幕末任侠伝 甲斐の黒駒勝蔵

海野 次朗

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第三章・狂瀾怒濤

第39話 公家侍へ(二)

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 このころ岐阜から水野弥太郎が京都へ出て来た。
 弥太郎は新選組の御用達として多少のあきないもやっているため、時々このように上京して西本願寺の新選組屯所へ顔を出しているのだが、その前に白川家に立ち寄って勝蔵の様子を見に来た。
「おお、勝蔵さん。いや、今は池田勝馬殿だったな。すっかり二本差しがサマになって、まったく立派になられたものじゃ。これがあの甲州の親分『黒駒の勝蔵』とは、誰も思うまい」
「いや、お恥ずかしい。まことにお久しぶりでございます。水野の旦那には散々世話になっておきながら、いまだ何のご恩返しもできず、まことに申し訳なく思っております」
「いやいや。この白川様の下で尊王攘夷に励んでくれれば、それがワシにとっては何よりの恩返しだ。これからもますます励んでくれ」
 こうして勝蔵と弥太郎が話しているのを脇で見ていた猪之吉が「ぜひ、自分もご恩返しとして水野の旦那のお手伝いがしたい。新選組の屯所までお供させていただきたい」と申し出た。
 猪之吉が弥太郎の手伝いをしたい、という気持ちに偽りはなかったが、実のところを言えば「有名な新選組の屯所を一度見てみたい」という好奇心から言い出したことだった。
 いや、厳密に言えば、もう一度、藤堂平助に会ってみたい、というのが猪之吉の本心だった。
 あのとき弥太郎と藤堂が「みかどが治める新しい世」について話していたのを聞いて以来、猪之吉は少しずつ政治まつりごとに関心を持ち始めていた。
 弥太郎が新選組の屯所へ行くということは、岐阜で会ったあの藤堂平助という男にも会うということだろう。それなら新選組の屯所を見るついでに、あの男にもう一度会ってみたい。
 そう思って猪之吉は弥太郎の人足になることを申し出たのだ。
 弥太郎は従者や人足を何人か連れてきていたが猪之吉が手伝ってくれるのを断る理由もないので、一緒に連れていくことにした。

 猪之吉は弥太郎の従者たちに混ざって長持ながもちを担いでついていった。
 西本願寺に着くと所定の場所まで荷物を運び、そのあともいろいろと雑用を手伝うなどして一仕事を終えた。猪之吉はそれから北集会所の新選組屯所をのぞいたりして境内をふらふらと見て回った。
 この屯所で隊士の診察をしたことがある松本良順の記録によると、
「あたかも梁山泊に入るの感あり。壮士が刀剣を磨いたり、鎖かたびらを手入れしていたり、横臥する者、仰臥する者、あるいは裸体にて陰部をあらわす者あり」
 と書いてある。
 猪之吉がこれまで見てきた博徒たちほど酷くはなかったが、まああらくれ者たちの気質はどこも似たようなものだな、と思った。
 それから猪之吉が弥太郎のところへ戻ると、意外なことに弥太郎は「仕事は終わったから、これで帰る」と言った。
「あの……、藤堂様には会ってゆかれないのですか?」
 と猪之吉が尋ねると、
「おや、猪之吉は藤堂さんに会いたかったのかね。でも、彼はもう、ここにはいないのだよ」
「え?あの人は新選組を辞めちゃったんですか?」
「う~む、辞めたと言うか何と言うか、別の新選組に移ったとでも言うか……」
「別の新選組?」
「そのもう一つの新選組にもこれから行くつもりなんだが、ついて来るかね?」
「はい」

 それから弥太郎たち一行は五条大橋の東にある善立寺ぜんりゅうじへ向かった。
 ここに伊東甲子太郎たち「御陵ごりょう衛士えじ」の人々がおり、藤堂もそれに加わっているのだ。

 伊東たちはこの少し前の三月二十日に新選組から「分離」して御陵衛士と名乗るようになっていた。
 この組織は一名「高台寺党」とも呼ばれるが、それはこの後につけられる呼び名であり、その高台寺の塔頭たっちゅう月真院げっしんいんへ移るのはもう少し後のことである。
 御陵衛士に参加していた人々の名前をすべてここで紹介するつもりはないが、江戸の伊東道場から一緒についてきた篠原、加納、服部、三木(伊東の実弟。このころ三樹三郎と改名)といった隊士たちはもちろんのこと、新たに加わった者も数名いる。総勢十八名。

「局を脱するを許さず」
 新選組「局中法度」の死の掟として有名である。ただし「この局中法度は後世の創作ではないか?」という疑惑もあるらしい。といえども、この掟によって山南敬助をはじめ多くの隊士が死んだのは事実であり、伊東たちが新選組から脱退しようとすれば本来、切腹させられるはずである。
 そこで伊東は「分離」という言い方で近藤に納得させた。
 分離の名目としては、
「長州藩に近づいて内情を探る間者となる」「孝明天皇の御陵を守る衛士となる」
 といったところだが本音の部分では、近藤や土方たちが幕府に近すぎること、しかも彼らが幕臣になろうとしていること、そういった点が尊王意識の強い伊東たちとは相いれなかった、ということである。
 それでもとにかく、近藤はこの伊東の申し出を了承した。
 これ以上隊内で伊東の同調者を増やしたくない、さらには両派の小競り合いを未然に防ぎたい、という思いもあったであろうが、それ以上に、
「いずれ時が来れば、一気に壊滅させてやる」
 という腹づもりだったので、すんなりと分離を了承したのだろう。
 こうして両者は、少なくとも表面上は円満に別れたのだった。

 新選組の御用を請け負い、特に藤堂を通じて御陵衛士を支援している弥太郎は事前にこのことを知らされていた。それで今回、御陵衛士の屯所へあいさつに来たのだった。
 弥太郎が伊東のところへあいさつに行っているあいだに、猪之吉は藤堂のところへやって来た。
 藤堂は縁側に座ってぼうっとしていた。ただし表情はやや暗い。
 それでも猪之吉は藤堂に近づいていって声をかけた。
「藤堂様。お久しゅうございます」
「えーと……、失礼だが、どちらの方だったかな?」
「岐阜の水野の旦那のところで一度だけお目にかかった猪之吉と申します。今は京へ出て来て神祇伯じんぎはくの白川家にお仕えしております。本日は水野の旦那と一緒にこちらへお邪魔しました」
「そうか。水野さんが京に来られたのか。……ああ、思い出したよ。岐阜の剣道場で会った、あの鬼のような顔をした北辰一刀流の使い手と一緒にいた人か」
「その鬼のような顔をした人があっしの親分……、いや、私の主人で、今は白川家にお仕えして二本差しになっております」
「ほう。お主たちも水野さんと同じく尊王攘夷のために働くようになったか。それは結構なことだ。で、私に何かご用かな?」
「いえ、用ってほどのことでもないんですが……。噂によると、その藤堂様のひたいの傷は、あの有名な池田屋の騒動で斬られた傷だと聞きました。いや、ホント、武士のかがみですねえ。やはり尊王攘夷の志士は大したもんだ。私も藤堂様を見習って、尊王攘夷に励みたいと存じます」
 猪之吉は学がないので自分が述べていることの矛盾に気がついていない。
 実は藤堂が池田屋で斬った相手こそが、長州藩士を筆頭とした尊王攘夷の志士であり、確かに「京都の町を守るため」という尊王の大義があったとはいえ、あくまで幕府の権威を守るためにやったのが、あの「池田屋事件」だったのだ。実質はどうであれ、世間の人々は尊王攘夷といえば長州だと思っている。その彼らを、藤堂は池田屋で斬っているのだ。

 この猪之吉の発言を聞いて藤堂は一瞬あっけにとられた。
 が、別にこの男が嫌味を述べている訳ではなく、単に無知で述べているだけ、ということはすぐに分かった。それで、藤堂は微笑みながら言った。
「ふふ。私も最初は近藤さんのために働くのが尊王攘夷だと思っていた。あのときは何も考えずに剣を振るっているだけで良かった。だが時勢が変わってしまった。今は伊東さんこそが真の尊王攘夷ということになった。だから私は、伊東さんと一緒にここへやって来たのだ」
「……?」
 猪之吉は藤堂の言っている意味がまったく理解できない。
「ふふ。お主は難しいことを考える必要はない。あの鬼のような顔をした主人のために忠義を尽くせば良い」
「へえ。あっしには……、いや、私には難しいことは何も分かりません。ただ、幕府が倒れて帝の世になれば、きっと良い世の中になるんでしょう?」
「多分。今よりはな」
「藩主も武士もいなくなって、今よりずっと身分が平らかな世になると聞きましたが、それは本当ですか?」
「分からんよ、そんなことは。私は学者じゃなくて、ただの剣士だ。そして私も武士だ。その私に向かって『帝の世になったら武士はいなくなるのか?』なんて聞くのは、お主も相当ヘンな奴だな」
「いやまあ、確かにそうですけど、それでも、藤堂様は帝の世にするために働いておられるのでしょう?そうなったら世の中は大きく変わりますか?」
「さあてなあ、実際どうなるか、本当に帝の世が来てみなければ誰にも分かるまい。ただ遅かれ早かれ、いずれ帝の世は来るだろう。お主はなるべく長生きをして、そうなるかどうか、自分の目で見届けることだな」
「なんだか藤堂様のおっしゃり方だと、ご自分の目では見届けられないような口ぶりですな」
「新選組の隊士なんて、いつ死んでもおかしくないからな。大体お主も、水野さんの所にいたということは元はヤクザ者だろう。その面構えを見れば分かる。だったら、いつ死んでもおかしくないのは、似たようなものだろう?」
「そりゃまあ、確かに」
「私が言うのも何だが、命を粗末にせず、女房殿を大事にしてあげなさい」
「ハハハ……、恥ずかしながら、女房はいねえんで……」
 藤堂はまだ二十四歳だが猪之吉はもう二十九歳だ。それで藤堂はこのように勘違いした。
「これは失敬。いや、ヤクザ者ということはお主、ひょっとすると遊び人か。方々で女を泣かせているのだろう?」
「とんでもねえ。そういう藤堂様こそ、大した男っぷりだ。きっと祇園あたりで浮き名を流しているんじゃござんせんか?」
「ハハハ。こんな額に傷のある男に女が近寄ってくるわけがないだろう。近寄ってくるのは、お主のように、この傷に興味を持つ男ばかりだよ。いや、だからといって私は、別に変な趣味があるわけじゃないぞ」
「いや、誰もそんなことは聞いちゃおりませんが」
「ハハハ。そうだったな。とにかく、お主もせっかく京の都へ来たんだから、難しい話ばかりしてないで、たまには祇園あたりへ行って息抜きすることだな」
「だけど、息抜きが必要なのは藤堂様のほうじゃござんせんか?ここへ移られたことで、なんだかずいぶんと悩んでいらっしゃるようだ」
「それはお主の気のせいだよ。私は、今度いつ祇園へくり出そうか、それを考えていただけのことさ。悩みというほどのものじゃない。私ほど悩みに無縁な人間はいない、と隊内では有名なんだよ、私は。興味があるのは祇園の女のことばっかりさ」
「へええ。それじゃあ恋わずらいってことですかねえ?」
「そうそう。それ」
 と藤堂は笑顔で答えたものの、その表情はどことなくぎこちなかった。

 猪之吉は、どうも藤堂の恋の相手は女じゃなくて男なんじゃなかろうか?という気もした。その近藤とか伊東とかいうのが想っている相手なんじゃないか?と。

 それはともかく、猪之吉は久しぶりにお八重の顔を思い出していた。
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