百万の契約

青いピアノ

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第5章 契約と誓約の戦

第315話 魔力融合の加速


「……アン執行官は魔力融合しないのね」

「ああ…。私はそういうのには興味ない」

アンはバブルアートでピンクのガムの小屋を作り出すと、棒突きの飴をコロコロと舐めながら辺りに綾香がいないか探すことにした。

ミレンはというと、ふっくらとした唇を尖らせて「私も嫌な気分になるから離れとこうかな」と呟き、アンを追った。

小屋は魔力によって硬くなり、ベタつきがない。小屋の中には二人の大人がなんとか横になって寝られるほどの小さなベッド代わりの台が作られていた。

椿と夏希は魔法陣を用意して、契約と誓約による融合を魔力融合の約束をした後に、それぞれ服を脱ぎ始めた。

椿は夏希の質問に目を伏せ、頬を軽く掻いた。

「時間短縮の方法…ないわけじゃないけど、ちょっと…言いにくいんだ」

夏希は腕を組み、眉を寄せた。

「何? ハッキリ言ってよ」

「お、お互いの……を飲むんだ…」

「え…?………へ?」

夏希は顔が真っ赤になると、声が掠れた。

「…だから、僕は君の愛の液を。君は僕を飲むんだ…。普通にセックスすると、体内に魔力が取り込まれるまで時間がかかる。だけど、セックスに加えて、お互いの体液を飲むと魔力融合速度が加速するんだ」

「ちょ、ちょっと待ってよ…。私まだ一度しかセックス経験していないんだよ…?それも二年前にあなたとやっただけ…。久しぶりにやるのに…の、飲むの…!?」

「うん。正直、かなり酷い味らしいからあまりお勧めしたくはないんだけど…」


「で、できるかわからないけど……。それで本当に融合が加速するのよね?誰かと経験して確認したってことよね?」

「う、うん…」

椿はヴァルティエ家の女性たちのことを思い出しながら頷いた。

「も、もう一度言っておくけど…私はあなたと一回やっただけ。それ以外経験なんてないんだから、あなたが教えてよね…!」

夏希の声は囁くように低く、熱を帯びていた。彼女は台の縁を握り、細い指がわずかに力を込める。胸元が小さく上下し、ドキドキが伝わってくる。

椿は一歩近づき、彼女の前に立つ。サナエのことが一瞬頭をよぎり、躊躇するも、今は目の前のことに集中することを心に誓う。

椿は優しく夏希を抱きしめる。心臓の鼓動が聞こえるほど近く、夏希の体温が空気を温める。彼はそっと手を伸ばし、彼女の頬に触れた。柔らかな肌に指が沈み、夏希の瞳が揺れる。

「夏希さん…大丈夫、任せて」

椿の声は掠れ、抑えきれない想いが滲む。

夏希は微笑み、首を傾けて彼の手のひらに頬を預けた。彼女の唇がわずかに開き、吐息が椿の指先に触れる。

「…なら、私を、感じさせて」

彼女の手が椿の胸に滑り、ゆっくりと引き寄せる。台の上で身を乗り出した夏希の髪が肩から滑り落ち、裸の肌を飾る。椿は彼女の腰に手を添え、そっと支える。二人の距離が消え、唇が触れ合う。柔らかく、熱いキス。夏希の指が椿の背中に回り、軽く爪を立てる。彼女の心臓の鼓動が、彼の胸に響く。

「椿…」

キスが離れ、夏希が囁く。青い瞳が彼を見つめ、頬に薄い紅が差す。

「……とけちゃう」

椿は無言で頷き、彼女の額にそっと唇を寄せた。二人の鼓動が、小屋の静寂に溶け合う。

夏希の唇が椿に再び重なる。台の上で彼女の裸の肌が輝き、ダークブラウンの髪が肩に乱れる。青い瞳が熱く椿を見つめる。キスは深まり、二人の舌が絡み合う。夏希の息が熱く、椿の口内に甘い吐息が流れ込む。

彼女が椿の腰に手を置くと彼女の舌が大胆に動くが、歯が軽く当たり、椿が小さく顔をしかめる。

「…夏希さん、ちょっと…ゆっくり、こう…」

椿は囁き、優しく導く。

夏希は目を閉じ、椿の指示に合わせるように舌を滑らせる。彼女の指が椿の腰を握り、熱い吐息が二人の間で混ざり合う。しばらくして、夏希の動きが大胆になり、椿の体が小さく震える。彼女は顔を離し、頬を赤らめて唇を噛んだ。

「…ん、なんか…これは…変な味…」

夏希の声は掠れ、恥じらいと興奮が混じる。彼女は台の縁を強く握り、目を逸らすも、すぐに椿の視線を引き戻す。

椿は彼女の肩にそっと手を滑らせた。

「夏希さん無理はしないで」

夏希はやっとの思いでコクンと飲み込んだ。

すると、彼の手が夏希の背中をなぞり、しなやかな肌に触れる。彼女の体がビクッと反応し、吐息が漏れる。椿の指が彼女の腰を優しく撫でると、夏希の体がさらに震え、熱い吐息が彼の首筋に当たる。

「椿…恥ずかしい……」

夏希は囁き、椿に身を預ける。椿が舌で優しく触れると、夏希は小刻みに震えた。

二人の体が重なり、汗が肌を滑る。夏希の髪が椿の肩に絡み、彼女の青い瞳が彼を見つめる。彼女の体が熱く脈打ち、椿の手が彼女の腰を強く抱き寄せる。二人は一つになり、動きが激しさを増す。夏希の喘ぎ声が小屋の静寂を破り、椿の息も荒くなる。汗と熱が二人を包み、小屋に熱が籠る。

「夏希さん…」

椿が彼女の名を呼び、彼女の額に唇を寄せる。夏希は目を閉じ、椿の首に腕を絡め、震える声で答えた。

「椿…。私、おかしくなりそう。ずっと、こうしていたい…」

夕日が美しく空を彩り始めた頃、椿と夏希はようやく小屋から出てきた。

二人の魔力を感知したミレンとアンは「おお…」と驚きの声を漏らした。

「い、一応、やれるだけやってみたわ。でも、この後は椿と融合してくれる新な女性を探さないと…」

夏希は目を逸らしながらそう言うと、「…仕方ない。私とミレンは綾香を探そう。そうすれば夏希の部下も見つけやすくなる。椿と夏希は魔力融合を進めな。綾香たちと合流後はルークたちの様子を見つつ判断する。念の為、ここを拠点にし、何かあればここに集まること」とアンが指示を出した。

椿、夏希、ミレンの三人は力強く頷いた。
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