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013:高山都市ビーダルアム
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馬車を飛ばして3日かかる距離をグリンが飛ばしてくれたおかげで3時間程で到着してしまった。
ビーダルアムは、近場に鉱山が多数存在している鉱山都市として有名だった。
人口は凡そ20万人。
鉱山からもたらされる鉱石で成り立っていると言っても過言ではない。
元は、小さな発掘現場でしかなかったのだが、ここ100年でここまでの変化を遂げていた。
「流石にグリンと一緒に降りると混乱は必至かな」
ビーダルアムより少し離れた場所に降り立った。
「悪いけどここで待っていてくれないかな?」
「主の仰せのままに」
少女の名前はナターシャ。
ナターシャは、移動中もずっと放心状態だった。
驚くのも無理もない。空を飛ぶなんて経験はもちろん初めてなのだろう。
「ナターシャ、大丈夫かい?」
「・・・はい。ずっと心臓がバクバク言ってましたが、少し落ち着きました。それにしてもリンさんは凄い人なんですね・・」
「凄いのは僕じゃなくて、精霊たちだよ。それより病院の場所は分かるかい?」
ナターシャは、首を左右にフリフリしている。
「ならば、誰かに聞かないとね」
辺りはすでに夜の闇に包まれていた。
しかし、大きな都市だけあり、通行人にまばらに歩いている。
通行人に聞いて、何とか問題の病院に辿り着くことができた。
ナターシャが病院の名前を知らないと言った時はどうしようかとリンは困惑していたが、ナターシャの母親らしき人物が3日程前に運ばれた事をたまたま知っている人物だったのだ。
病院に入り、受付の人に事情を説明する。
早く母に会いたい一心で、逆に上手く喋る事が出来ないナターシャに変わってリンが全て説明していた。
既に面会時間は過ぎていたのだが、場合が場合な為に面会の許可が降りた。
折角文字通り超特急で飛んできたのにこんなとこで足止めを食うわけにはいかない。
仮に許可が降りなくても、リンならばどうとでもなると考えていた。
受付の人に病室の前まで案内してもらう。
「僕はここで待っているから」
しかし、リンのこの言葉はナターシャがリンの袖を掴んで離さなかった事で叶わなかった。
中は個室のようで、部屋の中央にベットが一つあるだけ。
中に入るな否や、ナターシャはリンの袖から手を離し、母親の元に駆け寄り、意識のないその白い手をギュッと握り締めた。
受付の人に話を聞いた限りでは、ナターシャの母親は、鉱山で見つかったとされる珍しい鉱物資源の調査中に急な落盤事故に遭ってしまった。
何とか救出することには成功したが、頭部を強く殴打したらしく、意識がなく、頭部からの出血が酷く状態の回復は見込めないという。
この世界にも回復魔法という物は存在する。
聖職者という、治癒術に特化した魔法を行使する者たちの事だ。
しかし、その数はあまりにも少なく、数ある職業の中で一二を争う程に人数が少ないとさえ言われている。
しかし、治癒術にもレベルというものが存在する。
数値で表すならば1〜10だろうか。
一般的に聖職者の資質ありと言われるのはレベル3以上だと言われている。
レベル1でも取得出来れば、聖職者になる事は可能だが、当然のことながらレベルに応じて治癒術の能力は大きく異なる。
この病院にも3名の聖職者がいるそうだが、一番高い者でもレベル3の治癒術しか使えない為、精々骨まで達していない傷を完治出来る程度だった。
結局の所、外科的措置を施し、時間を掛けてゆっくりと完治を待つしかなかった。
しかし、リンには精霊の力がある。
どんな傷や病気でも一瞬で直してしまう。それこそ病院や聖職者など不要と思える程のものだった。
しかし、大きな力にはその強さに付随して大きな代償がある。
全てを癒す精霊シルティナは、1日1回しか呼ぶ事が出来ない。
しかも一度にこの世界に召喚出来るのは僅か10分だけなのだ。
そして、治癒の程度により術者の魔力を消費する。
シルティナは、治癒術の魔法を行使する為の魔力を持ち合わせておらず、術者の魔力を使わないと治癒術を使う事は出来ない。
いくら防大な魔力を保有しているリンにとっても、一度に何人も治癒術を使う事は出来ない。
しかし、リンにはそんな事は関係なかった。
ナターシャは背後で眩い光を出を感じると、その目に涙を浮かべクシャクシャになっている顔を後ろに向ける。
ナターシャのすぐ後ろにいたのは、例えるならば天使だった。
「天使・・さま・・?」
リンが呼び出した精霊は、もちろん癒しの精霊シルティナだった。
リンが何も発さずともシルティナは救うべき人を理解していた。
ご主人様がいて、前には泣き崩れる少女。そしてその少女の前には、ベットに横たわる女性。
シルティナが、ナターシャの横に立つと、ナターシャに向かい天使のような微笑みを向けて頭を優しく撫でる。
そして女性の方へ視線を戻すと、両手を合わせて祈るようなポーズを取った。
するとどうだろうか。
ナターシャの母親が白くて優しい光に包まれたのだ。
それでいてどこか温かさまで感じる。
眩しいはずなのに、ナターシャは目をパッと見開き、まるでその光景を一瞬たりとも見逃さないと言わんばかりだった。
段々とナターシャの母親を包んでいた光が収まり、やがて消えた。
シルティナは、リンの方へ振り返ると仰々しくお辞儀をした。
「ありがとうシルティナ」
リンの言葉を聞き、再び天使の微笑みを見せると、精霊界へと戻っていった。
何かを言いたそうにしているナターシャ。
しかし、背後に動く気配を感じて、すぐに視線を母親へと向けた。
目が開いていたのだ。
状況の回復は見込めないと言われてから僅か15分後の出来事だった。
ナターシャは、一時止まっていた涙が、また滝のように流れ出す。
その光景にほっこりしながらも、リンは物音を立てないように病室を後にする。
「待たせちゃってごめんね」
「主、先程の娘の姿が見えないようだが?」
「ああ、ナターシャなら、ここへ母親に逢いに来たんだ。僕は送り届けただけさ」
「ならば行くとしよう」
リンはグリンに跨ると、スメラーク目指して飛び立つのだった。
「流石にマリーさんはもう寝てるかな」
行きは3時間を費やしたが、帰りはなんと2時間で戻ってくる事が出来た。
同乗者がいた為、グリンにある程度セーブして飛行してもらっていたからなのだが、リン一人の場合はまさに全速力だった。
上空に法定速度規制があれば、間違いなく捕まっていたいただろう。
いや、捕まる事なく逃げきれていただろうか?
「お帰りなさいリンさん」
時刻は闇夜と静寂に包まれた深夜3時過ぎ。にも関わらずマリーは起きていた。
「マリーさん、ただいま。まさか起きているとは思いませんでしたよ」
「リンさん一人頑張っているんですもの、私一人寝ているなんて出来ませんよ」
マリーは、昼間にリンに言われた事を何度も考えていた。
''仕事を終えて帰って来た時にそれを出迎えてくれる人がいるのっていいものですよ''
「ご飯の用意は出来ていますよ。食べられます?それともお疲れでしょうからお休みされます?」
「実は腹ペコだったんです」
「あはは、じゃ、コートはこちらに。後、明日は昼からの営業にさせて貰いましょう。入り口に貼紙しておきますね」
リアじゅう爆発しろ!という声が聞こえてきそうが、少なくともリンにはこれっぽっちもマリーに対して恋愛めいた感情は抱いていない。むしろ娘という感覚の方が近いのかもしれない。
マリーに関しては言うまでもないが・・
「いえ、僕は大丈夫ですから通常通りに9時から・・」
「絶対駄目です!」
「ひっ」
あまりのマリーの気迫に、リンは思わず悲鳴めいた声を発してしまった。
「ちゃんと寝ないと仕事に支障が出ます。万全の状態じゃないと困難な局面に陥った時に本来の力が発揮出来ずにまさかなんて事態が起こらないとも限らないんです!リンさんにもしもの事があったらと思うと、心配で心配で、待っている方の身も考えて下さい!だから、明日の営業は正午からです!」
坦々と発せられるマリーの言葉にリンはただただ頷くしかなかった。
この光景だけ見れば、姉さん女房と言えるだろう。
リンは、思った。
(マリーさんにはなるべく逆らわないようにしよう)
ビーダルアムは、近場に鉱山が多数存在している鉱山都市として有名だった。
人口は凡そ20万人。
鉱山からもたらされる鉱石で成り立っていると言っても過言ではない。
元は、小さな発掘現場でしかなかったのだが、ここ100年でここまでの変化を遂げていた。
「流石にグリンと一緒に降りると混乱は必至かな」
ビーダルアムより少し離れた場所に降り立った。
「悪いけどここで待っていてくれないかな?」
「主の仰せのままに」
少女の名前はナターシャ。
ナターシャは、移動中もずっと放心状態だった。
驚くのも無理もない。空を飛ぶなんて経験はもちろん初めてなのだろう。
「ナターシャ、大丈夫かい?」
「・・・はい。ずっと心臓がバクバク言ってましたが、少し落ち着きました。それにしてもリンさんは凄い人なんですね・・」
「凄いのは僕じゃなくて、精霊たちだよ。それより病院の場所は分かるかい?」
ナターシャは、首を左右にフリフリしている。
「ならば、誰かに聞かないとね」
辺りはすでに夜の闇に包まれていた。
しかし、大きな都市だけあり、通行人にまばらに歩いている。
通行人に聞いて、何とか問題の病院に辿り着くことができた。
ナターシャが病院の名前を知らないと言った時はどうしようかとリンは困惑していたが、ナターシャの母親らしき人物が3日程前に運ばれた事をたまたま知っている人物だったのだ。
病院に入り、受付の人に事情を説明する。
早く母に会いたい一心で、逆に上手く喋る事が出来ないナターシャに変わってリンが全て説明していた。
既に面会時間は過ぎていたのだが、場合が場合な為に面会の許可が降りた。
折角文字通り超特急で飛んできたのにこんなとこで足止めを食うわけにはいかない。
仮に許可が降りなくても、リンならばどうとでもなると考えていた。
受付の人に病室の前まで案内してもらう。
「僕はここで待っているから」
しかし、リンのこの言葉はナターシャがリンの袖を掴んで離さなかった事で叶わなかった。
中は個室のようで、部屋の中央にベットが一つあるだけ。
中に入るな否や、ナターシャはリンの袖から手を離し、母親の元に駆け寄り、意識のないその白い手をギュッと握り締めた。
受付の人に話を聞いた限りでは、ナターシャの母親は、鉱山で見つかったとされる珍しい鉱物資源の調査中に急な落盤事故に遭ってしまった。
何とか救出することには成功したが、頭部を強く殴打したらしく、意識がなく、頭部からの出血が酷く状態の回復は見込めないという。
この世界にも回復魔法という物は存在する。
聖職者という、治癒術に特化した魔法を行使する者たちの事だ。
しかし、その数はあまりにも少なく、数ある職業の中で一二を争う程に人数が少ないとさえ言われている。
しかし、治癒術にもレベルというものが存在する。
数値で表すならば1〜10だろうか。
一般的に聖職者の資質ありと言われるのはレベル3以上だと言われている。
レベル1でも取得出来れば、聖職者になる事は可能だが、当然のことながらレベルに応じて治癒術の能力は大きく異なる。
この病院にも3名の聖職者がいるそうだが、一番高い者でもレベル3の治癒術しか使えない為、精々骨まで達していない傷を完治出来る程度だった。
結局の所、外科的措置を施し、時間を掛けてゆっくりと完治を待つしかなかった。
しかし、リンには精霊の力がある。
どんな傷や病気でも一瞬で直してしまう。それこそ病院や聖職者など不要と思える程のものだった。
しかし、大きな力にはその強さに付随して大きな代償がある。
全てを癒す精霊シルティナは、1日1回しか呼ぶ事が出来ない。
しかも一度にこの世界に召喚出来るのは僅か10分だけなのだ。
そして、治癒の程度により術者の魔力を消費する。
シルティナは、治癒術の魔法を行使する為の魔力を持ち合わせておらず、術者の魔力を使わないと治癒術を使う事は出来ない。
いくら防大な魔力を保有しているリンにとっても、一度に何人も治癒術を使う事は出来ない。
しかし、リンにはそんな事は関係なかった。
ナターシャは背後で眩い光を出を感じると、その目に涙を浮かべクシャクシャになっている顔を後ろに向ける。
ナターシャのすぐ後ろにいたのは、例えるならば天使だった。
「天使・・さま・・?」
リンが呼び出した精霊は、もちろん癒しの精霊シルティナだった。
リンが何も発さずともシルティナは救うべき人を理解していた。
ご主人様がいて、前には泣き崩れる少女。そしてその少女の前には、ベットに横たわる女性。
シルティナが、ナターシャの横に立つと、ナターシャに向かい天使のような微笑みを向けて頭を優しく撫でる。
そして女性の方へ視線を戻すと、両手を合わせて祈るようなポーズを取った。
するとどうだろうか。
ナターシャの母親が白くて優しい光に包まれたのだ。
それでいてどこか温かさまで感じる。
眩しいはずなのに、ナターシャは目をパッと見開き、まるでその光景を一瞬たりとも見逃さないと言わんばかりだった。
段々とナターシャの母親を包んでいた光が収まり、やがて消えた。
シルティナは、リンの方へ振り返ると仰々しくお辞儀をした。
「ありがとうシルティナ」
リンの言葉を聞き、再び天使の微笑みを見せると、精霊界へと戻っていった。
何かを言いたそうにしているナターシャ。
しかし、背後に動く気配を感じて、すぐに視線を母親へと向けた。
目が開いていたのだ。
状況の回復は見込めないと言われてから僅か15分後の出来事だった。
ナターシャは、一時止まっていた涙が、また滝のように流れ出す。
その光景にほっこりしながらも、リンは物音を立てないように病室を後にする。
「待たせちゃってごめんね」
「主、先程の娘の姿が見えないようだが?」
「ああ、ナターシャなら、ここへ母親に逢いに来たんだ。僕は送り届けただけさ」
「ならば行くとしよう」
リンはグリンに跨ると、スメラーク目指して飛び立つのだった。
「流石にマリーさんはもう寝てるかな」
行きは3時間を費やしたが、帰りはなんと2時間で戻ってくる事が出来た。
同乗者がいた為、グリンにある程度セーブして飛行してもらっていたからなのだが、リン一人の場合はまさに全速力だった。
上空に法定速度規制があれば、間違いなく捕まっていたいただろう。
いや、捕まる事なく逃げきれていただろうか?
「お帰りなさいリンさん」
時刻は闇夜と静寂に包まれた深夜3時過ぎ。にも関わらずマリーは起きていた。
「マリーさん、ただいま。まさか起きているとは思いませんでしたよ」
「リンさん一人頑張っているんですもの、私一人寝ているなんて出来ませんよ」
マリーは、昼間にリンに言われた事を何度も考えていた。
''仕事を終えて帰って来た時にそれを出迎えてくれる人がいるのっていいものですよ''
「ご飯の用意は出来ていますよ。食べられます?それともお疲れでしょうからお休みされます?」
「実は腹ペコだったんです」
「あはは、じゃ、コートはこちらに。後、明日は昼からの営業にさせて貰いましょう。入り口に貼紙しておきますね」
リアじゅう爆発しろ!という声が聞こえてきそうが、少なくともリンにはこれっぽっちもマリーに対して恋愛めいた感情は抱いていない。むしろ娘という感覚の方が近いのかもしれない。
マリーに関しては言うまでもないが・・
「いえ、僕は大丈夫ですから通常通りに9時から・・」
「絶対駄目です!」
「ひっ」
あまりのマリーの気迫に、リンは思わず悲鳴めいた声を発してしまった。
「ちゃんと寝ないと仕事に支障が出ます。万全の状態じゃないと困難な局面に陥った時に本来の力が発揮出来ずにまさかなんて事態が起こらないとも限らないんです!リンさんにもしもの事があったらと思うと、心配で心配で、待っている方の身も考えて下さい!だから、明日の営業は正午からです!」
坦々と発せられるマリーの言葉にリンはただただ頷くしかなかった。
この光景だけ見れば、姉さん女房と言えるだろう。
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