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騎士団といっても、王都を守る第1騎士団と、地方を守る第2、第3、第4騎士団、魔法専門の第5騎士団がある。
第1騎士団は、貴族で構成され王都だけを警備する騎士団だが、他の騎士団は貴族と庶民が入り交じった、実力がある者だけが入隊できる精鋭騎士団だ。
今日、これから同行させてもらえる部隊は第2騎士団だ。
第2騎士団は、約10人が所属していて、中には女性もいるらしい。実力がある人達だから、どんな人がいるのか楽しみだったりする。
第2騎士団と学園の裏門前に待ち合わせているので、そこに向かうと、もうすでに騎士団の方々は来ていた。
と、見慣れた金色の髪の後ろ姿があった。
俺は、騎士団さん達の所に行き、気付いてもらうため手を大きく振る。皆さんがこっちを見た所でお辞儀する。
「ルシオン、今日はよろしくな。俺が第2騎士団団長のカスロ・グランディだ。そして、こっちは副団長のキャミ・コルフォーだ。」
「よろしくね。」
凄い、女性がいるとは聞いていたけど、副団長が女性だったなんて。それに他にも女性が2人いた。
背が低い男性団員もいるし、騎士になれるのは性別や体格は関係ないのかもしれない。
カスロ団長は、筋肉隆々のたくましい人だが、キャミ副団長は、背が高く細身のモデルのような綺麗な女性だ。
美女と野獣という言葉がしっくりくる。
『お世話になります。』
俺は皆に見えるように空間に文字を書いた。
「ルシオン…今日は、俺も付いていくんだが…。」
セレスは腫れ物に触るように、少し距離を置き、気を使って話しかけてくる。怯えないようにしてくれているんだろうけど、俺は強くならなければならない。まだ恐怖感は拭えないが、甘えたままではいけない。
『よろしくね。』
まだ上手く笑えない俺は、引きつったような笑いになったが、ちゃんとセレスの目を見て挨拶できただけで、よしとしよう。
「ありがとう。」
セレスは泣きそうな顔になりながも笑顔だった。
「よし、出発するぞ!」
団長の掛け声で、馬に乗った団員達は一斉に走り出した。
俺は、カスロ団長の馬に乗せてもらう事になったが、後ろからしがみつく形なので、振り落とされないように必死だった。
俺がいる為、いつもよりも速度が遅いといっても、馬の駆け足は速いし、お尻が痛くなる。
休憩しながら、半日かけて目的地までたどり着く。
最近、この町の外れの森で魔物が現れ、村人を襲うらしい。
それで騎士団に要請があり、第2騎士団が来たという訳だ。
まず村に行き、魔物に襲われ怪我をした人達を治していく。そして、現れた魔物の話を聞いて情報収集する。
魔物は夜型が多い為、まだ昼過ぎの今は待機しているしかない。
なので、森の手前の所で、皆でテントを張ったり野営基地を作っていく。
俺はする事がないので、川まで行き水汲みをする役目だ。
「ルシオン、手伝うよ。」
セレスが来て手を差し出してくる。水が入ったバケツを1つ持ってくれるという事らしい。
俺は、両手が塞がっている事と、文字を書くのが面倒という事もあり、口を『ありがとう』と動かして、片方のバケツを持ってもらった。
「ルシオン、ごめん。」
まだ謝るつもり?もう良いのに。
「魔法省から頼まれて、守護魔法をしたなんて嘘だから。………俺は誰にもルシオンを取られたくなくて…勝手にやった事なんだ。…すまなかった。」
俺は、ソフィー先生にも同じ内容を説明されたが、信じたい気持ちもあるけど、まだ信用できない気持ちもあった。
いきなり、(あれは嘘でした。)なんて言われても、気持ちの整理がつかない。
それを、何て言ったら良いのか解らなくてうつ向く。
「許さなくて良い。でも、解ってもらうまで誠意を見せるから。」
ちょっと待って。……許す許さないって、…セレスの事は怒ってない。ただ、まだ混乱してて信じられないだけだから。え?何か誤解させたのかな。
話しかけようとするが、文字を見てもらわないと伝わらない為に、先に行ってしまったセレスは気付いてくれないまま時間がたってしまった。
「ヴヴオォォ…。」
夜になり、森の方から唸り声がしてくる。
「森から出てきた所を倒すぞ。俺とケイマンは左側から、キャミとグランは右側から、他のメンバーは後方支援を頼む。」
カスロ団長が皆に指示を出していく。
ドドッドドッと大きな地響きが近づいてくると、緊張感が増してくる。
そして森から現れたのは、青い毛並みの、顔は狼で体が熊という大きな魔物だった。
「グヴアァァガアァ。」
魔物は叫び声と共に襲いかかって来る。
それを騎士団が左右から斬りかかるが、魔物は器用に避けた。そして、口から冷たい息を吐き出す。冷たい息がかかった草や木々は凍り付いてしまった。
騎士団は、後方から魔物に向けて魔法で炎を出し、冷却攻撃を相殺していく。
団長と副団長で、イナズマを剣に宿らせ、魔物に向かって斬りかかり、大きな音と共に魔物は倒れた。
俺は場違いにも、心の中で感動していた。
凄い…騎士団の連携や、本物の魔法攻撃を目の当たりにして、仰天していた。
やっぱり凄い人達だ。カッコいい。
騎士団の皆さんは倒れた魔物の生死を確認し、魔石を取っていた。
「今回は、単体で良かったわね。」
「そうだな、群れで来られたら危なかったかもしれん。」
そうなの?騎士団でも、今回のような簡単な依頼ばかりではないらしい。
そっか、魔物が一匹で現れるとは限らない。危険な場面も多いんだよな。
魔物が現れた場所を捜査し、その場所を浄化しなければならない為、明るくなるまで、仮眠する事になった。
第1騎士団は、貴族で構成され王都だけを警備する騎士団だが、他の騎士団は貴族と庶民が入り交じった、実力がある者だけが入隊できる精鋭騎士団だ。
今日、これから同行させてもらえる部隊は第2騎士団だ。
第2騎士団は、約10人が所属していて、中には女性もいるらしい。実力がある人達だから、どんな人がいるのか楽しみだったりする。
第2騎士団と学園の裏門前に待ち合わせているので、そこに向かうと、もうすでに騎士団の方々は来ていた。
と、見慣れた金色の髪の後ろ姿があった。
俺は、騎士団さん達の所に行き、気付いてもらうため手を大きく振る。皆さんがこっちを見た所でお辞儀する。
「ルシオン、今日はよろしくな。俺が第2騎士団団長のカスロ・グランディだ。そして、こっちは副団長のキャミ・コルフォーだ。」
「よろしくね。」
凄い、女性がいるとは聞いていたけど、副団長が女性だったなんて。それに他にも女性が2人いた。
背が低い男性団員もいるし、騎士になれるのは性別や体格は関係ないのかもしれない。
カスロ団長は、筋肉隆々のたくましい人だが、キャミ副団長は、背が高く細身のモデルのような綺麗な女性だ。
美女と野獣という言葉がしっくりくる。
『お世話になります。』
俺は皆に見えるように空間に文字を書いた。
「ルシオン…今日は、俺も付いていくんだが…。」
セレスは腫れ物に触るように、少し距離を置き、気を使って話しかけてくる。怯えないようにしてくれているんだろうけど、俺は強くならなければならない。まだ恐怖感は拭えないが、甘えたままではいけない。
『よろしくね。』
まだ上手く笑えない俺は、引きつったような笑いになったが、ちゃんとセレスの目を見て挨拶できただけで、よしとしよう。
「ありがとう。」
セレスは泣きそうな顔になりながも笑顔だった。
「よし、出発するぞ!」
団長の掛け声で、馬に乗った団員達は一斉に走り出した。
俺は、カスロ団長の馬に乗せてもらう事になったが、後ろからしがみつく形なので、振り落とされないように必死だった。
俺がいる為、いつもよりも速度が遅いといっても、馬の駆け足は速いし、お尻が痛くなる。
休憩しながら、半日かけて目的地までたどり着く。
最近、この町の外れの森で魔物が現れ、村人を襲うらしい。
それで騎士団に要請があり、第2騎士団が来たという訳だ。
まず村に行き、魔物に襲われ怪我をした人達を治していく。そして、現れた魔物の話を聞いて情報収集する。
魔物は夜型が多い為、まだ昼過ぎの今は待機しているしかない。
なので、森の手前の所で、皆でテントを張ったり野営基地を作っていく。
俺はする事がないので、川まで行き水汲みをする役目だ。
「ルシオン、手伝うよ。」
セレスが来て手を差し出してくる。水が入ったバケツを1つ持ってくれるという事らしい。
俺は、両手が塞がっている事と、文字を書くのが面倒という事もあり、口を『ありがとう』と動かして、片方のバケツを持ってもらった。
「ルシオン、ごめん。」
まだ謝るつもり?もう良いのに。
「魔法省から頼まれて、守護魔法をしたなんて嘘だから。………俺は誰にもルシオンを取られたくなくて…勝手にやった事なんだ。…すまなかった。」
俺は、ソフィー先生にも同じ内容を説明されたが、信じたい気持ちもあるけど、まだ信用できない気持ちもあった。
いきなり、(あれは嘘でした。)なんて言われても、気持ちの整理がつかない。
それを、何て言ったら良いのか解らなくてうつ向く。
「許さなくて良い。でも、解ってもらうまで誠意を見せるから。」
ちょっと待って。……許す許さないって、…セレスの事は怒ってない。ただ、まだ混乱してて信じられないだけだから。え?何か誤解させたのかな。
話しかけようとするが、文字を見てもらわないと伝わらない為に、先に行ってしまったセレスは気付いてくれないまま時間がたってしまった。
「ヴヴオォォ…。」
夜になり、森の方から唸り声がしてくる。
「森から出てきた所を倒すぞ。俺とケイマンは左側から、キャミとグランは右側から、他のメンバーは後方支援を頼む。」
カスロ団長が皆に指示を出していく。
ドドッドドッと大きな地響きが近づいてくると、緊張感が増してくる。
そして森から現れたのは、青い毛並みの、顔は狼で体が熊という大きな魔物だった。
「グヴアァァガアァ。」
魔物は叫び声と共に襲いかかって来る。
それを騎士団が左右から斬りかかるが、魔物は器用に避けた。そして、口から冷たい息を吐き出す。冷たい息がかかった草や木々は凍り付いてしまった。
騎士団は、後方から魔物に向けて魔法で炎を出し、冷却攻撃を相殺していく。
団長と副団長で、イナズマを剣に宿らせ、魔物に向かって斬りかかり、大きな音と共に魔物は倒れた。
俺は場違いにも、心の中で感動していた。
凄い…騎士団の連携や、本物の魔法攻撃を目の当たりにして、仰天していた。
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騎士団の皆さんは倒れた魔物の生死を確認し、魔石を取っていた。
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