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01萬屋稼業スタート
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早速、自分の新たな拠点となる事務所へと向かっていた。
この都市に僕の素性を知る者は誰一人としていない。
得体の知れない、正体不明という言葉がまさにぴったりだろうか。
「お、見えてきたな」
貯金を全て切り崩して建てた僕の新たな仕事場との初のご対面だ!
「あ、あれー?」
思わず変な声を出してしまった。
それもそのはず。想像していたよりも、新たな拠点となるはずのその場所は、小さかったからだ。
事務所の前で呆然と立ち尽くしていると中から一人の男が出てきた。
そう、僕の事務所を建ててもらうように依頼をした仲介人だった。
「お、来たかい。どうだ、いいのに仕上がってるだろー?」
仲介人の男へと詰め寄った。
「ちょっと話が違うじゃないですか!前に見せて貰った完成予定図とは、全く違いますよね?スケールにしたって、倍以上小さいと思います!これはれっきとした詐欺です!詐欺罪で訴えますよ」
仲介人の男は、呆れた表情をしていた。
「おいおい、あれはあくまでも予定であって、絶対じゃないんだぜ?それに素人が図面見ただけで大きさを正しく認識出来るわけもないだろ?」
ぐっ・・
このペテン師野郎が・・
「それにあれっぽっちの端た金じゃ、これが精一杯ですぜダンナ」
言いたい事だけ言い放ち仲介人は、何処かへ去ってしまった。
なんて事だ・・
初っ端からこれだと正直凹む。前途多難を示唆しているようだ。幸先悪すぎだろう。
しかし、落ち込んでばかりでは何も始まらない。
いいんだ。仕事で儲けて大きな事務所にすればいいじゃないか。
それに、最悪奥の手もあるしね。
今はまだそこまでの広さも必要ない為、取り敢えずこのままで満足しておこう。
気を取り直して自分の事務所へと入ってみる。
外は小さかったが、当然中も狭かった。
ま、当たり前なんだけどね。
間取りは、大きく分けて二部屋となっている。
正面入り口は事務所へ直結している。ここで、依頼もとい仕事を請け負うのだ。
事務所とは名ばかりで、奥に自分専用のデスクがあり、隅に依頼人用のソファーがあるだけのシンプルな感じだった。
事務所から扉一枚隔てた先には、僕の生活スペースがある。
これまた生活スペースとは名ばかりの部屋の中には何もない、もはや寝るだけのような空間だった。
全てを見て周るのに、ものの数分で終わってしまった。
さてさて、事務所の前に看板を掲げて、営業スタートといこうか。
看板のフレーズは、こうだ。
”リンの萬屋、なんでも来たれり”
我ながら、中々のセンスだろう。
依頼人の長蛇の列が出来ても不思議ではない。
・・・。
気が付けば看板を掲げてから、早2時間が経過していた。
「おかしいな・・何故客が誰も来ないんだっ!」
その後も待てど待てど誰一人として訪れる素振りすらなかった。
「あれか・・やはり、事務所が小さくてダサいからか!そうなのか!・・いや、たぶんそれは関係ないはずだ!」
リンは、その後もブツブツと独り言をつぶやいている。
「だとしたら・・。そうか、新しいから逆に入りにくいのかもしれないな!やはりここは、前で客引きをした方がいいのかもしれない!」
僕は、事務所から外に出て客引きを開始する。
・・・。
客引きしようにも、誰一人通らないぞ!一体どうなってるんだ。
よくよく見ると、辺りは閑散としていて、お世辞にも大通りとは言えない、むしろ路地裏という言葉がぴったりな場所だった。
「なんて事だ!!」
事前告知もなしで、イキナリこんな路地裏で営業開始したって誰も来るはずがない。
作戦変更だ。
現在の時刻は昼前だった。
こんな事もあろうかと、宣伝用のビラを大量に作っていたのだ。
もちろんお金はないので、手作りなのだが、昔から絵の才能があったのか、上手く描けていると自負している。
言葉だけ並べ立ててもね。この場所が分かるように案内図まで載せるという完璧な仕上がりとなっていた。
しかし、これを作っていた時は、ここがこんな辺鄙(へんぴ)な場所だとは気がつかなかったな。
お昼から1時間程ビラを配り、15時から営業を再開する事にする。
広場へとやってきた僕は、慣れた手付きで、萬屋の宣伝とビラを通行人に配布していく。
皆、渋々と言った感じでビラ自体は手に取ってくれたのだが、やはりというか、理由は分からないが、あまり興味を示していないようだった。
リンは、予定通り約1時間掛けてビラ100枚を配り終え、事務所へと戻ってきた。
ビラには、15時からと記載していたので、まだ後30分程度残っていた。
それから1時間が経過し、2時間が経過・・気が付けば外は薄暗くなっていた。
「流石に初日から期待してもダメか・・。うん、まだ初日だしね。色々と期待するのは明日からにしよう」
もはや誰に言っているのかも分からない感じだが、そんな独り言を呟いていた。
商い中の旗を取り外そうと事務所の前に出た僕の前には、狐耳の少年がいた。
「どうした少年。迷子かい?」
「お前だろ、昼前これ配ってたの」
少年が僕の目の前に差し出したのは、昼前僕が配っていたこの萬屋の宣伝文句を綴っているビラだった。
「確かに僕が配っていたビラだよ。もしかして、仕事の依・・」
「俺のねーちゃんを助けてくれ!」
セッカチな少年のようだ。
「何でもしてくれるんだろ!頼むよ!今はお金ないけど、必ず工面して持ってくるから、なあ、頼むよ!兄ちゃん!」
やれやれ、普通だったら、冷やかしは帰ってくれと追い返す所なのだけども。
この子は嘘はついていないようだし、話だけでも聞いてみよう。
「中で話を聞こうか」
少年を事務所の中へ通し、接客用のソファーに座ってもらう。
「で、話の続きだ。助けてくれとはどういう意味なんだい?」
少年は、事務所の中をキョロキョロとしていた。
「・・・それにしても狭い場所だな」
小声でボソッと呟いたようだが、生憎僕は地獄耳なのでね、聞こえていないと思っているだろうけど、ちゃんと聞こえているのだよ。
だが、ここは大人の対応を心掛けるとしよう。
仮にも大事なお客様だしね。仮にもね。
「客相手に、茶の一杯も出ないのか」
なっ・・!
なんて生意気なガ・・お客様なのかね・・。親の顔が見てみたいものだ。
リンは徐に呪文を口ずさむ。
すると、リンの眼前に一言で例えるならば、肌が氷色の美女が現れたのだ。
肌を露出させている白色のドレスを身に纏った氷色の美女。
非常に整った顔立ちで、その表情は無表情ながらどこか儚げで、リンの前に跪いていた。
イキナリ現れた存在に、流石の生意気な少年も口をポカーンとあけて驚いている。
「スノウ。そこの机の上のカップに水を注いで、お客様に渡してあげてくれるかい?」
スノウと呼ばれた氷の美女は、スッと立ち上がり、リンの言った通りに、机上のカップを手に取る。
すると、何もない所から、イキナリ水が湧き出し、いつの間にかカップの中は、水で満たされていた。
そのまま少年の元へと歩み寄り、カップを手渡したかと思いきや、スノウは影も形もなくなり、キレイサッパリと消えてしまった。
「な、なななんだ!今のは!」
「ああ、僕が呼び出した氷の精霊スノウさ」
「精霊?なんだよそれ!」
どうやらこの国では、あまり精霊というものが認知されていないようだ。
そう、僕は精霊使いだ。
その名の通り、精霊を使役しており、自由に呼び出すことが出来る。
先程のように、氷の精霊や火の精霊、水の精霊に風の精霊など、様々な精霊がこの世界には存在している。
並の精霊使いならば、持ち霊として召喚できるのは、2、3体が限界なのだが、僕に至っては、召喚出来る精霊のバリエーションは、100を超えていた。
「少年、そんな事より、君のお姉さんを助けて欲しいんじゃないのかい?」
「そ、そーだった。俺のねーちゃんが悪い奴らに攫われたんだよ!」
誘拐事件か、ここでの最初の依頼には、中々に相応しいだろう。
見事この依頼を鮮やかに解決して、ここスメラークにリンの萬屋あり!を広めてやろうじゃないか。
この都市に僕の素性を知る者は誰一人としていない。
得体の知れない、正体不明という言葉がまさにぴったりだろうか。
「お、見えてきたな」
貯金を全て切り崩して建てた僕の新たな仕事場との初のご対面だ!
「あ、あれー?」
思わず変な声を出してしまった。
それもそのはず。想像していたよりも、新たな拠点となるはずのその場所は、小さかったからだ。
事務所の前で呆然と立ち尽くしていると中から一人の男が出てきた。
そう、僕の事務所を建ててもらうように依頼をした仲介人だった。
「お、来たかい。どうだ、いいのに仕上がってるだろー?」
仲介人の男へと詰め寄った。
「ちょっと話が違うじゃないですか!前に見せて貰った完成予定図とは、全く違いますよね?スケールにしたって、倍以上小さいと思います!これはれっきとした詐欺です!詐欺罪で訴えますよ」
仲介人の男は、呆れた表情をしていた。
「おいおい、あれはあくまでも予定であって、絶対じゃないんだぜ?それに素人が図面見ただけで大きさを正しく認識出来るわけもないだろ?」
ぐっ・・
このペテン師野郎が・・
「それにあれっぽっちの端た金じゃ、これが精一杯ですぜダンナ」
言いたい事だけ言い放ち仲介人は、何処かへ去ってしまった。
なんて事だ・・
初っ端からこれだと正直凹む。前途多難を示唆しているようだ。幸先悪すぎだろう。
しかし、落ち込んでばかりでは何も始まらない。
いいんだ。仕事で儲けて大きな事務所にすればいいじゃないか。
それに、最悪奥の手もあるしね。
今はまだそこまでの広さも必要ない為、取り敢えずこのままで満足しておこう。
気を取り直して自分の事務所へと入ってみる。
外は小さかったが、当然中も狭かった。
ま、当たり前なんだけどね。
間取りは、大きく分けて二部屋となっている。
正面入り口は事務所へ直結している。ここで、依頼もとい仕事を請け負うのだ。
事務所とは名ばかりで、奥に自分専用のデスクがあり、隅に依頼人用のソファーがあるだけのシンプルな感じだった。
事務所から扉一枚隔てた先には、僕の生活スペースがある。
これまた生活スペースとは名ばかりの部屋の中には何もない、もはや寝るだけのような空間だった。
全てを見て周るのに、ものの数分で終わってしまった。
さてさて、事務所の前に看板を掲げて、営業スタートといこうか。
看板のフレーズは、こうだ。
”リンの萬屋、なんでも来たれり”
我ながら、中々のセンスだろう。
依頼人の長蛇の列が出来ても不思議ではない。
・・・。
気が付けば看板を掲げてから、早2時間が経過していた。
「おかしいな・・何故客が誰も来ないんだっ!」
その後も待てど待てど誰一人として訪れる素振りすらなかった。
「あれか・・やはり、事務所が小さくてダサいからか!そうなのか!・・いや、たぶんそれは関係ないはずだ!」
リンは、その後もブツブツと独り言をつぶやいている。
「だとしたら・・。そうか、新しいから逆に入りにくいのかもしれないな!やはりここは、前で客引きをした方がいいのかもしれない!」
僕は、事務所から外に出て客引きを開始する。
・・・。
客引きしようにも、誰一人通らないぞ!一体どうなってるんだ。
よくよく見ると、辺りは閑散としていて、お世辞にも大通りとは言えない、むしろ路地裏という言葉がぴったりな場所だった。
「なんて事だ!!」
事前告知もなしで、イキナリこんな路地裏で営業開始したって誰も来るはずがない。
作戦変更だ。
現在の時刻は昼前だった。
こんな事もあろうかと、宣伝用のビラを大量に作っていたのだ。
もちろんお金はないので、手作りなのだが、昔から絵の才能があったのか、上手く描けていると自負している。
言葉だけ並べ立ててもね。この場所が分かるように案内図まで載せるという完璧な仕上がりとなっていた。
しかし、これを作っていた時は、ここがこんな辺鄙(へんぴ)な場所だとは気がつかなかったな。
お昼から1時間程ビラを配り、15時から営業を再開する事にする。
広場へとやってきた僕は、慣れた手付きで、萬屋の宣伝とビラを通行人に配布していく。
皆、渋々と言った感じでビラ自体は手に取ってくれたのだが、やはりというか、理由は分からないが、あまり興味を示していないようだった。
リンは、予定通り約1時間掛けてビラ100枚を配り終え、事務所へと戻ってきた。
ビラには、15時からと記載していたので、まだ後30分程度残っていた。
それから1時間が経過し、2時間が経過・・気が付けば外は薄暗くなっていた。
「流石に初日から期待してもダメか・・。うん、まだ初日だしね。色々と期待するのは明日からにしよう」
もはや誰に言っているのかも分からない感じだが、そんな独り言を呟いていた。
商い中の旗を取り外そうと事務所の前に出た僕の前には、狐耳の少年がいた。
「どうした少年。迷子かい?」
「お前だろ、昼前これ配ってたの」
少年が僕の目の前に差し出したのは、昼前僕が配っていたこの萬屋の宣伝文句を綴っているビラだった。
「確かに僕が配っていたビラだよ。もしかして、仕事の依・・」
「俺のねーちゃんを助けてくれ!」
セッカチな少年のようだ。
「何でもしてくれるんだろ!頼むよ!今はお金ないけど、必ず工面して持ってくるから、なあ、頼むよ!兄ちゃん!」
やれやれ、普通だったら、冷やかしは帰ってくれと追い返す所なのだけども。
この子は嘘はついていないようだし、話だけでも聞いてみよう。
「中で話を聞こうか」
少年を事務所の中へ通し、接客用のソファーに座ってもらう。
「で、話の続きだ。助けてくれとはどういう意味なんだい?」
少年は、事務所の中をキョロキョロとしていた。
「・・・それにしても狭い場所だな」
小声でボソッと呟いたようだが、生憎僕は地獄耳なのでね、聞こえていないと思っているだろうけど、ちゃんと聞こえているのだよ。
だが、ここは大人の対応を心掛けるとしよう。
仮にも大事なお客様だしね。仮にもね。
「客相手に、茶の一杯も出ないのか」
なっ・・!
なんて生意気なガ・・お客様なのかね・・。親の顔が見てみたいものだ。
リンは徐に呪文を口ずさむ。
すると、リンの眼前に一言で例えるならば、肌が氷色の美女が現れたのだ。
肌を露出させている白色のドレスを身に纏った氷色の美女。
非常に整った顔立ちで、その表情は無表情ながらどこか儚げで、リンの前に跪いていた。
イキナリ現れた存在に、流石の生意気な少年も口をポカーンとあけて驚いている。
「スノウ。そこの机の上のカップに水を注いで、お客様に渡してあげてくれるかい?」
スノウと呼ばれた氷の美女は、スッと立ち上がり、リンの言った通りに、机上のカップを手に取る。
すると、何もない所から、イキナリ水が湧き出し、いつの間にかカップの中は、水で満たされていた。
そのまま少年の元へと歩み寄り、カップを手渡したかと思いきや、スノウは影も形もなくなり、キレイサッパリと消えてしまった。
「な、なななんだ!今のは!」
「ああ、僕が呼び出した氷の精霊スノウさ」
「精霊?なんだよそれ!」
どうやらこの国では、あまり精霊というものが認知されていないようだ。
そう、僕は精霊使いだ。
その名の通り、精霊を使役しており、自由に呼び出すことが出来る。
先程のように、氷の精霊や火の精霊、水の精霊に風の精霊など、様々な精霊がこの世界には存在している。
並の精霊使いならば、持ち霊として召喚できるのは、2、3体が限界なのだが、僕に至っては、召喚出来る精霊のバリエーションは、100を超えていた。
「少年、そんな事より、君のお姉さんを助けて欲しいんじゃないのかい?」
「そ、そーだった。俺のねーちゃんが悪い奴らに攫われたんだよ!」
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