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インターミッション
ちびセトカの日々③
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インターミッション ちびセトカの日々③
王立学校の裏庭に、4人の女子生徒が集まっていた。
「さあ、今月分を出し合おう」
男の子のように髪の短い子が言った。6年ガチョウ組のイヨだ。
「あたしは、先月多めに出したから、今月は8シルバーだ」
「私は10シルバー」
イヨに続いて、ややぽっちゃりした体形の子が銀貨を差し出した。6年はと組のグレイプだった。
「あたしも10シルバー」
頭に大きなリボンをつけたライムが、陰気な声で言って手のひらの上の銀貨を見せた。
「どうした。セトカの番だよ」
ライムに訊かれて、セトカはモジモジした。
「わ、私今月ちょっとつかっちゃって。その……。ろ、6シルバーしかないの」
そう言って握り込んだ右手をおずおずと差し出した。
4人は王立学校6年生の成績優秀な4人組だった。同じレベルで話すことができることから、自然とつるむことが多く、クラスが分かれた今でもこうして集まってなにかをすることがよくあった。
今は、人気の星型ブローチを買うためにお金を貯めるべく、みんなでお金を出し合っていたのだ。
仲の良い先輩同士がおそろいのブローチをつけているのを見て、イイナーと思い、調べてみると購買で取り寄せてもらえることがわかった。そこで4人は友情の証に、お小遣いを貯めて一緒に買うことにしたのだった。
生徒には、毎月成績に応じて学校からお小遣いが支給されるのだが、街にも出られず使い道もないので、成績優秀な4人はどんどん貯めることができた。
「しょうがねえあセトカは。まあいいよ。ほら出して。ん、どうした」
イヨがセトカの右手を開かせた。すると、握り込んだ銀貨は6枚もなかった。
「4シルバーじゃねえか!」
「ご、ごめん」
「なんで控えめに言ったんだよ」
「すぐバレるのに、意味ないでしょセトカ!」
みんなに責められてセトカは小さくなってしまった。
「おまえまた売店で買い食いしたのか」
「おかしばっかり食べちゃダメって言ってるでしょ」
みんなのお金を代表して預かっているイヨが、セトカから4シルバーを受け取った。
「来月はちゃんと貯めとけよな」
「わかった。だいじょうぶ」
そう言って両手を握るセトカを見て、イヨがその顔を撫でた。
「ひゃ」
「おまえ、またバレンシアにやられたのか」
頬の傷がまだ治りきっていなかった。
「やめとけって」とグレイプが言った。
「あいつ、来年卒業だからね。あと1年我慢すればいなくなるから」
「でも私は、あいつに勝ちたい」
「勝てるわけないでしょ。バレンシアのやつ、近衛第二騎士団の赤鱗隊(せきりんたい)に誘われてるらしいよ」
「え、そうなの」
ライムも驚いた。赤鱗隊と言えば、屈強な歴戦のつわものが集まるという、名うての部隊だった。
王立学校から赤鱗隊に入れるものは、男子でもほんの一握りだという話だ。それを女子の身で、向こうから誘われているというのは、バレンシアの勇名が学校の外にも響き渡っているということに他ならなかった。
そのバレンシアに、子どものころから挑み続けているセトカを、みんなは呆れながら見つめた。
「やめときなよ、あんな化け物相手にさ。いつか殺されるぜ」
あらためてイヨに肩を叩かれ、セトカはそれでも首を縦に振らなかった。
「でも外に出れば、本物の怪物と戦わなきゃいけないんだよ。私は逃げたくない」
「あーあ。ホントに頑固よねセトカは」
一番付き合いの長いライムは、諦めていた。
子どものころには、だれかがバレンシアにいじめられていると、いつもセトカがすっ飛んできて、喧嘩を引き受けた。イヨもグレイプもライムも、そうやってセトカに助けられたことは1度や2度ではなかった。
しかし、セトカたちが6年生になった今では、2つ年上のバレンシアが下級生をいじめることは少なくなっていた。暴力の塊のようだった彼女も、成長しているということなのかも知れない。
セトカはそれでもバレンシアと今でも喧嘩をしていた。仲間を守るという使命感がいつの間にか、この人に勝ちたい、という自分自分の目標にすり替わっていたのかも知れない。
「本物の怪物かあ……」
ライムは空を見上げてつぶやいた。
「あたしは、そんなのと戦いたくないなあ」
そんなことがあった2日後、セトカは学校の事務室に呼び出された。なにかしただろうか、とドキドキした。この間、先生に生意気な口をきいたことを怒られるのかも知れない。
あれこれ考えながら事務室のドアをノックした。
そしてその十分後。事務室から出てきたセトカを、ライムが呼び止めた。
「どうだったセトカ。怒られたの?」
「うん」
そう答えたものの、セトカはどこか上の空だった。
「セトカ?」
ライムは嫌な予感がして、親友の手を握った。心臓がバクバクしていた。
「どうしたの、バレンシア。ニヤニヤして」
寮の部屋で、トリファシアは2段ベッドの下に腰かけて手に持った紙を見ている相棒に話しかけた。
「果たし状だとよ」
バレンシアは手紙を広げて見せた。達筆な字で、口上と日時、場所が示されている。最後に、セトカの署名があった。
「まったく、まじで懲りねえなあいつは」
「嬉しそうね」
「う、嬉しいわけねえだろ。今度こそ逆らう気が起きねえように、徹底的にやっつけてやる」
「ほどほどにしてあげなさいよ」
バレンシアは、相棒の表情に陰を見て、首を傾げた。
「どうかしたのか」
「あのね。噂なんだけどね……」
その3日後。校舎の裏の、ひとけのない場所でセトカは仰向けに倒れていた。
「はあー、はあー、はあー」
セトカは全力を尽くして戦った。それでも及ばなかった。顔は傷だらけで、鼻血が口元を赤く染めていた。
その姿を、バレンシアは右手の肘を押さえて見下ろしていた。バレンシアもまた、無傷ではなかった。奥歯が折れていたし、右肘は脱臼していた。
吐き出した唾が赤い。それを見て、バレンシアはうめいた。
「ここまでやったんだ。もう。これで満足だろ」
子どものころからの腐れ縁だが、ここまで徹底的に殴りあったのはじめてだった。
自分よりはるかに小さな体のセトカのパンチは、今までに喧嘩したどの上級生よりも重かった。
「勝ったのは、オレだ」
その宣言を聞いても、セトカは立ち上がれそうになかった。ノックアウトだ。
バレンシアは、足を引きずりながらその場を立ち去ろうと背を向けた。その背中に、セトカが声を振り絞って話しかけた。
「バレンシア……せんぱい」
「なんだよ」
バレンシアは振り向いた。セトカが空を見上げたまま声を震わせている。
「魔王軍、ぶったおしてください」
「なんだよそれ」
「せんぱいなら、きっとだれにもまけません」
「言われなくても倒してやるよ」
「それで、魔王も、やっつけちゃってください」
「…………」
「私たちみたいな子どもがもう出ないように。そんな世界にしてください」
セトカの目尻から、溜まっていた涙が零れ落ちた。バレンシアはそれを見て、歯を食いしばり、口を引き結んだ。そして、
「ああ。わかった。まかせろ」
とだけ言った。
バレンシアも空を見上げた。白い雲が1つだけ浮かんでいた。その輪郭が、子どものころに授業で描いた水彩画のように滲んで見えた。
王立学校の裏庭に、4人の女子生徒が集まっていた。
「さあ、今月分を出し合おう」
男の子のように髪の短い子が言った。6年ガチョウ組のイヨだ。
「あたしは、先月多めに出したから、今月は8シルバーだ」
「私は10シルバー」
イヨに続いて、ややぽっちゃりした体形の子が銀貨を差し出した。6年はと組のグレイプだった。
「あたしも10シルバー」
頭に大きなリボンをつけたライムが、陰気な声で言って手のひらの上の銀貨を見せた。
「どうした。セトカの番だよ」
ライムに訊かれて、セトカはモジモジした。
「わ、私今月ちょっとつかっちゃって。その……。ろ、6シルバーしかないの」
そう言って握り込んだ右手をおずおずと差し出した。
4人は王立学校6年生の成績優秀な4人組だった。同じレベルで話すことができることから、自然とつるむことが多く、クラスが分かれた今でもこうして集まってなにかをすることがよくあった。
今は、人気の星型ブローチを買うためにお金を貯めるべく、みんなでお金を出し合っていたのだ。
仲の良い先輩同士がおそろいのブローチをつけているのを見て、イイナーと思い、調べてみると購買で取り寄せてもらえることがわかった。そこで4人は友情の証に、お小遣いを貯めて一緒に買うことにしたのだった。
生徒には、毎月成績に応じて学校からお小遣いが支給されるのだが、街にも出られず使い道もないので、成績優秀な4人はどんどん貯めることができた。
「しょうがねえあセトカは。まあいいよ。ほら出して。ん、どうした」
イヨがセトカの右手を開かせた。すると、握り込んだ銀貨は6枚もなかった。
「4シルバーじゃねえか!」
「ご、ごめん」
「なんで控えめに言ったんだよ」
「すぐバレるのに、意味ないでしょセトカ!」
みんなに責められてセトカは小さくなってしまった。
「おまえまた売店で買い食いしたのか」
「おかしばっかり食べちゃダメって言ってるでしょ」
みんなのお金を代表して預かっているイヨが、セトカから4シルバーを受け取った。
「来月はちゃんと貯めとけよな」
「わかった。だいじょうぶ」
そう言って両手を握るセトカを見て、イヨがその顔を撫でた。
「ひゃ」
「おまえ、またバレンシアにやられたのか」
頬の傷がまだ治りきっていなかった。
「やめとけって」とグレイプが言った。
「あいつ、来年卒業だからね。あと1年我慢すればいなくなるから」
「でも私は、あいつに勝ちたい」
「勝てるわけないでしょ。バレンシアのやつ、近衛第二騎士団の赤鱗隊(せきりんたい)に誘われてるらしいよ」
「え、そうなの」
ライムも驚いた。赤鱗隊と言えば、屈強な歴戦のつわものが集まるという、名うての部隊だった。
王立学校から赤鱗隊に入れるものは、男子でもほんの一握りだという話だ。それを女子の身で、向こうから誘われているというのは、バレンシアの勇名が学校の外にも響き渡っているということに他ならなかった。
そのバレンシアに、子どものころから挑み続けているセトカを、みんなは呆れながら見つめた。
「やめときなよ、あんな化け物相手にさ。いつか殺されるぜ」
あらためてイヨに肩を叩かれ、セトカはそれでも首を縦に振らなかった。
「でも外に出れば、本物の怪物と戦わなきゃいけないんだよ。私は逃げたくない」
「あーあ。ホントに頑固よねセトカは」
一番付き合いの長いライムは、諦めていた。
子どものころには、だれかがバレンシアにいじめられていると、いつもセトカがすっ飛んできて、喧嘩を引き受けた。イヨもグレイプもライムも、そうやってセトカに助けられたことは1度や2度ではなかった。
しかし、セトカたちが6年生になった今では、2つ年上のバレンシアが下級生をいじめることは少なくなっていた。暴力の塊のようだった彼女も、成長しているということなのかも知れない。
セトカはそれでもバレンシアと今でも喧嘩をしていた。仲間を守るという使命感がいつの間にか、この人に勝ちたい、という自分自分の目標にすり替わっていたのかも知れない。
「本物の怪物かあ……」
ライムは空を見上げてつぶやいた。
「あたしは、そんなのと戦いたくないなあ」
そんなことがあった2日後、セトカは学校の事務室に呼び出された。なにかしただろうか、とドキドキした。この間、先生に生意気な口をきいたことを怒られるのかも知れない。
あれこれ考えながら事務室のドアをノックした。
そしてその十分後。事務室から出てきたセトカを、ライムが呼び止めた。
「どうだったセトカ。怒られたの?」
「うん」
そう答えたものの、セトカはどこか上の空だった。
「セトカ?」
ライムは嫌な予感がして、親友の手を握った。心臓がバクバクしていた。
「どうしたの、バレンシア。ニヤニヤして」
寮の部屋で、トリファシアは2段ベッドの下に腰かけて手に持った紙を見ている相棒に話しかけた。
「果たし状だとよ」
バレンシアは手紙を広げて見せた。達筆な字で、口上と日時、場所が示されている。最後に、セトカの署名があった。
「まったく、まじで懲りねえなあいつは」
「嬉しそうね」
「う、嬉しいわけねえだろ。今度こそ逆らう気が起きねえように、徹底的にやっつけてやる」
「ほどほどにしてあげなさいよ」
バレンシアは、相棒の表情に陰を見て、首を傾げた。
「どうかしたのか」
「あのね。噂なんだけどね……」
その3日後。校舎の裏の、ひとけのない場所でセトカは仰向けに倒れていた。
「はあー、はあー、はあー」
セトカは全力を尽くして戦った。それでも及ばなかった。顔は傷だらけで、鼻血が口元を赤く染めていた。
その姿を、バレンシアは右手の肘を押さえて見下ろしていた。バレンシアもまた、無傷ではなかった。奥歯が折れていたし、右肘は脱臼していた。
吐き出した唾が赤い。それを見て、バレンシアはうめいた。
「ここまでやったんだ。もう。これで満足だろ」
子どものころからの腐れ縁だが、ここまで徹底的に殴りあったのはじめてだった。
自分よりはるかに小さな体のセトカのパンチは、今までに喧嘩したどの上級生よりも重かった。
「勝ったのは、オレだ」
その宣言を聞いても、セトカは立ち上がれそうになかった。ノックアウトだ。
バレンシアは、足を引きずりながらその場を立ち去ろうと背を向けた。その背中に、セトカが声を振り絞って話しかけた。
「バレンシア……せんぱい」
「なんだよ」
バレンシアは振り向いた。セトカが空を見上げたまま声を震わせている。
「魔王軍、ぶったおしてください」
「なんだよそれ」
「せんぱいなら、きっとだれにもまけません」
「言われなくても倒してやるよ」
「それで、魔王も、やっつけちゃってください」
「…………」
「私たちみたいな子どもがもう出ないように。そんな世界にしてください」
セトカの目尻から、溜まっていた涙が零れ落ちた。バレンシアはそれを見て、歯を食いしばり、口を引き結んだ。そして、
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