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第5話 愛のバカンス
水着選びは慎重に その三
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「ねぇ、直哉君。見たい?今なら事故を装って私のあられもない姿を見るチャンスよ?」
そう言うと、素足も試着室から出して直哉をまた挑発したのだ。
「そんな事言っても、もう引っかかりませんからね」
「へぇ~、そっかそっか。でもぉ~、実はまだ着けてないんだよ?」
すると突然直哉の手を引っ張り試着室の中へと引きずり込んだのだ。慌てた直哉は思わず目を背けるが、そこには先程の水着を着た亜子が笑いながら立っていたのだ。
「・・・・・・やっぱりちゃんと着てるじゃないですか!」
「あははは、もう、直哉君は初なんだからぁ。あっ、下は見ちゃダメよ?脱ぎたての下着があるからねっ」
「そんな・・・・・・見ませんよ」
そう言って試着室から出ようとすると、直哉の手が亜子の水着のブラに引っ掛かりスルッと足元に落ちたのだ。
「──────!?」
顔を真っ赤にし咄嗟に直哉の背中抱きつくと、何もつけてない胸の感触が直哉に伝わっていた。
亜子は普段の冷静な表情を忘れ、直哉に小声で話したのだ。
「あ、あの・・・・・・、これは・・・・・・事故・・・・・・だから・・・・・・。うん、だから・・・・・・忘れて・・・・・・ね?出来れば振り向かないで行ってくれると嬉しいんだけど・・・・・・」
「わ、分かりましたから少し離れてて下さいね。これに懲りたら、イタズラとか辞めて下さいよ」
直哉が試着室から出ていくと、亜子は力が抜けその場に座り込んでしまった。胸の鼓動が高まり、しばらく体に力が入らなかったのだ。
(今まで普通に接してきたじゃない・・・・・・。何で・・・・・・今更・・・・・・。お願いだからこの鼓動は間違いだと言ってよ・・・・・・)
「な、直哉君。それじゃ・・・・・・この水着買って来るね。選んでくれて・・・・・・ありがと」
そう言い残し、亜子は颯爽とレジへと向かっていったのだ。直哉の背中にはまだ亜子の温もりが残っており、亜子を見る事なく優子達が待つ入口へと向かったのだ。
「亜子・・・・・・?顔が真っ赤だけどどうしたの?」
「な、何でもないよ。ちょっと緊張しただけだからね。直哉君も今日はありがとうね」
「あ、う、うん。でも、こういう所は・・・・・・苦手かな」
「みんなで買い物出来たのが、私は嬉しいです。旅行が待ち遠しくなりました」
「そうよね、高校に入って初めての旅行だから、めいっぱい楽しもうね!」
ショッピングモールを後にした直哉達は、そのまま家路についたのだ。亜子は終始直哉の事を考えており、しばらく直視どころか近づく事も出来なかったのだった。
そう言うと、素足も試着室から出して直哉をまた挑発したのだ。
「そんな事言っても、もう引っかかりませんからね」
「へぇ~、そっかそっか。でもぉ~、実はまだ着けてないんだよ?」
すると突然直哉の手を引っ張り試着室の中へと引きずり込んだのだ。慌てた直哉は思わず目を背けるが、そこには先程の水着を着た亜子が笑いながら立っていたのだ。
「・・・・・・やっぱりちゃんと着てるじゃないですか!」
「あははは、もう、直哉君は初なんだからぁ。あっ、下は見ちゃダメよ?脱ぎたての下着があるからねっ」
「そんな・・・・・・見ませんよ」
そう言って試着室から出ようとすると、直哉の手が亜子の水着のブラに引っ掛かりスルッと足元に落ちたのだ。
「──────!?」
顔を真っ赤にし咄嗟に直哉の背中抱きつくと、何もつけてない胸の感触が直哉に伝わっていた。
亜子は普段の冷静な表情を忘れ、直哉に小声で話したのだ。
「あ、あの・・・・・・、これは・・・・・・事故・・・・・・だから・・・・・・。うん、だから・・・・・・忘れて・・・・・・ね?出来れば振り向かないで行ってくれると嬉しいんだけど・・・・・・」
「わ、分かりましたから少し離れてて下さいね。これに懲りたら、イタズラとか辞めて下さいよ」
直哉が試着室から出ていくと、亜子は力が抜けその場に座り込んでしまった。胸の鼓動が高まり、しばらく体に力が入らなかったのだ。
(今まで普通に接してきたじゃない・・・・・・。何で・・・・・・今更・・・・・・。お願いだからこの鼓動は間違いだと言ってよ・・・・・・)
「な、直哉君。それじゃ・・・・・・この水着買って来るね。選んでくれて・・・・・・ありがと」
そう言い残し、亜子は颯爽とレジへと向かっていったのだ。直哉の背中にはまだ亜子の温もりが残っており、亜子を見る事なく優子達が待つ入口へと向かったのだ。
「亜子・・・・・・?顔が真っ赤だけどどうしたの?」
「な、何でもないよ。ちょっと緊張しただけだからね。直哉君も今日はありがとうね」
「あ、う、うん。でも、こういう所は・・・・・・苦手かな」
「みんなで買い物出来たのが、私は嬉しいです。旅行が待ち遠しくなりました」
「そうよね、高校に入って初めての旅行だから、めいっぱい楽しもうね!」
ショッピングモールを後にした直哉達は、そのまま家路についたのだ。亜子は終始直哉の事を考えており、しばらく直視どころか近づく事も出来なかったのだった。
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