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第四章 モノ・インフィニティ編
168 届いた手紙と解かれた封印
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「ただいま。レオンが見たいって言うから連れてきた」
エリュシアは、出て行った窓からレオンを抱えたまま戻ってきた。
会議室の床に降ろされたレオンは、「死ぬかと思ったぞ……」と顔を青くしていた。
マジックバッグの中に入っていた手紙と動画を確認したところ、ヒカルが持ってきたものと内容は同じだった。
アレスは、同じ内容の手紙と動画保存カードを二つ用意し、一つはリリスたちに託し、もう一つはマジックバッグ経由で送っていたのだ。せめてどちらかが届くようにと願って。
「このマジックバッグに物を入れれば、アレスに届くわけね。レオン、このバッグはこちらで預かるわ」
セレナがそう言うと、レオンも頷いた。
「おう。そのバッグは返すぜ。しかし、アレスはよりによって『八王の大迷宮』の中なのか。しかも、踏破するしか脱出する手段がないとは……」
それに対して、ヒカルが口を開く。
「レオン、『八王の大迷宮』について知っていることを教えて」
「ああ」
レオンは小さく息を整えてから説明を始めた。
「『八王の大迷宮』は、ゼフィランテス帝国南部の都市グランドリムに存在する、この大陸に二つしかない“大迷宮”の一つだ。もう一つの名前は忘れた。すまんな、俺はまだギルド長になって一年目なんだ。そこは勘弁してくれ」
そこまで言うと、ヒカルがさらに質問をした。
「“大迷宮”って何? 普通のダンジョンと違うの?」
レオンは頷く。
「ああ、かなり違う。この『八王の大迷宮』は一階層しかないが、その階層は大陸並みに広いのではないかと言われている。別名、《単層無限》だ。そして、そこに出現する魔物は普通のダンジョンとは比較にならないほど強い。たとえゴブリンでも、ゴブリンナイト級になれば、通常のダンジョンの最下層ボスを上回ると言われている」
「そんなに……」
セレナは唖然とした表情で呟いた。
「おそらく〈百花繚乱〉なら踏破できると俺は思っている。だが、このダンジョンは入場管理が非常に厳しいことで有名なんだ。ゼフィランテス帝国の冒険者ギルドに所属している者しか入ることができない」
その言葉を受け、リディアが口を開いた。
「つまり、密入国した場合はダンジョンに入れない、ということか?」
「そういうことだ。そして現在、ゼフィランテス帝国への入国許可は、帝国の奴隷商がアストラニア王国から帰国する際にのみ発行されているものだ。アストラニア王国の一般国民には、一切許可が下りていない」
セレナが問いかける。
「何か方法はないの?」
レオンは少し考えてから答えた。
「特別許可を得るために、国が正式に動くしかないだろうな。それでも、国境で止められる可能性は高いが」
「望みは薄いってわけね……」
セレナが半ば諦めたように呟いたとき、リディアが静かに口を開いた。
「いや、やれることはすべてやる。それでも駄目なら――強行突破する」
その言葉に、レオンは慌てて制止する。
「待て、リディア。強行突破すれば戦争になりかねないんだぞ」
しかしリディアは、迷いなく答えた。
「構わない。戦争になるなら、すべて私が相手をしてやる。アレスさまを助けるためなら、何だってやる」
レオンがリディアの隣を見ると、エリュシアとヒカルも同じ決意を宿した目をしていた。
「はあ……アレスはすげえな。ここまで女性に想われる男を、俺は知らねえよ……」
レオンは頭を掻きながら続ける。
「わかった。俺も手を尽くしてみる。ただし、何をするにも時間がかかる。少なくとも三ヶ月――待てるか?」
リディアはしばらく考え、頷いた。
「わかった。三ヶ月で状況が変わらなければ、強行突破する。それまでに、私もできる限りのことをする」
この日、《万紫千紅》のメンバーたちは、ゼフィランテス帝国への入国許可を得るという目標を定めた。
本来であれば、それぞれがアレスへ手紙を書きたいと望んだが、いきなり大量の手紙が届けば混乱させる恐れがある。そう判断したセレナが代表して一通の手紙を書き、それをアレスへ届くマジックバッグの中へと収納した。
◇
――『八王の大迷宮』内の屋敷、アレスの部屋。
「そうか……全員、ミノルに襲われずに済んだのか……よかった……」
セレナからの手紙を読みながら、俺は涙が溢れそうになるのを堪えた。
ずっと気がかりだったのだ。特にエリュシアは、ミノルに襲われたと思っていた。リディアが間に合ってくれたのだろう。本当によかった。
「しかし、正規の手続きを経てゼフィランテス帝国に入国しないと、『八王の大迷宮』に入ることができないのか。そして、現在は入国許可自体が下りていない、と……」
となると、《万紫千紅》のメンバーに『八王の大迷宮』の攻略を手伝ってもらうのは、相当困難かもしれない。
「それと――前歯の裏!?」
完全に盲点だった。
ミノルの封印のパスワードは、保存するならどこかに刻印する必要があるはずだ。
なぜ魔法陣の可能性に、今まで気づかなかったのか。
俺はすぐに、自分の前歯の裏に刻まれた魔法陣を〈魔法陣解析〉で解析する。
このスキルが範囲指定で魔法陣を解析できるもので、本当によかった。もし目視が必須だったなら、前歯を抜く必要があっただろう。
「“18489625”か。本当に適当に決めたみたいだな」
俺はすぐに、自分にかけられていた呪いの解除を始めた。
まずは名前だ。〈ステータス情報改竄〉で改竄されていた名前を元に戻す。パスワードを入力し――
「よし! “アレス”に戻った!」
続いて、“セインテス”に変身し、第五階梯聖魔法〈封印解除〉を発動する。
これまでに多くのスキルの封印を解除していたため、残りは十個だけだった。だが、これですべてのスキルの封印解除が完了した。
「あとは天空人に戻るだけか」
先ほど封印を解除した〈変身魔法〉で変身を解こうとした――そのとき。
『そのスキルはこのダンジョン内では使用できません』
機械的なアナウンスが頭の中に響いた。
「え!? 俺、このダンジョンを出るまでゴブリンのままなのか!?」
マジか……。
だが、名前は戻った。
そのおかげで、共有空間へのアクセスが完全に可能になった。これは大きい。
これまで使っていた食器をまとめて共有空間へ返す。
エルマは怒るだろうか――そんなことを考えながらも、俺は食器を収納した。
これで、できることは大幅に増えた。
「しかし……手紙の最後のほうが、なかなか刺々しいな……」
手紙の末尾には、こう書かれていた。
『“ルミナ・ブランカ”をエリュシアに送ったそうね。あれがプロポーズの花だと知っていて。それに、リディアとイレーヌもプロポーズされているって、酔っぱらったイレーヌが自慢して回っていたわよ。ヒカルがかなり落ち込んでいるんだけど? というか、リディアとイレーヌとエリュシア以外は、みんな表に出さないだけで落ち込んでいるわよ! どうにかしなさい!』
この世界では、全員と結婚すること自体は問題ない。
だが問題は子孫だ。
俺の遺伝子を引き継いだハーフが生まれれば、その子孫の誰かが魔女化してしまう。
かといって、女性の遺伝子だけを百パーセント持つ子供を作るのも、どこか割り切れないものがある。
……この問題は、このダンジョンを無事に脱出してから考えるとしよう。
その後、俺は手紙の返事を書き、セレナが持っているはずのマジックバッグの亜空間領域へ、手紙と一台のモニターを一緒に収納した。
エリュシアは、出て行った窓からレオンを抱えたまま戻ってきた。
会議室の床に降ろされたレオンは、「死ぬかと思ったぞ……」と顔を青くしていた。
マジックバッグの中に入っていた手紙と動画を確認したところ、ヒカルが持ってきたものと内容は同じだった。
アレスは、同じ内容の手紙と動画保存カードを二つ用意し、一つはリリスたちに託し、もう一つはマジックバッグ経由で送っていたのだ。せめてどちらかが届くようにと願って。
「このマジックバッグに物を入れれば、アレスに届くわけね。レオン、このバッグはこちらで預かるわ」
セレナがそう言うと、レオンも頷いた。
「おう。そのバッグは返すぜ。しかし、アレスはよりによって『八王の大迷宮』の中なのか。しかも、踏破するしか脱出する手段がないとは……」
それに対して、ヒカルが口を開く。
「レオン、『八王の大迷宮』について知っていることを教えて」
「ああ」
レオンは小さく息を整えてから説明を始めた。
「『八王の大迷宮』は、ゼフィランテス帝国南部の都市グランドリムに存在する、この大陸に二つしかない“大迷宮”の一つだ。もう一つの名前は忘れた。すまんな、俺はまだギルド長になって一年目なんだ。そこは勘弁してくれ」
そこまで言うと、ヒカルがさらに質問をした。
「“大迷宮”って何? 普通のダンジョンと違うの?」
レオンは頷く。
「ああ、かなり違う。この『八王の大迷宮』は一階層しかないが、その階層は大陸並みに広いのではないかと言われている。別名、《単層無限》だ。そして、そこに出現する魔物は普通のダンジョンとは比較にならないほど強い。たとえゴブリンでも、ゴブリンナイト級になれば、通常のダンジョンの最下層ボスを上回ると言われている」
「そんなに……」
セレナは唖然とした表情で呟いた。
「おそらく〈百花繚乱〉なら踏破できると俺は思っている。だが、このダンジョンは入場管理が非常に厳しいことで有名なんだ。ゼフィランテス帝国の冒険者ギルドに所属している者しか入ることができない」
その言葉を受け、リディアが口を開いた。
「つまり、密入国した場合はダンジョンに入れない、ということか?」
「そういうことだ。そして現在、ゼフィランテス帝国への入国許可は、帝国の奴隷商がアストラニア王国から帰国する際にのみ発行されているものだ。アストラニア王国の一般国民には、一切許可が下りていない」
セレナが問いかける。
「何か方法はないの?」
レオンは少し考えてから答えた。
「特別許可を得るために、国が正式に動くしかないだろうな。それでも、国境で止められる可能性は高いが」
「望みは薄いってわけね……」
セレナが半ば諦めたように呟いたとき、リディアが静かに口を開いた。
「いや、やれることはすべてやる。それでも駄目なら――強行突破する」
その言葉に、レオンは慌てて制止する。
「待て、リディア。強行突破すれば戦争になりかねないんだぞ」
しかしリディアは、迷いなく答えた。
「構わない。戦争になるなら、すべて私が相手をしてやる。アレスさまを助けるためなら、何だってやる」
レオンがリディアの隣を見ると、エリュシアとヒカルも同じ決意を宿した目をしていた。
「はあ……アレスはすげえな。ここまで女性に想われる男を、俺は知らねえよ……」
レオンは頭を掻きながら続ける。
「わかった。俺も手を尽くしてみる。ただし、何をするにも時間がかかる。少なくとも三ヶ月――待てるか?」
リディアはしばらく考え、頷いた。
「わかった。三ヶ月で状況が変わらなければ、強行突破する。それまでに、私もできる限りのことをする」
この日、《万紫千紅》のメンバーたちは、ゼフィランテス帝国への入国許可を得るという目標を定めた。
本来であれば、それぞれがアレスへ手紙を書きたいと望んだが、いきなり大量の手紙が届けば混乱させる恐れがある。そう判断したセレナが代表して一通の手紙を書き、それをアレスへ届くマジックバッグの中へと収納した。
◇
――『八王の大迷宮』内の屋敷、アレスの部屋。
「そうか……全員、ミノルに襲われずに済んだのか……よかった……」
セレナからの手紙を読みながら、俺は涙が溢れそうになるのを堪えた。
ずっと気がかりだったのだ。特にエリュシアは、ミノルに襲われたと思っていた。リディアが間に合ってくれたのだろう。本当によかった。
「しかし、正規の手続きを経てゼフィランテス帝国に入国しないと、『八王の大迷宮』に入ることができないのか。そして、現在は入国許可自体が下りていない、と……」
となると、《万紫千紅》のメンバーに『八王の大迷宮』の攻略を手伝ってもらうのは、相当困難かもしれない。
「それと――前歯の裏!?」
完全に盲点だった。
ミノルの封印のパスワードは、保存するならどこかに刻印する必要があるはずだ。
なぜ魔法陣の可能性に、今まで気づかなかったのか。
俺はすぐに、自分の前歯の裏に刻まれた魔法陣を〈魔法陣解析〉で解析する。
このスキルが範囲指定で魔法陣を解析できるもので、本当によかった。もし目視が必須だったなら、前歯を抜く必要があっただろう。
「“18489625”か。本当に適当に決めたみたいだな」
俺はすぐに、自分にかけられていた呪いの解除を始めた。
まずは名前だ。〈ステータス情報改竄〉で改竄されていた名前を元に戻す。パスワードを入力し――
「よし! “アレス”に戻った!」
続いて、“セインテス”に変身し、第五階梯聖魔法〈封印解除〉を発動する。
これまでに多くのスキルの封印を解除していたため、残りは十個だけだった。だが、これですべてのスキルの封印解除が完了した。
「あとは天空人に戻るだけか」
先ほど封印を解除した〈変身魔法〉で変身を解こうとした――そのとき。
『そのスキルはこのダンジョン内では使用できません』
機械的なアナウンスが頭の中に響いた。
「え!? 俺、このダンジョンを出るまでゴブリンのままなのか!?」
マジか……。
だが、名前は戻った。
そのおかげで、共有空間へのアクセスが完全に可能になった。これは大きい。
これまで使っていた食器をまとめて共有空間へ返す。
エルマは怒るだろうか――そんなことを考えながらも、俺は食器を収納した。
これで、できることは大幅に増えた。
「しかし……手紙の最後のほうが、なかなか刺々しいな……」
手紙の末尾には、こう書かれていた。
『“ルミナ・ブランカ”をエリュシアに送ったそうね。あれがプロポーズの花だと知っていて。それに、リディアとイレーヌもプロポーズされているって、酔っぱらったイレーヌが自慢して回っていたわよ。ヒカルがかなり落ち込んでいるんだけど? というか、リディアとイレーヌとエリュシア以外は、みんな表に出さないだけで落ち込んでいるわよ! どうにかしなさい!』
この世界では、全員と結婚すること自体は問題ない。
だが問題は子孫だ。
俺の遺伝子を引き継いだハーフが生まれれば、その子孫の誰かが魔女化してしまう。
かといって、女性の遺伝子だけを百パーセント持つ子供を作るのも、どこか割り切れないものがある。
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