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最後の魔女32 サーシャとの別れ
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悪魔が私を捉えようとその長い腕を更に伸ばして掴みかかってきた。
右に左に素早く避けると、今度は両の腕で捕獲にくる。
それにしても、御構い無しに天井やら壁やらを破壊してくれちゃって、ここは地下だよ。崩れたらどうするの。
「ドウシタ魔女⋯得意ノ魔法ハ使ワヌノカ」
「うるさい」
私の推測通りなら、魔法が効かないのはあの腕だけのはず。他の部位なら通用するはず。だけど普通の魔法のスピードだと全てあの腕にガードされてしまう。
高火力の全体魔法ならば通用するだろうけど、この場所でそんなものをブッぱしたら崩壊は必至。
上層の教会は間違いなく潰れちゃう。まだ上にはサーシャもいるし、そんな事は出来ない。
ってあれ、姿が消え⋯
転移で背後に回られそのまま両の腕に掴まれてしまった。
色々思考を巡らせてる隙を突かれてしまった。
あっ、これヤバイやつだ。
魔力が練れないし、どんどんと私の魔力が吸い取られてる。
魔力が練れなければ新たな魔法を生成する事が出来ない。
つまり魔法で戦う魔女の場合、魔法が使えなければイコールそれで詰みなのだ。
でも、そんなの予期してない訳がない。
少々の損壊は許してもらう。
「デハソノ身体ヲ頂ク」
断る。
時差発動させておいた風刃7式を発動。
7式っていうのはただ7連続って意味。
自身を中心に風の刃が展開される。斬撃の余波が周りの壁を抉る。同時に悪魔の身体を斬り刻んでいく。
あっ、右腕が落ちた。
「グッ⋯」
堪えきれずに悪魔が掴んでいた腕を離す。
悪いけどこれで終わらせてもらうよ。
《氷結世界》
数秒としない内に視界に入る全てを凍らせる。
我ながら反則級の魔法だよね。
はぁ、寒いなぁ、私寒いのはあんまし得意じゃない。
凍ってしまった悪魔に手をかざす。
《破断》
氷が砕ける音と共に巨大な悪魔が数センチ角の細切れとなる。
悪魔にかける慈悲はない。
でも、このままにもしておけないわね。
!?
嫌な気配を感じ、すぐに距離を取る。
細切れになったはずの破片が闇色に光っていた。
驚いた。まさか、あの状態から再生出来るの?
破片がひとところに集まり次第次第に元の形に形成されていく。
うわぁ、逆再生を見ている感じで何だか気持ち悪い。
「オノレ⋯魔女如キガ我ヲ⋯」
「しつこい悪魔は嫌われる」
バラバラにしても駄目なら、完全に消滅させるしかない。
ん、何だか周りが段々と熱くなって⋯る?
《防御壁》
自身の周りに六角形の全方位防御壁を展開。
あの悪魔、この空間全体を灼熱の世界に変えるつもりなの? 馬鹿なの? そんな事したら⋯上層階に影響出ちゃうよね。さっきの凍らせた腹いせ? 対抗のつもり?
《重力》
鈍い音を立てながら超重力が悪魔を襲う。
しかし、倒れまいと両手両足を使い必死に抗う。
素直に寝てればいいのに。
私の重力で押し切れなかったのはもしかしたら始めてかもしれない。床にメリメリと亀裂が走る。
斬撃だとか氷だとか熱だとか重力だとかで、どうやらこの部屋はもう限界みたい。
押し潰されまいと我慢してる所悪いけど、これで終わらせてもらう。
《黒点穴》
人差し指にビー玉程の黒い球体が出現した。
球体は悪魔に向かいゆっくりと進んでいく。
その際、風のうねりを帯びて周りの全てをその小さな球体内に吸い込んで行く。
吸い込まれまいと、魔力を打ち消すその腕を必死に上げようとするが、重力に抗えず、ピクリとも動かせずにいた。
「グッ⋯マサカ⋯コンナ所デ我ガ⋯アリエヌ⋯⋯アリ、エヌ⋯⋯グアアアァァァー!」
悪魔は断末魔めいた言葉を最後に球体に吸い込まれ跡形もなく消えた。
黒点穴は、何処かの亜空間に繋がっている。何処なのかは私にも分からない。
さてと、どうするかなこの惨状。
物を壊すのは得意だけど直すのは苦手。
と言うわけで、完全に崩落させて封印しよう。流石私。
螺旋階段を上がり扉まで戻ると、しかけておいた魔法を発動させ、階段を破壊する。
これで物理的封印の完成。
部屋まで戻ると魂抜きから解除されたサーシャ達が不思議そうな顔をしながらキョロキョロしていた。
「あ、リア! もう姿が見えなかったから心配したよ!」
「ごめん、ちょっと、お花を摘みに」
我ながら苦しい言い訳。
当然の事ながら魂が抜かれていた状態は記憶がないので、時間だけが何故だか過ぎていたことになる。
(後で説明する)
(終わったの⋯ね)
(うん。終わった。後は大司教様たちが罪を償うだけ)
(ありがとう、リア⋯本当に。本当にありがとう)
縄で捕らえられていた大司教様と聖堂騎士たちが連行されていく。
それから数日後、私たちは王都ミュゼルバを後にした。
今回の騒動はすぐに王都中に広がった。
この件に関わった関係者は全員牢に閉じ込められ、根本的な教会体制の見直しが行われた。
幼い双子の聖女様の教育係はザークスさんにお願いした。
というのもサーシャが頭を下げて何とか了承して貰えた感じ。ザークスさんなら私も信頼しているし、これで王都の名に相応しい立派な聖女様になってくれることを願うまで。
聖地アグヌスへと戻る馬車の中で、サーシャと念話による会話をしていた。
(リア、お母様喜んでいるかな?)
(きっと。ううん、絶対喜んでる)
「サーシャ様、何だか嬉しそうですね」
「ええ、大変な目に遭っちゃったけど、とてもとても良い勉強になりました。それに⋯」
サーシャは口を閉ざし遠くを見つめていた。
キャシーさんも疑問に思いながらも口には出さなかった。きっとアンの事を考えてるのかなぁ。
アンとの約束果たせたかな?
また会いたいな⋯。
教会の件が片付いたら、私もまた旅の続きかな。
サーシャと離れるのは寂しいけど、いつまでも一緒に居るわけにはいかない。
それに逢いたくなったら転移でひとっ飛びだしね。
聖地アグヌスに戻ると、長旅の休養という事で、キャシーさんの許可を貰いサーシャと5日間もベッタリ遊んだ。
部屋に籠っていると見せかけて、一緒に地の果てに行ったり、海の底の海底神殿に行ったりと、とてもとても楽しい時間だった。
年甲斐もなくはしゃいでしまった。
こんなに親しい友人が出来たのも初めての経験かもしれない。あわよくばこのままずーっと⋯
でも楽しい時間と言うのは長くは続かない。
そうしてあっと言う間にサーシャとのお別れの時間がやって来た。
「リア、大好きよ」
「私も」
「私、お母様みたいな立派な聖女になるからね」
「うん、サーシャなら出来る。私応援する」
「約束ね」
「うん、約束」
小指で指切りを結ぶ。
「またね、リア」
お互いがハグし、その場で別れた。
暫くして、サーシャの部屋にキャシーさんが入って来る。
「あれ、リアは何処でしょうか?」
「⋯⋯旅立ってしまったわ」
キャシーは優秀だった。その一言で大方の事情を察していた。そもそもがリアの正体に疑問を覚えていた。
しかし、一緒に居る時のサーシャの笑顔を見ていると、得体は知れないけど悪い人ではないと思っていた。
「いいご友人をお持ちですね」
サーシャはハッとキャシーの方へ振り向く。
それに優しく頷きで肯定した。
「ええ、私には勿体ないくらいにね」
右に左に素早く避けると、今度は両の腕で捕獲にくる。
それにしても、御構い無しに天井やら壁やらを破壊してくれちゃって、ここは地下だよ。崩れたらどうするの。
「ドウシタ魔女⋯得意ノ魔法ハ使ワヌノカ」
「うるさい」
私の推測通りなら、魔法が効かないのはあの腕だけのはず。他の部位なら通用するはず。だけど普通の魔法のスピードだと全てあの腕にガードされてしまう。
高火力の全体魔法ならば通用するだろうけど、この場所でそんなものをブッぱしたら崩壊は必至。
上層の教会は間違いなく潰れちゃう。まだ上にはサーシャもいるし、そんな事は出来ない。
ってあれ、姿が消え⋯
転移で背後に回られそのまま両の腕に掴まれてしまった。
色々思考を巡らせてる隙を突かれてしまった。
あっ、これヤバイやつだ。
魔力が練れないし、どんどんと私の魔力が吸い取られてる。
魔力が練れなければ新たな魔法を生成する事が出来ない。
つまり魔法で戦う魔女の場合、魔法が使えなければイコールそれで詰みなのだ。
でも、そんなの予期してない訳がない。
少々の損壊は許してもらう。
「デハソノ身体ヲ頂ク」
断る。
時差発動させておいた風刃7式を発動。
7式っていうのはただ7連続って意味。
自身を中心に風の刃が展開される。斬撃の余波が周りの壁を抉る。同時に悪魔の身体を斬り刻んでいく。
あっ、右腕が落ちた。
「グッ⋯」
堪えきれずに悪魔が掴んでいた腕を離す。
悪いけどこれで終わらせてもらうよ。
《氷結世界》
数秒としない内に視界に入る全てを凍らせる。
我ながら反則級の魔法だよね。
はぁ、寒いなぁ、私寒いのはあんまし得意じゃない。
凍ってしまった悪魔に手をかざす。
《破断》
氷が砕ける音と共に巨大な悪魔が数センチ角の細切れとなる。
悪魔にかける慈悲はない。
でも、このままにもしておけないわね。
!?
嫌な気配を感じ、すぐに距離を取る。
細切れになったはずの破片が闇色に光っていた。
驚いた。まさか、あの状態から再生出来るの?
破片がひとところに集まり次第次第に元の形に形成されていく。
うわぁ、逆再生を見ている感じで何だか気持ち悪い。
「オノレ⋯魔女如キガ我ヲ⋯」
「しつこい悪魔は嫌われる」
バラバラにしても駄目なら、完全に消滅させるしかない。
ん、何だか周りが段々と熱くなって⋯る?
《防御壁》
自身の周りに六角形の全方位防御壁を展開。
あの悪魔、この空間全体を灼熱の世界に変えるつもりなの? 馬鹿なの? そんな事したら⋯上層階に影響出ちゃうよね。さっきの凍らせた腹いせ? 対抗のつもり?
《重力》
鈍い音を立てながら超重力が悪魔を襲う。
しかし、倒れまいと両手両足を使い必死に抗う。
素直に寝てればいいのに。
私の重力で押し切れなかったのはもしかしたら始めてかもしれない。床にメリメリと亀裂が走る。
斬撃だとか氷だとか熱だとか重力だとかで、どうやらこの部屋はもう限界みたい。
押し潰されまいと我慢してる所悪いけど、これで終わらせてもらう。
《黒点穴》
人差し指にビー玉程の黒い球体が出現した。
球体は悪魔に向かいゆっくりと進んでいく。
その際、風のうねりを帯びて周りの全てをその小さな球体内に吸い込んで行く。
吸い込まれまいと、魔力を打ち消すその腕を必死に上げようとするが、重力に抗えず、ピクリとも動かせずにいた。
「グッ⋯マサカ⋯コンナ所デ我ガ⋯アリエヌ⋯⋯アリ、エヌ⋯⋯グアアアァァァー!」
悪魔は断末魔めいた言葉を最後に球体に吸い込まれ跡形もなく消えた。
黒点穴は、何処かの亜空間に繋がっている。何処なのかは私にも分からない。
さてと、どうするかなこの惨状。
物を壊すのは得意だけど直すのは苦手。
と言うわけで、完全に崩落させて封印しよう。流石私。
螺旋階段を上がり扉まで戻ると、しかけておいた魔法を発動させ、階段を破壊する。
これで物理的封印の完成。
部屋まで戻ると魂抜きから解除されたサーシャ達が不思議そうな顔をしながらキョロキョロしていた。
「あ、リア! もう姿が見えなかったから心配したよ!」
「ごめん、ちょっと、お花を摘みに」
我ながら苦しい言い訳。
当然の事ながら魂が抜かれていた状態は記憶がないので、時間だけが何故だか過ぎていたことになる。
(後で説明する)
(終わったの⋯ね)
(うん。終わった。後は大司教様たちが罪を償うだけ)
(ありがとう、リア⋯本当に。本当にありがとう)
縄で捕らえられていた大司教様と聖堂騎士たちが連行されていく。
それから数日後、私たちは王都ミュゼルバを後にした。
今回の騒動はすぐに王都中に広がった。
この件に関わった関係者は全員牢に閉じ込められ、根本的な教会体制の見直しが行われた。
幼い双子の聖女様の教育係はザークスさんにお願いした。
というのもサーシャが頭を下げて何とか了承して貰えた感じ。ザークスさんなら私も信頼しているし、これで王都の名に相応しい立派な聖女様になってくれることを願うまで。
聖地アグヌスへと戻る馬車の中で、サーシャと念話による会話をしていた。
(リア、お母様喜んでいるかな?)
(きっと。ううん、絶対喜んでる)
「サーシャ様、何だか嬉しそうですね」
「ええ、大変な目に遭っちゃったけど、とてもとても良い勉強になりました。それに⋯」
サーシャは口を閉ざし遠くを見つめていた。
キャシーさんも疑問に思いながらも口には出さなかった。きっとアンの事を考えてるのかなぁ。
アンとの約束果たせたかな?
また会いたいな⋯。
教会の件が片付いたら、私もまた旅の続きかな。
サーシャと離れるのは寂しいけど、いつまでも一緒に居るわけにはいかない。
それに逢いたくなったら転移でひとっ飛びだしね。
聖地アグヌスに戻ると、長旅の休養という事で、キャシーさんの許可を貰いサーシャと5日間もベッタリ遊んだ。
部屋に籠っていると見せかけて、一緒に地の果てに行ったり、海の底の海底神殿に行ったりと、とてもとても楽しい時間だった。
年甲斐もなくはしゃいでしまった。
こんなに親しい友人が出来たのも初めての経験かもしれない。あわよくばこのままずーっと⋯
でも楽しい時間と言うのは長くは続かない。
そうしてあっと言う間にサーシャとのお別れの時間がやって来た。
「リア、大好きよ」
「私も」
「私、お母様みたいな立派な聖女になるからね」
「うん、サーシャなら出来る。私応援する」
「約束ね」
「うん、約束」
小指で指切りを結ぶ。
「またね、リア」
お互いがハグし、その場で別れた。
暫くして、サーシャの部屋にキャシーさんが入って来る。
「あれ、リアは何処でしょうか?」
「⋯⋯旅立ってしまったわ」
キャシーは優秀だった。その一言で大方の事情を察していた。そもそもがリアの正体に疑問を覚えていた。
しかし、一緒に居る時のサーシャの笑顔を見ていると、得体は知れないけど悪い人ではないと思っていた。
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