僕の国際恋愛記

青いピアノ

文字の大きさ
26 / 32

国際恋愛: ベトナム人

しおりを挟む
帰国した日本で最初にマッチしたのはベトナム人のナン。

当時24歳、技術研修生として日本に来たばかりの女性だった。

彼女にはパンデミック禍だったため、互いに日本にいたものの直接会うことは叶わなかった。

ナンは黒髪ロングで真面目で優しそうな見た目で僕はプロフィール写真を見て一目惚れした。

運良くマッチしたため、日本語で猛アタックした。

日本での生活のアドバイスをしたり、僕の仕事の話をしたりしていく中で仲良くなり、ラインを交換した。

ナンが声を聞いてみたいというので、緊張しながらも何度か電話もした。

ナンは僕があまりに積極的すぎたせいか、周りの友人には詐欺を警戒するよう何度も忠告されたらしい。

たしかに日本人はあまり積極的ではない人もいるから怪しまれても当然だと思いつつ、とにかく毎日僕から連絡した。

何度か告白もしたものの、明確な返事はなかった。

いつも照れたような声で濁らされていた。


毎日連絡しつつも正式に付き合ってはいない関係性が続いた。

僕は全然進まない2人の関係に少し苛立ちを覚え始めた。

とはいえ、パンデミックで会えない、会いにくいのだから仕方がないと自分に言い聞かせることにした。

何も進まないまま2ヶ月が過ぎた頃、僕は過去にマッチしたナンのプロフィールを見る前に気になっていた日本人女性から連絡が来て、その女性ともやりとりするようになった。

その頃にはナンからの返事も滞り始めて僕は諦めつつあった。

一方で日本人女性は僕の家の近所で働いていたこともあり、すぐに会うことができた。

黒髪ロングで清楚な見た目だが、本人曰くFカップあるという男殺しのステータス。

なんでこんな人がTinderをやっているのかと思えば、彼女は特殊な性癖を持っていた。

僕は初めて出会うタイプの彼女に興味を持ち、その人と関係をもってしまった。

彼女と数時間一緒に過ごしていたのだが、その間ミュートにしていたナンからこれまで見たことのないほど大量のメッセージが入っていた。

日本人女性と解散した後、ナンから送られてきた怒り狂った内容のメッセージを見て僕は一気に冷めた。

僕が想いを伝えても返事は濁らされて、周りの影響とはいえ、散々詐欺扱いされた挙句、数時間返事を書かなかっただけで罵倒される筋合いはないと思い、僕は友人としての関係性も絶った。

ベトナムではひょっとして告白への返事はしないものだったのだろうか。

あるいは毎日連絡することが付き合っているという証だったのだろうか。

熱しやすい恋は冷めやすいだけなのかもしれない。

まあ、自分から積極的に声をかけておいて自分から距離を置いたのだから結果的には騙したことになったのかもしれない。

いずれにしろ、あまりいい思い出ではない。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

処理中です...