生徒会秘書に無理やり任命されました!?

雪凪 夜空

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1話 始まりはいつも突然に

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秋月学園それは誰もが憧れる私立校
今年で創立100周年を迎え各界の著名人を
多く輩出してきた名門校でもあり在籍する


生徒は美男美女が多いと噂が巷で広がり、毎年毎年入学希望者が増えているとか

そこに通うのはこの物語の主人公真白深雪である。一見普通の女子高生だが彼女はある秘密を隠していて‥‥


◇◆
キーンコーンカーンコーン
4時限目の終了を告げるチャイムが鳴り響いて、時はお昼休みにへと変わっていった。

「ふぅ、やっと世界史が終わったからお昼にしようかな‥‥あれっ?」

机の横にかけていた鞄の中からお弁当とお茶を出そうとしたが、お弁当はあるにも関わらず
お茶がない入っていない‥と言う事は、つまり忘れてしまったみたいだ。

「ごめん、私ちょっと購買部までお茶買ってくる」
 
鞄から財布を取り出して席から立ち上がった。

「ちょっとまた忘れ物したの?これで今月に入ってから5回目だよ」

口元に手をやって少し呆れたように笑っているのは、小川桃乃。栗色の柔らかそうなミディアムヘアがよく似合っていて、私の数少ない友人の1人であり、中等部からの長い付き合いなんだ。 

「ちょっと人のこと言えた義理じゃないでしょう。桃乃だってちょくちょくペンケースやらプリントやら忘れるじゃない」

「た、確かに‥忘れたことあるけど深雪ちゃんほどじゃないもん!」

「何よー、桃乃だって」

私と桃乃の間には火花がパチパチと飛び散ろうとしていると、私と桃乃の間には誰かの手が割り込んできたのでその方向を見ると

「はいはい、大人げないわよアンタ達
高校生でしょ全く!」

そう叱責してくれたのは、中野梓ことあずにゃんである。持ち前の美貌とクールな性格の女の子。「王子」と呼ばれてファンクラブまで存在するほどなんだ。

「ごめんね、あずにゃん」

確かに大人げなかったかも、よく分からないけど桃乃と私はこうやって口論になることが多いんだ。まぁ性格上の問題かもしれないけどね

「まあいいわ、いつもの事だから。で、深雪は購買部までお茶買いに行くんでしょう?付いて行ってあげるわ」

「梓が行くならウチも行きますよ、だって深雪ちゃん未だに校舎内で迷子になるからね」

「二人ともありがとう!迷子になるは余計だけどね」


そうして私達は教室を出て、購買部まで行くことになったのである。私が高等部に進級してからもう1ヶ月以上が経過している、窓から入ってくる初夏の風がとても気持ちよい
なんて感傷に浸っているといつの間にか購買部まで到着していた。

「さてと‥お茶買わないと___」

そう言って購買部にある自動販売機に向かおうとした瞬間

「「キャ~~~~~~~~~~~~~!!!
生徒会の皆さんよ」」

「「うるさっ!!!」」

購買部一体に女子生徒の黄色い悲鳴が響き渡った。あまりの煩さに声を上げて耳を塞いだ。
そして、黄色い悲鳴が湧き起こっている方向に目をやると、いたのは我が校の生徒会メンバーである。なんで生徒会ごときでこんなに女子が騒ぐかというと、メンバーが全員超美形ぞろいで有名なのだ。


「俺様が美しいからってそんなに騒ぐな」

「お嬢さん達、ホンマに可愛ぇえな。せやけど
少し声のボリューム下げよか」

「これ手作りなの!?ありがとう僕甘いお菓子大好きなんだ」

「少しは静かにしてくれると助かるんだが」

出たよ、この美形集団
まず上から紹介いたしましょう
彼は、秋月響あきつきひびき
我が秋月学園の生徒会長であり秋月財閥の御曹司。深い蒼の髪に前髪から覗く切れ長の瞳が印象的で、家柄よし、人望よし、成績、顔ともに良しの三三拍子いや四四拍子まで揃った完璧である。ただし性格に難あり、超俺様である。
「帝王」の異名を持っている。

次は、樫野優斗かしのゆうと
銀色の髪に色気のある顔立ちで、眼鏡をかけているがダテメらしい。関西弁というところが魅力の一つでもあり、副会長を務めている。
ちなみに大病院の跡取り息子


次は、天羽祐樹あまはねゆうき
桃色の髪で前髪をピンで上げている
女の子みたいに可愛い顔立ち。甘い物が大好きでキャンディやガムは常備しているらしい。
書記を務めていて、警視総監の息子である。


次は、西園寺蓮さいおんじれん
生徒会一の常識人
漆黒の髪とキリッとした鋭い瞳の持ち主
古風で硬い口調、IQ150の天才で生徒会内の参謀も務めていて、会計担当
両親は有名な国際弁護士。


そうこの四人こそが我が校を仕切っている美形集団である。又の名をホスト集団
そうこのメンバーこそが私が学園にて唯一と言っても過言じゃないくらい関わりたくない人達
だって、あの秘密がバレるかもしれないから

「急いでお茶を買って帰ろう」

「そうね、深雪に賛成。こんな煩い場所にいつまでもいられないし」

どうやら、あずにゃんも私の意見に賛成らしい
踵を返して、自動販売機にてお茶を購入すると
桃乃が肩をポンと叩いてきた。

「せめて、もう少し見ていこうよ!」

桃乃が必死にそう言ってる。あ、そういやこの子生徒会の天羽くんに片思い中だったわ
だけど、そんな桃乃を引きずってでも私はその場から立ち去りたかったので、あずにゃんと一緒に桃乃を引きずって購買部を出た。



そして、廊下に出ると不機嫌そうな桃乃は唇を尖らしていた。

「本当に深雪ちゃんも梓も興味ないんだね」

そんなに見たかったのか?桃乃よと逆に疑問を持ちたくなったよ。

「私は興味ないわよ、あんなホスト集団
それに私は何もしなくても女の子に人気あるもの」

そう髪をかきあげてそう当然そうにいう。
あずにゃんはハナから興味がないみたい
そういや、貴女は王子ですものね。

「さすがあずにゃん言う事までカッコいい!
私もあずにゃんと同様に興味ないから」

そう言って私はあずにゃんの腕に抱きついて
教室まで戻っていた時


「なぁ、さっきいた女子。俺様達に見向きもしなかったな」

「あぁ、一瞬だけめっちゃ冷たい視線送ってきた子やろ?隣にいた中野さんは王子やから興味なんてないんやろけど」

「何か隠してることがありそうだったけどね」

警視総監の息子の勘がいい線を言っていた。

「調べてみるか、あのネクタイのカラーは
一年のようだな」

などと会話をされているなど知る由もなかった
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