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孤児と大罪を背負う英雄
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私はアルキアンの対面へと座り注いでくれた紅茶を一口飲む。
少し渋いからメイド程の腕前ではないものの自分的にはこっちの方が飲み物を、お茶を飲んでいるって感じがして美味しくそこが好きなんだが…私と同じく自分の注いだ紅茶を口に含んだアルキアンは苦笑いを浮かべている。
「はぁ…ま、そんな難しい話じゃないよ。この国は楽しいかいレナ?」
そう言いながら私に質問してきたので曖昧に「まぁね」と答えると下に置いてある手持ち鞄から資料を取り出し私に渡してきた。
それを見ると教会の裏事情だとか最近魚人が海底街へと消えていくことや誰々が失踪しているということが事細かに書いてある。
依頼者は…この国の最高権力者である教皇かぁ。
この国を統治して維持をしているのは海上国家と銘打っているが実質のところは宗教が支配している国であるため魚人族の教皇が頂点となっている。
それが直々に他国の貴族にこうして依頼してるってのは異例の事態ではあるが…、
そうして読み続けて最後の紙に手紙があったため息をつきながらそれを読むこととした。
教皇からイードラ王国の貴族の皆様へから入り変に汚い字ながらも共通語で益々のご栄光をお祈り申し上げますと何というか普通のお祈りと社交の言葉が添えてあるだけの手紙であった。
コレが送られてきたからここにきたのか?
そうなると依頼者が教皇というのも意味がわからないしそもそもここにくる理由が無い。
私は頭にハテナマークを浮かべながらアルキアンに手に持つ資料を返した。
「フフッ…何でここにきたのかわからないって顔をしてるね?この手紙を真に読み解くにはねコレを使うのさ」
そう言いながらアルキアンは手紙に白く濁った水をテーブルの上に置いた。
私はそれをよく見た後手に取ったり触って特に何も無いことを確認した後に鼻を近づけるとなんとなくしょっぱい匂いがした。
コレは…ここ最近嗅ぎ慣れた塩の匂いだろうか?
「この国の名産はレナも知ってるだろうけど魚人族にとって生命の源とされる海水から作られる塩だ。…この手紙はその海水つまりは塩水に反応するこの国の作られている数こそ少ないが高級紙で綴られているんだよ」
一見は普通の紙にしか見えなかったが…普通の紙じゃなかったのか。
アルキアンは「ま、使うのなんて海岸沿い所属の暗殺者ぐらいだけどね」と言いその手紙にテーブルの上にある塩水を滴らし濡らすと手紙の裏側に言葉が浮かんできた。
手紙には塩であろう白い結晶が浮かんでそれが連なり段々と言葉が浮かんでくる正にファンタジーと言わざるおえないなと感じる。
そしてその白い結晶は依頼書と言える言葉へとなっていく。
依頼者は教皇、依頼請負者はイードラ王国の貴族皆様へと書かれておりそこには要約するとコレを読める聡明な知見を持つ貴族様へ我が国へお越しいただき問題を解決してくださいと書かれている。
解決に貢献した貴族への報酬は海上国家からの贔屓と支援とされているが貢献していないと判断した場合は報酬は出さないと明確に記載されている。
「つまり…アルは海上国家からの贔屓と支援が欲しいの?」
つまりはそこに尽きるだろう。
ここにきたってことはその報酬が欲しいから遥々来たってわけだ。
私は貴族では無いからそれに何の意味があるのかそれによってどのような利益を生むのか…なんて領地とか見回ったり貴族としての仕事も携わってないわけだから知るわけがないのだ。
ただまぁ仲のいい人から頼られるってのは悪く無い。
一応どんな理由であり面白そうだし協力はするがそこら辺の理由ぐらいは聞くべきではあるはずだ。
アルキアンは少し悩んだ後私に話をしてくれた。
何でもアマガル家が治めているレインバード領はどうにも海との距離が離れており更には砂漠ほどでは無いものの他所と比べて気温が高い。
レインバードと称する様に雨の訪れと同時に来る鳥の集まる大きな湖が存在しそこから水こそ引いているお陰で水には問題なく畑にも使えるため食生活で足りなくなるのは塩分。
塩分が足りなくなると人体にはさまざまな影響を及ぼし酷くなると昏睡にすら至ることもある。
何故塩分という言葉が存在するのかわからないが…まぁ転生者がなんかしたんだろぐらいに思っておく。
そうなれば湖にも塩分は存在するのだから湖の水を飲めばいいと思うが…何世代前にはそれでも良かったがそれを飲み続けていた家の子が奇形で生まれてくることが多くなっていったため領主であるアマガル家が直々に禁止させたらしい。
まぁただどうしても塩は商人からの取引が重要になるが商人は売るのが仕事。
更に言えば海から離れすぎているレインバード領は山にも囲まれているせいで行商は山を超えてくる必要があるためそれだったら違うところで売る方がいい商売ができるからかレインバード領には売りに来ない。
レインバード領専属商人も塩を売るとなるとどうしても高く金貨級の支払いがないと売ることができない。
だからこそこの機会に海上国家と契約し塩の支援が欲しい。
塩さえただ同然で安く仕入れば道中の運送費だけで商会に運べば家庭を持つ市民にも手が届く銀貨で売ることができる。
たとえ手に届かなくともその金額であればアマガル家が支払いの一部を代わることで銀貨から銅貨にもできる。
それぐらいレインバード領は塩の供給がなく必要である。
そうアルキアンは落ち着きながらも炎が入ってるように熱く語った。
少し渋いからメイド程の腕前ではないものの自分的にはこっちの方が飲み物を、お茶を飲んでいるって感じがして美味しくそこが好きなんだが…私と同じく自分の注いだ紅茶を口に含んだアルキアンは苦笑いを浮かべている。
「はぁ…ま、そんな難しい話じゃないよ。この国は楽しいかいレナ?」
そう言いながら私に質問してきたので曖昧に「まぁね」と答えると下に置いてある手持ち鞄から資料を取り出し私に渡してきた。
それを見ると教会の裏事情だとか最近魚人が海底街へと消えていくことや誰々が失踪しているということが事細かに書いてある。
依頼者は…この国の最高権力者である教皇かぁ。
この国を統治して維持をしているのは海上国家と銘打っているが実質のところは宗教が支配している国であるため魚人族の教皇が頂点となっている。
それが直々に他国の貴族にこうして依頼してるってのは異例の事態ではあるが…、
そうして読み続けて最後の紙に手紙があったため息をつきながらそれを読むこととした。
教皇からイードラ王国の貴族の皆様へから入り変に汚い字ながらも共通語で益々のご栄光をお祈り申し上げますと何というか普通のお祈りと社交の言葉が添えてあるだけの手紙であった。
コレが送られてきたからここにきたのか?
そうなると依頼者が教皇というのも意味がわからないしそもそもここにくる理由が無い。
私は頭にハテナマークを浮かべながらアルキアンに手に持つ資料を返した。
「フフッ…何でここにきたのかわからないって顔をしてるね?この手紙を真に読み解くにはねコレを使うのさ」
そう言いながらアルキアンは手紙に白く濁った水をテーブルの上に置いた。
私はそれをよく見た後手に取ったり触って特に何も無いことを確認した後に鼻を近づけるとなんとなくしょっぱい匂いがした。
コレは…ここ最近嗅ぎ慣れた塩の匂いだろうか?
「この国の名産はレナも知ってるだろうけど魚人族にとって生命の源とされる海水から作られる塩だ。…この手紙はその海水つまりは塩水に反応するこの国の作られている数こそ少ないが高級紙で綴られているんだよ」
一見は普通の紙にしか見えなかったが…普通の紙じゃなかったのか。
アルキアンは「ま、使うのなんて海岸沿い所属の暗殺者ぐらいだけどね」と言いその手紙にテーブルの上にある塩水を滴らし濡らすと手紙の裏側に言葉が浮かんできた。
手紙には塩であろう白い結晶が浮かんでそれが連なり段々と言葉が浮かんでくる正にファンタジーと言わざるおえないなと感じる。
そしてその白い結晶は依頼書と言える言葉へとなっていく。
依頼者は教皇、依頼請負者はイードラ王国の貴族皆様へと書かれておりそこには要約するとコレを読める聡明な知見を持つ貴族様へ我が国へお越しいただき問題を解決してくださいと書かれている。
解決に貢献した貴族への報酬は海上国家からの贔屓と支援とされているが貢献していないと判断した場合は報酬は出さないと明確に記載されている。
「つまり…アルは海上国家からの贔屓と支援が欲しいの?」
つまりはそこに尽きるだろう。
ここにきたってことはその報酬が欲しいから遥々来たってわけだ。
私は貴族では無いからそれに何の意味があるのかそれによってどのような利益を生むのか…なんて領地とか見回ったり貴族としての仕事も携わってないわけだから知るわけがないのだ。
ただまぁ仲のいい人から頼られるってのは悪く無い。
一応どんな理由であり面白そうだし協力はするがそこら辺の理由ぐらいは聞くべきではあるはずだ。
アルキアンは少し悩んだ後私に話をしてくれた。
何でもアマガル家が治めているレインバード領はどうにも海との距離が離れており更には砂漠ほどでは無いものの他所と比べて気温が高い。
レインバードと称する様に雨の訪れと同時に来る鳥の集まる大きな湖が存在しそこから水こそ引いているお陰で水には問題なく畑にも使えるため食生活で足りなくなるのは塩分。
塩分が足りなくなると人体にはさまざまな影響を及ぼし酷くなると昏睡にすら至ることもある。
何故塩分という言葉が存在するのかわからないが…まぁ転生者がなんかしたんだろぐらいに思っておく。
そうなれば湖にも塩分は存在するのだから湖の水を飲めばいいと思うが…何世代前にはそれでも良かったがそれを飲み続けていた家の子が奇形で生まれてくることが多くなっていったため領主であるアマガル家が直々に禁止させたらしい。
まぁただどうしても塩は商人からの取引が重要になるが商人は売るのが仕事。
更に言えば海から離れすぎているレインバード領は山にも囲まれているせいで行商は山を超えてくる必要があるためそれだったら違うところで売る方がいい商売ができるからかレインバード領には売りに来ない。
レインバード領専属商人も塩を売るとなるとどうしても高く金貨級の支払いがないと売ることができない。
だからこそこの機会に海上国家と契約し塩の支援が欲しい。
塩さえただ同然で安く仕入れば道中の運送費だけで商会に運べば家庭を持つ市民にも手が届く銀貨で売ることができる。
たとえ手に届かなくともその金額であればアマガル家が支払いの一部を代わることで銀貨から銅貨にもできる。
それぐらいレインバード領は塩の供給がなく必要である。
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