の名前を呼ぶ声がした

「……い!」
「ゆい!久しぶり!」

「まい、久しぶり」

「一緒に帰ろう」

「うん」

まいと一緒に帰るのはいつぶりだろう

懐かしい記憶が蘇る。

って言ってもたった数ヶ月だけどね

「ゆい元気ないの?」

「そんなことないよ」

「どうして?」

「なんか、元気なさそうに見えた」

「あはは、ごめんね。ほんとに何も無いよ」

まいと話してると気持ちが楽になる

「あっ、まりあだ!横にいるのは彼氏かな~?」

まいは、本当に友達が多いな~。

「まいは、友達多いね」

「そんなことないよ~笑」
「ねねっ、あれって彼氏なのかな?」

「そうなんじゃない?噂は聞いたよ」

「ふ~ん。いいなぁ。」

「!!」

「どうしたの?ゆい」

もしかして、まいは恋愛に興味があるのかな

「…まいは、彼氏欲しいの?」

「私たち17歳だよ?そろそろ彼氏くらい作らないとね」

「あはは、そうだね。でも私は興味無いかな」

「えっ、そうなの?」

「なんかよくわからないって言うか…」
「まいは、恋した事あるの?」

「えぇ~、ないよ~笑笑」

「だよね~」

何故かほっとした自分がいる。



家に帰ってからずっと気になってる。

…恋ってなんなんだろ……?

まさか、まいの口から彼氏が欲しいなんて聞くと思わなかった。

でも、恋をしたことがなくて安心した。

ん?なんで私安心してるの?

自分が恋をしたことがないから仲間意識…なのかな
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