13 / 73
10(15歳)
しおりを挟む
15歳になった。
聖ラビリンス学園に入学する。
そう、ゲームが始まってしまうのだ。
主人公のヒロインは入学式の日に、攻略対象者のほぼ全員とハプニングがあり顔見知りになってスタートする。
1日で何回、ハプニングあるんだよ。
ゲームしてた時は何とも思わなかったが、ヒロインにしてみればハードスケジュールだろう。
まず、第二王子とは入学式前に廊下の角で不意にぶつかってしまう。
その拍子にヒロインの髪の毛が王子のボタンに絡まり、慌てて取ろうとするが余計に絡まってしまう。
王子は髪の毛が絡まっているボタンを取って、ヒロインに渡すという出来事がある。
その後すぐ、テオルドの嫉妬によりヒロインは階段の上から突き落とされてしまう。
そこを間一髪で助けたのがセレス兄さんだ。
だが、ヒロインは足首を捻ってしまい、セレス兄さんにお姫様抱っこで救護室へ連れて行ってもらい、足首を手当てしてもらう。
そして入学式が始まる。
式が終われば、俺の登場だ。
ゲームでの俺は、ヒロインが可愛くて一目惚れ。ヤンキーなのでナンパして、嫌がるヒロインに俺のものになれと迫る。
そこへ、騎士のマクビルがヒロインを助ける。
助けた時にマクビルは、かすり傷を負ってしまい、ヒロインがハンカチを出して、傷口に巻いてあげる。
放課後、諦めきれないヤンキーの俺は、ヒロインに付き合ってくれと廊下で壁ドンして無理やりキス。
………ありえない。
初対面の女の子にそんな事できる訳ないだろ!
ちなみにジオードは年下なので登場は来年だ。
なるべく俺は関わりたくない。勝手にしてくれ。
そして今日は俺が入寮する日だ。
入学式の前の日までに寮に入る決まりになっている。
一年目の寮での部屋は2人部屋だ。
相手は誰だろう…嫌な奴じゃないと良いな……。
ドキドキしながら自分の割り当てられた部屋へ行く。部屋のドアを開けると、まだ相手は来ていないらしく静かだった。
ちょっと楽しみにしていたからか、肩透かしをくらったような感じだ。
部屋は大きなリビングと寝室が2つの豪華な部屋だった。リビングにはソファとテーブルがあり、来客が来ても対応出来るようだ。
荷物を運びこもうとリビングに行き部屋を見回していると、寝室の1つのドアが「ガチャ」と音と共に開く。
「うわぁ!」
びっくりして声が出てしまった。
誰もいないと思い込んでいた所に、いきなりの出来事で油断してた。相手もびっくりして固まっている。
「ご、ごめん。まだ来てないんだと思ってたから。」
恥ずかしくて、言葉の最後の方は声が小さくなっていく。
「俺はヒューリ・カイザルだ。」
メガネの真ん中を上げながら、鋭い眼光を放つ。
無表情で怒っているようにも見える。
「俺は、ルシオン・マークフェン。よろしく。」
ちょっとビビりながらも笑顔で返す。
ヒューリは何の反応もなく、そのまま部屋を出て行ってしまった。
ヒューリ・カイザル。
平民出身で特待生。
この学園では、試験を受けて特待生になれば入学でき、授業料も学園や寮での生活費も免除になる。
ゲームでは攻略対象者ではないが、主人公のヒロインにアドバイスや情報を提供する人物だ。
暗い過去があるのか、貴族に対して敵対心があり常に苛ついている。だが主人公のヒロインの優しさに触れ次第に穏やかになっていく…という設定だ。
ヒューリはゲームと同じ性格なんだろうか?
それとも…この世界はゲームと登場人物の性格が違う別の世界なのか…。
同室だから、仲良くできたら良いけど、こんな俺でも貴族の端くれだから無理かな。
もう1つの寝室に荷物を運び、着替えや小物等をだす。
この後はセレス兄さんと合流して寮の中を案内してもらう予定だ。
持ち物が少なかったおかげで、片付けはすぐ終わった。
玄関から自分の部屋までは解ったが、セレス兄さんと待ち合わせている食堂までの通路が解らない。
どうしよう…と、部屋を出た所で立ち止まる。
誰かに聞こうと思い周りを見たら、遠くの方から取り巻き達を引き連れたテオルドが見えた。
美少女と間違えそうな可憐な顔をしている彼は、何故かしかめっ面をしている。
その彼がふと俺を見つけると、すぐさま駆け寄って来た。取り巻き達もぞろぞろと移動してくる。
その光景はちょっと怖い。
「助けてくれ。」
そう言いながらテオルドは俺の腕を取り走り出す。
どうしたのか訳が知りたいが、大勢の取り巻き達が追いかけてくる恐怖に足を止められない。
しかもテオルドと手を繋いで走っているからか、「テオルド様!」「そいつは誰ですか!」「テオルド様と手を繋ぐなんて!」「ソイツコロス。」物騒な事を言ってる奴がいるんだが………。
何回も角を曲がったり階段を上り降りして、漸く取り巻き達を巻くことが出来た。
建物の裏にある木の下に、腰を降ろす。疲れた。
「はぁ、はぁ、はぁ、どうしたんだ?」
何とか息を切らせながら、訳を聞いてみる。
テオルドはもう息を整えている。さすがだ。
「鬱陶しい奴らだ。公爵家だからだとか、見た目が美しいとか、いい加減うんざりだ。」
まだ苛立っているらしく、拳を地面に叩きつけた。
見た目は儚い美少年だが、中身は男らしいのを俺は知っている。
「大変だな。俺に何か出来る事があれば、言ってくれ。たぶん役に立たないと思うけど…ははは…。」
と言うと思い切り抱きつかれた拍子に、鈍い音をさせ頭を木にぶつけた。
「いてて。」
「ルシオン、ありがとう。」
テオルドが嬉しさを纏ったような声音になった。
機嫌が直ったらしい。良かった。
聖ラビリンス学園に入学する。
そう、ゲームが始まってしまうのだ。
主人公のヒロインは入学式の日に、攻略対象者のほぼ全員とハプニングがあり顔見知りになってスタートする。
1日で何回、ハプニングあるんだよ。
ゲームしてた時は何とも思わなかったが、ヒロインにしてみればハードスケジュールだろう。
まず、第二王子とは入学式前に廊下の角で不意にぶつかってしまう。
その拍子にヒロインの髪の毛が王子のボタンに絡まり、慌てて取ろうとするが余計に絡まってしまう。
王子は髪の毛が絡まっているボタンを取って、ヒロインに渡すという出来事がある。
その後すぐ、テオルドの嫉妬によりヒロインは階段の上から突き落とされてしまう。
そこを間一髪で助けたのがセレス兄さんだ。
だが、ヒロインは足首を捻ってしまい、セレス兄さんにお姫様抱っこで救護室へ連れて行ってもらい、足首を手当てしてもらう。
そして入学式が始まる。
式が終われば、俺の登場だ。
ゲームでの俺は、ヒロインが可愛くて一目惚れ。ヤンキーなのでナンパして、嫌がるヒロインに俺のものになれと迫る。
そこへ、騎士のマクビルがヒロインを助ける。
助けた時にマクビルは、かすり傷を負ってしまい、ヒロインがハンカチを出して、傷口に巻いてあげる。
放課後、諦めきれないヤンキーの俺は、ヒロインに付き合ってくれと廊下で壁ドンして無理やりキス。
………ありえない。
初対面の女の子にそんな事できる訳ないだろ!
ちなみにジオードは年下なので登場は来年だ。
なるべく俺は関わりたくない。勝手にしてくれ。
そして今日は俺が入寮する日だ。
入学式の前の日までに寮に入る決まりになっている。
一年目の寮での部屋は2人部屋だ。
相手は誰だろう…嫌な奴じゃないと良いな……。
ドキドキしながら自分の割り当てられた部屋へ行く。部屋のドアを開けると、まだ相手は来ていないらしく静かだった。
ちょっと楽しみにしていたからか、肩透かしをくらったような感じだ。
部屋は大きなリビングと寝室が2つの豪華な部屋だった。リビングにはソファとテーブルがあり、来客が来ても対応出来るようだ。
荷物を運びこもうとリビングに行き部屋を見回していると、寝室の1つのドアが「ガチャ」と音と共に開く。
「うわぁ!」
びっくりして声が出てしまった。
誰もいないと思い込んでいた所に、いきなりの出来事で油断してた。相手もびっくりして固まっている。
「ご、ごめん。まだ来てないんだと思ってたから。」
恥ずかしくて、言葉の最後の方は声が小さくなっていく。
「俺はヒューリ・カイザルだ。」
メガネの真ん中を上げながら、鋭い眼光を放つ。
無表情で怒っているようにも見える。
「俺は、ルシオン・マークフェン。よろしく。」
ちょっとビビりながらも笑顔で返す。
ヒューリは何の反応もなく、そのまま部屋を出て行ってしまった。
ヒューリ・カイザル。
平民出身で特待生。
この学園では、試験を受けて特待生になれば入学でき、授業料も学園や寮での生活費も免除になる。
ゲームでは攻略対象者ではないが、主人公のヒロインにアドバイスや情報を提供する人物だ。
暗い過去があるのか、貴族に対して敵対心があり常に苛ついている。だが主人公のヒロインの優しさに触れ次第に穏やかになっていく…という設定だ。
ヒューリはゲームと同じ性格なんだろうか?
それとも…この世界はゲームと登場人物の性格が違う別の世界なのか…。
同室だから、仲良くできたら良いけど、こんな俺でも貴族の端くれだから無理かな。
もう1つの寝室に荷物を運び、着替えや小物等をだす。
この後はセレス兄さんと合流して寮の中を案内してもらう予定だ。
持ち物が少なかったおかげで、片付けはすぐ終わった。
玄関から自分の部屋までは解ったが、セレス兄さんと待ち合わせている食堂までの通路が解らない。
どうしよう…と、部屋を出た所で立ち止まる。
誰かに聞こうと思い周りを見たら、遠くの方から取り巻き達を引き連れたテオルドが見えた。
美少女と間違えそうな可憐な顔をしている彼は、何故かしかめっ面をしている。
その彼がふと俺を見つけると、すぐさま駆け寄って来た。取り巻き達もぞろぞろと移動してくる。
その光景はちょっと怖い。
「助けてくれ。」
そう言いながらテオルドは俺の腕を取り走り出す。
どうしたのか訳が知りたいが、大勢の取り巻き達が追いかけてくる恐怖に足を止められない。
しかもテオルドと手を繋いで走っているからか、「テオルド様!」「そいつは誰ですか!」「テオルド様と手を繋ぐなんて!」「ソイツコロス。」物騒な事を言ってる奴がいるんだが………。
何回も角を曲がったり階段を上り降りして、漸く取り巻き達を巻くことが出来た。
建物の裏にある木の下に、腰を降ろす。疲れた。
「はぁ、はぁ、はぁ、どうしたんだ?」
何とか息を切らせながら、訳を聞いてみる。
テオルドはもう息を整えている。さすがだ。
「鬱陶しい奴らだ。公爵家だからだとか、見た目が美しいとか、いい加減うんざりだ。」
まだ苛立っているらしく、拳を地面に叩きつけた。
見た目は儚い美少年だが、中身は男らしいのを俺は知っている。
「大変だな。俺に何か出来る事があれば、言ってくれ。たぶん役に立たないと思うけど…ははは…。」
と言うと思い切り抱きつかれた拍子に、鈍い音をさせ頭を木にぶつけた。
「いてて。」
「ルシオン、ありがとう。」
テオルドが嬉しさを纏ったような声音になった。
機嫌が直ったらしい。良かった。
29
あなたにおすすめの小説
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
オメガ転生。
桜
BL
残業三昧でヘトヘトになりながらの帰宅途中。乗り合わせたバスがまさかのトンネル内の火災事故に遭ってしまう。
そして…………
気がつけば、男児の姿に…
双子の妹は、まさかの悪役令嬢?それって一家破滅フラグだよね!
破滅回避の奮闘劇の幕開けだ!!
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった
angel
BL
つまらないことで死んでしまったボクを不憫に思った神様が1つのゲームを持ちかけてきた。
『転生先で王様になれたら元の体に戻してあげる』と。
生まれ変わったボクは美貌の第一王子で兄弟もなく、将来王様になることが約束されていた。
「イージーゲームすぎね?」とは思ったが、この好条件をありがたく受け止め
現世に戻れるまでノラリクラリと王子様生活を楽しむはずだった…。
完結しました。
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる