Mobile Panzer SADAME【機動甲装さだめ】

暁・真理亜

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03:瞳(ひとみ)

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「わざわざ自分の気持ちを見せるなんて…」
「それは... あまりにも子供っぽいだろう…」

====================

*名前:
青い目の少年:シン・憂羅木(しん・うらき)
少女?:ゆきあ
青い髪の少年:明日火(あすか)
ヒゲの男:左(ひだり)
仮面の男:躯倭徒瘻・婆爺汝(くわとろ・ばじいな)
マスクの男:ランスロット・ヴェクトー(Lancelot Vektor)

*「父さん」はもう前の話で死んでしまいました。

====================

星空、雨。
少年は手で頭を支えて、窓の外を見ている。
少年の瞳は青い。

(遠くから、足音、そして、レンズ切り替え)
アスカだ、シャワーからばかりのよう
全然動かない、ただ情がなくて冷たい目
(静止、雨の声……
(ウラキうつむいている、指を組んている、瞳だけが覗いている、)

……

(レンズ切り替え、アスカはもういない)

……

(頭が上げている、上を仰ぎのぞんている)

……

(頭を深く下げる)

“ドン”!
「沈黙していても有利にはならんぞ!」
(頭が深く下げている)
「答えたまえ!聞こえないのか!」(テーブルを叩く、目の見えない)

クワトロ入ってくる、何かを相談する(画面の下にはウラキの後頭部、後頭部の上には二人、下半身しか見えない)
(二人の体はウラキを向く、相談の声は止まった)

====================

(ドア閉める)
(うつむいて立っている、壁に寄りかかっている、人々往来)

……

(ロングショット、しゃがみ込む、脛を抱える、頭を足の中に埋める、人が通る、レンズ切り替え、ウラキの後ろ姿)

……

誰かがくる(足音、覗く、アスカとゆきあーー両手でアスカの手首を握ている)
(前を通過)
ゆきあ「大丈夫です!シンちゃんなら…シンちゃんでしたら、きっと大丈夫だと思います!」
「あ、アスカちゃん、待ってっ、待ってよ!待ってくださいよ!……」
(二人離れた、他の人たちも)
(静かになる)

……

(足音、クワトロだ)
(前で止まった、下半身しか見えない)

====================

“トン”
(コックピットに押し込まれる)
(ドア閉める、画面黒い、青い瞳しか見えない)
(スクリーン起動、光)
ゆきあ
「…」
「!」
「や…」
「…えっと…」
「とにかくっ、頑張ってください!」
……
「フェアリーはもう前の世代のパンザーので、ましてシンちゃんのスキルは…」
『始まるぞ!』
「え何?…とにかく頑張…」

……始まった……

フェアリー起動中…
肩、目、スラスター、刀、徐々に赤くなっていく。
ホバリング、


消えた?
左?
違う、遅い!
上だ!
わぁぁぁ!(空中で回転、脛で頭を蹴る)

ゆきあは両手で体をガードレールに支えて、お尻をひねっている
クワトロ、コーヒーをかき混ぜている
「随分可愛いじゃないのか、ヒダリ中尉」(ヒダリ:「ぷっ」)
ゆきあ「!」
「ちょっと…僕は男だろう…」 (自分の悪趣味です、無視してください)
クワトロ「ん、”だろう”な」
ゆきあ「ヘンタイ…」
ヒダリ「ところで、」(コーヒーを飲む)
「知り合うのか」
ゆきあ「うん、昔で…」

“ドン”(ゆきあとヒダリ振り向く)
サダメは壁にぶつかた、折れた刀は脇の下から壁に突き刺さっている

偽物の刀でなければ、即死だった

ゆきあ「ちょっとアスカちゃん!シンちゃんを殺す気のか!」
クワトロ「もういい、今日はここまでだ」

(“もういい”の後、レンズ切り替え、コクピットのスクリーン、そしてシャットダウン)
(ドア開ける、アスカは片手で上をつかみ、不満そうにウラキを見つめている、怒っている、画面にウラキ顔の見えない)
(ウラキは首を傾げる、前を向く勇気のないように)

====================

(食堂で、人々往来)
アスカ「人参、要らない」
ゆきあ「おぉ!ダメですよ!人参はとても栄養価の高い野菜なので」

……(アスカ顔の見えない、ゆきあ背の低いから)

「ぁ…でも人参を食べなくても、」
「多分、大したことじゃない…」
「…と思…」
「…いますが…」
……(レンズ切り替え、三人の後ろ姿、人々往来、そしてカメラを遮る)

(三人食卓に)
ゆきあ手で頭を支えて、牛乳を飲んでいる、二人を見つめている、アスカゆっくりと食べている、ウラキうつむいている、指を組んている、食べていない、二人の瞳は画面に表れていない
腕を枕にしている、鬱鬱な面持ち
振り返る、椅子の背をつかむ
クワトロは左手でVサインを出す、隣でコーヒーを飲もうとしているヒダリに触れる、ヒダリは嫌な顔をしてクワトロに顔を向ける
ゆきあ、椅子にひざまずいている、両手で椅子の背をつかむ:╰(艹皿艹)╯
椅子にもたれる、両手に牛乳を持っている、足を前後に
頭をテーブルにつける、スプーンを玩んでいる
牛乳が切れる音
溜め息
もう一つの牛乳を
口を大きく開けて、スプーンが口元に

“カチン”(ウラキのスプーンがに落ちる)
アスカのスプーンが口元で止まった
(俯瞰、静まり返る、静止)
ヒダリは振り向く、足にコーヒーが流れている
くわとろ振り返らず、ハンバーガーを食べ続ける、食べる音がはっきり聞こえる、クワトロとコーヒー以外すべてせいし(二人の顔は表れていない)
スプーンが空を飛んでいる、目を見張る、息を殺す
スプーンの先を掴む、“もう~”とする顔
画面にはウラキ、クワトロ食べる音

食べ終わった
ヒダリはズボンを拭いている、隣でクワトロ立ち上がる、クワトロに顔を向ける
画面にはウラキのスプーン、クワトロの足音、スプーンが拾われる
ウラキのお皿に新しいスプーンが置かれる
ゆきあホッと一息つく(スプーンはまだ手に)
にぎやかになる、人々往来、アスカの顔を遮る(瞳は表れていない)

“カチン”(エレベーター起動の音)
ウラキとアスカ、エレベーターの中で並んで、まっすぐ前を見つめて、じっとしている

……(静止、エレベーター動いている音)

ボタンを押す(エレベーター動いている音、ゆきあ)
両手を腰に当てる、うつむく、ホッと一息つく
ゆきあの想像の中:“いあ!いあ!”とする顔、頭を抱える(頭は上がっている)
しきりに頭を振る、軽くたたく、“ダメです!こんなのは”とする顔(現実)
うなずく、“うん!そうですよそうですよ!”

“カチン”、ドアが開いた
「…?」
「!」
「や…」
「天気…いいですよね…」
「は、はは、」
……
クワトロ、ゆきあを抱く「これはヤバイだな、女の子が夜一人でいるのは、危ないだな!」
ゆきあ「ちょっと、僕は男だろう!」
クワトロ「そうかもしれん、しかし男として、これほど可愛かったら、すでに女の子と同じじゃないのが。うん?ゆきあ君?」
ゆきあ「大尉はヘンタイなのが!」
クワトロ「私は、ヘンタイとは関係ない。私はただ、仮面の好きだけだ。」
ゆきあ「おい!ちゃんとこちらの!…」

(パンチの音)
ヒダリが目を覚ます 、あくびをする、コーヒーを取る、立ち上がる
二人は首を突き出している、ゆきあ手を口の中に(ゆきあを抱いていない)
クワトロしかめる
ウラキは地面に倒れた、アスカは彼の前に立っている
ヒダリ遠くの部屋から出てくる、立ち止まる
“あああぁ、頭痛い”とする様子、頭をぐんぐん掻く
ウラキをピックアップ「大丈夫か?」、ゆっくりと離れる、アスカの後ろ姿
画面はアスカを中心にして、下から上へと回転する

アスカの瞳は、赤い。
血のような、赤色。

====================

少年は頭を上げて、再び窓の外を見る。
夕日、セミ。
少年の瞳は青い。
少年の後ろで、仮面の男が少年に銃を向けている。
仮面の男が話した。

====================

(夜、テレビ)
「……大量破壊兵器が発見された。
これは、国際条約に対する公然な侵犯であり、平和への公然の挑発である!
許せない!このようなあからさまな国家テロリズム!
世界の平和を守るため、正義の実行のため、我ら【ネオ・ローマ】は、正式に宣戦布告!
この戦いは、決して他国の領土を併呑するための侵略戦争ではない!
自由を与えるための正義の聖戦なのだ!
……
ネオ・ローマの栄光の為に!」

*次、「強襲揚陸波」
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