110 / 288
第百十話 必要な物
しおりを挟む
手の平で闇を捏ねつつサイリールとアソートは執事達と共に移動をしていた。
時折庭からはバキバキとすごい音がするが、どうやらフェローが庭木を切ったりしているようだ。
窓から覗くとかなり早いスピードで庭が片付いている。
鬱蒼とした森のようだった庭は木々が随分と減りすっきりしてきている。
そんな庭の様子を見つつも、屋敷内を歩き、必要な家具を設置していく。
彼らの部屋の割り振りをセドリックに任せ、離れの使用人部屋に最低限の物を設置していく。
後々必要な物があれば買ってもいいし、サイリールが屋敷にいる時ならば言ってくれれば作ると伝えている。
基本的にサイリールがなんでも用立てる事は出来るのだが、それではあまりにも怪しまれてしまうので、最低限の物以外はぼちぼち街で購入していく予定である。
そうして最低限必要な物と、台所用品だけはきっちり全て作り終えた。
この台所についてはエルがかつて住んでいた森の家でアレコレと改造依頼をしていたのでそれが参考となっている。
また、中流とはいえ貴族が住んでいたのでポンプ式だが水道の機能もついており不便はそんなにないのだ。
ないが、それなりに労力がいるのでやはりここも彼が少し手を加え簡単に水が出るようにされている。
メイド達はエルに大変感謝をしつつ非常に嬉しそうにしていた。
そうして1階をある程度終えた彼らは2階へと向かった。
ここでモリーは子供達を迎える為の準備をしに向かう事になった。
残りのメンバーで、中央のホールの両端にある湾曲した階段を上がっていき、2階の部屋の確認をしはじめた。
上りきったら左右に6部屋があった。
主寝室は左側の一番奥にあるとの事で、そこはサイリールの部屋となった。
その隣の部屋がアソートの部屋となり、さらにその隣がサーシャの部屋となったが、サーシャは今しばらくはアソートと一緒の部屋で寝るだろう。
仮にファニーとエルが戻っても部屋数は十分にあるので問題はないだろう。
そうして左側の残りの部屋は客室も兼ねておく事にしつつ、右側の部屋へと向かった。
こちらは一番手前がトイレのようだった。
なので、その次の部屋が男の子達、2部屋目が女の子達の部屋となった。
今はまだ皆幼いのでこれでいいが、10歳になったら部屋分けを行う予定だ。
その辺はまた臨機応変に対応していくつもりではある。
各部屋に3つずつベッドを配置し、子供たちそれぞれの専用の収納棚を用意した。
そんなに大きくはないが、個人の物や服をしまっておける。
大体2階は問題なく終わった。
あとは1階の部屋の役割についてだろう。
彼らは別に貴族ではないので貴族が必要な部屋はいらないのだ。
もし子供がセイ達以外にも増えた場合は1階の空いてる部屋を子供部屋に改造してもいいだろう。
現状は使わない部屋が多くなりそうではあるが、1室は子供たちの勉強部屋にする予定である。
今からでもきっちり教養や技術を身につければ、働ける場所は格段に増えるだろう。
教師役はメイドも執事も全員が可能なので問題ない。
後は細々とした物を用意した。
しばらくは家具などを用意したり購入したりで忙しいので、食材は闇で作った時間停止の箱を地下室に置いてそこに保存した。
薪や炭も追々用意するとして今はサイリールが炭をある程度作り、それも地下室に置いておいた。
最低限必要な物を用意した二人は屋敷を彼らに任せ、セイ達の服を購入する為に服屋へ向かう事にした。
セイ達はいずれ独立して一般市民として暮らして行く事になる。
なので服に関しては中古服を多めに購入する事にした。
基本的に新品は裕福な家庭くらいしか買わず、一般家庭では中古の服を多くて数枚買うか、自分達で安い布を買って繕うのだ。
晴れ着などは何かあればその都度買えばいいだろう。
だが、やはり女の子などは心に余裕が出ればお洒落もしたいはずだ。
そこは手仕事の一環としてメイド達が縫製を教える予定なので、その時練習で余った布などを与えて女の子達のお洒落に回せばいい。
練習用には少しかわいらしい布を用意するつもりだ。
アソートと二人街を歩き、中古服を販売している店へとついた。
二人としては中古服でも当然質のいい店を選んでいるので、実際の所は新品とはいかずとも似たようなものである。
サイズなどはサイリールがセイ達の家で健康診断をしているので大体わかる。
それをアソートに伝え、アソートが女の子の服を、サイリールは男の子の服を集めた。
子供というのはきちんと栄養を取ればすぐに体が大きくなる。
なので、とりあえずそれぞれの5着分と、靴を各1足購入した。
後は追々また購入するか作ればいいだろう。
服を購入し終えた二人は一旦屋敷に戻り、メイドに子供服と靴を渡した。
それぞれのサイズで購入はしたので後は子供達を屋敷に連れて来た時に渡してもらい各自で収納棚にいれてもらう予定だ。
そうしてメイド達に服について頼んだ後、お風呂も沸かしておくようにお願いした。
子供達は井戸水で体を拭いてるとはいえ、やはりそれだけでは汚れが落ちないのだ。
なので連れて来たらまず風呂にいれる事になるだろう。
ただ風呂自体初めてだろうから、メイドにサポートをしてもらうつもりだ。
屋敷でする事を終えた二人はセイ達の家へ向かう事となった。
アソート一人では危険な場所だが、帯剣しているサイリールが一緒なので多分問題にはならないだろう。
そうしてスラム街を歩き、セイ達の家へと辿り着いた。
時折庭からはバキバキとすごい音がするが、どうやらフェローが庭木を切ったりしているようだ。
窓から覗くとかなり早いスピードで庭が片付いている。
鬱蒼とした森のようだった庭は木々が随分と減りすっきりしてきている。
そんな庭の様子を見つつも、屋敷内を歩き、必要な家具を設置していく。
彼らの部屋の割り振りをセドリックに任せ、離れの使用人部屋に最低限の物を設置していく。
後々必要な物があれば買ってもいいし、サイリールが屋敷にいる時ならば言ってくれれば作ると伝えている。
基本的にサイリールがなんでも用立てる事は出来るのだが、それではあまりにも怪しまれてしまうので、最低限の物以外はぼちぼち街で購入していく予定である。
そうして最低限必要な物と、台所用品だけはきっちり全て作り終えた。
この台所についてはエルがかつて住んでいた森の家でアレコレと改造依頼をしていたのでそれが参考となっている。
また、中流とはいえ貴族が住んでいたのでポンプ式だが水道の機能もついており不便はそんなにないのだ。
ないが、それなりに労力がいるのでやはりここも彼が少し手を加え簡単に水が出るようにされている。
メイド達はエルに大変感謝をしつつ非常に嬉しそうにしていた。
そうして1階をある程度終えた彼らは2階へと向かった。
ここでモリーは子供達を迎える為の準備をしに向かう事になった。
残りのメンバーで、中央のホールの両端にある湾曲した階段を上がっていき、2階の部屋の確認をしはじめた。
上りきったら左右に6部屋があった。
主寝室は左側の一番奥にあるとの事で、そこはサイリールの部屋となった。
その隣の部屋がアソートの部屋となり、さらにその隣がサーシャの部屋となったが、サーシャは今しばらくはアソートと一緒の部屋で寝るだろう。
仮にファニーとエルが戻っても部屋数は十分にあるので問題はないだろう。
そうして左側の残りの部屋は客室も兼ねておく事にしつつ、右側の部屋へと向かった。
こちらは一番手前がトイレのようだった。
なので、その次の部屋が男の子達、2部屋目が女の子達の部屋となった。
今はまだ皆幼いのでこれでいいが、10歳になったら部屋分けを行う予定だ。
その辺はまた臨機応変に対応していくつもりではある。
各部屋に3つずつベッドを配置し、子供たちそれぞれの専用の収納棚を用意した。
そんなに大きくはないが、個人の物や服をしまっておける。
大体2階は問題なく終わった。
あとは1階の部屋の役割についてだろう。
彼らは別に貴族ではないので貴族が必要な部屋はいらないのだ。
もし子供がセイ達以外にも増えた場合は1階の空いてる部屋を子供部屋に改造してもいいだろう。
現状は使わない部屋が多くなりそうではあるが、1室は子供たちの勉強部屋にする予定である。
今からでもきっちり教養や技術を身につければ、働ける場所は格段に増えるだろう。
教師役はメイドも執事も全員が可能なので問題ない。
後は細々とした物を用意した。
しばらくは家具などを用意したり購入したりで忙しいので、食材は闇で作った時間停止の箱を地下室に置いてそこに保存した。
薪や炭も追々用意するとして今はサイリールが炭をある程度作り、それも地下室に置いておいた。
最低限必要な物を用意した二人は屋敷を彼らに任せ、セイ達の服を購入する為に服屋へ向かう事にした。
セイ達はいずれ独立して一般市民として暮らして行く事になる。
なので服に関しては中古服を多めに購入する事にした。
基本的に新品は裕福な家庭くらいしか買わず、一般家庭では中古の服を多くて数枚買うか、自分達で安い布を買って繕うのだ。
晴れ着などは何かあればその都度買えばいいだろう。
だが、やはり女の子などは心に余裕が出ればお洒落もしたいはずだ。
そこは手仕事の一環としてメイド達が縫製を教える予定なので、その時練習で余った布などを与えて女の子達のお洒落に回せばいい。
練習用には少しかわいらしい布を用意するつもりだ。
アソートと二人街を歩き、中古服を販売している店へとついた。
二人としては中古服でも当然質のいい店を選んでいるので、実際の所は新品とはいかずとも似たようなものである。
サイズなどはサイリールがセイ達の家で健康診断をしているので大体わかる。
それをアソートに伝え、アソートが女の子の服を、サイリールは男の子の服を集めた。
子供というのはきちんと栄養を取ればすぐに体が大きくなる。
なので、とりあえずそれぞれの5着分と、靴を各1足購入した。
後は追々また購入するか作ればいいだろう。
服を購入し終えた二人は一旦屋敷に戻り、メイドに子供服と靴を渡した。
それぞれのサイズで購入はしたので後は子供達を屋敷に連れて来た時に渡してもらい各自で収納棚にいれてもらう予定だ。
そうしてメイド達に服について頼んだ後、お風呂も沸かしておくようにお願いした。
子供達は井戸水で体を拭いてるとはいえ、やはりそれだけでは汚れが落ちないのだ。
なので連れて来たらまず風呂にいれる事になるだろう。
ただ風呂自体初めてだろうから、メイドにサポートをしてもらうつもりだ。
屋敷でする事を終えた二人はセイ達の家へ向かう事となった。
アソート一人では危険な場所だが、帯剣しているサイリールが一緒なので多分問題にはならないだろう。
そうしてスラム街を歩き、セイ達の家へと辿り着いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
151
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる