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「……どうした」
普段通り、エルナドは仕事を終えて夫婦の寝室に向かった。
しかし今夜はどこか様子が変だ。いつもは本を読みふけっているシアが、何も手に持たず自分を見つめてくる。
ジッと見つめてくる、どこかおもいつめたようなその顔に、自分に言いたいことがあるのだろうと感じ取るが、さすがに内容まではわからない。
なにか生活の不満があるのかと思ったが、そういったことはノルンを経由して聞いているし、シア自身そういった不平不満を持たないことはもう充分知っている。
首をかすかに傾げれば、シアはなぜかもじもじと自身の指を合わせて言った。
「――もう、二週間です」
「何がだ?」
「……しなくなってから、です」
真っ赤に頬を染めて話すシアの様子に、ああ子作りの話か、と合点がいく。
三日間、ずっと寝たきりで魔力を使い果たしていた彼女に対してのいたわりの気持ちもあり、シアが意識を取り戻してからも、確かに夜の時間は会話だけだった。
エルナド自身は再開していっこうに構わないのだが、行為が次第に激しさを増している自覚はある。シアの体が心配だった。
「きみの身体に負担だろうと思った。いつも終わった後、つらそうに惚けてしまうし」
「た、たしかに惚けてはいますけれど、その、辛くはないんです。……むしろ」
そこで言葉を止めたシアは、顔を真っ赤にしてエルナドの手をやや強引につかんだ。
そしてぐい、と寝台へと引っぱり、エルナドを自分の前に座らせる。
「きみの身体が回復しきってからの方がいい。ルーの見立てでは一ヶ月程度は安静に、ということだったが」
「程度、ですよ。わたしはもう大丈夫です。あの……もしかして、エルナド様はしたくないほどお嫌なのですか? どうして、してくれないのですか?」
潤む紫の瞳が、寝台の明かりに揺らめきながらじっとエルナドを見つめてくる。
男の身体は愚かだな、とエルナドは自嘲のため息を吐いた。素直な言葉と「どうして」と雄弁に物語り甘えてくるその瞳を見ていると、誘っているのか、と都合のいい解釈をして勝手に反応する。
彼女は、「子を成せ」という王命に沿おうと必死なだけ。
わかってはいるが、シアの仕草や態度は自分の男としての心を妙にくすぐる。
「嫌ではない」
「では……触れて、くれませんか? その、早くしないと、いけない、わけですし」
頬を赤らめながら、シアはそっと寝衣の腰帯を自分で緩めて解く。合わせがずれて形のいい胸が隙間から覗いていた。
シアへの明確な感情を意識し始めてから久しぶりの行為に、エルナドの身体も妙に熱を帯びてくる。
はぁ、と無意識に深い息を吐くが、それをシアはため息だと勘違いしたようだった。
ハッと息をのみ、身体を縮ませて首を振る。
「あ、あの、やっぱり、エルナド様がお嫌ならいいんです。……ごめんなさい、はしたない真似をしました」
急に我に返ったのか、シアはさっと胸の合わせ目に手をやりうつむく。
耳まで真っ赤になっているその肩に、エルナドはそっと手を置いた。
「嫌ではないと言っている。身体は本当にもう辛くないのか」
「はい、大丈夫です……っ、ん、あっ!」
シアの答えを聞いて、その身体を寝台へとやや乱暴に横たえる。
エルナドの眼下に広がるシアの体。たわんだ寝衣の胸元が大きく開いて、白い肌が寝台の明かりに映えていた。
真っ赤な頬、潤んだ紫の瞳がじっと自分を見つめている。
美しい、と思う。手を伸ばすと吸いつくようなしっとりとした肌が、手のひらに馴染んでくる。
シアは胸の大きさを気にしているようだが、大きさも感度も、その全てがちょうどいい。
左手をシアの頬に当て、すり、と擦ってから、エルナドは胸に当てた右手を柔く動かしていった。
普段通り、エルナドは仕事を終えて夫婦の寝室に向かった。
しかし今夜はどこか様子が変だ。いつもは本を読みふけっているシアが、何も手に持たず自分を見つめてくる。
ジッと見つめてくる、どこかおもいつめたようなその顔に、自分に言いたいことがあるのだろうと感じ取るが、さすがに内容まではわからない。
なにか生活の不満があるのかと思ったが、そういったことはノルンを経由して聞いているし、シア自身そういった不平不満を持たないことはもう充分知っている。
首をかすかに傾げれば、シアはなぜかもじもじと自身の指を合わせて言った。
「――もう、二週間です」
「何がだ?」
「……しなくなってから、です」
真っ赤に頬を染めて話すシアの様子に、ああ子作りの話か、と合点がいく。
三日間、ずっと寝たきりで魔力を使い果たしていた彼女に対してのいたわりの気持ちもあり、シアが意識を取り戻してからも、確かに夜の時間は会話だけだった。
エルナド自身は再開していっこうに構わないのだが、行為が次第に激しさを増している自覚はある。シアの体が心配だった。
「きみの身体に負担だろうと思った。いつも終わった後、つらそうに惚けてしまうし」
「た、たしかに惚けてはいますけれど、その、辛くはないんです。……むしろ」
そこで言葉を止めたシアは、顔を真っ赤にしてエルナドの手をやや強引につかんだ。
そしてぐい、と寝台へと引っぱり、エルナドを自分の前に座らせる。
「きみの身体が回復しきってからの方がいい。ルーの見立てでは一ヶ月程度は安静に、ということだったが」
「程度、ですよ。わたしはもう大丈夫です。あの……もしかして、エルナド様はしたくないほどお嫌なのですか? どうして、してくれないのですか?」
潤む紫の瞳が、寝台の明かりに揺らめきながらじっとエルナドを見つめてくる。
男の身体は愚かだな、とエルナドは自嘲のため息を吐いた。素直な言葉と「どうして」と雄弁に物語り甘えてくるその瞳を見ていると、誘っているのか、と都合のいい解釈をして勝手に反応する。
彼女は、「子を成せ」という王命に沿おうと必死なだけ。
わかってはいるが、シアの仕草や態度は自分の男としての心を妙にくすぐる。
「嫌ではない」
「では……触れて、くれませんか? その、早くしないと、いけない、わけですし」
頬を赤らめながら、シアはそっと寝衣の腰帯を自分で緩めて解く。合わせがずれて形のいい胸が隙間から覗いていた。
シアへの明確な感情を意識し始めてから久しぶりの行為に、エルナドの身体も妙に熱を帯びてくる。
はぁ、と無意識に深い息を吐くが、それをシアはため息だと勘違いしたようだった。
ハッと息をのみ、身体を縮ませて首を振る。
「あ、あの、やっぱり、エルナド様がお嫌ならいいんです。……ごめんなさい、はしたない真似をしました」
急に我に返ったのか、シアはさっと胸の合わせ目に手をやりうつむく。
耳まで真っ赤になっているその肩に、エルナドはそっと手を置いた。
「嫌ではないと言っている。身体は本当にもう辛くないのか」
「はい、大丈夫です……っ、ん、あっ!」
シアの答えを聞いて、その身体を寝台へとやや乱暴に横たえる。
エルナドの眼下に広がるシアの体。たわんだ寝衣の胸元が大きく開いて、白い肌が寝台の明かりに映えていた。
真っ赤な頬、潤んだ紫の瞳がじっと自分を見つめている。
美しい、と思う。手を伸ばすと吸いつくようなしっとりとした肌が、手のひらに馴染んでくる。
シアは胸の大きさを気にしているようだが、大きさも感度も、その全てがちょうどいい。
左手をシアの頬に当て、すり、と擦ってから、エルナドは胸に当てた右手を柔く動かしていった。
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