ゲームの世界に行く話ってあるじゃないですか!

魔法仕掛けのにゃんこ

文字の大きさ
4 / 14

寝る間も惜しんで昼寝して

しおりを挟む
ヨーロッパにあるコロシアムのような場所にいくつものリングが設置されている、
ここは己こそが最強だと熱い漢達が汗や血を流し、
その存在価値を主張するべく雄たけびをあげるそんな場所。

俺こと平野 凡太(あだ名はヘイボン)も今、1人の戦士としてこの場に立っている…

「ヘイボン!今日は僕が勝たせてもらうよ!」
小学生の時からの友人、新野 友人(あらの ゆうと あだ名はユート)が俺に刀を突きつけ己を鼓舞している。
「ユートの癖などお見通しだ、それにモンスター素材を使い強化に強化を重ね攻撃力を上げに上げたこのデーモンバトルアックス+12の前にはその刀など子供のおもちゃに等しいわ!」
気持ち悪役のようなセリフをはきながら俺は相手にプレッシャーをかける。

今日はユートとはやりの対戦ゲーム、「トータルファイター 王国の剣士」で遊ぼうとしていたところトリップしここにいたる
このゲームは2つのモードがあり、フィールドモードは1人用
探索しつつ素材を集め武器や防具を強化する事ができる、
もう一つがコロシアムモード、こちらは強化した装備で他のプレイヤーと対戦できるモードだ。

俺の手にはデーモンバトルアックス+12が握られている、
その凶暴な、触れればすべてを破壊するであろう悪魔じみたデザインが、俺の中2心をくすぐってやまない最高の相棒だ。
ユートに「俺強ぇ!」する為に、母親からのお風呂入れコールを無視してまで作った努力の結晶だ、今日の俺に隙はない。

さぁ、派手にやらせてもらおうじゃないか!
俺はバトルアックスを両手で持ち腰だめに構える、斧技であるトルネードスピンの態勢だ。
遠心力をつけて攻撃力をあげ相手を粉砕する「力こそパワー」を地で行く必殺技で、斧の強化値とあいまって恐ろしい威力を発揮するはずだ。
ユートはいつものオタク大好き薩摩示現流(偏見)の構えで此方を伺っている、
一刀両断を狙っているのはその構えからわかる、
さっき癖などお見通しと言ったがそれは本当の事で、ユートは攻撃前にほんの少しだが刀を振りかぶってしまう癖があるた為、俺はそれにあわせて胴にフルスイングする予定だ。

2人の距離が少しずつ縮まり、リーチの差でユートの攻撃範囲に先に到達する
剣先が少し上がった!今だ!ここにトルネードスピンをあわせる、俺の勝ちだぁ!!!
俺のアックスがユートの体にめり込むより速くユートの刀が袈裟がけに俺を斬り捨てる。

「な、なぜだ!俺の方が先に当たる筈なのに!!」派手に血を撒き散らしながら俺は絶叫してしまった(ちなみにエフェクトオフなら血は出ない、俺はオン派だ。)
「ヘイボン…君のデーモンバトルアックス+12、確かに強い。おそらく昨夜はお母さんのお風呂入れコールを無視してまで作ったんだろうなと思う、素直に賞賛するよ。
だけどね…僕はお風呂入れコールどころか早くご飯食べないと怒るわよコールさえも振り切って
この速さに特化した流星の刀+30を鍛えたんだ!君とは現実世界を犠牲にする覚悟が違うんだよ!」

「俺強ぇ!」をするのって大変なんだな…俺は血溜まりに倒れこんだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...