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92.新装開店!
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「えー、お風呂へお入りになられる方はこちらへお並びください!」
「『キッチンおやすみ処』へお越しの方は、こちらでーす!!」
「『キッチンおやすみ処』の開店は11時からです。もうしばらくお待ちください!」
「わん!」
キースとポール、そしてタロと一緒に、俺は改装の終わった『ふじの湯』の前で、押し寄せるお客さん達の波をそれぞれの列へと誘導をしているのだった。
本格的に食事処となった、『キッチンおやすみ処』の開店時間をお昼前の11時に変更し、銭湯の方もそれに合わせて開湯時間を同じ11時にしたので、両方のお客さんが詰めかけているという状況だ。
もっとも、列の長さでは『キッチンおやすみ処』目当てのお客さんの方が倍以上は長いのだが・・・。
「多めに用意はしておいたけど、これは材料が足りるか分かんないな・・」
「料理の材料もですけど、エールの方が先に無くなると思いますよ!」
俺が独りごちていると、ポールが横から笑いながら言ってくる。
「確かにそれはあり得るな!」
工事中、街ゆく人たちに何度も『早くあの冷えたエールが飲みたい!』と言われていたのだ。
ウチ以外の店で、エールを出すところはいくつもあるが、さすがにキンキンに冷えたエールを出せる店は無かったので、俺だけではなくポールたち『アトラスの牙』の面々も、常連客たちからさんざん『いつになったら、店を再開するのか?』と聞かれまくっていたらしい。
特にリンなんかは、『リンちゃんに注いでもらうエールは最高なんだよな~』という一部の熱狂的なファンの声に、相当困惑していたという。
・・そして11時、新装開店の時間だ!
「「「いらっしゃいませ、こんにちは!!!ようこそ『キッチンおやすみ処』へ!!!」」」
入り口のところに、リンとニーナ、サリーさんの3人が並んでお辞儀をする。
ちなみにポールとキースは、まだ引き続き外の入り口のところでお客さんの整理をしている。
そして、厨房にはサルクさんとネイサン、ミーナさんが準備万端、スタンバイOKな状態だ。
リンとニーナ、サリーさんの3人は、お揃いのメイド風の制服を着ている。
ザイル婆さんに、新装開店に合わせてホールのスタッフに制服を新調したいと相談したら、『スージーに言っておく』と一言だけ言われ、昨日になって出来てきたのがこの衣装だったのだ。
・・いや、ザイル婆さんのセンスには全く異論は無いのだが・・・なぜあのデザインを知っている?
先頭に並んでいたお客さんたちは3人の姿に一瞬固まっていたが、笑顔で中へ案内されるとすぐに相好をくずして彼女らの後をついて行った。
「まー、エール目当ての男性客ばかりだしな・・」
そして、10分もすると席は満席となり、店の外の廊下にはまだまだ列が連なっている。
「こりゃあちょっと、すごいことになってきたな・・・」
俺は、この状態を少しでも解消するべく、しばらく思案したのち、外で列の整理をしているポール達の元へと向かったのだった。
「『キッチンおやすみ処』へお越しの方は、こちらでーす!!」
「『キッチンおやすみ処』の開店は11時からです。もうしばらくお待ちください!」
「わん!」
キースとポール、そしてタロと一緒に、俺は改装の終わった『ふじの湯』の前で、押し寄せるお客さん達の波をそれぞれの列へと誘導をしているのだった。
本格的に食事処となった、『キッチンおやすみ処』の開店時間をお昼前の11時に変更し、銭湯の方もそれに合わせて開湯時間を同じ11時にしたので、両方のお客さんが詰めかけているという状況だ。
もっとも、列の長さでは『キッチンおやすみ処』目当てのお客さんの方が倍以上は長いのだが・・・。
「多めに用意はしておいたけど、これは材料が足りるか分かんないな・・」
「料理の材料もですけど、エールの方が先に無くなると思いますよ!」
俺が独りごちていると、ポールが横から笑いながら言ってくる。
「確かにそれはあり得るな!」
工事中、街ゆく人たちに何度も『早くあの冷えたエールが飲みたい!』と言われていたのだ。
ウチ以外の店で、エールを出すところはいくつもあるが、さすがにキンキンに冷えたエールを出せる店は無かったので、俺だけではなくポールたち『アトラスの牙』の面々も、常連客たちからさんざん『いつになったら、店を再開するのか?』と聞かれまくっていたらしい。
特にリンなんかは、『リンちゃんに注いでもらうエールは最高なんだよな~』という一部の熱狂的なファンの声に、相当困惑していたという。
・・そして11時、新装開店の時間だ!
「「「いらっしゃいませ、こんにちは!!!ようこそ『キッチンおやすみ処』へ!!!」」」
入り口のところに、リンとニーナ、サリーさんの3人が並んでお辞儀をする。
ちなみにポールとキースは、まだ引き続き外の入り口のところでお客さんの整理をしている。
そして、厨房にはサルクさんとネイサン、ミーナさんが準備万端、スタンバイOKな状態だ。
リンとニーナ、サリーさんの3人は、お揃いのメイド風の制服を着ている。
ザイル婆さんに、新装開店に合わせてホールのスタッフに制服を新調したいと相談したら、『スージーに言っておく』と一言だけ言われ、昨日になって出来てきたのがこの衣装だったのだ。
・・いや、ザイル婆さんのセンスには全く異論は無いのだが・・・なぜあのデザインを知っている?
先頭に並んでいたお客さんたちは3人の姿に一瞬固まっていたが、笑顔で中へ案内されるとすぐに相好をくずして彼女らの後をついて行った。
「まー、エール目当ての男性客ばかりだしな・・」
そして、10分もすると席は満席となり、店の外の廊下にはまだまだ列が連なっている。
「こりゃあちょっと、すごいことになってきたな・・・」
俺は、この状態を少しでも解消するべく、しばらく思案したのち、外で列の整理をしているポール達の元へと向かったのだった。
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