士官学校の爆笑王 ~ヴァイリス英雄譚~

まつおさん

文字の大きさ
145 / 199

第三十一章「作戦名:ベルゲングリューンの井戸」(2)

しおりを挟む


 ベルゲングリューン市郊外。
 ……郊外といっても、そもそも市街すらできあがっていないのだから、「郊外予定地」と言ったほうが正しいのだけれど。

「そこのあんちゃん!! 迷宮に行くならウチの店で道具揃えていったほうがいいぜ!」
「あんたバカかい?! この方は伯だよ! ベルゲングリューン伯!!」
「ひぇっ、し、失礼いたしやしたぁ!!」

 露店の前を通りがかった僕に声をかけた店主らしきおじさんの頭を、奥さんらしきおばさんがスパーンとはたいた。

「儲かってます?」
「へへぇ! おかげさんで!!」

 揉み手をしてヘコヘコする店主の耳元で、僕はささやいた。

「ガッポリ稼いでくださいね。今がかき入れ時ですよ」

 ぽかんとした顔で僕の顔を見る店主に手を振って、僕は店を後にする。

「……ずいぶん話のわかる領主さまだなぁ?」
「バカっ、聞こえるよ!」
「いやだってよ……、普通、貴族様っつったら、ショバ代だとか高い税とか、なんのかんの理由をつけて徴収するだろ?」 

(そうそう。そうやって騒いで広めてくれたら、売上からマージンをもらうだけの方がトータルで儲かっちゃうんだよね)

「煮ても焼いても食えない男、ベルゲングリューンのベルゲン焼きはいかがっすかぁ!!」

(……こっちのお店の商品名だけは後でなんとかしてもらおう)

 頼むからベルゲン焼きと言ってイカを焼くのはやめてくれ。
 それでベルゲン焼きとか言われたら、まるで僕がイカ臭いみたいだろ。
 しかも「焼いても食えない」とか言いながら思いっきり焼いとるじゃないか。
 腹が立つことに、やたら美味そうで、ソースとマヨネーズのいい匂いが漂ってきて、ちょっとした行列ができている。

「なかなかの盛況ぶりですね、ベルゲングリューン伯」
「ギュンターさんが集めてきた露店の質がいいんですよ」

 くだんの古代迷宮の前に広がる露店群には、ヴァイリス中の冒険者が集まって買い物をしている。
 
 町並みはまったく出来上がっていないけど、古代迷宮周辺の宿泊施設や飲食店、冒険者に必要な武器、防具、道具のお店、浴場やジョセフィーヌ推薦のエステサロン、賭博場などの遊戯施設、それからリザーディアン部隊が常駐する騎士団詰め所はそこそこしっかりしたものを急ピッチで用意した。

「今までも伯には驚かされっぱなしでしたが、今回ばかりは、商人として心から敬服しますよ」

 興奮した様子のギュンターさんが、僕に言った。

「冒険者に働いてもらって報酬を支払う。でも、その冒険者が寝泊まりしたり、必要な道具を揃える施設を用意しているので、冒険者はその報酬を使ってお金を落とし、さらなる報酬を得るために冒険をする。……実に理想的な収益モデルです。伯はその若さで地権者の強みというものをよく理解されていらっしゃいますね」
「しかも冒険者に報酬を支払っているのは我がヴァイリス王国だからな。それが形を変えてベルゲングリューン領の財源に流れる形だ。まったく、さっきの露店ではないが、食えない男だな、君は」

 アルフォンス宰相閣下が呆れ気味に言った。
 
「しかも、冒険者だけではない」

 隣に立つアルフォンス宰相閣下が、古代迷宮のさらに奥にある平野を指差した。
 かつての「アルミノ荒野」という地名を表すかのような荒れ果てた大地が広がる区画に、様々な業種の労働者の人たちが集まっている。

「あの辺りには、古代迷宮から汲み出した水を貯めるための人造湖ダムを建設する。そちらの開発と、迷宮内の工事に着手する労働者たちも皆が、ベルゲングリューン市の『客』というわけだよ」
「あ、あの……、一応言っておきますけど、最初からそれが目的で提案したわけじゃないですからね?」

 冗談だとはわかっているけど、アルフォンス宰相閣下が非難がましい顔を向けたので、僕は一応釈明する。
 冒険者が集まるなら設備がないと不便だし、ウチは領民もいないし税収がないので、せっかくなので、運用コストを抑えるために手を打っておこうかなぁと思っただけなのだ。

「それに、ヴァイリス国は今回の作戦が成功したら、水不足の解消による平和維持を大義名分に、古代迷宮からの水源供給のノウハウや装置の販売、施工をアヴァロニアの各国に売りつけられるんですから、そっちの方が美味しいとこ取りじゃないですか」
「ふん。リップマン子爵に入れ知恵して、直前に汲み取り技術や動力確保関連の特許を根こそぎ取得させておいて、どの口がそう言うのかね」

 アルフォンス宰相閣下が僕のほっぺを引っ張った。

「いでででっ、そ、それは子爵の正当な権利ですから! リップマン子爵みたいな天才に限ってそういうところに無頓着だったりするから、周りの人がちゃんと言ってあげないと……」
「ほう? 全ての特許料の受取人が君の名前になっていてもかね?」
「えっ?! ええっ?!!」
「やはり伯は冒険者にしておくのはもったいない。ここは商人としての人生を……」
「いやいやギュンター君、彼には政治家としての道筋をだね……」

 僕が本当に驚いているのも気にせず、大商人と大貴族がやりあってる中、ふと顔を上げると、アルフォンス宰相閣下の後ろの方で、「ベルゲン焼き」を美味そうに頬張っているリップマン子爵が見えた。
 
「リップマンさん! ちょっと!!」
「おおー! 伯! このイカ焼き、名前はちょっと食欲なくすけど、めっちゃうめぇよ!」
「食欲なくして悪かったよ……、それより、特許料!! なんで自分の受け取りにしなかったの?! あんだけ説明したのに!!」
「いやぁ、だってよ、受け取りの手続きとかもめんどくさそうだし……、あんたにちゃちゃと処理してもらって、そこから小遣いでも貰ったほうが便利だっぺよ」
「そんなことをしたら贈与税がムダにかかるでしょー!」

 もしゃもしゃとベルゲン焼きをかじりながら、リップマン子爵が僕のツッコミにへらへらと笑った。

 っていうか、よく見たらマヨネーズが、「爆笑伯爵ベルゲンくん」の2ページに1つは必ず出てくる「まきまきうんこ」のマークになっている。
 リップマン子爵が食べ散らかして半分ぐちゃぐちゃになったうんこだ。

 ……最悪な食べ物だな。
 こんなものを喜んで買う人の気持ちがわからない。
 ベルゲングリューン市をこんな下品な食べ物を食べ歩く市民が増えたらと思うと、僕の開拓意欲は急速にしぼんでいくのであった。

「コホン、国家に収める税を『ムダ』というのは、伯爵家の当主の発言としていかがなものかな」
「うっ、宰相閣下……」

 アルフォンス宰相閣下にたしなめられている僕を見て、隣でギュンターさんがハンカチで口元を押さえて笑いをこらえていた。

「しかしまぁ、それならば、リップマンのホフマイスター子爵家をベルゲングリューン伯爵家の子貴族家にすれば良いのではないか?」
「こきぞくけ?」

 きょとん、とする僕に、アルフォンス宰相閣下はやれやれ、と肩をすくめながら説明した。
 
「子爵というのはそもそも、伯爵を補佐するために作られた爵位だ。かつては副伯バイカウントと呼ばれ、伯爵領の都市や城を管理する役目を負っていた。今の彼にピッタリだとは思わないかね?」
「おおっ、それだ!! それだっぺよ宰相閣下!!」
「宰相閣下と話す時ぐらい、そのイカ焼き食べるのやめなよ……」

 僕に言われて、リップマン子爵はベルゲン焼きを引っ込めて、その時に手に付いたソースをズボンでゴシゴシと拭いた。

「よく考えてみれば、君はローゼンミュラー子爵家とベアール子爵家も子貴族家にしているではないか。 であれば、リップマン子爵家もそのようにすれば、子貴族家の資産を管理するのに税などはかからん」
「……ちょっと待ってください、宰相閣下、ローゼンミュラー子爵家とベアール子爵家ってヴェンツェルとエタンのとこですよね? ……子貴族家?」

 きょとん、とした僕を見て、宰相閣下もきょとん、とこちらを見た。

「今さらどうしたのだね? だいぶ前にローゼンミュラー家とベアール家から申請が出て、とっくに王国から受理されているぞ。若獅子祭の後ぐらいだったと思うが」

(ああ、そういえば二人に言われて、なんかの書類にサインした気がする……)

 それで若獅子祭の頃のヴェンツェルは、ローゼンミュラー家の命運が僕にかかってるとかなんとか言ってたのか……。
 なにを大げさなって思ってたけど……、そういうことだったのか。

「まぁ、各家も子爵家とはいえ、家格はしっかりしているし、親貴族の庇護がなければ立ち行かないようなこともあるまい。ましてや領民もいない今の君は、親貴族として特にできることは何もないだろうから、形式的なものだろう。特に気にすることはないだろうがね、だが……」

 そこまで言ってから、アルフォンス宰相閣下がいたずらっぽく笑った。

「将来的に、君が貴族家として、政治家として力を付けたならば、その家格に合った庇護を与えてやるべきだろうな」
「おおっ、そんじゃ、ウチもさっさと申請して、めんどくせぇことは全部伯にぶん投げちまおう」

 頭に思っていることを全部ぶちまけながら、リップマン子爵が残りのベルゲン焼きを全部頬張った。

「あ、ソフィアさんだ。ソフィアさーん!」
「ベル君? ど、どこ?」

 ベルゲン焼きの行列に巻き込まれてキョロキョロしているソフィアさんに声をかけたけど、周りの喧騒がすごくて、声の方向がわからないようだった。

 ……っていうか、ベルゲン焼きの屋台にキムと花京院が並んでいた。

『今、向いている方向を真っ直ぐ行ったところです。手を上げています』
『あ、見つけた! 今向かうわね』

 魔法伝達テレパシーで返事をして、人だかりを避けながら、ソフィアさんがこちらに駆けてきた。

「まだプレオープンだっていうのに、すごい冒険者の数ね……」
「今、どのぐらい集まっています?」
「どうかしら……、私が把握している冒険者だけでも、ヴァイリスの銅星カッパースター青銅星ブロンズスタークラスの冒険者はほとんど来ているんじゃないかしら」
「それはすごいですね……」

 ギュンターさんがうめいた。

「いや……、足りない。まだ全然足りない」
「「えっ?」」

 首を振る僕に、ソフィアさんとギュンターさんが顔を上げた。

「相当広いんですよ。ここの古代迷宮。しかも、今回はただ探索するんじゃなくて、安全に建設作業ができるように、各階層を一掃しなきゃならない」
「そ、それはそうだけど……」
「今の人数では時間もかかりすぎるし、犠牲者も少なからず出るでしょう」

 僕は腕を組んで、しばらく考えた。

「見たところ、銀星シルバースタークラスもけっこういるわね。金星ゴールドスターの人たちは遠征が多いから、もう少し時間がかかるかもしれないわね」

 ソフィアさんの説明を聞いて、僕は宰相閣下の方を向いた。

「宰相閣下、ヴァイリス国民じゃない冒険者に仕事をさせるのって、問題ありますか?」
「いや、国家間で取引をしているわけではないし、冒険者というのはアヴァロニア全土で公認された役職だからな、特に支障はないよ」
「よし……、決めた!」

 僕はギュンターさんの方を向いた。

「ギュンターさん、踊り子さんとか、サーカス団とか大道芸人とかって集められます?」
「知り合いの興行師を使えば可能ですが……、どうするんです?」
「観光客を呼びましょう」
「へ?」
「これだけの露店や施設があったら、観光客を呼べばちょっとしたお祭りになるでしょう?
 冒険者は基本、お祭り好きですから、人がたくさんいるところには必ず集まってきます」
「そ、それはそうでしょうが……」

 ちょっと話についていけないという風に、ギュンターさんが片眼鏡を外して、ハンカチで額の汗を拭いた。

「観光客も人造湖ダムの建設とか、名だたる冒険者たちが古代迷宮に入っていく姿なんて、普段なかなか見ることはできないだろうし。そうして知名度が上がれば、他の国にも売り込みやすくなります」
「な、なるほど……」

 まだ半信半疑のギュンターさんをよそに、僕は三人に向き直った。
 ……ん、三人?

 あ、そういえばリップマン子爵がいない。
 きっと、善は急げと、子貴族家になる申請書を作りに行ったんだと思う。

 気を取り直して、僕は宣言した。

「古代迷宮を制覇して施工がすべて終わるまでの間、ベルゲングリューン城と、リヒタルゼンにあるクラン城の転送ゲートを一般開放します! ジェルディク帝国からの観光客や冒険者も集めましょう!!」
「ええええええええっ?!」

 ソフィアさんが大きな声を上げた。

「い、一般市民に本拠地とクラン城の通行をさせるんですか!? それも他国の……」
「そんな話は聞いたことがないぞ……」
「大事なお客様ですから」

 驚く三人に、僕はにっこりと笑った。
 
「たくさんの冒険者たちが入れ替わり立ち替わり、常に古代迷宮を出入りするような、夜も眠らない街にするんです。古代迷宮に巣食う魔物モンスターが休んでいる間もないぐらいにね」
魔物モンスターたちがかわいそうに思えてきたわ……」

 そう言いながらも、ソフィアさんが笑っている。
 眠るヒマもなく、古代迷宮に続々とやってくる冒険者たちの相手をさせられる魔物モンスターたちの姿を想像したのだろう。

「でね? 古代迷宮で一掃した魔物モンスターが再び出現する周期って決まっているでしょう?」
「ええ、そうだけど……」
「それで、将来的に、すべての施工が終わったら、その周期以外の時期を一般開放するんです」
「ちょ、ちょっと、ちょっと!!」 
「普段、冒険者だって、古代迷宮の最下層までたどり着ける人は少ないんですから、そこを安全に探検できるツアーって、観光名所の魅力として最高じゃありません?」
「ちょっと待って!! ちょっと待ってください!! し、思考が……思考が追いつかない……」

 脂汗をかいて、軽くよろめきながらギュンターさんが言った。

「つ、つまり、伯は、ここをただの水源ではなく、まるごと観光名所にしてしまおうとお考えなんですか?」
魔物モンスターが定期的に湧く以上、迷宮の管理をしなくてはならないでしょう? でも、管理にはコストもかかるし、別に魔物モンスターがいても水の供給や水質に問題なかったりすると、管理もずさんになっていく可能性があります」

 でもそのうち、こないだの古代迷宮みたいに魔物モンスターがうじゃうじゃ湧いてくる。
 そうなってから水源のメンテナンスをしようと思ったら、また今回みたいな大掛かりなことをしなくてはならなくなる。

「でも、ここが観光名所ということになれば、定期的に設備のメンテナンスもできるし、そのためのスタッフになる冒険者を雇うこともできます。つまり、管理をすればするほど市の財政が潤うというわけです!」
「も、もはやそんなのは、古代迷宮でも市でもないですよ……」

 ギュンターさんがうめいた。

「そんな古代迷宮はもう、アトラクション……。ベルゲングリューン市とかじゃない、『ベルゲングリューンランド』ですよ……」

 ベルゲングリューンランド。
 ちょっといい響きかもしれない。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

卒業パーティーのその後は

あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。  だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。   そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました

月神世一
ファンタジー
​「命を捨てて勝つな。生きて勝て」 50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する! ​海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。 再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は―― 「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」 ​途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。 子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。 規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。 ​「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」 ​坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。 呼び出すのは、自衛隊の補給物資。 高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。 ​魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。 これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。

処理中です...