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第3話 これはいくらなんでも厨二過ぎません!?
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あの日から大学、バイトに加えてロボバトと、知奈の状況は一変した。
「いつもごめんねー。みぅ」
「全然大丈夫。こんな楽しい事に参加出来るなんて、逆にありがとうだよ!」
知奈は、みぅが隣にずっといてくれる事が心強く、そしてとても嬉しかった。
また、製作班は男しかおらず「採寸や計量の時にみぅがいなかったらどうなっていたか……」と知奈は嫌な想像をしてしまう。
今回は21世紀枠につき、ロボバト運営や大学からの資金提供があり、更に山本経由で大企業の支援がついている。
それにより予算、開発スタッフ、施設共に問題はないが、メインスタッフが他チームと比べて少ないのが弱点だった。
それでも、ロボットアニメ同好会はロマンの為に全力で取り組んでいた。
* * *
製作班は知奈の各種データに合わせて、着々と設計・製作を進めていく。
それに合わせて、知奈もみぅのサポートを受けながら少しずつ操作方法の習得や訓練が始まった。
「……んもーっ!」
イメージ通りに動かせない事に知奈は思わず声を荒げてしまう。
「大変そうだね。ねいねちゃん……」
「タイミングが全然わからないー。もーやってられないわ」
腕の操作方法が独特な上に、実体のないシミュレーターだ。感覚が掴みにくいのは仕方のない事かもしれない。
「でも、私頑張る! ほづみ君の前でカッコイイ所見せるんだから!」
知奈はシミュレーターを再起動させて、改めて1から訓練を開始する。
「……やっぱりカッコいいな。ねいねちゃんは」
小さい声でみぅはつぶやいた。
(運動が得意で頑張り屋さん。更に小柄で可愛くて、私には無いモノをたくさん持っている。憧れちゃうな)
…
……
………
* * *
それから2ヶ月後。二人は久しぶりにロボット開発室の前に立っていた。
目の前にある大きなシャッターの向こうに、組み上がったロボがいる筈だ。
「いよいよロボとパイロットのご対面だ! くぅ~っ。燃えるねぇ!」
「ついに実機が見れるんですね! 楽しみです!」
「…………」
盛り上がってる会長とみぅとは対照的に、知奈はどん底まで冷め切ってた。
その原因は直前に渡されたマニュアルの中にある。
——————————
形式番号:FFB-01
名称:Expelled Angel “追放天使”
全高:2.3m
重量:270kg(バッテリー含む)
駆動時間:約20分(通常モード時)
——————————
最初に読んだ時、知奈は自分の目を疑い、その後沸々と怒りが沸いていた。
(……は? 何よこの名前。追放天使!? これ店長の提案でしょ! どうせ店名に合わせたんだろうけど、いくらなんでもこれは厨二すぎません!?)
と、知奈はあれから脳内愚痴大会を繰り返していた。もし店からの特別手当が無かったら、ボイコットしてでも改名させていただろう。
…………
数分後、満を持して目の前のシャッターがゆっくりと上がっていく。
足元から見えてくる白を基調とした、黒と金色がワンポイントのロボット。
FFB-01 フレキシブルフレームB型、”追放天使”はまるで主人を待つかのように、静かに佇んでいる。
「こ、これが追放天使……!」
「フフン。恐れ入ったか!」
ロボを見つめながら呟くみぅに対して、渡辺会長は自慢げに笑う。
それに対して、知奈は開口一番「何で言うか“ちゃちい”ですね」と口を滑らせてしまう。
しまった!と知奈は焦った表情を見せたが、それを聞いた会長はクククッと笑いながら「そう見えるよな」と返した。
実際、他のロボと比較したらそう見えても仕方がないのだ。
ロボバトに出場するロボット達は全高4m以上が当たり前である。
更に最近は大型化が進み、ルール上限である6.5mギリギリのロボすら現れてきている。
階級制限が無いならヘビー級ボクサーが一番強い。という理屈と同じなのだろう。
バトルにおいてダウンは一発KO扱いだ。
そう考えたら大型化、重量増、低重心は当然の流れであり、キャタピラや多脚にするのも理にかなっている。
それらに比べたら、2.3mの追放天使は子供であり、しかも細身で完全な二足歩行型だ。普通に考えたら勝ち目は無い。
しかし、だからこそ奴らには隙がある! と同好会メンバーは口を揃えて言う。
「大船に乗った気分で任せてください。あなたの高い身体能力と、私の持ち込んだ最先端技術で、ひと暴れさせてもらいますよ」
山本は心底楽しそうに知奈とみぅに話しかける。
(話を聞いてコンセプトはわかるけど、もし目論見が外れた時、私はどうなるのだろう……)
不安な表情を見せる知奈とは対照的に、渡辺会長と山本は絶対的な自信に溢れていた。
会長は高らかに叫ぶ。
「それじゃ、いってみようか!」
――水道橋大学ロボットアニメ同好会の、そしてねいねの挑戦がここから始まる
「いつもごめんねー。みぅ」
「全然大丈夫。こんな楽しい事に参加出来るなんて、逆にありがとうだよ!」
知奈は、みぅが隣にずっといてくれる事が心強く、そしてとても嬉しかった。
また、製作班は男しかおらず「採寸や計量の時にみぅがいなかったらどうなっていたか……」と知奈は嫌な想像をしてしまう。
今回は21世紀枠につき、ロボバト運営や大学からの資金提供があり、更に山本経由で大企業の支援がついている。
それにより予算、開発スタッフ、施設共に問題はないが、メインスタッフが他チームと比べて少ないのが弱点だった。
それでも、ロボットアニメ同好会はロマンの為に全力で取り組んでいた。
* * *
製作班は知奈の各種データに合わせて、着々と設計・製作を進めていく。
それに合わせて、知奈もみぅのサポートを受けながら少しずつ操作方法の習得や訓練が始まった。
「……んもーっ!」
イメージ通りに動かせない事に知奈は思わず声を荒げてしまう。
「大変そうだね。ねいねちゃん……」
「タイミングが全然わからないー。もーやってられないわ」
腕の操作方法が独特な上に、実体のないシミュレーターだ。感覚が掴みにくいのは仕方のない事かもしれない。
「でも、私頑張る! ほづみ君の前でカッコイイ所見せるんだから!」
知奈はシミュレーターを再起動させて、改めて1から訓練を開始する。
「……やっぱりカッコいいな。ねいねちゃんは」
小さい声でみぅはつぶやいた。
(運動が得意で頑張り屋さん。更に小柄で可愛くて、私には無いモノをたくさん持っている。憧れちゃうな)
…
……
………
* * *
それから2ヶ月後。二人は久しぶりにロボット開発室の前に立っていた。
目の前にある大きなシャッターの向こうに、組み上がったロボがいる筈だ。
「いよいよロボとパイロットのご対面だ! くぅ~っ。燃えるねぇ!」
「ついに実機が見れるんですね! 楽しみです!」
「…………」
盛り上がってる会長とみぅとは対照的に、知奈はどん底まで冷め切ってた。
その原因は直前に渡されたマニュアルの中にある。
——————————
形式番号:FFB-01
名称:Expelled Angel “追放天使”
全高:2.3m
重量:270kg(バッテリー含む)
駆動時間:約20分(通常モード時)
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最初に読んだ時、知奈は自分の目を疑い、その後沸々と怒りが沸いていた。
(……は? 何よこの名前。追放天使!? これ店長の提案でしょ! どうせ店名に合わせたんだろうけど、いくらなんでもこれは厨二すぎません!?)
と、知奈はあれから脳内愚痴大会を繰り返していた。もし店からの特別手当が無かったら、ボイコットしてでも改名させていただろう。
…………
数分後、満を持して目の前のシャッターがゆっくりと上がっていく。
足元から見えてくる白を基調とした、黒と金色がワンポイントのロボット。
FFB-01 フレキシブルフレームB型、”追放天使”はまるで主人を待つかのように、静かに佇んでいる。
「こ、これが追放天使……!」
「フフン。恐れ入ったか!」
ロボを見つめながら呟くみぅに対して、渡辺会長は自慢げに笑う。
それに対して、知奈は開口一番「何で言うか“ちゃちい”ですね」と口を滑らせてしまう。
しまった!と知奈は焦った表情を見せたが、それを聞いた会長はクククッと笑いながら「そう見えるよな」と返した。
実際、他のロボと比較したらそう見えても仕方がないのだ。
ロボバトに出場するロボット達は全高4m以上が当たり前である。
更に最近は大型化が進み、ルール上限である6.5mギリギリのロボすら現れてきている。
階級制限が無いならヘビー級ボクサーが一番強い。という理屈と同じなのだろう。
バトルにおいてダウンは一発KO扱いだ。
そう考えたら大型化、重量増、低重心は当然の流れであり、キャタピラや多脚にするのも理にかなっている。
それらに比べたら、2.3mの追放天使は子供であり、しかも細身で完全な二足歩行型だ。普通に考えたら勝ち目は無い。
しかし、だからこそ奴らには隙がある! と同好会メンバーは口を揃えて言う。
「大船に乗った気分で任せてください。あなたの高い身体能力と、私の持ち込んだ最先端技術で、ひと暴れさせてもらいますよ」
山本は心底楽しそうに知奈とみぅに話しかける。
(話を聞いてコンセプトはわかるけど、もし目論見が外れた時、私はどうなるのだろう……)
不安な表情を見せる知奈とは対照的に、渡辺会長と山本は絶対的な自信に溢れていた。
会長は高らかに叫ぶ。
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――水道橋大学ロボットアニメ同好会の、そしてねいねの挑戦がここから始まる
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