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第二章 猫カフェ編
最強の組み合わせ
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「るんるる~ん♪♪」
『るんる♪♪』
僕は嬉しさのあまり、鼻歌交じりで家に帰ってきた。ルリはそんな僕をマネて、同じように楽しそうに歌っている。ふふふ、なんだか可愛い。
「よしっ、着いたー! ルリが大好きな甘ああいスイーツを作るからね」
『ふわっ! スイツ! スイツ』
ルリが嬉しそうにピョンピョンとその場ではねた。
『スイーツって言ったっち? それにヒイロから甘い匂いがするっち』
モチ太いつのまに……
高速移動して僕の手をクンクンと嗅いでいる。キノコの残り香が手についてるのかな。
『なんだかうんまそー♡♡っち』
「わっ、ちょ!? モチ太くすぐったいよぅ」
モチ太が美味しそうに僕の手を舐める。
もうその姿は、白いポメが僕の手を舐めてるようにしか見えない。
「モチ太? 今から甘ぁいスイーツを作るから、席で大人しく待っててね」
『甘いスイチュ!?』
僕がそういうと、モチ太は高速で自分の座席にチョコンと座った。
体がプルプルと揺れているから、また飛び跳ねだすのも時間の問題かな?
急いで作らなきゃ。
『ヒイロ、何つくる?』
ルリが興味深々に僕の手元に置かれたお菓子キノコを見つめる。
「パンケーキのチョコレートソースがけ。採れたての苺を添えて」
ルビィの畑で苺が今旬をむかえたんだ。使わない手はない!
だって苺とチョコレートの相性は最強だもん。
『ほう……パンケーキのチョコソス。ワクワク♪』
ルリが頬を紅潮させてお菓子きのこを見つめる。期待しているのが分かる。
この期待を裏切る訳にはいかないよね。
「よし! やるぞぉ」
僕はエプロンと手袋を装着し、料理に取りかかる。
まずはチョコレート味のキノコを鍋で溶かす。火にかけるとあっという間に、ドロドロに溶けてきた。そこにメェメェのミルクを混ぜると、チョコレートソースの完成。
次はフワッフワのパンケーキを焼いて、イチゴをトッピングして仕上げにチョコレートソースをかけたら完成!
「完成だぁ!」
『おいしそ、良い匂い……』
『完成って言ったっち!? そりぇを早くよこすっちぃ』
完成したパンケーキを見てモチ太が早くよこせとその場で飛び跳ね出した。
『んん? 良い匂いだなぁ。ヒイロの新作か?』
「スイ! ふふふ、そうなんだ。新しいソースを作ったんだ。味見してくれる?」
『おお? 新作そりゃ楽しみだなぁ』
チョコレートの香りに釣られてスイがウッドデッキに顔を出す。そしていつも座っている椅子に座った。
僕はみんなが待つテーブルに完成したパンケーキを並べると。
『うんまそうっちぃぃぃぃ!』
『黒いソース? 甘い匂いがズキュンッと刺激的だな』
『んまそ♪』
みんなが瞳を輝かせパンケーキを見つめる。
そこに追い打ちをかけるように、コーヒーを出す。
スイにはブラック、ルリとモチ太にはキラービーの蜂蜜とメェメェのミルクがたっぷり入った甘いコーヒーを淹れる。
『このチョコってのか? 口が蕩ける程に甘いのを食べた後に、この苦いコーヒーを飲むと……ヤバすぎだぜ。口の中がマリアージュされて、どうにかなりそうだ』
『んんん。コーヒー苦くない。甘ーい』
『うんまいっっちぃぃぃぃ! 黒いスイーツ気に入ったっち』
スイ、ルリ、モチ太から大好評の感嘆の声が上がる。
……チョコレート。
前世でも最強のスイーツだと思ってたけど、この世界でも最強みたい。
★★★
読んで頂きありがとうございます。2巻が来週発売されるので、現在ドッキドッキの大福金です。
♥️機能が追加されて早速のハートありがとうございます。優しい読者様のお心遣いが執筆の励みになってます!
『るんる♪♪』
僕は嬉しさのあまり、鼻歌交じりで家に帰ってきた。ルリはそんな僕をマネて、同じように楽しそうに歌っている。ふふふ、なんだか可愛い。
「よしっ、着いたー! ルリが大好きな甘ああいスイーツを作るからね」
『ふわっ! スイツ! スイツ』
ルリが嬉しそうにピョンピョンとその場ではねた。
『スイーツって言ったっち? それにヒイロから甘い匂いがするっち』
モチ太いつのまに……
高速移動して僕の手をクンクンと嗅いでいる。キノコの残り香が手についてるのかな。
『なんだかうんまそー♡♡っち』
「わっ、ちょ!? モチ太くすぐったいよぅ」
モチ太が美味しそうに僕の手を舐める。
もうその姿は、白いポメが僕の手を舐めてるようにしか見えない。
「モチ太? 今から甘ぁいスイーツを作るから、席で大人しく待っててね」
『甘いスイチュ!?』
僕がそういうと、モチ太は高速で自分の座席にチョコンと座った。
体がプルプルと揺れているから、また飛び跳ねだすのも時間の問題かな?
急いで作らなきゃ。
『ヒイロ、何つくる?』
ルリが興味深々に僕の手元に置かれたお菓子キノコを見つめる。
「パンケーキのチョコレートソースがけ。採れたての苺を添えて」
ルビィの畑で苺が今旬をむかえたんだ。使わない手はない!
だって苺とチョコレートの相性は最強だもん。
『ほう……パンケーキのチョコソス。ワクワク♪』
ルリが頬を紅潮させてお菓子きのこを見つめる。期待しているのが分かる。
この期待を裏切る訳にはいかないよね。
「よし! やるぞぉ」
僕はエプロンと手袋を装着し、料理に取りかかる。
まずはチョコレート味のキノコを鍋で溶かす。火にかけるとあっという間に、ドロドロに溶けてきた。そこにメェメェのミルクを混ぜると、チョコレートソースの完成。
次はフワッフワのパンケーキを焼いて、イチゴをトッピングして仕上げにチョコレートソースをかけたら完成!
「完成だぁ!」
『おいしそ、良い匂い……』
『完成って言ったっち!? そりぇを早くよこすっちぃ』
完成したパンケーキを見てモチ太が早くよこせとその場で飛び跳ね出した。
『んん? 良い匂いだなぁ。ヒイロの新作か?』
「スイ! ふふふ、そうなんだ。新しいソースを作ったんだ。味見してくれる?」
『おお? 新作そりゃ楽しみだなぁ』
チョコレートの香りに釣られてスイがウッドデッキに顔を出す。そしていつも座っている椅子に座った。
僕はみんなが待つテーブルに完成したパンケーキを並べると。
『うんまそうっちぃぃぃぃ!』
『黒いソース? 甘い匂いがズキュンッと刺激的だな』
『んまそ♪』
みんなが瞳を輝かせパンケーキを見つめる。
そこに追い打ちをかけるように、コーヒーを出す。
スイにはブラック、ルリとモチ太にはキラービーの蜂蜜とメェメェのミルクがたっぷり入った甘いコーヒーを淹れる。
『このチョコってのか? 口が蕩ける程に甘いのを食べた後に、この苦いコーヒーを飲むと……ヤバすぎだぜ。口の中がマリアージュされて、どうにかなりそうだ』
『んんん。コーヒー苦くない。甘ーい』
『うんまいっっちぃぃぃぃ! 黒いスイーツ気に入ったっち』
スイ、ルリ、モチ太から大好評の感嘆の声が上がる。
……チョコレート。
前世でも最強のスイーツだと思ってたけど、この世界でも最強みたい。
★★★
読んで頂きありがとうございます。2巻が来週発売されるので、現在ドッキドッキの大福金です。
♥️機能が追加されて早速のハートありがとうございます。優しい読者様のお心遣いが執筆の励みになってます!
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