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第一章異世界に舞い降りたキチガイ
NPCの本質4/4
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翌朝、俺は自分の教室に朝早くからいた。
空はまだ薄暗く、ちょっと寒い。
ぶっちゃけ、朝練の人間よりも早く来ている。
朝顔よりも早く起きているので、朝飯も抜きだ。
てか、昨日からほとんど寝てない・・・
認めたくないことを認めて、さらに、新しい自分について悶えたので時間が掛かってしまったのだ。
気づいたら朝4時。
やだなー、ちょうやだなー。
今日すべきことを並べ立てるだけでも、憂鬱だ。
ハッキリ最初に言っておく、俺は今日変わるんだ。
「やあ、こんな朝早くに呼び出すなんて、、、どうしたんだい?」
「どうも、朝早くからすいません。古畑ふるはた先輩。」
彼女は朝早いというのに、俺と違って早朝でも全然眠そうに見えない。
古畑さんは俺の前の席に座ると、俺と向かい合うように体の向きを変える。
そして、不満そうな顔で俺の切りそろえられた髪を撫でた。
「いつまでダッサイ髪形と眼鏡を続けるかって楽しみにしてたのに・・・バッサリ切っちゃって。なんかあったの?」
「まあ、、、いろいろあって。」
さすがに美少女二人にダサいと言われた服装や眼鏡をし続ける程、俺の心は強くないし。
俺の苦い表情を見て古畑さんはニヤニヤする。
「何かあったんだ・・・何?今回呼び出したのもそれ関係?」
まあ、、、近いけど、、、遠いような、、、
ええい、腹くくってしまえ!
ぐっと汗ばむ手を握りしめ、考えていたことを言ってしまう。
「あ~、古畑さん、俺を新聞部に入れてほしいんですけど」
「・・・マジ?うちの新聞部って、『普通の』新聞部じゃないよ?」
鷺ノ宮高校新聞部は一番情報が集まる裏の顔を持った新聞部だ。
そして、取り扱う新聞は二種類。
普通の学校新聞と裏の個人情報まで扱う新聞。
黄金比生徒会長が警戒するのも、裏のネタになるようなことを知られるのが嫌だったからだ。
そして、、、その新聞部のエースで学園の情報を牛耳ってるのが彼女である。
逆に言えば、彼女に近づけば情報を搾り取られる代わりに情報を得られるという事だ。
「・・・覚悟は・・・できてます・・・」
正直、全然できてない。
古畑さんに暴言を吐いた人間が翌日、アバンギャルドな方々に連れてかれたって話があるぐらい新聞部ってのは闇の部分なのだ・・・
正直、関わりたくない。でも、、、新聞部の力は必要だ。
「じゃ、、、新聞部に入る理由は?正直、やる気がないなら情報だけ搾り取られて放り出されるよ?」
「怖いよ!?どこの闇組織だよ!?」
古畑さんが、そんな俺の様子にため息をつく。
それぐらいの覚悟がないなんて・・・と言ってため息をついている。
いやいや、それって部活と言えますかね!
「情報が欲しいのは分かるけど、、、なんで?納得できる理由が無いと、協力できないよ?」
・・・来たか。
仕方ないな。でも、、、しかたない。腹くくろう。
「まず、、、部活入らないといい加減、周りの目が厳しくて。」
「なるほど、、、で?まだあるよね?」
うう、、、顔が熱い。心臓がバクバクする・・・
「・・・」
「顔が赤くなるような理由か・・・もしかして好きな女の子の情報欲しいとか?」
「はい」
「え?まじ?」
「はい」
「・・・誰についての情報を集めたいの?」
「はい」
「しっかりしてえええええぇぇぇ!?」
顔が熱くなるのは仕方がない。
何しろ、この人嘘ついてもばれちゃうんで正直な動機を話さなくてはならない。
つまり、知りたい情報についても、、、しょうじ、、、き、、、に、、、
「あ、あさひな、、、か、、、かえで、、、について、、、、まわりの、、、じょっ、、、情報まで、、、ぜ、、、ぜんぶ、、、ほし、、、い、、、」
「落ち着いて!なに、堂々と告白してるの!?顔真っ赤っかにしながら何言っちゃってるの!?しかも、彼女の周りのことまで知りたいって、どんだけすきなの!?ねえ!?ねえ!?ストーカーに近いよ、大丈夫!?」
「はい」
「しっかりしてえええええええぇぇぇぇぇぇ!?」
全身が熱くなる。脳がぼうっとする。
結局、主人公になりたいって思いは今でも彼女が好きだっていう憧れの気持ちの裏返しだったんだ。
だから、朝日奈楓がいない異世界のサクラは目的もなく主人公になりたいと言う気持ちだけが先行する薄っぺらい奴になってしまったんだろう。
サクラだって、、、変わり始めたんだ、、、本人格の俺が、、、やんねえで、どうする!
「俺は!朝日奈楓が!好きなんで!彼女の情報を!集めたいから!新聞部に!入りたいんです!」
「・・・わ、、、、わかった、、、よ、、、、新聞部には私から通しとくから、、、、」
古畑さんは意外とガチな恋バナは苦手なのか顔を真っ赤にしながらあたふたしている。
・・・そういや昔から恋愛映画見た時とか、キスシーン見ただけで盛大に叫んでたな。
このまま、押し切ってしまおう。
「だから、文化祭関係でちょっと新聞部のお力借りたいんですけど!朝日奈楓がスキダカラ!」
「はい、、、表の仕事メインで、、、情報は手に入れられるように、、、します、、、だからこれ以上私に詰め寄って来ないでえええぇぇぇぇ!」
新聞部に入りました。
精神エネルギー残り3割・・・
真っ赤になった意外と純情な古畑先輩を教室に送り届けて、また自分の教室に戻る。
「「あ」」
朝日奈楓がちょうど来ていた。
ヤバい、、、心臓が、、、破裂しそうだ。
彼女は、机に教科書を入れてから部活に行こうとしていたのか、恰好はバスケ部の練習着だった。
・・・目があった瞬間、逸らしてしまう。
古畑先輩に言った通り、、、俺は彼女のことが大好きだ。
超好きだ。
やっとその気持ちに向き合えた。
彼女に釣り合ってないと気付いてから、、、その気持ちを封じ込めてたけどやっぱり好きなんだ。
子犬のような見た目の可愛い所も。
その外見に似合わず、正義感が強い所も。
俺は、、、ずっと彼女の側にいたかったんだ。
「髪切ったんだ。眼鏡取った顔も久しぶりに見たよ・・・」
そういって笑う彼女の笑顔を見て、心臓が止まりそうになる。
・・・彼女から離れすぎて、耐性がなくなりすぎてるっ!?
ヤバい、、、心臓止まって死ぬ!
「あ、ああ、、、ちょっとイメチェンしたくてな・・・」
「へえ、そうなんだ・・・」
「「・・・・・・」」
ああ、、、久しぶりに真面目に話したから何話していいか分かんない。
しかも、気まずいままだったから余計に沈黙が重い。
い、いたたまれない、、、喧嘩したわけじゃないのに・・・
「あ、じゃあ!私行くから!」
「何故、窓から出ようとする!?落ち着け!!」
「だ、大丈夫だよ・・・ここ4階だもん!」
「そうか・・・・いや、ムリだから!」
何をとち狂ったのか、彼女は窓から飛び出ようとし始めた。
気まずいのは分かるが、死ぬぞ!
でも、朝日奈楓なら大丈夫そう!主人公補正で!
朝日奈楓が本気で窓枠に手をかけ始めたので手を取る。
「「あ・・・」」
サクラがアリアと肩をくっつけあっても、そんなに抵抗なかったのに。
俺と朝日奈楓は手を握り合うくらいでお互いフリーズしてしまう・・・
「ちょ、、、、ちょっと話あるんだけど!」
「な、なにかなぁ!あまり時間ないんだけど!手離してくれれば、時間できるけど!」
「おっけー!今、手を放すぜ!」
「どうも!さあ、座ろう!」
ヘイ!みたいな感じで叫びあいながらお互い席に座る。
お互い初心すぎる・・・
なんか隣同士に座ろうとしたのにお互いが遠慮して一つずつ席を開けたから二つ分席が空いてしまっている
「「・・・・・・」」
ほらまた、お互いにだまっちゃった~~~~。
朝日奈も手を膝の上でもじもじしながら、顔を真っ赤にして伏せってしまっている。
・・・この人間凶器め。
こういうしぐさを何の計算もなく自然に出来ちまうから主人公なんだよお、コイツは!
落ち着け・・・トーリが言ってたことを思い出せ・・・
-女の子は相手がよっぽどのブサイクですらなければ、笑いかけられるだけで良い気がするもんですよ?-
「うがああああああああっ!!!」
「さく、、、如峰月君!?」
いきなり悶えはじめた俺に朝日奈楓が心配したのか驚いたのか近づいてくる。
「そ、、、、それ以上近づくなああああっ!そこの席に座ってくれ!後、俺よっぽどなブサイクだと思いますか!?」
「ええ!?本当、どうしたの!?取り敢えず、座るけど!うん、ブサイクとか一回も思ったこと無いよ!むしろ、爽やかそうに見えるから今の感じ良いと思うよ!って、何でこんなにハイテンで会話してんの、私たち!?」
お、、、落ち着け、、、笑顔で、、、自分の非を認め、、、相手を褒めまくる、、、だったっけ?
一つ分だけ席を詰めて座っている朝日奈楓と向き直る。
笑顔で
「きゃっ、どうしていきなり笑顔なの!?なにがあったの!?」
カオス!
トーリさんは俺の笑顔の力を測定していなかったようだ!
再び、彼女は席一つ分開けてった。椅子に座りながらの後ずさりで。
落ち着け、、、久しぶりの会話にもだいぶ慣れてきた・・・
いける・・・アリア並みの美人とも俺は2か月旅をしてきたんだ。
サクラがだけど。
だから、アリア以上の美少女とも会話できる!・・・はず。
「あ、朝日奈!」
「はいっ!」
やばい、、、警戒されてる。
どうしたらよかですか!
いや!男は根性だ!
「ごめん!俺が悪かった!」
「え?何が?」
せ、説明しろと・・・心が折れるぅ!?
「・・・あはは。そうだね。えと、、、前に、『昔とは違うから』とか、変なこと言っちゃって、感じ悪かったから。」
「ああ、、、」
彼女は思い出したかのように苦い顔した。
俺のせいか・・・?
俺が見たいのは彼女の笑顔なんだ!
腹くくれ!
頬を自分で一発ぶったたき、彼女の方を見て叫ぶ。
「実は、、、朝日奈さんがあんまりにも可愛いから昔みたいに仲良くできなくていらついちゃって、つい言っちゃったんだ!」
これを言うかどうかで、昨日はずっと異世界にこもってました☆
「か、、、、、かわいいぃぃぃぃ?」
あんまり、美少女に可愛いっていえる人間ていないからな。
あまり言われ慣れてないのだろう彼女は顔を真っ赤にして、後ずさる。
「ああ、朝日奈楓は超越美少女と呼ばれるぐらい美少女なんだ!大体2000字くらいで誰もが描写するぐらいの美少女なんだ!だから俺は朝日奈楓ともっと仲良くしたい!」
「え?ええぇっぇえぇぇぇぇぇえ!?」
俺は、朝日奈楓に近づき始める。
朝日奈楓は、慌てすぎて椅子から転がり落ちてしまう。
くっ、、、ドジっ子属性も可愛いぜ!
「俺は朝日奈楓のことが超好きだ!」
「・・・ひぅ・・・」
朝日奈楓が感極まった状態で、腰を抜かしてるところに近づき、しゃがみ込んで手を差し伸べる。
朝日奈楓は恐る恐るその手をじいっと見つめる。
あ、笑わないと。
にこっ
「・・・ひぅいい・・・」
彼女は涙を浮かべはじめる。
顔は真っ赤っかだ。体も、ぶるぶる震えている。
やばい、、、下手なこと言ったら、怖がらせて泣かせてしまう・・・
・・・でも、、、決めてやるぜ!
「朝日奈さん!」
「はいっ!」
「俺と、もう一度友達になって下さい!」
「はいっ!・・・はぃ?」
俺は、彼女が求める昔みたいな仲・・・つまり、もう一度朝日奈楓と友達になることが出来たのだった。
よしっ!
サクラが『え?』って言ってる気がした。
空はまだ薄暗く、ちょっと寒い。
ぶっちゃけ、朝練の人間よりも早く来ている。
朝顔よりも早く起きているので、朝飯も抜きだ。
てか、昨日からほとんど寝てない・・・
認めたくないことを認めて、さらに、新しい自分について悶えたので時間が掛かってしまったのだ。
気づいたら朝4時。
やだなー、ちょうやだなー。
今日すべきことを並べ立てるだけでも、憂鬱だ。
ハッキリ最初に言っておく、俺は今日変わるんだ。
「やあ、こんな朝早くに呼び出すなんて、、、どうしたんだい?」
「どうも、朝早くからすいません。古畑ふるはた先輩。」
彼女は朝早いというのに、俺と違って早朝でも全然眠そうに見えない。
古畑さんは俺の前の席に座ると、俺と向かい合うように体の向きを変える。
そして、不満そうな顔で俺の切りそろえられた髪を撫でた。
「いつまでダッサイ髪形と眼鏡を続けるかって楽しみにしてたのに・・・バッサリ切っちゃって。なんかあったの?」
「まあ、、、いろいろあって。」
さすがに美少女二人にダサいと言われた服装や眼鏡をし続ける程、俺の心は強くないし。
俺の苦い表情を見て古畑さんはニヤニヤする。
「何かあったんだ・・・何?今回呼び出したのもそれ関係?」
まあ、、、近いけど、、、遠いような、、、
ええい、腹くくってしまえ!
ぐっと汗ばむ手を握りしめ、考えていたことを言ってしまう。
「あ~、古畑さん、俺を新聞部に入れてほしいんですけど」
「・・・マジ?うちの新聞部って、『普通の』新聞部じゃないよ?」
鷺ノ宮高校新聞部は一番情報が集まる裏の顔を持った新聞部だ。
そして、取り扱う新聞は二種類。
普通の学校新聞と裏の個人情報まで扱う新聞。
黄金比生徒会長が警戒するのも、裏のネタになるようなことを知られるのが嫌だったからだ。
そして、、、その新聞部のエースで学園の情報を牛耳ってるのが彼女である。
逆に言えば、彼女に近づけば情報を搾り取られる代わりに情報を得られるという事だ。
「・・・覚悟は・・・できてます・・・」
正直、全然できてない。
古畑さんに暴言を吐いた人間が翌日、アバンギャルドな方々に連れてかれたって話があるぐらい新聞部ってのは闇の部分なのだ・・・
正直、関わりたくない。でも、、、新聞部の力は必要だ。
「じゃ、、、新聞部に入る理由は?正直、やる気がないなら情報だけ搾り取られて放り出されるよ?」
「怖いよ!?どこの闇組織だよ!?」
古畑さんが、そんな俺の様子にため息をつく。
それぐらいの覚悟がないなんて・・・と言ってため息をついている。
いやいや、それって部活と言えますかね!
「情報が欲しいのは分かるけど、、、なんで?納得できる理由が無いと、協力できないよ?」
・・・来たか。
仕方ないな。でも、、、しかたない。腹くくろう。
「まず、、、部活入らないといい加減、周りの目が厳しくて。」
「なるほど、、、で?まだあるよね?」
うう、、、顔が熱い。心臓がバクバクする・・・
「・・・」
「顔が赤くなるような理由か・・・もしかして好きな女の子の情報欲しいとか?」
「はい」
「え?まじ?」
「はい」
「・・・誰についての情報を集めたいの?」
「はい」
「しっかりしてえええええぇぇぇ!?」
顔が熱くなるのは仕方がない。
何しろ、この人嘘ついてもばれちゃうんで正直な動機を話さなくてはならない。
つまり、知りたい情報についても、、、しょうじ、、、き、、、に、、、
「あ、あさひな、、、か、、、かえで、、、について、、、、まわりの、、、じょっ、、、情報まで、、、ぜ、、、ぜんぶ、、、ほし、、、い、、、」
「落ち着いて!なに、堂々と告白してるの!?顔真っ赤っかにしながら何言っちゃってるの!?しかも、彼女の周りのことまで知りたいって、どんだけすきなの!?ねえ!?ねえ!?ストーカーに近いよ、大丈夫!?」
「はい」
「しっかりしてえええええええぇぇぇぇぇぇ!?」
全身が熱くなる。脳がぼうっとする。
結局、主人公になりたいって思いは今でも彼女が好きだっていう憧れの気持ちの裏返しだったんだ。
だから、朝日奈楓がいない異世界のサクラは目的もなく主人公になりたいと言う気持ちだけが先行する薄っぺらい奴になってしまったんだろう。
サクラだって、、、変わり始めたんだ、、、本人格の俺が、、、やんねえで、どうする!
「俺は!朝日奈楓が!好きなんで!彼女の情報を!集めたいから!新聞部に!入りたいんです!」
「・・・わ、、、、わかった、、、よ、、、、新聞部には私から通しとくから、、、、」
古畑さんは意外とガチな恋バナは苦手なのか顔を真っ赤にしながらあたふたしている。
・・・そういや昔から恋愛映画見た時とか、キスシーン見ただけで盛大に叫んでたな。
このまま、押し切ってしまおう。
「だから、文化祭関係でちょっと新聞部のお力借りたいんですけど!朝日奈楓がスキダカラ!」
「はい、、、表の仕事メインで、、、情報は手に入れられるように、、、します、、、だからこれ以上私に詰め寄って来ないでえええぇぇぇぇ!」
新聞部に入りました。
精神エネルギー残り3割・・・
真っ赤になった意外と純情な古畑先輩を教室に送り届けて、また自分の教室に戻る。
「「あ」」
朝日奈楓がちょうど来ていた。
ヤバい、、、心臓が、、、破裂しそうだ。
彼女は、机に教科書を入れてから部活に行こうとしていたのか、恰好はバスケ部の練習着だった。
・・・目があった瞬間、逸らしてしまう。
古畑先輩に言った通り、、、俺は彼女のことが大好きだ。
超好きだ。
やっとその気持ちに向き合えた。
彼女に釣り合ってないと気付いてから、、、その気持ちを封じ込めてたけどやっぱり好きなんだ。
子犬のような見た目の可愛い所も。
その外見に似合わず、正義感が強い所も。
俺は、、、ずっと彼女の側にいたかったんだ。
「髪切ったんだ。眼鏡取った顔も久しぶりに見たよ・・・」
そういって笑う彼女の笑顔を見て、心臓が止まりそうになる。
・・・彼女から離れすぎて、耐性がなくなりすぎてるっ!?
ヤバい、、、心臓止まって死ぬ!
「あ、ああ、、、ちょっとイメチェンしたくてな・・・」
「へえ、そうなんだ・・・」
「「・・・・・・」」
ああ、、、久しぶりに真面目に話したから何話していいか分かんない。
しかも、気まずいままだったから余計に沈黙が重い。
い、いたたまれない、、、喧嘩したわけじゃないのに・・・
「あ、じゃあ!私行くから!」
「何故、窓から出ようとする!?落ち着け!!」
「だ、大丈夫だよ・・・ここ4階だもん!」
「そうか・・・・いや、ムリだから!」
何をとち狂ったのか、彼女は窓から飛び出ようとし始めた。
気まずいのは分かるが、死ぬぞ!
でも、朝日奈楓なら大丈夫そう!主人公補正で!
朝日奈楓が本気で窓枠に手をかけ始めたので手を取る。
「「あ・・・」」
サクラがアリアと肩をくっつけあっても、そんなに抵抗なかったのに。
俺と朝日奈楓は手を握り合うくらいでお互いフリーズしてしまう・・・
「ちょ、、、、ちょっと話あるんだけど!」
「な、なにかなぁ!あまり時間ないんだけど!手離してくれれば、時間できるけど!」
「おっけー!今、手を放すぜ!」
「どうも!さあ、座ろう!」
ヘイ!みたいな感じで叫びあいながらお互い席に座る。
お互い初心すぎる・・・
なんか隣同士に座ろうとしたのにお互いが遠慮して一つずつ席を開けたから二つ分席が空いてしまっている
「「・・・・・・」」
ほらまた、お互いにだまっちゃった~~~~。
朝日奈も手を膝の上でもじもじしながら、顔を真っ赤にして伏せってしまっている。
・・・この人間凶器め。
こういうしぐさを何の計算もなく自然に出来ちまうから主人公なんだよお、コイツは!
落ち着け・・・トーリが言ってたことを思い出せ・・・
-女の子は相手がよっぽどのブサイクですらなければ、笑いかけられるだけで良い気がするもんですよ?-
「うがああああああああっ!!!」
「さく、、、如峰月君!?」
いきなり悶えはじめた俺に朝日奈楓が心配したのか驚いたのか近づいてくる。
「そ、、、、それ以上近づくなああああっ!そこの席に座ってくれ!後、俺よっぽどなブサイクだと思いますか!?」
「ええ!?本当、どうしたの!?取り敢えず、座るけど!うん、ブサイクとか一回も思ったこと無いよ!むしろ、爽やかそうに見えるから今の感じ良いと思うよ!って、何でこんなにハイテンで会話してんの、私たち!?」
お、、、落ち着け、、、笑顔で、、、自分の非を認め、、、相手を褒めまくる、、、だったっけ?
一つ分だけ席を詰めて座っている朝日奈楓と向き直る。
笑顔で
「きゃっ、どうしていきなり笑顔なの!?なにがあったの!?」
カオス!
トーリさんは俺の笑顔の力を測定していなかったようだ!
再び、彼女は席一つ分開けてった。椅子に座りながらの後ずさりで。
落ち着け、、、久しぶりの会話にもだいぶ慣れてきた・・・
いける・・・アリア並みの美人とも俺は2か月旅をしてきたんだ。
サクラがだけど。
だから、アリア以上の美少女とも会話できる!・・・はず。
「あ、朝日奈!」
「はいっ!」
やばい、、、警戒されてる。
どうしたらよかですか!
いや!男は根性だ!
「ごめん!俺が悪かった!」
「え?何が?」
せ、説明しろと・・・心が折れるぅ!?
「・・・あはは。そうだね。えと、、、前に、『昔とは違うから』とか、変なこと言っちゃって、感じ悪かったから。」
「ああ、、、」
彼女は思い出したかのように苦い顔した。
俺のせいか・・・?
俺が見たいのは彼女の笑顔なんだ!
腹くくれ!
頬を自分で一発ぶったたき、彼女の方を見て叫ぶ。
「実は、、、朝日奈さんがあんまりにも可愛いから昔みたいに仲良くできなくていらついちゃって、つい言っちゃったんだ!」
これを言うかどうかで、昨日はずっと異世界にこもってました☆
「か、、、、、かわいいぃぃぃぃ?」
あんまり、美少女に可愛いっていえる人間ていないからな。
あまり言われ慣れてないのだろう彼女は顔を真っ赤にして、後ずさる。
「ああ、朝日奈楓は超越美少女と呼ばれるぐらい美少女なんだ!大体2000字くらいで誰もが描写するぐらいの美少女なんだ!だから俺は朝日奈楓ともっと仲良くしたい!」
「え?ええぇっぇえぇぇぇぇぇえ!?」
俺は、朝日奈楓に近づき始める。
朝日奈楓は、慌てすぎて椅子から転がり落ちてしまう。
くっ、、、ドジっ子属性も可愛いぜ!
「俺は朝日奈楓のことが超好きだ!」
「・・・ひぅ・・・」
朝日奈楓が感極まった状態で、腰を抜かしてるところに近づき、しゃがみ込んで手を差し伸べる。
朝日奈楓は恐る恐るその手をじいっと見つめる。
あ、笑わないと。
にこっ
「・・・ひぅいい・・・」
彼女は涙を浮かべはじめる。
顔は真っ赤っかだ。体も、ぶるぶる震えている。
やばい、、、下手なこと言ったら、怖がらせて泣かせてしまう・・・
・・・でも、、、決めてやるぜ!
「朝日奈さん!」
「はいっ!」
「俺と、もう一度友達になって下さい!」
「はいっ!・・・はぃ?」
俺は、彼女が求める昔みたいな仲・・・つまり、もう一度朝日奈楓と友達になることが出来たのだった。
よしっ!
サクラが『え?』って言ってる気がした。
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