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二章
モニター室のDVD
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「……私、モニター室に行きます」
皆が疑心暗鬼になっている中、スズエさんはそう告げる。そしてマミさんの方を見て、
「すみませんが、彼女に何かあったか聞いてあげてくれませんか?」
紫色の髪の少女をチラッと見ながら頼む。
「構わないが……怯えているんだぞ」
「話したくなければそれでいいです。きっと彼女も、何かあってのことでしょうし。でもせめて、名前だけでも分かったら……」
「……そうか。分かった」
「お願いします」
頭を下げ、スズエさんは一人でモニター室に行ってしまった。マミさんはそのまま、少女の方に行って話を聞こうとしゃがみ込んだ。
「そういえば、お前の名前もまだだったな」
ミヒロさんがシルヤ君の方を見ると、彼はうつむいたけど答えた。
「……シルヤっす」
「シルヤ君、ね。少し聞いてもいいかなー?」
ケイさんがシルヤ君の方を見ると、彼は「何すか?」と姿勢を正す。
「スズちゃんとは親友なんだよねー?」
「そう、すね。生まれた時からの親友っす」
「そっかー」
「あの、なんすか?本当に……」
シルヤ君はスズエさんを守るためか、かなり警戒しているように見える。……それはもう、異様なほどに。
「何でもないよー?ちょっと聞いてみただけだし」
「そうっすか?」
二人の会話を聞きながらマミさんの方を見ると、なんとか少女と話が出来ているようだ。もしかしたらスズエさんはこれを見越して頼んだのかもしれない。
チラッと、エレンさんの方を見る。彼は持っているフライパンをギュッと握っていた。なんだかんだ、彼も不安になっているのかもしれない。
――でも、このまま何もしないわけにもいかないよね……。
「あの、ボク、スズエさんのところに行っていいですか?」
ボクがみんなに尋ねると、「そう、ですね。スズエさんだけだと心配ですからね」とカナクニ先生が小さく笑った。その後ろで、ハナさんがうつむいている。
でも、みんな止める気はないようだと判断し、ボクはモニター室に向かう。スズエさんはボクを見て「来たんですね」と目を丸くしていた。
「うん。さすがに高校生一人に探索させるのはね」
そう言って笑うと、「ちょうどよかった」と彼女は何かを渡した。
それは八枚のDVDだった。どうやら机に置いていたらしい。
「少し、これを見ませんか?」
その言葉に、ボクは頷く。その前にほかのところも探索するけど、めぼしいものは何もなかった。それはスズエさんも同じらしい。
改めて、一つのパソコンに一枚ずつ読み込ませる。そこには恐らく、最初の試練で死んでしまった人達が映っていた。
皆が疑心暗鬼になっている中、スズエさんはそう告げる。そしてマミさんの方を見て、
「すみませんが、彼女に何かあったか聞いてあげてくれませんか?」
紫色の髪の少女をチラッと見ながら頼む。
「構わないが……怯えているんだぞ」
「話したくなければそれでいいです。きっと彼女も、何かあってのことでしょうし。でもせめて、名前だけでも分かったら……」
「……そうか。分かった」
「お願いします」
頭を下げ、スズエさんは一人でモニター室に行ってしまった。マミさんはそのまま、少女の方に行って話を聞こうとしゃがみ込んだ。
「そういえば、お前の名前もまだだったな」
ミヒロさんがシルヤ君の方を見ると、彼はうつむいたけど答えた。
「……シルヤっす」
「シルヤ君、ね。少し聞いてもいいかなー?」
ケイさんがシルヤ君の方を見ると、彼は「何すか?」と姿勢を正す。
「スズちゃんとは親友なんだよねー?」
「そう、すね。生まれた時からの親友っす」
「そっかー」
「あの、なんすか?本当に……」
シルヤ君はスズエさんを守るためか、かなり警戒しているように見える。……それはもう、異様なほどに。
「何でもないよー?ちょっと聞いてみただけだし」
「そうっすか?」
二人の会話を聞きながらマミさんの方を見ると、なんとか少女と話が出来ているようだ。もしかしたらスズエさんはこれを見越して頼んだのかもしれない。
チラッと、エレンさんの方を見る。彼は持っているフライパンをギュッと握っていた。なんだかんだ、彼も不安になっているのかもしれない。
――でも、このまま何もしないわけにもいかないよね……。
「あの、ボク、スズエさんのところに行っていいですか?」
ボクがみんなに尋ねると、「そう、ですね。スズエさんだけだと心配ですからね」とカナクニ先生が小さく笑った。その後ろで、ハナさんがうつむいている。
でも、みんな止める気はないようだと判断し、ボクはモニター室に向かう。スズエさんはボクを見て「来たんですね」と目を丸くしていた。
「うん。さすがに高校生一人に探索させるのはね」
そう言って笑うと、「ちょうどよかった」と彼女は何かを渡した。
それは八枚のDVDだった。どうやら机に置いていたらしい。
「少し、これを見ませんか?」
その言葉に、ボクは頷く。その前にほかのところも探索するけど、めぼしいものは何もなかった。それはスズエさんも同じらしい。
改めて、一つのパソコンに一枚ずつ読み込ませる。そこには恐らく、最初の試練で死んでしまった人達が映っていた。
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