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第五章/異能力者
Episode136╱-河川百合-
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葉月瑠璃が事故に遭いそうになった現場を見通せる位置に建つ廃ビルの中、ありすは急いで入口まで駆けつけていた。
入口には逃げようとしている最中の文月がいるものだと想定していたありすだったが、そこには見慣れた姿の人間……自分の姉であり、今は水無月の名を冠する人物が佇んでいるのを発見する。
普段のありすなら、入口で駄弁ることはないだろう。しかし……。
「姉貴……」
姉であるからこそ、ありすは立ち止まってしまう。
問わなければならない。訊かなければいけない。なぜ、裏切るような真似をしたのかを。もしかしたら、姉は姉なりの考えがあって、裏切る真似をしただけなのかもしれない。
それを少しでも期待してしまったありすだが、すぐにその期待は裏切られる。
「……あのまま異能力者保護団体にいても……私は用済みの異能力者……空っぽ。なんの価値もない。正義を続けていれば、神様は助けてくれる……そう信じつづけてた」
「……いつもの、イエス・キリストの言葉はどうしたの? らしくないよ……どうして裏切ったのさ?」
「だから、神様ーーいいや、神は死ぬとき以外は救済をくれないって話だよ……今までさんざん、異能力者保護団体のために異能力を使いつづけてきた。なのに私は救われない……頑張った対価は『これ以上使い物にならない』と邪魔者扱いされる人生」河川百合は叫んだ。「“私は私”だ! ステージ4? だからなに? 私は異能力霊体に変わってなんかいない!」
ありすは苛立ち混じりにナイフを手にする。
「……だから、裏切った意味を訊いているんだってば! どうしてステージFになりそうになったから、異能力がこれ以上使えないからって裏切ったのさ!?」
「私は異能力が使えなきゃ、ありすちゃんみたいに役に立つ人間のままじゃいられないの! 異能力以外なーんにもないの! 異能力者保護団体に属してからは異能力があれば困ることはないーーそう信じて異能力を行使しつづけてきた! なのに……そのさきでこれ以上異能力を使うな!? それってつまり」河川百合もナイフを出す。しかし、それを向けているのは自分の手首ーー。「なんにもない私になれってことだよね?」
「それのなにが悪いの? 次に働く場所が決まるまで国から保護の支給は出るんだし、新しいことを始めればいいでしょ?」
河川百合は心底下らないと笑いを吐き出す。
「だから、私には異能力以外なにもないんだって。神様は私になにもくれなかった。正義の為に使っていれば救いをくれるーーそんなことはなかった。でも、異能力の世界は、“異能力者が異能力を何不自由なく使える世界を目指す”と言ってくれた。だから寝返るのは当然だよね……」
「おかしいよ、姉貴は。まえだったらなにかしらの宗教を持ち出して、悪いことはいけないと言い続けた筈だよ。もう既に異能力霊体との入れ替わりが始まっているんじゃないの?」
ありすはナイフを順手から逆手に持ち直す。それはつまり、傷つける為の構えではなく、殺す為の構え。姉に対して殺意を向けたということを、ありすはナイフの構えかたで示す。
「宗教は弱いひとの為にあるんだよ。異能力っていう力を持つ強いひとには要らないって自覚したんだ……」河川百合は手首にナイフの刃を押し当てる。「私は異能力霊体ではないけれど、もう河川百合じゃない。水無月だよ、ありすちゃん」
「ああそう……馬鹿馬鹿しい。なら死んでも文句は言わないでよ?」
水無月は流れ落ちる血液を手首を振ってありすに放つ。
ありすは素早く左に避けると、跳んで距離を離し、地面に手首を伏せ、腰を低くし、片足を背後に伸ばす。
視界を奪われる前に殺るしかない。少しの隙も見せたら殺られるーーそう決断し、一気に姉の命を奪いにいく。
「せっかく天国に行けそうだったのに」ありすは前に足を踏み出す。「地獄に行くことに決めたんだね? 私みたくさぁ!」
「地獄に?」
水無月に対してありすが滑り出す直前、廃ビルの窓ガラスが突然割れて空中に噴き出していた。
そのガラスはありす目掛けて降り注ぎ、ありすの動作を阻害した。
「ーーっ!」ありすは血まみれになりながらも水無月に対して突きを穿つ。しかし、ガラスに対する痛みで位置がずれ、致命傷の位置ではなく脇腹をかするように切り裂く。
廃ビルの入口の奥に、文月らしき人物がいるのを目にする。
平常心でいられたならば、最初の段階から二対一で不利になると見越して逃亡しただろうありす。だが、自分の姉の裏切りに対して激昂していた為、自覚する以上に内心は揺れていた。
跳んだ対極に着地したありすだが、その寸刻ーー視界を暗闇が覆う。
暗闇がシャッターのように上から下へと落ちていき、目の前にはただただ闇が広がる状況に陥る。味方の異能力だからと詳細に調べず突撃してしまい、しくじったと自覚した。
ありすは視界が閉じる前の景色を想起し、その場に踵を返す。
今すぐぶち殺したい相手ではあるが、このままではふざけた異能力に敗北してしまうと悟ったのだ。
しばらく進路を素早く駆けるありす。
しかし、そこに一台のトラックがハンドルを無視して進路をズレて向かってきた。
「危ないって!」
そこに、最初に判明した文月の居場所を香織から報告されて、仕方なく向かっていた微風瑠奈がギリギリ割り込みありすを救った。
微風瑠奈はありすを抱えたまま一度上空へと上がる。
「なにしてんのさ? 間一髪であの世逝きだよ?」
「瑠奈……ありがとう、助かったーーすぐそばに水無月と恐らく文月がいるから気をつけて」
「水無月? ああ、昔わたしにクソッタレなことしてきた女か……」
微風瑠奈は苛立ち混じりに吐き出す。
その辺りの建物の屋上に着地した微風瑠奈は、しかし、ありすを降ろさないまま目の前の無に向かい言葉を絞り出した。
「……何のよう?」
「面白いよねーー死は救いだなんて。人間なんて死んだら地獄にも天国にも行かない。無の一部に戻るだけなのに」
「で?」
「ちょっと? いったい誰と話してるの、独り言呟きだして。もう降ろしても大丈夫。少しすれば視界も回復するよ」
「……」
微風瑠奈は虚空を睨みながら、ありすを地面にゆっくり降ろした。
「いやね? 君はこの世界の人間じゃないでしょ? ルーナエアウラやメアリーもそうだね。だから訊いておきたくてさ。例えばこの世界がなくなるとしよう。そうなるまえに、きみは元の世界に還りたい?」
「はあ? わたしはもう朱音の世界の住人じゃない。こっちの世界の微風瑠奈だよ」
微風瑠奈は目の前に在る無に対して返事する。
ありすにはその声が聴こえず瑠奈の音声しか耳に入らず、わけがわからなくなり混乱し始めた。
まだ視界は暗いままだから尚更だ。
「ボクはさ、前にも言ったとおり無以上になろうとして一度有になったんだよ。でも、完璧以上には、いくら待てどもなりそうにはならない。不完全になりつづけていくだけ。もう飽きちゃった。だから世界を無に戻し始めようかなって」
「は? なに勝手なこと言い出してるのさ? だいたいどうやって0に戻るつもり?」
「まずは世界の人類を滅ぼそうかな? 君たちも争ってばかりでひとつになろうとしないし、異能力霊体と異能力者もせっかくつくったのに、2が1になりゃしない。杉井豊花の異能力は奇跡に近いからボクは邪魔されるだろうけど、いくら未来がたくさんあろうとも無限じゃない。有限だ。どの未来を取ろうとも無《完璧》しかなければ無意味だーー」あーあ、ともうひとつの微風瑠奈はため息をついた。「杉井豊花は唯一の成功例になりそうだけど、数在る異能力者のうちひとりしか異能力霊体と融解できないだなんて……ガッカリだよ。もう飽きた飽きました~」
「……あんたみたいなへなちょこが神って話自体が信じられないよ! 消えろ!」
暴風の弾丸が無に放たれる。
「消えろ! だって。くすくす、じゃあ今は消えますよ~」
スゥっと、微風瑠奈の前からそれは姿を消した。
直後、ありすに視界が戻る。
「ね、ねえ、さっきからの凄い独り言はなに?」
「……なんでもない。それより、今はその二人をどうする? 戻ってやっつけに行く? ってか、ありすを助けに来たわけじゃなくソイツらを倒しに行く最中だったんだけどね。居場所を教えてくれれば、わたしだけちゃちゃっと片しに行くよ?」
「……いいや、私も行くよ。地獄に叩き落としてやる……私はとっくに地獄行きは決まってたけど、姉貴までそうなる必要なかったのに」
「……」
微風瑠奈は神に言われたばかりに言葉を想起する。
“地獄も天国もない、無に戻るだけ”ーー。
だが、少し前から現れ始めた自称神様について、迷うだけ無駄だと考え、今は目の前の問題を片付けることを先決した。
入口には逃げようとしている最中の文月がいるものだと想定していたありすだったが、そこには見慣れた姿の人間……自分の姉であり、今は水無月の名を冠する人物が佇んでいるのを発見する。
普段のありすなら、入口で駄弁ることはないだろう。しかし……。
「姉貴……」
姉であるからこそ、ありすは立ち止まってしまう。
問わなければならない。訊かなければいけない。なぜ、裏切るような真似をしたのかを。もしかしたら、姉は姉なりの考えがあって、裏切る真似をしただけなのかもしれない。
それを少しでも期待してしまったありすだが、すぐにその期待は裏切られる。
「……あのまま異能力者保護団体にいても……私は用済みの異能力者……空っぽ。なんの価値もない。正義を続けていれば、神様は助けてくれる……そう信じつづけてた」
「……いつもの、イエス・キリストの言葉はどうしたの? らしくないよ……どうして裏切ったのさ?」
「だから、神様ーーいいや、神は死ぬとき以外は救済をくれないって話だよ……今までさんざん、異能力者保護団体のために異能力を使いつづけてきた。なのに私は救われない……頑張った対価は『これ以上使い物にならない』と邪魔者扱いされる人生」河川百合は叫んだ。「“私は私”だ! ステージ4? だからなに? 私は異能力霊体に変わってなんかいない!」
ありすは苛立ち混じりにナイフを手にする。
「……だから、裏切った意味を訊いているんだってば! どうしてステージFになりそうになったから、異能力がこれ以上使えないからって裏切ったのさ!?」
「私は異能力が使えなきゃ、ありすちゃんみたいに役に立つ人間のままじゃいられないの! 異能力以外なーんにもないの! 異能力者保護団体に属してからは異能力があれば困ることはないーーそう信じて異能力を行使しつづけてきた! なのに……そのさきでこれ以上異能力を使うな!? それってつまり」河川百合もナイフを出す。しかし、それを向けているのは自分の手首ーー。「なんにもない私になれってことだよね?」
「それのなにが悪いの? 次に働く場所が決まるまで国から保護の支給は出るんだし、新しいことを始めればいいでしょ?」
河川百合は心底下らないと笑いを吐き出す。
「だから、私には異能力以外なにもないんだって。神様は私になにもくれなかった。正義の為に使っていれば救いをくれるーーそんなことはなかった。でも、異能力の世界は、“異能力者が異能力を何不自由なく使える世界を目指す”と言ってくれた。だから寝返るのは当然だよね……」
「おかしいよ、姉貴は。まえだったらなにかしらの宗教を持ち出して、悪いことはいけないと言い続けた筈だよ。もう既に異能力霊体との入れ替わりが始まっているんじゃないの?」
ありすはナイフを順手から逆手に持ち直す。それはつまり、傷つける為の構えではなく、殺す為の構え。姉に対して殺意を向けたということを、ありすはナイフの構えかたで示す。
「宗教は弱いひとの為にあるんだよ。異能力っていう力を持つ強いひとには要らないって自覚したんだ……」河川百合は手首にナイフの刃を押し当てる。「私は異能力霊体ではないけれど、もう河川百合じゃない。水無月だよ、ありすちゃん」
「ああそう……馬鹿馬鹿しい。なら死んでも文句は言わないでよ?」
水無月は流れ落ちる血液を手首を振ってありすに放つ。
ありすは素早く左に避けると、跳んで距離を離し、地面に手首を伏せ、腰を低くし、片足を背後に伸ばす。
視界を奪われる前に殺るしかない。少しの隙も見せたら殺られるーーそう決断し、一気に姉の命を奪いにいく。
「せっかく天国に行けそうだったのに」ありすは前に足を踏み出す。「地獄に行くことに決めたんだね? 私みたくさぁ!」
「地獄に?」
水無月に対してありすが滑り出す直前、廃ビルの窓ガラスが突然割れて空中に噴き出していた。
そのガラスはありす目掛けて降り注ぎ、ありすの動作を阻害した。
「ーーっ!」ありすは血まみれになりながらも水無月に対して突きを穿つ。しかし、ガラスに対する痛みで位置がずれ、致命傷の位置ではなく脇腹をかするように切り裂く。
廃ビルの入口の奥に、文月らしき人物がいるのを目にする。
平常心でいられたならば、最初の段階から二対一で不利になると見越して逃亡しただろうありす。だが、自分の姉の裏切りに対して激昂していた為、自覚する以上に内心は揺れていた。
跳んだ対極に着地したありすだが、その寸刻ーー視界を暗闇が覆う。
暗闇がシャッターのように上から下へと落ちていき、目の前にはただただ闇が広がる状況に陥る。味方の異能力だからと詳細に調べず突撃してしまい、しくじったと自覚した。
ありすは視界が閉じる前の景色を想起し、その場に踵を返す。
今すぐぶち殺したい相手ではあるが、このままではふざけた異能力に敗北してしまうと悟ったのだ。
しばらく進路を素早く駆けるありす。
しかし、そこに一台のトラックがハンドルを無視して進路をズレて向かってきた。
「危ないって!」
そこに、最初に判明した文月の居場所を香織から報告されて、仕方なく向かっていた微風瑠奈がギリギリ割り込みありすを救った。
微風瑠奈はありすを抱えたまま一度上空へと上がる。
「なにしてんのさ? 間一髪であの世逝きだよ?」
「瑠奈……ありがとう、助かったーーすぐそばに水無月と恐らく文月がいるから気をつけて」
「水無月? ああ、昔わたしにクソッタレなことしてきた女か……」
微風瑠奈は苛立ち混じりに吐き出す。
その辺りの建物の屋上に着地した微風瑠奈は、しかし、ありすを降ろさないまま目の前の無に向かい言葉を絞り出した。
「……何のよう?」
「面白いよねーー死は救いだなんて。人間なんて死んだら地獄にも天国にも行かない。無の一部に戻るだけなのに」
「で?」
「ちょっと? いったい誰と話してるの、独り言呟きだして。もう降ろしても大丈夫。少しすれば視界も回復するよ」
「……」
微風瑠奈は虚空を睨みながら、ありすを地面にゆっくり降ろした。
「いやね? 君はこの世界の人間じゃないでしょ? ルーナエアウラやメアリーもそうだね。だから訊いておきたくてさ。例えばこの世界がなくなるとしよう。そうなるまえに、きみは元の世界に還りたい?」
「はあ? わたしはもう朱音の世界の住人じゃない。こっちの世界の微風瑠奈だよ」
微風瑠奈は目の前に在る無に対して返事する。
ありすにはその声が聴こえず瑠奈の音声しか耳に入らず、わけがわからなくなり混乱し始めた。
まだ視界は暗いままだから尚更だ。
「ボクはさ、前にも言ったとおり無以上になろうとして一度有になったんだよ。でも、完璧以上には、いくら待てどもなりそうにはならない。不完全になりつづけていくだけ。もう飽きちゃった。だから世界を無に戻し始めようかなって」
「は? なに勝手なこと言い出してるのさ? だいたいどうやって0に戻るつもり?」
「まずは世界の人類を滅ぼそうかな? 君たちも争ってばかりでひとつになろうとしないし、異能力霊体と異能力者もせっかくつくったのに、2が1になりゃしない。杉井豊花の異能力は奇跡に近いからボクは邪魔されるだろうけど、いくら未来がたくさんあろうとも無限じゃない。有限だ。どの未来を取ろうとも無《完璧》しかなければ無意味だーー」あーあ、ともうひとつの微風瑠奈はため息をついた。「杉井豊花は唯一の成功例になりそうだけど、数在る異能力者のうちひとりしか異能力霊体と融解できないだなんて……ガッカリだよ。もう飽きた飽きました~」
「……あんたみたいなへなちょこが神って話自体が信じられないよ! 消えろ!」
暴風の弾丸が無に放たれる。
「消えろ! だって。くすくす、じゃあ今は消えますよ~」
スゥっと、微風瑠奈の前からそれは姿を消した。
直後、ありすに視界が戻る。
「ね、ねえ、さっきからの凄い独り言はなに?」
「……なんでもない。それより、今はその二人をどうする? 戻ってやっつけに行く? ってか、ありすを助けに来たわけじゃなくソイツらを倒しに行く最中だったんだけどね。居場所を教えてくれれば、わたしだけちゃちゃっと片しに行くよ?」
「……いいや、私も行くよ。地獄に叩き落としてやる……私はとっくに地獄行きは決まってたけど、姉貴までそうなる必要なかったのに」
「……」
微風瑠奈は神に言われたばかりに言葉を想起する。
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だが、少し前から現れ始めた自称神様について、迷うだけ無駄だと考え、今は目の前の問題を片付けることを先決した。
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