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第5話 愛のバカンス
乱入する者
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ただそれは今回だけであり、いつか直哉の隣に紗英が並べる日を夢見ていたのだった。
「せっかくの旅行だし、どこか特別な所に行きたいなぁ」
「特別な所・・・・・・ですか。そうですわね、高台にある素敵な教会で、大いなる祝福を受けた二人が愛を誓い合うとか素敵だと思いますわ」
「それ旅行じゃなくて結婚式よね?北村さんは、どさくさに紛れて何を言ってるのかなぁ」
「つまり・・・・・・挙式後の旅行の為に結婚する。なるほどぉ、夏休みの思い出の為に身を呈するなんて北村さんやるなぁ。確かに、それなら夏休みの旅行が忘れられない思い出になるよね」
「亜子?それ、ハネムーン旅行だから。忘れられないのは当人同士だけだからね?他の人はおまけ扱いになってるよ?」
「問題・・・・・・は、ウエディングドレスのまま旅行すると、動きにくい上に・・・・・・せっかくのドレスが汚れてしまいますね」
「紗英ちゃんまで悪ノリしないでよぉ。もう~、な~お~や~、何とかしてよ~」
「と、冗談はこれくらいにしておきましょうか。皆様はどこか希望とかございますの?」
亜子、紗英、沙織にからかわれた優子は、直哉に泣きつき、頭を撫でられ直哉に慰められたのだった。
すると、玄関の方から足音が聞こえたかと思うと、テレビでよく見かける少女が直哉達の部屋へ勢いよく飛び込んで来たのだ。
「今日は直哉だけのアイドル南雲葵の登場よ~」
一同はポカーンとし、時間が止まった様に固まっていた。時間を再び動き出せる様にしたのは沙織の一言であった。
「さっ、真面目に決めないといけませんわね。わたくしは・・・・・・夏なので海とか素敵だと思いますわ」
「ちょっと待ったああああ。なに普通に無視してるのよ!せっかく、この南雲葵様が旅行について行くと言ってるのよ?せっかく直哉の為に、仕事を頑張ったというのに・・・・・・この魔女は私を除け者にするのね」
「・・・・・・南雲様、聞きますけれど、どうやって今日集まると知ったのでしょうか?わたくし、こういう事態を想定して慎重に動いていたのですよ?」
「そんなの簡単な話よっ!だって・・・・・・それは直哉からのラブメールで知ったんだからねっ」
葵が恥じらいながらそう語ると、みんなの視線が一斉に直哉へと向けられた。直哉は一度は首を横に振り否定をしたのだが、心当たりが一つある事を思い出したのだ。
「葵さんが買い物に付き合ってとメール来たので、その日は旅行の行先を決めるから都合が悪いと返信しただけだよ」
「つまり・・・・・・勝手に押しかけてきた・・・・・・というわけですね?」
「何を魔女は言っているのかな。第一押しかけ人には言われたくないけどぉ。それに、直哉は私を置いていかないって約束したのよ?だから、私と直哉は離れてはいけない密接の関係なの」
「確かに言った・・・・・・けど・・・・・・意味合いが・・・・・・」
「直哉、良い事を教えてあげるね。言葉なんて都合よく解釈した者勝ちよ」
優子が先程から冷たい視線を直哉に向けており、さらに亜子が追撃と言わんばかりの特大地雷を発動させたのだ。
「そっかぁ。前にさ直哉君のスマホに『愛しの葵(ハートマークつき)』って表示されてたよね・・・・・・。つまり・・・・・・そういう事だったんだぁ。へぇ~」
「直哉?そう言えば、その事についてまだ説明してないよね?後で説明するって言って、そのまま誤魔化そうとしてたんでしょ」
「だから、あれは約束の前の話で・・・・・・」
直哉すら忘れていた事を亜子が掘り返した為に、その弁明を数分に渡りする羽目になったのである。
結局、葵が勝手に登録したという事で落ち着き、何とか旅行の話へと戻る事が出来たのだ。
「せっかくの旅行だし、どこか特別な所に行きたいなぁ」
「特別な所・・・・・・ですか。そうですわね、高台にある素敵な教会で、大いなる祝福を受けた二人が愛を誓い合うとか素敵だと思いますわ」
「それ旅行じゃなくて結婚式よね?北村さんは、どさくさに紛れて何を言ってるのかなぁ」
「つまり・・・・・・挙式後の旅行の為に結婚する。なるほどぉ、夏休みの思い出の為に身を呈するなんて北村さんやるなぁ。確かに、それなら夏休みの旅行が忘れられない思い出になるよね」
「亜子?それ、ハネムーン旅行だから。忘れられないのは当人同士だけだからね?他の人はおまけ扱いになってるよ?」
「問題・・・・・・は、ウエディングドレスのまま旅行すると、動きにくい上に・・・・・・せっかくのドレスが汚れてしまいますね」
「紗英ちゃんまで悪ノリしないでよぉ。もう~、な~お~や~、何とかしてよ~」
「と、冗談はこれくらいにしておきましょうか。皆様はどこか希望とかございますの?」
亜子、紗英、沙織にからかわれた優子は、直哉に泣きつき、頭を撫でられ直哉に慰められたのだった。
すると、玄関の方から足音が聞こえたかと思うと、テレビでよく見かける少女が直哉達の部屋へ勢いよく飛び込んで来たのだ。
「今日は直哉だけのアイドル南雲葵の登場よ~」
一同はポカーンとし、時間が止まった様に固まっていた。時間を再び動き出せる様にしたのは沙織の一言であった。
「さっ、真面目に決めないといけませんわね。わたくしは・・・・・・夏なので海とか素敵だと思いますわ」
「ちょっと待ったああああ。なに普通に無視してるのよ!せっかく、この南雲葵様が旅行について行くと言ってるのよ?せっかく直哉の為に、仕事を頑張ったというのに・・・・・・この魔女は私を除け者にするのね」
「・・・・・・南雲様、聞きますけれど、どうやって今日集まると知ったのでしょうか?わたくし、こういう事態を想定して慎重に動いていたのですよ?」
「そんなの簡単な話よっ!だって・・・・・・それは直哉からのラブメールで知ったんだからねっ」
葵が恥じらいながらそう語ると、みんなの視線が一斉に直哉へと向けられた。直哉は一度は首を横に振り否定をしたのだが、心当たりが一つある事を思い出したのだ。
「葵さんが買い物に付き合ってとメール来たので、その日は旅行の行先を決めるから都合が悪いと返信しただけだよ」
「つまり・・・・・・勝手に押しかけてきた・・・・・・というわけですね?」
「何を魔女は言っているのかな。第一押しかけ人には言われたくないけどぉ。それに、直哉は私を置いていかないって約束したのよ?だから、私と直哉は離れてはいけない密接の関係なの」
「確かに言った・・・・・・けど・・・・・・意味合いが・・・・・・」
「直哉、良い事を教えてあげるね。言葉なんて都合よく解釈した者勝ちよ」
優子が先程から冷たい視線を直哉に向けており、さらに亜子が追撃と言わんばかりの特大地雷を発動させたのだ。
「そっかぁ。前にさ直哉君のスマホに『愛しの葵(ハートマークつき)』って表示されてたよね・・・・・・。つまり・・・・・・そういう事だったんだぁ。へぇ~」
「直哉?そう言えば、その事についてまだ説明してないよね?後で説明するって言って、そのまま誤魔化そうとしてたんでしょ」
「だから、あれは約束の前の話で・・・・・・」
直哉すら忘れていた事を亜子が掘り返した為に、その弁明を数分に渡りする羽目になったのである。
結局、葵が勝手に登録したという事で落ち着き、何とか旅行の話へと戻る事が出来たのだ。
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