【後日談有り】わたしを孕ませてください! ー白の令嬢は、黒の当主の掌で愛に堕ちるー

さわらにたの

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「!」
(なに、……っ、これ……!)

 そして今日。何かが太腿のあいだをぬるりとこぼれ、シアはとっさに腰を浮かせた。
 股が、ベタベタしている。
 おそらく股の間から伝うそれは、寝台のシーツを濡らしてしまうほどの量が溢れてていた。

「あ、あの、あの……」

 粗相だ。やってしまった、と思うけれど、どう伝えていいかわからない。
 自覚などなかったのに、とふるふると首を振り続けるシアに、エルナドは手を止めて眉をひそめた。

「どうした」
「ええと、その……」

 粗相をした、などといったらまた呆れられてしまうのではないか。
 そもそも子の作り方も知らず、こうして作業じみたことをさせている時点で十分呆れられているとは思うし、そもそも初対面でいきなり服を脱いで「孕ませてください」と言ったことも、今では十分な恥だったとわかっているけれど。
 ここでさらにこんな恥の上塗りを重ねるなどと、死んでしまいたくなる――でも、伝えないわけにもいかなかった。

「そ、粗相を……して、しまったようで……あの、股の間が、その、濡れて」
「……」
「あの、何か拭く、ものをいただけませんか……?」
「大丈夫だ」

 弱弱しい声でそう告げるシアに、エルナドは相変わらず変わらない表情で静かに返してくる。
 何もだいじょうぶではないのです、と言いたかったが強い力で足を開かれ、シアは叫んだ。

「ひゃ! だめ、ですっ」
「これは生理現象だ、問題ない」

 股がすうすう、する。
 大きく広げた股をみられているこの状況に今までの比ではないはずかしさがこみ上げて、シアはぶんぶんと首を振った。

「だめ、です、やぁっ、エルナド様っ、見ないで、ください……っ」
「性交の仕方は以前伝えただろう。股のここに、私の性器を埋める、その時の潤滑になる体液がでているだけだ」
「じゅんかつ……。その……大丈夫なのですか?」
「大丈夫だ、泣かなくていい」

 涙がそっとぬぐわれて、また自分が泣いていることに気づいた。
 ぬぐわれた先からほっとしたのか、またあふれ出てくる涙が自分でも恥ずかしい。

「……ごめん、なさい、わたし、また取り乱して……、エルナド、様?」

 自分の上から降ってくる吐息の荒さにシアは首を上げた。
 目の前のエルナドの頬が、心なしか赤く見え、そっとその頬に手を伸ばす。ビクリ、と大きくエルナドの身体が震え、その顔がこわばった。

「お加減が、よくないのですか? ごめんなさい、わたしがまた変なことを言うから困らせてしまって……」
「大丈夫、だ。――だが」
「!? ぁっ……!?」

 くちゅ、と水音がして、シアの身体がびくりと跳ねる。
 股にエルナドの指が触れている、とわかった瞬間、シアの顔にかぁあっと血が上った。
 今までとは段違いの感情と快楽が押し寄せてくる。

「だめ……っ、だめです、や、やぁっ」

 ぶるぶると震える身体、初めて触れられる場所に「ここはダメだ」と身体全体が騒いでいる。
 ふるふると眉根を寄せて首を振ったが、エルナドの指は迷いなくシアの股に触れ、すりすりと撫でるように上下した。

「今夜からこちらも慣らしていく」
「だ、だめ、ですっ! そこ、やぁ、なんです、エルナドさま、ダメ、だめです……っ、く、ぅんっ、うぅんっ!」

 シアはわめくがエルナドはやめなかった、指先がちゅぷ、と音を立てて蜜に絡むと、陰唇に液を塗り込めるようにして捏ねられてシアの身体が跳ねる。

「や、あぁっ!!!」

 初めての感覚に身体が震えた。今までの刺激が何だったのかと思うくらい、荒々しい直接的な快楽にシアは身を縮めることしかできない。
 身体をよじってなんとか逃れようとするが股を閉じることが許されない。だめ。だめなの、と繰り返すが、身体の痙攣とエルナドの手は止まらなかった。

「え、エルナドさまぁっ、だめっそんな、ところっ」
「大人しくしていろ」
「!」

 両手首をまとめて片手でたやすく掴まれ、頭上にあげられてしまう。
 のしかかる足で太腿を固定され、股を閉じることもできなくなった。
 腰を情けなくずりずりと動かすことしか出来ず、それすら体重をかけられて封じられる。
 身動きが取れない。必死に腕を動かそうとしてもびくともしない。

――この人は、わたしのことなど、いつでもこんなふうにできてしまうのだわ。

 そう悟り、息が浅くなる。
 シアは、初めてエルナドを怖いと思った。
 シアが動きを止めたのと同時に、エルナドの指先がシアの膣口をなぞりその上にある皮膚を掻き分けるようにして擦る。ぴくり、と反応を示した皮膚の下、何かを感じた。

「あっ、やぁっ、や……っ」

 皮膚をかき分けて現れたその突起を親指で擦り上げながら、エルナドのシアの愛液で濡れた人差し指は膣口をなぞりナカへと入っていく。

「やぁあっ!!!」

 異物感にキュウッ、と無意識にシアの膣がエルナドの指をきつく締め付けた。
 同時に、シアの喉奥からは高い声が上がる。しっかりと濡れぼそっているそこはぬめりを帯び、壁をひっかくその長い指の刺激を的確に胎奥へと伝えていった。

「んぁ、や、やっ、や……っ、だめ、だめぇ……っ」

 親指で擦られている突起が、泣きたくなるようなせつなさを伝えてくる。内側に入る指をもう一本増やされ、指二本でくちゅんっと奥を突くような動きに、シアの体ははっきりと大きく痙攣した。

「あぁあぁあんっ!」

 こんなに大きな声が出てしまったのは初めてだった。
 あきれられていないかしら、という恥じらいと、それを吹き飛ばすほどの快楽が全身を電撃のように襲った。
 膣がぎゅううううっとエルナドの指を抱きしめるように締まった後、ゆっくりとした収縮が痙攣のように続いている。
 はくはく、と口をわななかせ、シアは脱力した。

「あっ、あぁ、っ、……」
「!」

 額からはじっとりとした汗が、そして頬には涙が流れている。
 ハッ、と今気がついたかのようにエルナドはシアの両手首をまとめていた手を離し、そっと頬に手を当ててきた。

「すまん、大丈夫か」
「はぁっ、………あっ、はい、だいじょうぶ、です……。エルナド、さま……?」

 ヒクン、ヒクン、と余韻に震えながら、シアはかすかに首をかしげる。
 エルナドはどこか茫然とした表情でシアを見つめ、手のひらでそっと何度もシアの頬を撫でていた。

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