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第1章 召喚編
第1話 少年召喚
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「ふぁ~あ・・・眠い。」
朝日のさす部屋で、1人呟く。
僕の名前は神木れいと。
いたって普通の中学生だ。
今日は久しぶりの休日。
「どうしよ・・・まず朝ご飯だな。」
1日の始まりは、朝ご飯というのは当たり前だ。
僕は枕元に置いてあった普段着に着替えると、1階のリビングに降りた。
「おはよ~・・・」
「おはよ~」
リビングに着くと、早速姉の呑気な挨拶が聞こえてきた。
姉の名前は神木れいか。
僕と同じ・・・ではない中学生。
僕よりもずっとダラダラしてる。
小説を書いてるって言ってたけど本当かどうかと聞かれると怪しいところだ。
呑気な姉は無視して、さっさと朝ご飯を食べよう。
「ごちそうさまでした」
朝ご飯は美味しかった。
さて、暇だから街のゲーセンにでも行くか。
クレーンゲームに好きなキャラのフィギュアがあるといいんだが・・・
そうと決まったら準備だ。
普段着の上に父からもらったMA-1を着込み、いつも使っている肩掛け鞄に財布やカードゲームのカードを突っ込んだ。
テクテク、テクテク・・・
「やっぱり歩くと遅いな~・・・」
でも地下鉄代に大切なお金を払いたくはない。あと風景を楽しみたいっていうのもある。
そうやってテクテク歩いていると・・・
ヴヴン・・・
「!?」
いきなり足元に複雑な円が。
「おいおい・・・これって異世界召喚かぁ・・・?」
内心嘘だろって思う。けど、そこに召喚陣があるんだから本当だろう。
「うそぉ・・・」
その声とともに僕は異世界に召喚された。
「ああ、またハズレだ・・・」
異世界に来て一番最初に聞く言葉がこれだよ。
この先絶対ロクな目にあわねぇな、これ。
「はぁ・・・異世界人ならもっといいランクでこいよ・・・」
なんか蔑まされてる。
「お前は最低ランクだ。よってこのヴェルジュ王国王城地下での永久労働の義務を要する!」
うわぁブラック企業よりもブラックな王国だぁ。
ロクな目に合わないっていう予想、当たっちゃったよ。
そのまま僕は衛兵に連れて行かれた。
「ここがお前の仕事場だ。」
連れてこられたのは地下の坑道。
「ここでお前は一生穴を掘り続ける。ザマァねぇな。あはははははは!」
そのまま衛兵は去っていった。
残されたのは一本のツルハシのみ。
「これで穴を掘り続けろってことか・・・」
ツルハシを手に持ち、掘り始めた。
「なんかこれやってると、前に見た賭博マンガを思い出すな・・・」
そのマンガでも、主人公が穴掘りをしていたんだよな。
ちょっと疲れたので、辺りを見回してみる。
「あっちには普通の人が、あれ?あっちの人は獣人さんかな?」
どうやらいろんな人が地下にはいるみたいだ。
少し回復したので、黙々と掘り続ける。
黙々と。黙々と。黙々と・・・
「ピーーーーッ!終了時間だ!」
あ、終わった。
まあまあ掘れたかな。
「それでは全員、部屋に戻るように!」
その瞬間、仕事をしていた人たちがゾロゾロと歩き始めた。
「新入り!こっちへこい!」
僕だな。
「お前の部屋に案内してやる。」
へー、どんな部屋だろう。
たぶん、ちっちゃい部屋なんだろうな。
「ここがお前の部屋だ。」
やっぱり独房でした。
「ほかの奴らも同じような部屋だ。この地下に、特別なんてないんだよ。」
なるほど。
「それじゃあこの中に入っておけ。食事の時間が来る。」
あ、あるんですね食事。
「食事の時間だ!ありがたく思えよ!」
独房のドアの外から何かが投げ入れられた。キャッチ!
「これパンじゃん。」
よく見たらパンだった。
飲み物もないのでそのままいただく。
「いただきます。あむっ・・・!固っ!」
そう、そのパンはめちゃくちゃ固かったのだ。固さは固焼きパンよりもっと固い。
「うーん、うーん、うーん・・・」
なんとか食べきった。いやー、酷い食事だった。
「これが一生か・・・確かに顔から正気が無くなるのも分かる。」
坑道で見た他の人たちはみんな顔から正気が無くなっていたからね。
「ふぃ~・・・寝るか。」
夜も深いみたいなので、寝ることにした・・・
その夜、不思議な夢を見た。
朝日のさす部屋で、1人呟く。
僕の名前は神木れいと。
いたって普通の中学生だ。
今日は久しぶりの休日。
「どうしよ・・・まず朝ご飯だな。」
1日の始まりは、朝ご飯というのは当たり前だ。
僕は枕元に置いてあった普段着に着替えると、1階のリビングに降りた。
「おはよ~・・・」
「おはよ~」
リビングに着くと、早速姉の呑気な挨拶が聞こえてきた。
姉の名前は神木れいか。
僕と同じ・・・ではない中学生。
僕よりもずっとダラダラしてる。
小説を書いてるって言ってたけど本当かどうかと聞かれると怪しいところだ。
呑気な姉は無視して、さっさと朝ご飯を食べよう。
「ごちそうさまでした」
朝ご飯は美味しかった。
さて、暇だから街のゲーセンにでも行くか。
クレーンゲームに好きなキャラのフィギュアがあるといいんだが・・・
そうと決まったら準備だ。
普段着の上に父からもらったMA-1を着込み、いつも使っている肩掛け鞄に財布やカードゲームのカードを突っ込んだ。
テクテク、テクテク・・・
「やっぱり歩くと遅いな~・・・」
でも地下鉄代に大切なお金を払いたくはない。あと風景を楽しみたいっていうのもある。
そうやってテクテク歩いていると・・・
ヴヴン・・・
「!?」
いきなり足元に複雑な円が。
「おいおい・・・これって異世界召喚かぁ・・・?」
内心嘘だろって思う。けど、そこに召喚陣があるんだから本当だろう。
「うそぉ・・・」
その声とともに僕は異世界に召喚された。
「ああ、またハズレだ・・・」
異世界に来て一番最初に聞く言葉がこれだよ。
この先絶対ロクな目にあわねぇな、これ。
「はぁ・・・異世界人ならもっといいランクでこいよ・・・」
なんか蔑まされてる。
「お前は最低ランクだ。よってこのヴェルジュ王国王城地下での永久労働の義務を要する!」
うわぁブラック企業よりもブラックな王国だぁ。
ロクな目に合わないっていう予想、当たっちゃったよ。
そのまま僕は衛兵に連れて行かれた。
「ここがお前の仕事場だ。」
連れてこられたのは地下の坑道。
「ここでお前は一生穴を掘り続ける。ザマァねぇな。あはははははは!」
そのまま衛兵は去っていった。
残されたのは一本のツルハシのみ。
「これで穴を掘り続けろってことか・・・」
ツルハシを手に持ち、掘り始めた。
「なんかこれやってると、前に見た賭博マンガを思い出すな・・・」
そのマンガでも、主人公が穴掘りをしていたんだよな。
ちょっと疲れたので、辺りを見回してみる。
「あっちには普通の人が、あれ?あっちの人は獣人さんかな?」
どうやらいろんな人が地下にはいるみたいだ。
少し回復したので、黙々と掘り続ける。
黙々と。黙々と。黙々と・・・
「ピーーーーッ!終了時間だ!」
あ、終わった。
まあまあ掘れたかな。
「それでは全員、部屋に戻るように!」
その瞬間、仕事をしていた人たちがゾロゾロと歩き始めた。
「新入り!こっちへこい!」
僕だな。
「お前の部屋に案内してやる。」
へー、どんな部屋だろう。
たぶん、ちっちゃい部屋なんだろうな。
「ここがお前の部屋だ。」
やっぱり独房でした。
「ほかの奴らも同じような部屋だ。この地下に、特別なんてないんだよ。」
なるほど。
「それじゃあこの中に入っておけ。食事の時間が来る。」
あ、あるんですね食事。
「食事の時間だ!ありがたく思えよ!」
独房のドアの外から何かが投げ入れられた。キャッチ!
「これパンじゃん。」
よく見たらパンだった。
飲み物もないのでそのままいただく。
「いただきます。あむっ・・・!固っ!」
そう、そのパンはめちゃくちゃ固かったのだ。固さは固焼きパンよりもっと固い。
「うーん、うーん、うーん・・・」
なんとか食べきった。いやー、酷い食事だった。
「これが一生か・・・確かに顔から正気が無くなるのも分かる。」
坑道で見た他の人たちはみんな顔から正気が無くなっていたからね。
「ふぃ~・・・寝るか。」
夜も深いみたいなので、寝ることにした・・・
その夜、不思議な夢を見た。
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