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第五章 蒼と紅の力を合わせて頑張ろう!
53、どうか別の幸せを見つけて下さい
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「俺をここから出せ! さもないとお前等、全員殺してやる!」
檻の中で暴れるファントムさんの姿がそこにはあった。そして、全身血まみれのシオンさんの姿も。
「シオンさん、大丈夫ですか?! リバース!」
「アリシア様、ありがとうございます! 拭いても拭いても汚されるので、もう綺麗にするの諦めてました」
「少しは飲んでくれたか?」
「それがこうして暴れてばかりで、あまり食べさせられてないです。話も通じないし、正直お手上げ状態ですよ、若様」
シオンさんはここで、ファントムさんに食事を与えていたのだろう。
「おい、そこの女! こっちに来い! 俺様の下僕にしてやってもいいぞ!」
狂った眼差しでこちらを見るファントムさんに、恐怖を感じた。私を庇うように前に出たフォルネウス様は、「口を慎め」と片手でファントムさんの襟元を掴み上げた。
「くっ、は、はなせ……!」
「若様、それ以上はヤバイですよ!」
「ちっ」
解放されたファントムさんは、床にうずくまり浅い呼吸を繰り返している。
「俺様に、このような仕打ちをして、お前等全員! 地獄に落としてやるからなぁ!」
「ずっとこの調子なんですよ。会話も成り立たないし、とても解放できる状態ではありません」
「フォルネウス様、このままではファントムさんの身が持ちません。話が通じるようになるまで、回帰魔法をかけてあげてもいいですか?」
「やむをえぬが仕方ない。アリシア、頼めるか?」
「はい、お任せください」
フォルネウス様とシオンさんが、ファントムさんが暴れないよう檻の外から両手を掴む。
「リバース」
様子を見ながら魔力を注いでいく。急に笑いだしたかと思えば、震えだし、怯えて泣き出した所で一旦止めた。
「ひぃ……お許し下さい、アザゼル様! 僕はただ……っ」
「安心しろ、ここにアザゼルはいない」
「ほ、本当ですか?!」
「ここは紅の吸血鬼の住まう国、ハイグランド帝国だ。たとえアザゼルがいようと、ここにはこれぬ」
「お願いします! 僕を匿って下さい! このままでは僕は、アザゼル様に殺されてしまいます! ノルマが達成出来なかったんです! 後五人、人間を眷属にして献上しなければ、僕は……っ!」
悪の皇帝アザゼルは、下僕達を競わせ人々を襲っていた。ファントムさんの様子を見る限り、恐怖に支配され脅されて、課されたノルマを達成するために人々を襲っていたのだろう。そうしなければ、自分が殺されてしまうから。
優しい吸血鬼は生き残れないと言っていたお姉ちゃんの言葉が少しだけ分かった気がした。優しい自分を殺してでも命令に従わないと、生きていけなかったんだ。
そんな環境にいたら、心が壊れていくはずだ。ファントムさんがあそこまで歪んでしまったのはやはり、彼の置かれた境遇がそうさせてしまったのだろう。
「ご安心下さい、ファントムさん。貴方の身は必ず私達がお守りします。ここでは、誰も貴方を支配しようとする者は居ません。お腹空いていませんか? よかったらこちらを飲まれて下さい」
脇のテーブルにあったワイングラスに、ブラッドボトルを注いで鉄格子の窓から渡した。
「これは……」
「気軽に栄養がとれる血液の非常食ですよ」
ファントムさんは、恐る恐るグラスを口に運んだ。一口飲んで、美味しかったのかそれを一気に飲み干した。
「とても美味しい……!」
「まだたくさんありますので、お腹いっぱい飲んでくださいね」
グラスに注いであげると、泣きながらファントムさんはそれを飲み干した。
「初めて、こんなにお腹いっぱい食事を取れました。本当に、ありがとうございます……っ」
「今までは、どうなされていたのですか?」
「アザゼル様に美味しいお食事を提供するため僕のような下っ端は、人を眷属化して操り献上するしかありませんでした。そのノルマを達成するのでさえ毎月苦しくて、ほんとんど食べられませんでした。食事はアザゼル様が吸い付くした人の亡骸に残ったほんの少しの血を啜り、生活しておりました」
思わず絶句した。
想像していたよりも酷いその環境に。フォルネウス様とシオンさんも、言葉がでないようだった。
「ファントムさん。ご安心下さい、ここでは毎日お腹いっぱいご飯を食べることが出来ます。温かい家でゆっくりと眠る事が出来ます。やりたいことを見つけて、自由に生きる事が出来るんです」
「僕のような吸血鬼が、そんな人と同じような生活を……?!」
「ここは吸血鬼が安全に暮らせる国、ハイグランド帝国ですから。よかったら、街を少し見学してみませんか? フォルネウス様、いいですよね?」
「ああ、勿論だ。今の彼からは、もう敵意を感じない。シオン、檻の鍵を開けてやってくれ」
「了解です! 若様」
それから、城下を一通り案内してあげた。
楽しそうな国民達の姿をみて、ファントムさんは最初とても驚いていた。フィズさんやランカさん達と同じように、本当にここに居る彼等は全て吸血鬼なのかと。
弱い吸血鬼は搾取されるしかない向こうでは、信じられなかった光景なのだろう。
公園を歩いていた時に、ファントムさんの元へボールが転がってきた。
「お兄さん、そのボールをこっちへ投げてもらえませんか?」
ボールを投げ返してあげたファントムさんに、その子は満面の笑みでお礼をいった。
「お兄さん、ありがとう!」
ファントムさんの瞳からは、感極まったように涙が流れていた。
「お礼を言われたのなんて、いつぶりでしょうか……本当にここは、とても温かい場所ですね……っ!」
こうして感動できる心のあるファントムさんなら、きっとすぐにでもこちらの生活に馴染めるだろう。
「ファントムさん。望むならば私の魔法で、貴方を人間に戻してあげる事も可能です。これから先の人生を、このまま吸血鬼として生きるか、人間としてやり直したいか、よく考えてみて下さい」
「分かりました、考えてみます!」
ファントムさんを特別寮へ預けた三日後、答えが決まったという彼の元を訪れた。
「アリシア様、僕はこのまま吸血鬼として生きたいと思います!」
そう宣言されたファントムさんの瞳には、希望が宿っているように見えた。
「この三日間、よく考えたんです。僕は貴方と一緒に歩んでいきたいと! だからアリシア様、僕と付き合ってもらえませんか?」
はい……!?
思いもよらぬ告白に固まっていると、私を隠すようにフォルネウス様が前に立たれた。
「却下する」
「どうしてですか、ここは愛を重んじる国なのでしょう? 愛を育むのに身分は関係ないと伺いました。フォルネウス様と言えど、それを邪魔する権利はないはずです!」
「アリシアは俺の婚約者だ。八ヶ月後には結婚も控えている。これでも、邪魔する権利がないと言うのか?」
「でもまだ、結婚はされていません。正式な契りを交わすまでは、略奪もありだって教えて頂きました」
だ、誰がそんな事を教えたの!?
ていうか、そんなルールがあるの?!
「ほほぅ、面白い事を言ってくれるな。この俺と勝負するという事か?」
手に雷魔法を溜め始めたフォルネウス様を阻止するために、後ろから腕ごと体を抱き締めた。
「ごめんなさい、ファントムさん! 私はフォルネウス様を愛しています。だから貴方の気持ちには応えられません。フォルネウス様も、頭から雷はダメですよ!」
「悔しいですが、今日のところは引きましょう。ですがフォルネウス様、もしアリシア様を悲しませるような事があればその時は覚悟してくださいね」
「そのような事は絶対にない。ファントム、君には早く別のパートナーが出来るよう、優先的に婚活パーティーに誘ってやろう」
「いいえ、結構です。アリシア様がご結婚なさるまで、僕は影からこっそり貴方が醜態をさらし自滅なさらないか見張っておきますので」
黒い微笑みを浮かべた二人が、若干怖い。誰か、この二人を止めて下さい……
こうして、三人目の蒼の吸血鬼の受け入れも何とか無事? 成功したのだった。
その後も、お姉ちゃんが探して連れてきてくれた蒼の吸血鬼達を順調に受け入れ続けた。
吸血鬼になって日が浅い者は人間に戻る事を望み、永い年月が経ってしまった者はそのまま吸血鬼として生きる選択をした者が多かった。
リグレット王国からの緊急要請を受ける頻度もがくんと減り、全てが順調にいっているように見えた。
しかし結婚式を二週間後に控えた頃、事件が起こる。
「こちらリグレット王国特務部隊連絡司令部のレギオンです。至急応援を要請したく…………王都エルシークが、陥落し……した……」
それっきり、リグレット王国との通信が途絶えてしまった。
檻の中で暴れるファントムさんの姿がそこにはあった。そして、全身血まみれのシオンさんの姿も。
「シオンさん、大丈夫ですか?! リバース!」
「アリシア様、ありがとうございます! 拭いても拭いても汚されるので、もう綺麗にするの諦めてました」
「少しは飲んでくれたか?」
「それがこうして暴れてばかりで、あまり食べさせられてないです。話も通じないし、正直お手上げ状態ですよ、若様」
シオンさんはここで、ファントムさんに食事を与えていたのだろう。
「おい、そこの女! こっちに来い! 俺様の下僕にしてやってもいいぞ!」
狂った眼差しでこちらを見るファントムさんに、恐怖を感じた。私を庇うように前に出たフォルネウス様は、「口を慎め」と片手でファントムさんの襟元を掴み上げた。
「くっ、は、はなせ……!」
「若様、それ以上はヤバイですよ!」
「ちっ」
解放されたファントムさんは、床にうずくまり浅い呼吸を繰り返している。
「俺様に、このような仕打ちをして、お前等全員! 地獄に落としてやるからなぁ!」
「ずっとこの調子なんですよ。会話も成り立たないし、とても解放できる状態ではありません」
「フォルネウス様、このままではファントムさんの身が持ちません。話が通じるようになるまで、回帰魔法をかけてあげてもいいですか?」
「やむをえぬが仕方ない。アリシア、頼めるか?」
「はい、お任せください」
フォルネウス様とシオンさんが、ファントムさんが暴れないよう檻の外から両手を掴む。
「リバース」
様子を見ながら魔力を注いでいく。急に笑いだしたかと思えば、震えだし、怯えて泣き出した所で一旦止めた。
「ひぃ……お許し下さい、アザゼル様! 僕はただ……っ」
「安心しろ、ここにアザゼルはいない」
「ほ、本当ですか?!」
「ここは紅の吸血鬼の住まう国、ハイグランド帝国だ。たとえアザゼルがいようと、ここにはこれぬ」
「お願いします! 僕を匿って下さい! このままでは僕は、アザゼル様に殺されてしまいます! ノルマが達成出来なかったんです! 後五人、人間を眷属にして献上しなければ、僕は……っ!」
悪の皇帝アザゼルは、下僕達を競わせ人々を襲っていた。ファントムさんの様子を見る限り、恐怖に支配され脅されて、課されたノルマを達成するために人々を襲っていたのだろう。そうしなければ、自分が殺されてしまうから。
優しい吸血鬼は生き残れないと言っていたお姉ちゃんの言葉が少しだけ分かった気がした。優しい自分を殺してでも命令に従わないと、生きていけなかったんだ。
そんな環境にいたら、心が壊れていくはずだ。ファントムさんがあそこまで歪んでしまったのはやはり、彼の置かれた境遇がそうさせてしまったのだろう。
「ご安心下さい、ファントムさん。貴方の身は必ず私達がお守りします。ここでは、誰も貴方を支配しようとする者は居ません。お腹空いていませんか? よかったらこちらを飲まれて下さい」
脇のテーブルにあったワイングラスに、ブラッドボトルを注いで鉄格子の窓から渡した。
「これは……」
「気軽に栄養がとれる血液の非常食ですよ」
ファントムさんは、恐る恐るグラスを口に運んだ。一口飲んで、美味しかったのかそれを一気に飲み干した。
「とても美味しい……!」
「まだたくさんありますので、お腹いっぱい飲んでくださいね」
グラスに注いであげると、泣きながらファントムさんはそれを飲み干した。
「初めて、こんなにお腹いっぱい食事を取れました。本当に、ありがとうございます……っ」
「今までは、どうなされていたのですか?」
「アザゼル様に美味しいお食事を提供するため僕のような下っ端は、人を眷属化して操り献上するしかありませんでした。そのノルマを達成するのでさえ毎月苦しくて、ほんとんど食べられませんでした。食事はアザゼル様が吸い付くした人の亡骸に残ったほんの少しの血を啜り、生活しておりました」
思わず絶句した。
想像していたよりも酷いその環境に。フォルネウス様とシオンさんも、言葉がでないようだった。
「ファントムさん。ご安心下さい、ここでは毎日お腹いっぱいご飯を食べることが出来ます。温かい家でゆっくりと眠る事が出来ます。やりたいことを見つけて、自由に生きる事が出来るんです」
「僕のような吸血鬼が、そんな人と同じような生活を……?!」
「ここは吸血鬼が安全に暮らせる国、ハイグランド帝国ですから。よかったら、街を少し見学してみませんか? フォルネウス様、いいですよね?」
「ああ、勿論だ。今の彼からは、もう敵意を感じない。シオン、檻の鍵を開けてやってくれ」
「了解です! 若様」
それから、城下を一通り案内してあげた。
楽しそうな国民達の姿をみて、ファントムさんは最初とても驚いていた。フィズさんやランカさん達と同じように、本当にここに居る彼等は全て吸血鬼なのかと。
弱い吸血鬼は搾取されるしかない向こうでは、信じられなかった光景なのだろう。
公園を歩いていた時に、ファントムさんの元へボールが転がってきた。
「お兄さん、そのボールをこっちへ投げてもらえませんか?」
ボールを投げ返してあげたファントムさんに、その子は満面の笑みでお礼をいった。
「お兄さん、ありがとう!」
ファントムさんの瞳からは、感極まったように涙が流れていた。
「お礼を言われたのなんて、いつぶりでしょうか……本当にここは、とても温かい場所ですね……っ!」
こうして感動できる心のあるファントムさんなら、きっとすぐにでもこちらの生活に馴染めるだろう。
「ファントムさん。望むならば私の魔法で、貴方を人間に戻してあげる事も可能です。これから先の人生を、このまま吸血鬼として生きるか、人間としてやり直したいか、よく考えてみて下さい」
「分かりました、考えてみます!」
ファントムさんを特別寮へ預けた三日後、答えが決まったという彼の元を訪れた。
「アリシア様、僕はこのまま吸血鬼として生きたいと思います!」
そう宣言されたファントムさんの瞳には、希望が宿っているように見えた。
「この三日間、よく考えたんです。僕は貴方と一緒に歩んでいきたいと! だからアリシア様、僕と付き合ってもらえませんか?」
はい……!?
思いもよらぬ告白に固まっていると、私を隠すようにフォルネウス様が前に立たれた。
「却下する」
「どうしてですか、ここは愛を重んじる国なのでしょう? 愛を育むのに身分は関係ないと伺いました。フォルネウス様と言えど、それを邪魔する権利はないはずです!」
「アリシアは俺の婚約者だ。八ヶ月後には結婚も控えている。これでも、邪魔する権利がないと言うのか?」
「でもまだ、結婚はされていません。正式な契りを交わすまでは、略奪もありだって教えて頂きました」
だ、誰がそんな事を教えたの!?
ていうか、そんなルールがあるの?!
「ほほぅ、面白い事を言ってくれるな。この俺と勝負するという事か?」
手に雷魔法を溜め始めたフォルネウス様を阻止するために、後ろから腕ごと体を抱き締めた。
「ごめんなさい、ファントムさん! 私はフォルネウス様を愛しています。だから貴方の気持ちには応えられません。フォルネウス様も、頭から雷はダメですよ!」
「悔しいですが、今日のところは引きましょう。ですがフォルネウス様、もしアリシア様を悲しませるような事があればその時は覚悟してくださいね」
「そのような事は絶対にない。ファントム、君には早く別のパートナーが出来るよう、優先的に婚活パーティーに誘ってやろう」
「いいえ、結構です。アリシア様がご結婚なさるまで、僕は影からこっそり貴方が醜態をさらし自滅なさらないか見張っておきますので」
黒い微笑みを浮かべた二人が、若干怖い。誰か、この二人を止めて下さい……
こうして、三人目の蒼の吸血鬼の受け入れも何とか無事? 成功したのだった。
その後も、お姉ちゃんが探して連れてきてくれた蒼の吸血鬼達を順調に受け入れ続けた。
吸血鬼になって日が浅い者は人間に戻る事を望み、永い年月が経ってしまった者はそのまま吸血鬼として生きる選択をした者が多かった。
リグレット王国からの緊急要請を受ける頻度もがくんと減り、全てが順調にいっているように見えた。
しかし結婚式を二週間後に控えた頃、事件が起こる。
「こちらリグレット王国特務部隊連絡司令部のレギオンです。至急応援を要請したく…………王都エルシークが、陥落し……した……」
それっきり、リグレット王国との通信が途絶えてしまった。
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