幕末任侠伝 甲斐の黒駒勝蔵

海野 次朗

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第三章・狂瀾怒濤

第43話 近江屋、油小路、天満屋、丹波橋(一)

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 勝蔵が近江屋の龍馬を訪問してから幾日か経ったあと、その近江屋で龍馬と中岡が数名の刺客によって襲撃された。
 十一月十五日の夜に起きた出来事である。

 勝蔵がそれを知ったのは二日後のことだった。
 志士仲間の一人から知らされ、勝蔵はその足で白川村の陸援隊屯所へ向かった。
 屯所に着くと陸援隊の隊士たちが皆そろって沈痛な面持ちで打ち沈んでいた。涙を流している者も多い。
 ちょうど隊長の中岡慎太郎が息を引き取った直後だったのだ。
 勝蔵は隊士たちの中から山県小太郎を見つけ、詳しい事情を聞いた。
 山県が勝蔵に語った話は、以下のようなものである。

 近江屋での凶報を聞いて隊士たちが駆けつけた時には、龍馬はすでに血みどろになって死んでいた。
 中岡は重傷を負わされたものの意識はまだしっかりとしており、すぐに医者の手当てをうけた。その間、中岡は襲撃時の様子を隊士たちに語った。
「これほど剣に手慣れた奴らといえば、おそらく新選組の連中だろう。奴らは『こなくそ!』と叫んでいたから四国人かも知れない」
 さらに中岡は隊士たちに対して気を引き締めるよう訓示した。
「早く幕府を倒さないと、このようにこっちが機先を制せられてしまう。薩長の兵が上京すれば、必ず事を成し遂げてもらいたい。岩倉卿に、王政復古の偉業はひとえに卿のお力にかかっている、と伝えてもらいたい」
 中岡はこのように述べたあと、一時は焼き飯が食えるぐらいまで症状が回復したのだが頭に受けた傷が思いのほか重く、それから容態が急変してこの日、ついに帰らぬ人となったのだった。
 また龍馬の従者だった藤吉も刺客に斬られ、この前日に亡くなっていた。
 享年は龍馬が三十三、中岡が三十、藤吉は二十五。

 三人の遺体は東山の霊山りょうぜんに運ばれ、翌十八日、そこで葬儀がおこなわれることになった。
 陸援隊、海援隊、土佐藩、薩摩藩などの関係者たちが集まり、勝蔵もこれに参列した。
 空は暗雲に覆われ、今にも雪が降りそうな寒空である。
 いつまた新選組の連中が襲ってくるかも知れず、参列した志士たちはそれぞれ懐にピストルを忍ばせたり、手に抜き身の刀を持つなりして厳重に警戒している。

 勝蔵は墓に手を合わせながら龍馬の無念を思いやった。
(せっかく十数年ぶりに再会できたばかりだというのに、こんなに早く死ぬ奴があるか。『世界の海援隊』も『日本の夜明け』も見れぬまま死ぬとは、さぞかし無念であったろう……)



 実はこの日、新選組はこの霊山の墓地を襲うことはしなかったが、別の場所で勤王側に対して襲撃を仕かけた。
 その場所は、現在で言えば京都駅の北西あたり、堀川大通りと油小路あぶらこうじ通りが南北に走り、七条通りと木津屋橋通りが東西に走っている、だいたいその範囲内で事件が起きた。

 この日の昼過ぎ、高台寺にいる伊東甲子太郎のところへ近藤勇から書状が届いた。
 それは「国事について話し合いたいので七条醒ヶ井さめがいの拙宅までお越しいただきたい」という書状だった。
 伊東はこの申し出を承諾した。
 しかし御陵衛士の隊士たちは、近藤や土方が何か企んでいるのではないか?と疑い、特に最年長の篠原が伊東を強く止めた。
「土佐の坂本と中岡が新選組に殺されたばかりではないか。奴ら幕府方は大政奉還で政権を失い、あせっている。我々勤王方は奴らから目のかたきにされているのだ。この呼び出しには必ず裏がある。ここは自重すべきだ、伊東さん」
「このような切迫した状況だからこそ、私は行かねばならぬと思う。一和同心こそが私の目指すところです。誠の心で説いて説いて説きまくれば、彼らもきっと勤王の志に目覚めてくれるでしょう」
「近藤や土方に言葉や理屈が無意味なことは、彼らとしばらく一緒に動いていた我々が一番分かっていることじゃないか。彼らが信じるのは剣のみだ。いくらあなたが説いても、およそ馬の耳に念仏を唱えるようなものだ」
「そうやって最初からあきらめていては何も始まらない。これを機会に近藤君たちを勤王方へ引き入れることも、ひょっとするとできるかも知れない。もしそうなれば我らは、やがておとずれる皇尊すめらみこと御世みよで、きっと重んじられるはずです」
「伊東さん。もとは新選組にいた我々が、いまだに薩摩や土佐から疑いの目で見られているからといって、あせる必要はない。我々が勤王諸藩と共にはたらく機会は、これからきっと来る。いま近藤の懐へ飛び込むのはあまりに危険な賭けだ」
「今この帝都で危険じゃないところなど、どこにもありませんよ、篠原さん。もし私が近藤君たちに襲われれば、その時こそ『我らは新選組とは無関係』というあかしにもなるでしょう。むろん、私もむざむざと殺されはしない。だが、もし、この皇尊すめらみことのおわす帝都で勤王のためにたおれたとしても、悔いはありません」

 こうして伊東は篠原たちの説得をふりきって近藤の妾宅へ向かった。
 このころ新選組の屯所は西本願寺から少し南の不動堂村へ移っており、近藤の妾宅もそのすぐ近くにあった。現在、北不動堂町の西隣り(堀川通りの向かい)に御方みかた紺屋町があり(以前の安寧小学校があった所)、ここに当時、新選組の屯所があった。ちなみに近藤は以前この妾宅に深雪みゆき太夫だゆうを囲っていたが、太夫の死後、そこに彼女の妹のお孝を囲っていた。

 伊東はこの妾宅で近藤と面談し、自身の尊王論をまとめた建白書も見せながら熱心に近藤を説いた。
 この伊東の声が、近藤の心に何かしらの影響を与えたとは思えない。少なくとも、このあとに起こる出来事から逆算する限りにおいては。
 そしてその面談もそこそこに、伊東は近藤、土方、それに原田左之助、山崎すすむなどと酒席を囲むことになった。
 伊東は弟の三郎同様、酒はいける口である。そのせいもあってか、伊東はしこたま酒を飲まされた。
 近藤たちの酒の勧め方も巧妙であったかもしれない。なにしろ彼らはその昔、芹沢鴨にも散々酒を飲ませたあと、事に及んでいる。このやり方は彼らの十八番おはこと言っていい。伊東はしたたかに酔ってしまった。

 亥の刻(夜十時)頃、酒宴も終わり、伊東は高台寺へ戻るために近藤宅を出た。
 十一月十八日といっても現在の暦では十二月中旬にあたる。三日前に殺された坂本龍馬が死の直前に、寒いから軍鶏しゃも鍋を食おうとしていた、という有名な逸話があるように、この日の夜も寒かった。
 日中、雲が多かった空は夜になると晴れ間が広がりはじめ、東の空にはかなり満月に近いきれいな月が照っている。
 酔って火照ほてっている伊東の体には、この寒さはちょうどいい。酔いざましのつもりで駕籠かごにも乗らず、足元を照らす提灯持ちの従者一人を連れて伊東は歩いていった。
 木津屋橋通りを少し東へ行き、油小路を北へ曲がろうとした時、突然、板塀の隙間すきまから槍がビュッと飛び出てきた。
 槍は伊東の首を貫いた。
「ガッ!」
 という声にならない伊東の叫びが上がるとともに、鮮血が散る。
 槍をくり出したのは新選組の大石鍬次郎くわじろうだった。大石は同僚の宮川信吉のぶきちら四人と共に板塀の陰で伊東を待ち伏せしていたのだ。
 伊東の傷は重傷だったが即死には至らなかった。それで大石たち五人がとどめを刺そうとして道に躍り出た。
 それを見て提灯持ちの従者は提灯を投げ捨てて逃げ去った。月がこうこうと照っており、提灯なしでも相手が誰であるか識別はつく。
 討手の内の一人は最近新選組に入ったばかりの「勝蔵」という紛らわしい名前の男で、彼が手柄を狙って真っ先に伊東へ斬りかかった。
 が、さすがは北辰一刀流の達人、伊東甲子太郎。
 すかさず太刀を抜き打って、その勝蔵を一刀のもとに斬り捨てた。記録に残っている限りでは、伊東が人を斬ったのはこの時だけらしい。
 斬った途端に伊東は一喝した。
「この逆賊どもが!」
 と言ったつもりなのだが喉をやられているため、「ごあ!ごあ!」と声にならない絶叫のみが響く。
 それから大石たち四人としばし斬り結ぶも、首に重傷を負っているうえに一対四では歯が立たない。伊東はなんとか血路を開いてよろめきながら油小路を北へ向かった。
 が、十歩ほど進んだかと思うと力尽き、本光寺の門前でバッタリと倒れて絶命した。
 最初に首にくらった一撃が致命傷だった。

 かくて近藤、土方の陰謀によって伊東は抹殺されたのである。
 しかし陰謀はこれで終わりではない。むしろ、これから本番が始まるのだ。
 その陰謀の指揮は土方がる。
 もとより土方はこの作戦によって伊東はもちろん御陵衛士を丸ごと殲滅せんめつするつもりであった。それであらかじめ新選組の隊士たち四十人ほどを近くに待機させていた。その中には組長をつとめる永倉新八や原田左之助もいる。
 そして土方は隊士たちに命じて伊東の死体を一町(約百メートル)ほど北へ運ばせ、油小路七条の辻に放置した。
 御陵衛士をおびき寄せるおとりとするため、伊東の死体を目立つ場所に放置したのである。むろん、周囲には隊士たちを潜伏させており、敵が来たら包囲して一人残らず討ち取る布陣を敷いている。
 それから土方は高台寺の月真院へ町役人を派遣して「伊東が瀕死の重傷を負って道に倒れている」と御陵衛士へ伝えさせた。



 草木も眠るうし三つ時(午前二時)。
 月真院へ町役人がやって来て御陵衛士に伊東の件を伝えた。
 就寝中だった隊士たちは「何事か?」と寝ぼけまなこで起床すると、伊東の遭難を知らされて眠気もいっぺんにふっとんだ。
 折り悪しく、この日、御陵衛士のうち六人は出張などで出払っており、このとき屯所に居合わせたのは三樹みき、篠原、加納、服部、藤堂、富山、毛内もうないの七人だけだった。
 このうち三樹三郎は伊東の実弟である。兄の遭難を聞いて愕然とした。
 とにかく生死いずれであるにせよ、伊東を運ぶための駕籠がいる。藤堂がその手配をするために駕籠を呼びに行った。
 残りの一同が、敵地へ乗り込むための相談をした。
 皆をまとめる立場にあるのは最年長の篠原である。
「懸念していたことがやはり起きてしまった……。あれほど近藤を信用してはならんと言ったのに……。とにかく、今さら悔やんでも始まらん。これは十中八九、近藤が仕組んだ罠だろう。敵が大勢待ち伏せているのは間違いない。ということは、残念ながら伊東先生のお命は、既に奪われていると見るべきであろう」
 この篠原の発言に服部がつづく。
「罠だろうと何だろうと、伊東先生のお体を取り戻さんで何とするか!腕ずくでも取り戻してみせる!新選組の賊どもなど、俺が残らず斬り伏せてやる!」
 しかし実弟の三樹は泣きそうな表情で言う。
「兄上のかたき討ちは元より望むところなれど、それで同志の皆をまきぞえにするのは忍びない。新選組の連中は、我らにとって以前の同輩ではないか。弟の私が頭を下げて兄の身柄を引き取りたいと申し出れば、彼らもその情をくみとってくれるかも知れぬ。もしそれで私一人が討たれたとしても、その時こそ、しっかりと準備をしたうえで我ら兄弟の敵を皆に討ってもらいたい。今、この少人数で斬り込むのは無謀ではなかろうか?」
 これに服部が反論する。
「近藤や土方に、そんな人情をくみとる心などあるはずがなかろう。奴らはこれまで多くの仲間を無慈悲に殺してきた。そして今回のこの伊東先生へのだまし討ちだ。奴らに言葉など通じん。我らは全員甲冑かっちゅうを身につけて乗り込み、一人でも多く先生の敵を討つべきだ」
 このときちょうど藤堂が皆のところへ戻ってきた。
 全員がそろったのを見はからって、篠原が決断を下した。
「新選組の賊どもが無慈悲な殺人鬼であるのは無論のことだ。しかも奴らは多勢で、こちらは小勢だ。いま戦えばこちらは全滅するかもしれん。それでも、我らは先生の無念を晴らすために行かねばならぬ。しかしながら、甲冑を身につけて路上に討ち死にすれば、後世、その怯懦きょうだを笑われるであろう。平服で行くべし」
 こうして彼らはいつもの羽織袴の姿で油小路へ向かうことにした。
 が、服部は篠原の判断を受け入れず、一人だけ服の中に鎖かたびらを着込んで出陣した。それについて周りが服部に「なぜ一人だけ命に背くのか」とたしなめるように言うと、
「何とでも言え。俺の御陵衛士魂は刀の下で見せてやる」
 と、敢然と言い返した。
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